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フランス語はカタカナで行っちゃいます

 声楽のレッスンの続きの続きの続きになります。ビゼー作曲「カルメン」の二重唱「Parle-moi de ma mere/母の便りは」です。

 まずは通して歌ってみました。この二重唱は、妻がソロで歌う部分が割と多めで、かなり妻は苦心していましたが、私がソロで歌う部分は(本来は妻に負けないくらいにたくさんあったのですが、カットしてしまったので)極めて少なく、妻の歌唱の合いの手部分を歌うことと、後は二人で声を合わせて歌う、本来的な二重唱の部分を歌うだけです。

 合いの手部分は…まあ、合いの手ですから、楽勝です。

 問題は二重唱部分ですが、曲の一部を除けば、まあまあ音が取れて歌えています。私個人的には「ビゼーって歌いやすいなあ…」と思っていますが、妻の感想では「この二重唱は、どちらが“主”で、どちらが“従”ってわけでもなく、どちらも主役で複数のメロディが同時に歌われているという構成になっているので、それで歌いやすく感じているのでは…」とのことでした。まあ確かに、私はメロディを歌っている分には気持ち良く歌えるのですが、ハモリパートとかを歌うとなると、途端に歌えなくなるという、根っからの主役気質なので、それはそうなのかもしれません。

 ですから、音がうまく取れていない部分って、よくよく見ると、ソプラノのメロディの裏に回ってハモっている箇所で、目立たないので、適当に歌っていても(たとえ音が違っていてもハモっている限り)分からないので、気づかれにくいのだけれど、いかにもハモリパート的なメロディになっているので、私はうまく歌えなくて、ついつい作曲してしまうのです。

 ある意味、結果オーライかもしれませんが、クラシック声楽は再生芸術だし、ポピュラー音楽ではないのだから、結果オーライではダメなのです。ちゃんと作曲家の指示通りに歌えないといけません。もっときちんと音を取らないとなあ…としばし反省です。

 フランス語は、ドイツ語以上に、うまく行ってません。ついついスペルを見て歌ってしまうので、あれこれ間違って発声しています。そのたびに妻に注意されます。私はフランス語は全くできませんが、妻はフランス語がそこそこできます。

 Y先生がおっしゃるには「あれこれ考えずに、歌詞に振られているカタカナをそのまま素直に発声していった方が良いですよ。もちろん、カタカナはフランス語ではありませんが、我々がフランス語っぽく考えて発声するよりも、ストレートなカタカナ発音の方が、フランス人に理解してもらえるそうですからね」との事なので、私もカタカナを頼りに歌っているのですが、でもやはり、ついついフランス語のスペルが目に入るんです。スペルが目に入ると…どうしてもローマ字風にうたいがちですが、フランス語ってスペルに癖が強くて、ローマ字風に発声すると、たいてい違っているという厄介な言語のようです。

 フランス語の発声が、もそっと簡単で親しみやすいものなら、きっと日本でも、もっともっとフランス語の歌曲とかが親しまれていたんだろうなあって思います。だって、ビゼーの曲に限らず、フランス語の歌って、メロディがアンニュイで素敵だもの。もっと日本で流行っても不思議ないよね。

 日本語の訳詞をつけて歌う…にしても限界もあるし、そうポンポンと訳詞を作れるわけじゃないから、フランス語のまま歌えるってのが求められるのになあ…なんて、無責任な事を妄想してしまいました。

 とりあえず、フランス語は難しいよねって話でした。

 今回の私は、発表会にあたって、イタリア語、ドイツ語、フランス語の3つの言語の歌を歌うんだなあと気づきました。いやあ、よく分からない言語の曲を複数歌うなんて、私も結構無茶だよね。

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