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妻のサポートがあってこその歌です

 いきなりですが、今日は私の歌声をアップします。それもレッスン中の奴です。もちろん、曲目は、ヘンデル作曲「Lascia ch’io piang(私を泣かせてください)」です。

 なぜこの曲をいきなりアップするのかと言うと、一種の『使用前・使用後』をするためです。で、今回は、もちろん使用前バージョンです。つまり「ヘタヘタ・ヴァージョン」です(とは言え、これまでの最高歌唱だったりしますが:涙)。

 何かと言いますと、これからアップする曲は「妻のサポート付き」で歌ったバージョンです。これを今回、アップします。で、これから一週間練習を重ねて、次回は「妻のサポート無し」で歌ったバージョンをアップします。これできちんと『使用前・使用後』になっていたらOK。そうでなければ、ダメダメよ、となります。

 ううむ、ブログを使った、壮大なレッスンだこと(笑)。これでは、練習をみっちりやるしかないじゃないですか(爆)!

 ええと、今回のポイントは「お腹を引き続けて歌うこと」です。

 ですから、まずは、ウエストが半分になってしまうくらい、思いっきりお腹を引っ込めます。引っ込めたところで、妻がガッチリと、私のお腹と背中を押さえつけ、それ以上お腹が戻らないように押さえつけます。もし、万が一、少しでもお腹がゆるんできたら、押さえつけている掌底でグイっとお腹を押す…という奴です。これで私は片時もお腹もゆるめることなく、歌い続けざるを得なくなるわけです。

 片時も…です。はい、歌っていて息を吐ききった時もゆるめてはいけません。もちろん、息を吸う時もゆるめてはいけません。それどころか、休符の時も、間奏の時もゆるめてはいけません。常に、常に、ゆるめてはいけません(涙)。

 やりましたよ、やりましたとも、出来る範囲で…。それが今回アップする音声ファイルの内容です。

 お腹を引っ込めているだけでも大変なのに、時折、グイッグイッと、妻の全体重が載った掌底ヅキがお腹に入るので、もう色々なところがボロボロです。みなさん、真剣に歌っている時に、お腹をグイグイ押されたら歌えますか? これはもう、理屈ではなく、ちゃんとした歌い方を、直接、体に教え込もうというわけです。

 で、とにかくそんな状態のレッスン状態で歌ったのが、今回のアップ分です。あとは、自宅できちんと練習して、さらにブラッシュアップして、次回のレッスンの時に、今度は妻のサポートなしで歌ったものを録音して、それをアップするつもりです、…と言うのが、キング先生のご計画です(笑)。

 次回、アップするものは、今回のバージョンよりも、うんとうまくなっていないとマズいのですが…さあ、どうなるでしょうか? 私はいったい、どれくらい上達できるのでしょうか?

 この録音を終えた直後、私はお腹を抱えて、壁に倒れ込んじゃいました。いやあ、それくらいつらかったです、色々な意味で…。

 お聞きになる方のために、歌詞を以下に記しておきます。翻訳はすとん訳(かなりの意訳)です。間違ってたらごめんね。あと、歌の最中に音程が揺れていたり、なんかヘマをしている箇所は、掌底ヅキを喰らったせいだと、好意的に解釈してください。

 では、どうぞ。
 
 
  Lascia ch’io piang(私を泣かせてください)

  Lascia ch’io pianga la dura sorte,
   (つらい運命に、涙を流す事を許してください)
  e che sospiri la liberta.
   (そして、その運命から解き放たれる日が来る事を、私は願っています)
  e che sospiri, e che sospiri la liberta.

  Lascia ch’io pianga la dura sorte,
  e che sospiri la liberta.

  Il duol infranga queste ritorte
   (私を縛りつけている、苦しみの鎖から…)
  de’ miei martiri sol per pieta, si,
   (ただあなたの哀れみだけが、私を解放できるのです)
  de’ miei martiri sol per pieta.

  Lascia ch’io pianga la dura sorte,
  e che sospiri la liberta.
  e che sospiri, e che sospiri la liberta

  Lascia ch’io pianga la dura sorte,
  e che sospiri la liberta.

「2009_07_22_lascia_chio_pianga.mp3」をダウンロード

コメント

  1. Cecilia より:

    思いもかけず早くこの曲を聴かせていただいて感激です。
    レッスン中だし、音程の問題などはありますが、なかなか良い感じの発声だと思います。
    ・・・というのは非常に密度の高い声だからだと思います。
    それと音色を変えずに(語弊があるかもしれませんが)歌えているところも良いと思います。
    この前の”O del mio amato ben”ではもっと軽い声と言う感じがしましたが、こちらは更に芯のある声で良いですね~。
    テノール声に磨きがかかった感じがします。

    ピアノ伴奏はキング先生ですか?(声楽の先生は下手な人が多いですがお上手です。)

  2. すとん より:

    >Ceciliaさん

     歌っている時は、アップするつもりがなかったので、スキだらけなんですよ。最初からアップすると分かっていれば、もうちょっと気合も入れたのに(って、言い訳ですね)。

     この歌は、半分くらい発声の勉強として歌っている部分があるので、曲としての完成度は、”O del mio amato ben”とは比べ物になりません。この曲だって、内容を考え、役柄を考えたら、こんなにぶっ飛ばした歌い方で良いはずありませんからね。やっぱり、もっと切々と叙情的に歌い上げないといけないと思います。

     とりあえず「しっかりお腹を引くこと」「音色を変えないこと」「高いGまでしっかり歌うこと」の三点のみに集中して歌ってますので、他の部分は捨てられているに過ぎません。次回も、曲としての完成度は低いと思いますが、上記の三点に意識を集中して歌ってみたいと思ってますので、あまり期待せずにいてください。

    >ピアノ伴奏はキング先生ですか?(声楽の先生は下手な人が多いですがお上手です。)

     はい、キング先生です。先生はあまりピアノに自信満々というわけではないので、きっとこのコメントを読んだら、喜ぶと思いますよ。

  3. めいぷる より:

    お腹押さえられてると、、、「押さえられてる」って事に意識が行ってしまいませんか? 私だけ??

    私、呼吸法の時は背筋をがっちり押さえられ、支え位置のバランスの時はお腹を押さえられ、、、、触られている方の事が気になってなかなか集中出来ず、、、出来るまでやらされました(涙)

    こー言う時は同性の先生が良いです(泣)

  4. すとん より:

    >めいぷるさん

    >お腹押さえられてると、、、「押さえられてる」って事に意識が行ってしまいませんか? 私だけ??

     いいえ、私もです。でもそこがいいのだと思ってます。歌っている時(笛吹いている時も同様ですが)は、最初こそ「お腹」とか「背中」とか意識してますが、そのうちにすっかりそんな事を忘れてしまいます。だから、常に「押さえられている」という意識があった方がいいと思います。

     むしろ問題は、押さえられていることで、普段とは微妙に体のバランスが違うことや、姿勢が変わって、不本意な形になる方が気になりますし、マイナスかな?

    >こー言う時は同性の先生が良いです(泣)

     んー、女性はそうでしょうね。

     でも、私は女性(つまり異性)の方がいいです。同性が1m以内に入ってくると、無意識で戦闘モードに突入する柔道マンですから、私(笑)。身構えます、歌どころの騒ぎじゃなくなります。

     でもそれが女性なら、それが妻であれ、他人であれ、とりあえず自然体で受け入れられるんだな。やっぱり、同じ体を触られるなら、女性に触ってほしいのよ。男に触れられたら、私の場合、…パスだな(苦)。

  5. inti-sol より:

    聞かせていただきました。音源のビットレートが低くて音質が良くないのが残念ですが、歌は素晴らしいと思います。いい声だし、私は素人ですけれど、発声が自然という気がします。(逆に言うと、自分の歌は発声があまり自然じゃない)

  6. すとん より:

    >inti-solさん

     ええ、ビットレートは極端に低いです。申し訳ない。これがココログの仕様なので、諦めてくださいませませ。

     声についてお誉めいただき感謝です。

    >発声が自然という気がします

     そう聞こえるのはうれしいです。でも、実際にやっていることは、界王拳のような事なんですけれどね。…オラに元気を分けてくれ~って感じですって、そりゃ元気玉か。

  7. みるて より:

    拝聴いたしました!
    とっても「若い」音色のテノールさんでびっくり!
    20代30代の歌手にきこえますよ。
    発声が確立するともっと変わると思うのでときどきアップしてくださいね。楽しみにしています。
    そしてワンポイントアドヴァイス♪
    e che sospiriのフレーズ歌いだす時
    eの音だけしか考えていないようなきがするのですがどうかしら?
    eを出す前にche(フレーズ内の最高音)を想像して歌うともっとかんたんにもっときれいにfやgの最高音が出ると思います。
    いらないおせっかいかもしれませんがお試しあれ☆

  8. すとん より:

    >みるてさん

    >とっても「若い」音色のテノールさんでびっくり!

     うれしいです。たぶん、本格的に始めたのが遅かったので、まだ声が使い減りしていないのだろうと思います。そういう意味では、声楽を始めるのに、まだ間に合ったってところでしょうか。

    >e che sospiriのフレーズ歌いだす時、eの音だけしか考えていないようなきがするのですがどうかしら?

     図星です(汗)。歌っている時は、常に「次の音、次の音」と言った感じです。まだ全然余裕というのがないので、そんな先の事まで気を配っていませんでしたが…おっしゃるとおりですね。

     ちょっくら、試してみます。うまくできるかどうかは…微妙だなあ(汗)。

  9. ディア より:

    素敵な声ですねー

    普段の声はどんなんなんだろう?と思わず想像してしまいました。
    エヘ(*´v゚*)ゞ

  10. すとん より:

    >ディアさん

    >普段の声はどんなんなんだろう?

     ええと、歌っている声とあんまり変わらないよー、…と言いたいです(涙)。いずれキャリアを積んでくれば、そうなるのでしょうが、現時点では、話し声と歌声には著しい乖離があります。と言うのも、私の地声(話し声)から徹底的に欠点を取り除いたものが、歌声ですから。ですので、話し声の方は、取り除いたはずの欠点が満載されております。

     やがては、話し声は歌声に引きずられて、歌声同様に美しくなってくるのは、多くの歌手の方々を見ても分かりますので、私もいずれはそうなる(なりたい)なあと思ってます。もっとも、そうなると、普段から歌うようにな声で話しているわけで、それってインパクトありすぎ~って思います。

     もっとも、まだ歌声の方だって、全然未完成なので、それが話し声に波及するまでは、だいぶ時間がかかりそうです。

     ちなみに私の話し声は、この歌声に「鼻声」「悪い活舌」「平べったい発音」「硬めの音質」を加えた感じですよ。声そのそのものは「太めで高めの声」とはよく言われます。あまり歌う人にはいないタイプかもしれません。ですから、以前から話し声で声を推定されると、「よく分からない」って言われます。時折「ハイ-バリトン?」「もしかすると…セカンドテナー?」っておっしゃる方もいらっしゃいます。で、歌ってみて「テノール?」と首をかしげられるのです。

     そんなよく分からない声の持ち主だったりします。ま、善くも悪しくも個性的な声のようです。

  11. YOSHIE より:

    遅ればせながら、聞いて参りました。。。。カンソウ。。。うひぇぇっ!!こんなんやってるんですか?
    いやいや、オペラなんだから、当たり前なんでしょうが、例えば、「フルートちょっと吹いてみる?」と言われたら、ピーとかプーとかやってみてもいいかもしれないけれど、
    声楽はムリー!と思ってしまいました(誰も私に“やったら?”とかは言わないけど)。
    「歌えるジィさんになる」って「ああ、そうなんだ〜…」って何気なく思ってましたが、す、す、すごい目標なんだ・・・・と。あ、声は若々しくてツヤツヤしているなぁと、皆さんと同じ感想です。
    ん〜?
    こういう声質なので歌いたくなるとかありですか?発声していると気持ち良いんではなかなぁと思いました。

  12. すとん より:

    >YOSHIEさん

     はい、そうなんです。何しろ『身体が楽器』ですから、スポーツに通じる部分があったりします。日々、練習…というよりも、トレーニングの世界です。筋肉を強化し、関節を広げていかないと、歌は歌えません。

     だから、大変ですが、声楽をやっていると、絶対、健康になれますよ。呼吸筋がめっちゃくっちゃ鍛えられます(笑)。

    >こういう声質なので歌いたくなるとかありですか?発声していると気持ち良いんではなかなぁと思いました

     うう…ん、生まれつきの声なので、よくわかりませんが、昔から歌いたいという衝動は常にありました。発声していると気持ちよい? もちろん! 楽器を弾いていても、きれいな音で鳴らせると気持ちいいでしょ。声楽もちゃんとした発声で声を出せると、すごく気持ちいいですよ。その代わり、うまく発声できないと…ね、わかるでしょ。

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