歌っているうちに、どんどんと音が下がる…キイが下がってくる、そういう現象は割とあります。プロのアカペラ合唱団であっても、ありうる現象なのだそうですから、歌の世界では、割とありふれた事です。
これを防ぐための簡単な方法は、ピアノ伴奏を入れる事です。いや、ピアノでなくてもカラオケの伴奏でも良いのです。つまり「楽器の伴奏で歌えば、歌の音程が下がってくる事は、まず無い」わけです。
「いやいや、ピアノの伴奏でも、ロングトーン等を歌っていると、どんどん音が下がってくるじゃん」
うむ、アマチュア歌手のあるあるですね。
歌っているうちに音が下がるのは、ありふれた事ですが、逆に歌っているうちに音が上がってくる…というのは、まずありません。
そのわけは…声というものは、音程が下がるものだからです。
目をつぶって、両腕を前に突き出してみてください。そして地面と並行を保つようにしてください。そのまま、しばらく(多少なりとも長めの時間)腕を前に突き出したままにして、目を開いて確認してみると、大抵の人は、両腕が多少なりとも下がっているものです。最初のような、地面と並行を保てる人は、あまり多くはありません。
声も同じようなものです。
同じ音程を出し続けているつもりでも、実は少しずつ下がるものです。だって人間だもの。
それでも、同じ音程を出し続けられる人は、
1)目安となる音程があって、そこに絶えず調整をかける事ができる人。つまり、腕ならば、目を開いて地面と並行である事を確認できる人であり、声ならば、楽器のような不変の音程を聞いて調整できる人です。
2)あるいは、カラダや感覚を鍛えていて、腕を微動だにしないで保てる筋力がある人のように、強力な音程のイメージを持っていて、その音程から少しも外さずに発声し続けられる人です。
1)は相対音感の人で、2)は絶対音感の人です。ただし、合唱の場合は、絶対音感の人たちの集団であっても、和声の美しさを優先するようなグループだと、音程が下がりがちなんだそうです。ま、人間は楽器じゃないからね。
そして、我々凡人のアマチュア歌手の場合は、ひたすらカラダと感覚を鍛えていくしかないようです。
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