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リップロールとフルート

 皆さんは“リップロール”を知っていますか? 息を吐きながらクチビルをブルブル震えさせるヤツです。イメージが伝わらない人は動画でもグクってください。

 クラシックやポピュラーを問わず、歌の基本トレーニングとしてリップロールはよく使われます。クチビル周りの筋肉の緊張を取り、上手に脱力せさるために行われるわけです。

 で、このリップロールなのですが、実は私は苦手なのです。出来ないわけではないのですが、そんなに気軽にブルブルできないのです。きちんと形を作って、しっかりクチビルを固めないとブルブルできないわけで「それじゃあ意味ないだろう?」って感じになってしまうのです。

 リップロールは、歌の基本トレーニング以外に、実は吹奏楽でのスクリーニングテストとして行われることがあります。

 吹奏楽って…特に中学校あたりの入部希望者の初心者の場合、希望する楽器を担当できるわけではありません。だいたい、顧問の先生によって担当楽器が振り分けられます。

 金管楽器に希望者が殺到した場合、適性のある人を採用したいわけで、そんな時にリップロールが行わせるのだそうです。金管希望者にリップロールをやらせてみて、出来ない人や、出来ても手間取るような人は、金管以外に回し、出来る人でも、スムーズにできる人はトランペットやホルンに、とりあえず出来る人はその他の金管楽器に振り分けるのだそうです。つまり、リップロールで金管楽器への適性を見極めるわけですね。

 管楽器は、楽器ごとにアンブシュアが異なります。特に、フルートと金管楽器のアンブシュアは全く違うわけで、都市伝説レベルですが、フルートが吹ける人間はトランペットが吹けず、ラッパ吹きはフルートが吹けないのだそうです。真実は分かりませんが、実際、私の友人のトランペット吹き(吹奏楽部の顧問もしています)は「俺は大抵の楽器ができるけれど、フルートだけは吹けない」と言ってました。それくらい、トランペットとフルートはアンブシュア…つまりクチビルの形や使い方が違うってわけです。

 ここまでの事から…

 1)リップロールが得意だと、トランペットの適性が高い
 2)フルートとトランペットはアンブシュアが全く違う

 …という事が分かります。つまり「フルーティストはリップロールが苦手でも大丈夫」とか「フルーティストはリップロールとは無縁」と言えるのではないでしょうか?

 実際、私はフルーティストですし、横笛一般、吹くのに苦労した事はありません。アンブシュアが横笛用に出来ているのだと思います。ですから、私がリップロールをする時は、不自然なくらいにクチビルを突き出して、口角のあたりを固めてから、息を吹き込まないとブルブル言わせられないのは、そもそものクチビルの形がリップロール向きではないのだろうと思われます。

 と言うわけで「フルーティストはリップロールが苦手」というのを、私なりの結論に
したいと思います。

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