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大きな声で歌いたい、小さな声でも歌えるようになりたい

 世の中には、大きな声では歌えない人が、大勢います。その一方で、小さな声では歌えない人もいます。例えば、私がそうです。

 歌手として理想的なのは、大きな声でも小さな声でも、自由に歌えることです。しかし、これはかなり難しいようです。

 人には、それぞれの適正な声量があるようです。いわゆる地声の大きさというヤツが要素としては大きいと思われます。つまり、そもそも地声が大きい人は、大きな声で歌うのが得意だろうし、案外、大きな声でしか歌えないのかもしれません。逆に地声の小さな声の人は…小さな声でしか歌えないようです。

 とは言え、単に地声が大きいだけでは、大きな声で歌っているように思えても、本当の意味で声量豊かな声で歌えているわけではなく、実のところ、地声が大きいだけの人がイキって発声しても、それはやかましいだけで、それは“大きな声”と言うよりも、正しくは“やかましい声”でしかないのかもしれません。

 大きな声で歌えるようになるには、訓練が必要です。訓練をする事で、元々の大声に響きがつき、本当に大きくて豊かな声量で歌えるようになるわけです。

 逆に小さな声で歌えるようになるにも、やはり訓練が必要です。少ない息だけれど、響きの豊かな声を発声するのは、かなり難しいです。と言うのも“小さな声”と“弱々しい声”は違うからです。小さな声とは、音量こそ小さいけれど、しっかりとした芯のある声だからです。

 それは、例えて言うなら、重い荷物をゆっくりと持ち上げるようなもので、強い筋肉と、それをたくみにコントロールする神経が必要なのです。小さな声で歌うためには、そのような繊細な呼吸筋のコントロールが必要であり、これはこれで難しいのです。

 つまり、大きな声でも小さな声でも自在に歌えるようになるには、元々の地声に恵まれている上に、かなりの訓練が必要で、容易なことではそうはならないというわけです。

 山頂は、近くに見えても、案外、遠いものなのです。

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