高い声が多少なりとも出るようになってくると、それをまぐれではなく、確実なものにしたくなります。で、試行錯誤をするわけ。
ちょうど、脱力にハマっていた頃、力を抜いて声を楽に出そうと考えていました。ですから、いかに高音を楽にキレイに軽く出すかという方向で頑張っていました。色々試行錯誤をした結果、どうなったかと言うと、声を顔の前から出すようになってました。実際、この方が楽だし、下の音と切れ目なくつながるし、なにより高音のラやもう少し上まで出ちゃいますので、その下のソやラ♭も安心して歌える。これでOKと思ってました。
ちょっといい気になってましたネ。たぶん、独学だと、この方向で突っ走っていたな…。
で、そんなある日、キング先生の指導が入りました。「声を前ではなく、後ろから出してください」 見抜かれてました(汗)。どうやら私、いつのまにか間違った道を歩き始めていたようです。「後ろでガチョーン」が正しい発声なのに、「楽に、楽に」を優先して逆のやり方をやっていました。
脱力を目指すあまり、ヘタこいた~。
とにかく「そんな薄っぺらな声ではダメ」というわけで、具体的な指導が入りました。それは…
1)喉の奥で母音を発音する
何より肝心なことが、これ。具体的な矯正方法は「頭の後ろでガチョーン」です。とにかく、声を後ろへ後ろへ持っていかないと、声が薄っぺらになってしまいます。
2)上アゴを開けない
上アゴを開閉して歌うと、やはり声が薄っぺらになります。上アゴは大人しくし、下アゴを専ら運動させましょう。フルートでも「マペット」と言われた私です。上アゴを動かすのは、癖なのかなあ…。
3)舌先をおとなしくさせる
発声において、舌の位置は大切な問題です。私は歌っている時に、口の中で舌が暴れているそうです。舌が暴れるということは、舌根が暴れているわけで、それも声が薄っぺらな原因の一つ。舌先(&舌根)には大人しくしていただきましょ。
4)うなじを伸ばして、目線を下げて歌う
これは実は2)の上アゴと関連することですが、しっかりうなじを伸ばして、目線を下げて歌うと、声に厚みが出るそうな。
いやいやいや…。自分の声は自分では分からないというけれど、本当にそうだね。いつのまにか、薄っぺらな声で歌ってましたよ、やばいやばい。
コメント
おつかれさまで~~す!
私もニワトリさんが水を飲むように上を向いた時が楽だったので、そうやって歌っていたら、先生はしばらく静観しておられたのですが、何度目かの時に「あの~」と言い出されました。上を向くと下アゴが引っ張られて、ノドが閉まるのですよ、と、(確かそういう意味のことを言われました。)下を向くと言ったら言い過ぎですが、首を下げるとアゴが緩むのでノドが楽になると。
>ヘタこいた~
あはっ!私は読み間違いましたです~~。
なんて読んだかって?淑女が言いにくいことです~。
でも、そういうお腹の調子の時って、お腹に力が入らないから脱力できないのですよ…。そういう意味でも身体の調子を万全に保つって大変だなあと思っています。
>ticoさん
ticoさんも上を向きましたか? 上を向いて歌うと楽ですよね、気分的に。
確かに上を向くと、下アゴはひっぱられるし、ノドはつぶれるし、いい事はないですね。
背中を少しでも使おうと思って、背を少し曲げて、やや前屈の姿勢で歌う私なのですが、態勢が前屈なので、そこでうなじを伸ばすと目線は真下になってしまうので、“目線は真下”を避けるために、下アゴを突き出し、上アゴを開閉するということをやっていました。ま、姿勢が悪いと言っちゃあ、それまでよって話です。
この問題は、最終的には「歌唱における美しい立ち姿とは何か」ってとこに、行き着くような気がします。たかが姿勢ですが、難しい難しい