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アルタスフルートフェア2009春 に行ってきたよ

 ラ・フォル・ジュルネの合間を縫って、銀座山野楽器で開催されていた、アルタスフルートフェアに行ってきました。なにしろ“おのぼりさん”だから、東京に行ったら、一度に沢山の用事をこなさないといけないので、大変です(笑)。

 まずは、恒例のフルート試奏からです。今回は、バスフルート(縦型、ジュピター製)、アルトフルート、GPTの三本を吹きました。

 バスフルート。「音域的にはテノールなのに、なぜバスフルートという名称なのか」と前々から疑問に思っていた私ですが、吹いてみて納得。これはバスだよ。テノールじゃないよ。たとえ音域がテノールであっても、音色はまごうことなきバス。うん、これはバスフルートだね。響きがとっても深くて、バス~って感じでした。

 私が試奏したモデルは、たまたま縦型のバスフルートでしたが、これが本来の横笛だったら、とっても吹くのが大変だろうなあ…と思いました。だって、重たいんだもん。肩こっちゃうよね。

 バスフルート。吹いた感じは、すっごく楽。軽く息を入れただけで、ボーーーって感じでした。低音楽器って、息をたくさん使うイメージがありますが、これは逆。むしろ息は余ります。もちろん、余らせずにしっかり吹けるのが上級者なのでしょうがね。

 これも低音楽器の常で、鳴らした音は、演奏者にはあまりよく聞こえないのですが、離れて聞いていた妻があの店内で「結構大きな音が出るのね」と言ったので、かなりよく鳴っていたのだと思います。お調子にのって、ちょっと長めに吹いてました。曲なんかも吹いちゃったりして…。なんかしっくり来るなあ…バスフルート。私は、この縦型バスフルートが気に入ったかもしれない。でもお値段は60万円だって。安くはないね。

 次にアルトフルートを吹いてみました。いいね、音色がいいね。メロディーを演奏するなら、普通のフルートよりもアルトフルートの方が似合う曲って、たくさんあるだろうね。こいつはG管で移調楽器という点が個人的にはマイナスだけれど、やっぱりいい感じの楽器です。これもブハーーーンといった感じで鳴りますね。たぶん、日頃アゲハなんてツンデレな楽器を吹いているから、私は大抵の楽器を鳴らせるようになったのだと思う(笑)。なので、私が「これは簡単に鳴る」と書いてあっても、信用しない方が良いかもしれないよ(爆)。

 GPTはプラチナ&金メッキのフルートでしたが、音は(ムラマツのPTPと比べて)あっけないくらい明るかったです。なんか、私の中のプラチナメッキのイメージが、ガラガラ音をたてて崩れ落ちました。このフルート、音的には総銀フルートと大きくは変わらないと言うか、キラキラ系のプラチナ? 根明なプラチナ?って感じでした。ああ、プラチナの音が分からなくなりました(迷)。

 そんな事をつぶやいたら、アルタスの営業さんが「GPTは1307にメッキしたものですから、音は1307に似ているんですよ」だって。そうか、そりゃあ、そうだよね。納得。アゲハにプラチナメッキすれば、こうなるわけだな。

 そんな気さくな感じの営業さんを捕まえて、色々と質問してみました。そんなやりとりを、一問一答式で書いてみます。

【現在、1037のC管を使用していますが、H足部管のみの買い足しは可能か?】

 可能です。お値段は本体価格の40パーセントだと考えてほしい(1307だと25万円程度って事ね。ムラマツEXが余裕で買えるお値段です)。受注生産になるので、お店に注文を出して欲しい。注文を受けてから、約2カ月程度で完成予定。出来上がったら連絡をするので、一週間ほど本体を預けてほしい。その際に、H足部管のすり合わせをし、C足部管とH足部管の両方が使えるようにします。

【H足部管を購入したら、C足部管は不要になるのだが、下取りはしてもらえるのか?】

 それは行なっていません。

【ケースはどうなるのか?】

 C足部管とH足部管の両方が収納できるケースは特注品で5万円程度になると思います。H足部管用の本体ケースは3万円。H足部管だけ収納する、小さなケースは約1万円となります。

【1307はAg958だが、なぜリッププレートやメカはAg925なのか?】

 メーカーとしては可能ならば、すべてをAg958で作りたいのだが、Ag958という金属は、とても柔らかくてフルートとしての必要な硬度を保てないので、リッププレートとメカはAg925で作成している。メカに硬度が必要というのは分かっていただけると思うが、実はリッププレートは見かけ以上に薄い金属でできているので、Ag958で作ると簡単にたわんでしまうので、Ag925を使用している。

【Ag958では音が出しづらいので、Ag925を使用しているという事はないか?】

 音の出しやすさは、専ら歌口のカットで決まるため、材質はあまり関係していない。材質が違うと音色は変わるけれど、音の出しやすさとは関係ありません。

【アルタスフルートは歌口のカットについて明言していないけれど、何種類あるのか?】

 三種類ある。807~TSまでのモデル(スタンダード)で採用しているカットと、1207以上のモデル(ハンドメイド)で採用してるカット。この二つのカットは、基本的に同じ傾向のカットだが、使用するユーザーが違うので、ユーザー層の違いから多少カット方法を変えている。それに加え、国内向けには出荷していないが、海外ユーザー向けにZカットがある。このカットは、かなり傾向が違う。とても簡単に音が出るし、音量もある程度確保しているが、あくまでアルタスとしてお薦めするカットは、1207以上で採用しているカットである。(蛇足:海外向けには、このZカットを前面に押し出したスクールモデル[AZUMIという別ブランドだけどね。ホームページはここだよ]を用意しているアルテスでした)

【金属の硬度のため、総銀フルートのリッププレートはAg925にしているとあったが、ALモデルはAg946である。硬度的には大丈夫なのか?】

 Ag946はそれ以外の銀と、銀以外の成分が異なり、金属としての硬度を保っているので、大丈夫である。Ag997は銀の精錬方法から変えていて硬度を確保している。

【歌口のカットはパソコンか何かでガガっと削っているのか?】

 アルタスでは、すべてのフルートの歌口を、職人が手掘りで行なっている。人の手で作っているので、個体差がある事は分かってほしい。また時代ごとの流行というのも加味されているので、製造年が違うものは、多少、歌口のカットの傾向も変わっていると考えて欲しい。

【私は現在、1307を使用しているが、もしも将来、フルートを買い換えるとしたら、どのあたりのモデルがメーカー的にはお薦めか?】

 アルタスフルートは、1307 -> 1507 -> 1607 -> AL と言うラインが、メインの製品ラインであって、PSモデルやGPTモデル、GOLDモデルは、そのラインとは傾向が異なるモデルとなる。1307ユーザーなら、やはり、1507、1607、ALに買い換えてゆくのか良いと思います(道理で、ALを試奏した時に“アゲハと同じ!”と思ったのか、納得)。

【頭部管のみの購入は可能か?】

 H足部管同様、可能である。(じゃあ、アゲハにALの頭部管買い足せば、ALモドキが完成じゃん)
 
 
 と言うわけでした。他にも書いちゃいけなさそうな話や、書いちゃうとかなりウザくなる話(ピッチとかスケールとかその手の込み入った話だね)も、たくさんしました(生意気言ってごめんなさい)が、それはそれでと言う事で…。

 次にアルタスの職人さんに、アゲハの調整をしてもらいました。調整ついでに、その作業を見せてもらいました。で、見せてもらいながら、職人さんと色々な世間話をしました。

 アゲハを通して見た私の吹き癖は…あまり強い癖はないそうですが、左人指し指に力が入りやすい人らしいです。なので、その辺の対応(バナー使ってキーを熱して調整してました)をしてもらいました。それと「このフルートはすぐに調整が必要になるんです~(涙)」とこぼしたところ、ネジがゆるみやすい個体かもしれない、と言われました(現に、一カ月前に調整してもらったにも関わらず、すでにあっちこっちのネジがゆるんでいたそうです、おまけに先日しっかりはめてもらったはずの、キーパイプも外れていました)。今回はネジをしっかり締めた後、ネジのゆるみ止めの薬剤を使ってネジがゆるみづらくなるようにしてくれました。

 「時間はありますか?」と尋ねられたので「はい、大丈夫です」と答えたら、アゲハは分解されちゃいました。いやあ、フルートって、簡単にバラバラになるんですね。分解されて、パーツ一つ一つ、タンポも一枚一枚丁寧に点検、調整&洗浄してもらいました。

 タンポの調整って、薄い紙で行うんだね。それを切ったり貼ったりして調整するんだ。キーをペコペコ押すだけで、紙一枚程度の厚みの調整の必要性が分かるんだから、フルート職人さんの感覚ってすごいよね。

 フルートの洗浄は、ベンゼンとアルコールをその用途に応じて使い分けて行なうんだよ、知ってた? 何となく、薄く白くなっていたアゲハがあっと言う間にピカピカになりました。すごいね。

 とにかく、ばっちり一時間以上もかけて丁寧に調整してもらいました。いつもの調整は2~30分程度だから、今回の調整がどれだけ丁寧だったか分かるものです。

 「本来は調整が不要なのが理想だし、多くの場合は調整と言っても、ネジを締めてあげる程度の調整で十分なので、自分でネジが締められると、調整の回数もかなり減ります」と教えてもらったけれど「どこのネジをどう締めたらいいのか分からないので、そりゃあ無理です」と答えました。そしたら笑いながら「春と秋に、ここのお店で無料の調整会をしているから、それをできるだけ利用するようにしたらいいでしょう」と薦められました。そうだよね、無料でアルタスの人に調整してもらえるなら、アゲハも私も幸せというものです。無料調整期間が終わったら、なるべく無料調整会を利用するように心掛けましょう。

 後日、家に帰って、改めてアゲハを見たら、本当に新品同様になってました。吹いてみたら、始めて私のところに来た、あの頃のようなツンデレ女に戻ってました(涙)。でも、少し吹き込んでみたら、ツンは最初にちょっとだけあったけれど、すぐにデレデレしてきました。よしよし、かわいいぞ。

 丁寧に調整してもらって、本体はピカピカだし、音の切れもとても良くなったし、何よりもすべての音が気持ちよく出るようになりました。高音EやFisが嘘みたいに楽に出るようになりました。調整はいいね。きちんと丁寧に調整してもらえたので、本当に幸せな気分になりました。

 ラリホー!

コメント

  1. たかさん より:

     すとんさん、アルタスについて、私が聞けなかったことまで聞いていただいてありがとうございました。

    >メーカーとしては可能ならば、すべてをAg958で作りたいのだが、Ag958という金属は、とても柔らかくてフルートとしての必要な硬度を保てないので、リッププレートとメカはAg925で作成している。

     なんとなくそうだろうなと思っていました。私の笛師匠はリッププレートの扱いはそうとう慎重にすることを教えてくれていたので、葉二を歪ませたつもりはありませんが、きっと、そういうユーザーが多かったんでしょう。でも、音色が微妙に違うような気がします。どっちがいい悪いではありませんが。

    >歌口のカットは三種類ある。807~TSまでのモデル(スタンダード)で採用しているカットと、1207以上のモデル(ハンドメイド)で採用してるカット。

     これも納得です。私の1107と今の1107が別物のように感じたのは、これが原因ですかね。今の1107の傾向は、これを買う層を考えると正解と思ったのは、アルタスの意図通りだったわけですね。アルタスのフルートの個体差は歌口をカットする職人さんの個人差なんですね。ううむ。やっぱり試奏して気にいったものを買うべきですね。

     アゲハちゃんの調整も相当念入りにやってもらって良かったですね。私のブログにも書きましたが、標準以上?の体力のある男性だったら、右手人差し指に力が入って、これが原因でキーバランスが狂うのは普通です。対策は、力を抜いて軽く押すしかないんですけどね。

     私は音だけで判断してしまう傾向があるので、こんなふうにいろいろ聞いたことを教えていただくと助かります。

  2. すとん より:

    >たかさん

    >アルタスのフルートの個体差は歌口をカットする職人さんの個人差なんですね。

     ここのところは、聞いたことをどう書こうかと悩んだところです。というのも、どうやらアルタスでは、歌口をカットする職人さんの数は少ないらしいんですよ。今のアルタスでは、歌口をカットする職人は一人しかいないと言ってました。だから、現在の歌口の違いに関しては、職人さんの個人差(つまり腕の差)というものは存在しないわけです。

     しかし、アルタスもフルートを作り始めて20年だそうです。この間、ずっと一人の職人さんだけで行ってきたのかは聞けませんでしたし、代替わりの有無も聞けませんでした。また、アルタスフルートの月産台数だって半端はないわけですから、過去に歌口職人さんが複数いたかもしれないじゃないですか(ここも聞けませんでした)。なので、記事の中では、断定は避けたのですが、現状のアルタスフルートの歌口職人さんは、一人だけなので、フルートの個体差は、職人さんの個体差ではなく、おそらく気分とか体調とか気持ちとか、そういうもので微妙に違うのだと思います。

     それにしても、本当に一人の職人さんがすべての歌口をカットしているのだとしたら、アルタスだって、一応大手メーカーさんだから、その職人さんは、大忙しだね。

  3. 野鳥 より:

    とても勉強になる記事をありがとうございます。
    歌口のカットはカタログに何も記載がないので1種類と思っていましたが、3種類あったのですね。どおりで807から1607に変えたとたんに吹きにくくなったわけだ。私は素材の違いだと思っていました。

    歌口カットの職人さんについては、先代の社長も担当していたけど引退されたと聞きました。いつから一人でカットされているんでしょうね?

  4. すとん より:

    >野鳥さん

    >いつから一人でカットされているんでしょうね?

     それもそうですが、私は本当に一人でやってらっしゃるの? もしそうなら、それって、すごく大変な事だよなあ…と思います。アルタスの月産フルート本数は分かりませんが、まさか一カ月で10本とか20本とかのはずはないと思ってます(たぶんね)。海外展開だってしているわけだから、やはり一カ月の生産台数はそれなりにあると思うんですよ。(ミヤザワフルートはここ[http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/saitama/kikaku/024/9.htm]によると月産300本だそうです)それを一人の職人さんで…オーバーワークで倒れないといいのですが。マジで心配です。

  5. たかさん より:

     ええーっ、歌口をカットする職人さんはアルタスに一人しかいないんですか!ミヤザワもムラマツもサンキョウも埼玉に工房があるので、ちょっとは内情を知っていますが、そんなこと考えられないですね。技術も経験もある職人さんが、後進の育成をしながらフルートを作っている感じですよ。
     ミヤザワと同じ月産300本だとすると、休まず働いて一日10本の頭部管のカットをするんですか。それは大変ですね。
     どことは言えませんが、あるメーカーはグレードによって職人さんが違うんです。当然、歌口のカットの出来の違いもその影響が大きいのです(出来が悪ければ市場には出さないそうですが)。そんな頭で前回のコメントを書いてしまいました。
     こんなことを書いちゃうと怒られちゃうかもしれないんですが、フルート全部を一人の職人さんが作るハンドメイドクラスの楽器にはフルートのある部分に、誰が作ったかわかるサインが彫ってあるそうです。

  6. すとん より:

    >たかさん

     確かに歌口のカットをする職人は一人だとは言ってました。でもその内容についてまでは踏み込まなかったので、すべての作業を一人でやるのか、最終仕上げという意味で一人の職人さんが責任を取っているのか、あるいは現在たまたま一人しかいないのか、その辺が分からないので、記事に書けなかったのですが…ひとまず、お一人の職人さんが手掘りで歌口のカットをされているそうです。

    > ミヤザワと同じ月産300本だとすると、休まず働いて一日10本の頭部管のカットをするんですか。それは大変ですね。

     もちろん、手掘りと言っても彫刻刀で削るわけではなく、大雑把な穴はすでに機械で開けてあるでしょうし、強力なグラインダーを使って掘るでしょうから、量産はある程度可能でしょうが、それにしても、もし一人なら、大変な作業量だと思います。

    >フルート全部を一人の職人さんが作るハンドメイドクラスの楽器にはフルートのある部分に、誰が作ったかわかるサインが彫ってあるそうです。

     左甚五郎ですか? でも、製作者の顔が見えるフルートって、なんかカッコいいなあ…。少なくとも、シリアルナンバーを見れば、会社的には誰の作かは記録に残っているでしょうから、問い合わせることは可能でしょうね。

  7. ダリア より:

    すとんさん、アルタス情報すごく参考になりますありがとうございます。
    歌口のカットについてもとても興味深く読ませていただきました。フルートの歌口ってどうやってカットするんでしょうね。ナイフで削りだすわけじゃないんですよね。金属加工だから研磨機でビューンと削るのかな。お一人では大変でしょうね・・・。その方になにかあったらどうするのかなあ。
    私の住まいは中くらいよりすこし小さい地方都市なので中核大都市の楽器イベントに出かけるには片道2時間はかかるし、すとんさんがかわりにオノボリさんをして下さって助かります。

  8. たかさん より:

    これは推測でしかないのですが、歌口のカットの仕上げをお一人でやっていらっしゃるということでしょうね。

    でもこれ、彫刻刀のようなもので、手で削っていたんじゃないかな?

    まあ、我々ユーザーの側からしたら、アルタスは最高級のフルートも普及品も歌口は一級品てことですね。

  9. すとん より:

    >ダリアさん

     ま、私は自分の楽しみのために、おのぼりさんをやっているわけですが、私のおのぼりさん情報が、みなさんの役に立つなら、それはそれで、おのぼりのし甲斐というものがあります(笑)。

    >フルートの歌口ってどうやってカットするんでしょうね。

     ねー、どうやるんでしょうね? 私はグラインダーでガーーッッッッってやるのかと思ってましたが、たかさん情報だと彫刻刀を手に持ってグリグリやるそうです。だとすると、やっぱり全工程を一人でやるってのは、無理ですね。

     アルソの頭部管製作講座(http://www.alsoj.com/SHOP/29049/122816/list.html)とかを受講すると、歌口の作り方とかも教えてもらえて、おもしろいんだろうなあ…って思いますが、先立つものと日程の都合で参加できません。残念です。

  10. すとん より:

    >たかさん

     そうなんですか、彫刻刀のようなものでグリグリ削っているんですか…。そんな手の込んだ職人技の結晶なんですね、フルートって。いやー、すごいなあ。手の技がモノを言うなら、日本のメーカーが世界のトップメーカーの一翼を担っているのも納得です。何しろ、日本の職人さんって、パねえからねえ~。

    >まあ、我々ユーザーの側からしたら、アルタスは最高級のフルートも普及品も歌口は一級品てことですね。

     そういうことになりますね。お値段で品質が変わるわけでないので(もちろん仕様は変わるけれど)、庶民的な価格で良質なフルートを求めている人には、アルタスは良い選択なんでしょうね。

     もっとも、アルタスフルートは繊細なフルートなんで、手荒な初心者には向いていないし、野外演奏にも向いていないし、「フルートは何たる道具の一つ」と割り切っちゃう人にも向いていないかもね。そこは、TPOに応じたチョイスが必要ですな。

  11. inti-sol より:

    あのバスフルートを吹いたんですか。私は試奏しなかったなあ。
    私は、TSと1207、そそにもう1本型番は覚えていませんが、H足のフルートの3本を試奏しました。バスフルートは気になったんだけど、子どもが退屈そうにしていたし、ちょうど他の人が試奏していたので諦めてしまったのです。

    とにかく最初はまったく音が出なかったのでかなり焦りましたが、いったん音が出たらとても吹きやすかった。

    しかしミヤザワで月産300本ですか、つまり年間3600本、1本の平均がいくらくらいでしょう、下は20万以下、上は数百万ですが、平均ではやっぱり30万くらいかなあ、そうすると年商11億、いや卸値は定価の6掛けとして7億くらい??
    意外と小さな会社です。アルタスも、おおむね似たような経営規模でしょうか。ムラマツだって、会社の規模としてはそんなに大きくなさそうですね。(ヤマハは別格)

  12. すとん より:

    >inti-solさん

     フルートの大手メーカーと言っても、世間レベルじゃ、単なる中小企業でしょうね。本来は、会社というよりも、工房って感じのところが多いでしょうから。

     つまり、金儲けのためだったら、フルートじゃなくて、もっと気の利いたものを作ればよいでしょうから、あの手の会社の人々って、本当にフルートが好きなんだろうと思います。ですから、どちらの会社にせよ、いい意味で、職人さんたちの会社なんだと思いますよ。

     それにしても計算してみると…ミヤザワで年商7億ですか。確かに、本当に小さな会社ですね。楽器作りって、本当に儲からないんですね。

  13. inti-sol より:

    検索したところ、
    http://homepage1.nifty.com/hisui/tokoa01.htm
    によると、ムラマツフルートで月産400本、製作所の売上が12億だそうです。この割合で行くと、月産300本のミヤザワは9億??でも、平均単価はムラマツの方が高そうだから、ミヤザワの年商はもう少し下ですかね。まあ、7億と9億の間のどこかってことになりそうです。

    そういえば、私は結構野外演奏の機会が多いので(この2年間で3回、野外演奏でフルート吹いています)、そういう意味ではアルタスは不向きかも知れません。かといって、ムラマツも野外特に土の地面の上で吹くときはかなり気を使います。本当は、屋外で吹くならボロボロの中古YFL31が一番良いのかも知れないけれど、音量がムラマツの方がでかいから、どうしてもムラマツを使いますね。

  14. すとん より:

    >inti-solさん

     ムラマツで月産400本の売り上げ12億円ですか。日本には、大手のフルートメーカーが6社ありますから、そんなこんなで考えると、日本のフルート生産は2000本/月くらいですか? 一年間で1万本以上のフルートが生産されているのだと思うと、何となく、すごいなあ…と思います。

     まあ、どんな楽器であれ、野外演奏では気を使うものだけれど、そうですか、やっぱり音量重視で行くと、ムラマツをチョイスですか。ムラマツも繊細な楽器ですから、野外は怖いですねえ…。メカのタフさと音量の大きさから言えば、やはりベスト・オブ・野外演奏は、ヤマハのフルートってことになるんでしょうね。

  15. 橘深雪 より:

    アルタスフルートフェア、行きたかったです
    最近忙しくって、フルートを全くかまってないので、今週末はなんとかしないといけません(汗)
    職人さんと色々話すと楽しいですよね
    私もそう言われるようになるよう努力致します・・・

  16. すとん より:

    >橘さん

     アルタスに限らず、どこの会社のフルートフェアに行っても、まだまだ楽しい私です。もちろん、アルタスユーザーなので、アルタスフェアはまた格別なんですけれどね。

     どんな職種であれ、職人さんを始めとする、実際に現場で働いている人と話をすると、実に多くのことが学べ、本当に楽しくなります。こう言ってはなんなんですが、現場の人って、嘘がないでしょ。営業の人はクチが上手いのですが、戦略的なしゃべり方をするので、楽しい、とは違った感じになります。

     とにかく、自分の知らない世界の人と話す事って、とっても楽しいことだと思ってます。

  17. inti-sol より:

    今日は、木管フルートを吹きたくて、サンキョウ・フェアに行ってきました。
    ・・・・・・・・・後悔しています。吹いたら欲しくなってしまいそうではないですか。木管フルート、とても良かったです。音が、かなり私の好みに合う。それに、事前に思っていたよりずっと吹きやすかったです。H足管だったけど、先日のアルタスよりはドとシが出しやすかったです。(C足管ほど出しやすくはなかったですが)
    音量は、金属製のフルートより若干小さいかも知れませんが、そんなに気になるような差とは思いませんでした。
    しかし100万。うーーーーーーーーーーーん、さすがに100万は買えない、許可が出ない。

    あと、ピッコロとアルトフルートを初めて吹いてみたけど、ピッコロの高音は全然出ませんでした。3オクターブどころか、2オクターブの上の方も出なかった。フルートとは吹き方が違うのかなあ。運指は基本的に同じですよね。

    アルトフルートは良かったです。
    ピッコロもアルトフルートも欲しいけど、使う場がないです。

  18. すとん より:

    >inti-solさん

     木管フルート、吹いちゃいましたか。そりゃあ、欲しくなるでしょうね。私はまだ、サンキョウの木管は吹いたことがないのですが、きっと素晴らしいフルートでしょうね。でも100万円ですか。私が心を奪われたパウエルの木管フルートは350万円です。それと比べたら安い安い。どっちも買えませんが…(爆)。

    >音量は、金属製のフルートより若干小さいかも知れませんが、

     最近はオケのプロ奏者の方々も木管を使うケースが増えてきましたので、音量の方は別に問題にはならないと思いますよ。要は奏者の腕次第なんだと思います。

     私は時々、宝くじを買ってしまおうかという衝動にかられる時があります。だってね、宝くじにでも当たらない限り、もう一本フルートを買おうなんて、言い出せませんもの(大笑)。

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