歌の練習…と書きましたが、音取り段階の練習の事です。
皆さんは、どうやって音取りをしていますか? 絶対音感の持ち主なら、楽譜を見るだけで音が取れて歌えるでしょうが、そんな音感を持ち合わせていない人(私も含む)は、どうするべきでしょうか?
合唱団とかだと、音取り音源とかがあって、それに合わせて歌って音を取る…ってのが、割とポピュラーなやり方かな? 独唱の人だと、プロの歌手が歌っている音源に合わせて歌って音を取る…なんて感じかしら?
でも、私の経験上、それだときちんと音が取れないと思うんだよね。
と言うのは、音源を聞いて音を取ると言っても、楽に音が取れるフレーズと、簡単には音が取れないフレーズがあるじゃないですか? 楽に音が取れるフレーズなら、上記のやり方で良いのだけれど、簡単には音が取れないフレーズの時は、フレーズの1音1音をしっかり確認しながら音取りをしなけりゃいけません。しかし、音源に合わせて歌っていると、そんな難所であっても、流して練習しちゃうわけで、結局、音が取れなくて歌えない箇所は、ずっと歌えないままになってしまいます。
さらに言うと、音取り音源の場合は、ブレス位置が考慮されていないので、ブレスを適当にして歌ってしまいがちだし、プロ歌手の音源を参考にした場合は、プロ歌手のタイミングでブレスされているため、当然同じようにはプレスができずに、これもまたいい加減に流して歌ってしまいがちです。
つまり、既存の音源に合わせて音取りをしていると、細部がいい加減になりがちで、出来ないところは、ずっと出来ないまま、流して音を取ってしまうようになります。
そんなわけで、音源に合わせて歌って行う音取りって、一見手軽そうですが、実は非効率で大雑把なのです。
やはりきちんと音取りをするなら…自分でピアノを弾いて、1音1音、しっかり音を取って練習するのが、遠回りのようで、一番の近道なんだと思います。自分でピアノを弾けば、自分のテンポで練習できるし、何度も反復練習できるし、細部に気を配って音も取れます。
このやり方の問題点は…音取りの際に、ピアノあるいはキイボード等の楽器が必要な事と、単旋律のメロディくらいは楽に弾ける程度の演奏力が必要って事です。あ、それ以前に、読譜力も必要だね。
つまり、最低限度の読譜力と鍵盤演奏力があるなら、絶対に自分でピアノを叩いて音取りをするべきなのです。
では、楽譜が読めないし、ピアノも弾けないのなら、既存の音源を使うしかないのだろうか? 現実問題として、そうせざるをえないかもしれないけれど、それならむしろ、無伴奏で音を取ってみてはどうだろうか? 少なくとも相対音感を持っている人なら、出だしの音をピアノで拾って歌って、歌い終わりの音がピアノと合っていれば、ひとまずOKって感じで練習を積み重ねていけば、読譜力や演奏力に不安があっても、なんとか音取りができると思います。
音さえ取ってしまえば、既存の音源に合わせて歌う練習もアリかなって思います。しかし、まだ音取りが未完成で、細部にこだわって、細かく反復練習をしなければいけない段階ならば、既存の音源には頼らない練習の方が、結果的に良い…と思いますが、いかがでしょうか?
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