そんなわけで、小山でオペラを見てきました。会場はほぼ満席で、とても盛況でした。演目は、マスカーニ作曲の「カヴァレリア・ルスティカーナ」とプッチーニ作曲の「ジャンニ・スキッキ」です。例によって、スタッフとキャストを書いておきます。
指揮:小森康弘
演出:塙 翔平カヴァレリア・ルスティカーナ
サントゥッツァ:桝田明美(メゾソプラノ)
トゥリッドゥ:野城充生(テノール)*
ルチア:関真澄(アルト)*
アルフィオ:荒井雄貴(バリトン)
ローラ:伊藤裕美(ソプラノ)ジャンニ・スキッキ
ジャンニ・スキッキ:荒井弘高(バリトン)
ラウレッタ:高瀬久美子(ソプラノ)
リヌッチョ:吉田連(テノール)
ツィータ:内山紀子(メゾソプラノ)*
ゲラルド:高瀬一幸(テノール)
ネッラ:荒井こづえ(ソプラノ)
シモーネ:平賀僚太(バリトン)
ゲラルディーノ:福島凜音(ソプラノ)*
スピネロッチェ:飯島巧弘(バリトン)*
ピネッリーノ:渡辺亮(バス)*
あれだけ大変な思いをして見に行ったオペラでしたが…ううむ「小山までの旅行は大変だったけれど、楽しかったなあ」という感想です。
それにしても、地方でのクラシック音楽鑑賞って、まだまだ…と言うべきか、地方は舐められている…と言うべきか、はっきり書いちゃえば、チケット代の価値も無い程度の公演でした。小山のお客さんたちが可哀想に感じました。
オペラ公演そのものは、よくある市民オペラなのでしょう。でもねえ…、一般的な市民オペラの場合、合唱団は地元のアマチュアさんが担う事が多いのですが、指揮者とオーケストラと独唱者たちと裏方さんたちは、プロで固めて演奏の質は落とさない…ってのが普通ですが、ここはどうやら違うようでした。
確かに、指揮者と裏方さんはプロなのでしょう。それと合唱団はアマチュアでした。でも、オーケストラと独唱者はプロアマ混交のようでした。
合唱団はアマチュアでしょうが、訓練がきちんと行き届いており、役割を十分に果たしていました。まあ、年齢が高く、皆さん帽子やカツラを被っていたのは…市民オペラの合唱団の“あるある”なので、そこは微笑ましく思いました。ですから合唱団には特段の不満も怒りもありません。むしろ好感を持ちました。
問題は、オーケストラと独唱者たちにアマチュアが混じっていたことです。いや、アマチュアが混じっていても良いのです。きちんと水準に達した演奏ができ、自分たちの役割をきちんと果たせていれば、なんの問題もありません。でも、今回はそうではありませんでした。所詮アマチュアはアマチュアだな…ってレベルでした。なにしろ、今回のアマチュアさんたちは、楽譜通りの演奏も歌唱もできないレベルのアマチュアさんたちでした。そんな方々が舞台に立っていたのです。歌も演奏も音程の幅が広いし、演奏もヨレヨレでしたし、耳障りな音が随所でしていました。
さらに言えば、プロと思われる方々も「どーしたもんかな?」というレベルの方も混じっていました。サントゥッツァとジャンニ・スキッキとリヌッチョの3人は、きちんと自分の仕事を果たしていましたが、それ以外の方の歌は、私的には大いに疑問に感じました。
今回の記事は、辛口に思われるかもしれませんが、私は怒っているのですよ。「地方の人間をなめんなよ」と思っています。
都会と違って、地方はクラシック音楽の演奏のチャンスが少ないのですよ。回数が少ないのだから、せめて演奏の質はキープして欲しいと思うのです。それなのに、回数は少ないは、質は悪いは…では、地方に住む事自体が、文化的に音楽的にハズレになってしまうではありませんか! 私はそういう現状に怒っているのです。
私だって地方在住者です。地方の人間だってちゃんとした音楽を楽しむ権利はあるはずです。地方在住は罰ゲームではありません。地方在住であっても、地元でちゃんとしたオペラぐらい見られる日本であって欲しい…と願っているのです。
まあ、これは私の勝手な願いと怒りなわけです、ごめんなさい。でも、悔しいんですよ。
で、小山からの帰りですが、電車に乗った時点では、東京~上野間は運休のままだったので、行きと同じ状況だろうなあ…と諦めていましたが、途中で直通運転が復旧し、なんと、小山から座ったままの直通で地元に帰り着くことができました。ううむ、ラッキー。それでも、地元に帰り着いた時は、ずっと座ってたいせいか、ボロボロに疲れていましたよ。
うむ、やっぱり、この年齢だと、小山に日帰りで行くのは、もはや厳しかったのかもしれません。小山で一泊してくれば、良かったなあ…なんて思いました。いや、行きの大変さを思えば、前乗りして前泊するのもアリだったのかも。とにかく、小山は遠かったよ。
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