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横浜でフルート試奏会に参加しました “材質による違い”編

 「フルート名曲31選」のコンサート終了後は、ヤマハ横浜店主催のフルート試奏会が、引き続き行なわれました。今回は、そのレポートです。

 コンサート後、ステージには、あっと言う間にたくさんのフルートが試奏のために並べられました。さあ、試奏会の始まりです。

 最初はプロ奏者であり、今回のコンサートの中心人物でもあった、飯島和久さんが解説を加えながら、いくつかのフルートを試奏して、その音色をみんなで確かめて、ご購入希望のフルートを決めましょうという企画です。これはおもしろかったですよ。

 まずは材質の違いによる音の違いを感じましょうということで、ヤマハのフルートの色々なグレードのフルートを順に吹いてくださいました。なにしろプロの方が、色々なフルートを同じように吹いてくださるので、それぞれのフルートの特徴がとってもよく分かるんですよ。下手に自分で吹くよりも分かるんじゃないかと思いました。

 まずはYFL-211。洋銀、Eメカ付きの、たぶん世界で一番数量的に売れているフルート、これを演奏してくれました。はっきり言って、良いフルートだと思いました。音楽を演奏する楽器としては、特に不足な点はないと思います。さすがは、(ポピュラー系の)プロのフルーティストに愛用する方がたくさんいる名器です。くすんだ感じの中間色的な音色は、哀愁を帯びていて、マイクのりが良さそうです。私はこのフルートの音、好きです。いいなあ、洋銀フルートって。

 ここを出発点として、次にYFL-514に持ち替えました。このフルートは、スタンダードモデルではなく、プロフェッショナルモデルというモデルで、211より一つグレードが上のシリーズのモデルの、頭部管銀のフルートになります。ムラマツで言うところのEX相当のフルートってわけですね。

 音色は211とは、全然違いました。だいたい値段だって、倍以上違うのだから、当然と言えば当然な違いです。

 基本的な音色はヤマハの音色なんですが、あきらかに音色に艶が加わりました。211がくすんだ感じだったのに対して、514は表面に光沢のある感じの音色です。こちらの方が一般受けする音色かな。さすがはEXのライバルフルート、とにかく美しい音です。フルートは最低、頭部管銀のものから始めましょうと多くの人が言う意味が分かるような気がします。

 頭部管銀の次は、当然、管体銀のYFL-614の登場です。514と比べると、やや音に深みが加わったような気がしました。フルートは頭部管を洋銀から銀に変えると、劇的に音が変わりましたが、管体を洋銀から銀に変えても、劇的?には音は変わりません。このあたりは微妙な違いだなあと、正直感じました。吹いていた飯島さんは「音がすごく変わったでしょ」と言ってましたが、私にはそうは感じられませんでした。音色に対する感受性が私は鈍いのかもしれません。

 次は当然、総銀フルートで、YFL-714の登場です。614とはメカの材質が違うだけですが、音は全然違いました。不思議ですね、メカなんて楽器の音色と関係なさそうですが、管体をチェンジした時とは比較にならないほど音色が激変しました。優しくてまろやかで、その上、よく響く音色となりました。高音成分(つまり倍音)が明らかに洋銀を使っているフルートとは違いました。

 ここまでは材質の違いによる音の差でしたが、ここからは、材質というよりも値段でフルートはどう違うかという比べ方になりました。

 というわけで、次は同じ総銀フルートであっても、モデルのグレードがもう一つ上の、ハンドメイド・シルバーのYFL-894の登場です。飯島さんがおっしゃるには『ヤマハではプロフェッショナルモデルのフルートを一日に5本作るとしたら、ハンドメイドのフルートは三日で1本作るのがやっとなんですよ』という主旨の発言をしていました。これは、ハンドメイドフルートにはそれくらいの手間と手数がかかっているという意味なのだろうと思います。

 手間と手数が余計にかかると、音はどれくらい変わるかと言うと、これまたガラっと変わりました。クリアでいかにも現代音楽に向きそうなスタイリッシュな音になりました。そして、これがホールの隅々まで、実によく響く音なんですよ。たぶん、これが現代フルートって奴なんだろうなあ…。でも、私的には、暖かい音が好きなので、894より714の音の方が好みかな? ごめんね、安い量産品の方が好きで(笑)。

 そして、次に登場したのが、YFL-894MVこと、シルバー・メルヴェイユです。これ、大好き、ラブです。んもー、身がよじれちゃうくらい、甘くてセクシーな音色です。ただし、音量的には明らかに無印894と比べるとワンランク落ちました。同じ894であっても、音色と音量のバランスをどう取るかで、これくらいの違いが出るわけですね。うむ、納得。無印894がオーケストラのフルート向きだとすると、シルバー・メルヴェイユはソロのフルーティスト向きなのかもしれません。どちらにしても、894系はプロフェッショナルの仕事道具としての楽器ですね。素人が持っていいようなレベルのフルートではないなあ…というのが正直な感想です。とは言え、素人って、道具にお金をかけるのが生きがいだったりするんだよねえ…。

 総銀の次は木管というわけで、YFL-894Wが登場しました。ヤマハの894を3モデル連続で吹いてくれたわけです。こっちの894はグラナディラの管体で、音量的にはさらに小さくなりました。音色的には、さらにまろやかで角のとれた丸い感じの音で、とても暖かみのある優しい音ですが、音自体にメリハリはなくなってしまいました。よく言うと素朴な感じです。

 そして、ヤマハフルートの最後は、YFL-994MVこと、ゴールド・メルヴェイユ(14K)でした。こうやって聞き比べてくると、ゴールド・メルヴェイユってすごくいいフルートなんだなあと分かります。音は華やかで太くてセクシーで、さらに音量的にもバッチリで、CDなどでよく聞くフルートの音がしました。この音はゴールドフルートだけれど、私、好きです。

 飯島さんがおっしゃるには「材質によって、フルートの音は変わってきます。自分の音が出てくるまでにかかる時間も変わります。洋銀のフルートは、とても吹きやすく、買ってすぐに自分の音が出せるでしょう。でも、シルバーのフルートは、自分の音が出るまでに半年ほどかかります。そしてゴールドのフルートは2年かかります。だから、ゴールドのフルートを買ったら、毎日毎日練習して、一日も早く自分の音が出せるように吹き込んでいく事が大切です」と言ってました。

 そうなんだ…。ゴールドフルートを買ったら2年か………って、ここにいる大半のお客はフルートちゃんだよ。フルートちゃんたちにゴールドフルートって…それはダメだと思う、なんとなく。

 そして、ゴールド・メルヴェイユの後に、もう一回YFL-211を吹いてくれました。これは、最初に“結構良い”と思った211だけれど、高級機種と比べたら、どれだけガッカリした音になるか確認しましょうという企画です。

 ゴールド・メルヴェイユの後に聞いた211は…明らかに別物。全く違った楽器のように聞こえました。もちろん、音色的に全然違うし、音の輝きも違いますし、何と言ってもホールでの響き方が全く違う。これは比べちゃいけないな、と思いました。なるほど、これなら確かに“がっかり”する人もいるでしょう。

 周りにいた人々も、みなさん、これほど音に違いが出るとは思わなかったのでしょうね、一様に驚いた顔をしていました。それくらい、違った音でした。

 確かに違うけれど、私は211のくすんだ音も好きだなと、率直に思いました。でもそれはたぶん、私が総銀フルートを持っているから感じることであって、もし私が洋銀フルートのユーザーだったら「ああ、高級モデルになると、こんなにきれいな音が出るんだ」と心が浮足立つのかもしれません。

 飯島さんが興味深いことを教えてくださいました。フルートを選ぶ時に大切なのは、どこで音楽を作るのかという点を考えると良いでしょうとのことです。高級モデルほど、演奏するのに腹圧が必要となるけれど、腹圧が必要なものほど、遠くで音楽を作る楽器なんだそうです。楽に吹けるフルートは奏者のすぐそばで音楽を作るのに向いていて(だから、マイクを使用するなら、マイクの周辺で音楽が作れる洋銀モデルがいいのでしょうね)、吹くのが大変な楽器ほど、奏者から離れたところで音楽が作れます。ホールでの演奏を前提としているなら、なるべく遠くで音楽が作れるフルートの方がよいでしょうとのことです。ホールでの音楽作り…つまりクラシック系の音楽を演奏するなら、ということなんだろうと思いました。

 この話、私は妙に納得しました。と言うのも、歌の世界とも合致する話だからです。

 マイクを口元に持ってくるポピュラー系の歌手と、ミュージカルマイクと言って、耳元(つまり口から多少の距離のある場所にマイクを設置する)のマイクを使うミュージカル系の歌手と、全くマイクを使わないオペラ歌手では、それぞれ発声方法が全く違うじゃないですか。もちろん、基本は同じなのですが、体の使い方とかテクニックとか違うのです。フルートでも、同じことが言えるのですね。

 そして、遠くで音楽を作る楽器ほど、息の支えが大変というのも合致します。うーむ、思わぬところで、歌と笛との共通点を発見しました。

 さて、ヤマハが一通り終わったので、次は、各メーカーの代表的なフルートを吹いて、メーカーによる音の違いを堪能しましたが…長くなってきたので、続きは、また明日!

コメント

  1. YOSHIE より:

    過去ログがあまりにも面白く(どじょうの話とか)勉強にもなるので、時系列、カテゴリ別行ったり来たりしなが読ませていただいてます。材質による音の違い、個人的には木製の音を聞いてみたいな、と思います。最近までフルートやサックスは木管楽器とは知らなかったのです。オーケストラで黒いフルートを見たとき驚いて(すみません)しまいまして。過去ログ、ツボ!って感じましたのは『婆様の揺れるビブ…』です。母は婆様集まりで民謡やらコーラスやらやっているのですが、Bビブ嫌いというか、「イヤラシイ!」と言うのです。今、お仲間に全編ビブ歌いをする方がいて(私が「婆様なので、そのいわゆる“晩年の淡谷のり子揺れ”なのでは?」と聞いたら、「ワザとだよ」と)だんだん気持ちが悪くなってくるらしいです。チェロもノンビブが好きな人がいます。私はビブラート自体まだできませんが。引き続き過去ログ拝見します。こんなに読むのは珍しいです。失礼しました。

  2. すとん より:

    >YOSHIEさん

     過去ログを気に入ってくださって感謝です。基本的に書き飛ばしていますが、それでも自分的には大切なことをメモ書きのように書き残しているつもりです。でも、さすがに量が多いですね(笑)。カテゴリー別であれ、時系列であれ、読むのは大変だと思います。

     そういう意味では、ご迷惑をおかけして申し訳ないです。

     個人的にも、過去ログを読むのはそろそろ大変だなあと思うようになってきました。記事数もすでに600越えていますし(爆)。次は自費出版かな…なんて、思ってます。本当は、どこぞの出版社から出版していただけると、楽だし、小遣い稼ぎになっていいし、最近、本も出していないのでキャリアの穴を埋めるという意味でも、色々と好都合ですが、どう考えても商業ベースに乗りそうもない話題ばかりなので、あきらめて自費出版しちゃおうかなって思ってます。私がブログを掲載しているココログは1冊から自費出版をしてくれるので、とりあえず、フルートのローンが終わったら、自分用に2~3部ずつ印刷してもらおうかなって思ってます。で、一冊は私が死んだら、棺桶に入れてもらうって天国で読めるようにしておく…とネ。

  3. すとん より:

    >YOSHIEさん もう一つ、コメントします

     フルートは木管楽器です。元々、木で作られていたものが、改良されて金属でも作られるようになっただけの話で、今でも木管のフルートは存在しますし、最近の木管フルートは性能も向上してきたので、プロの方々は木管を使う人が増えてきました。そういう意味では、フルートはまちがいなく木管楽器です。

     その点、サックス(サクソフォーン)は木管楽器と名乗ってますが、一度足りとも木管で作られたことはないと思いますし、木製のサックスは存在しないと思います(もし、存在していたらゴメンナサイ)。単純に、音程の作り方や、使用するマウスピースが木管楽器と酷似しているというだけで、木管楽器と名乗っているだけです。私個人的には、木管のシステムを利用して作った金管楽器、または木金管楽器だと思ってます。

     どっちにしても、個性豊かな楽器ですね、サックスは。

  4. 橘深雪 より:

    相変わらずすとんさんはマニアな試奏会に参加してますね(笑)
    材質違いを実感するには、初心者ではまず無理なので、プロがきちんと吹いているのを聴くのが一番だと思います
    各メーカーごとに全部聞き比べられたら、一番良いのでしょうけどね(CDで販売するとか?)

    自費出版、是非して下さい!一部売ってもらうかも?(笑)

  5. すとん より:

    >橘さん

    >相変わらずすとんさんはマニアな試奏会に参加してますね(笑)

     全くです(苦笑)。もっとも、今回は試奏会が目的ではなく、フルートの演奏会の方が目当てで、演奏会に行ってみたら、試奏会が付いてきて“びっくり”ってところなんです。

     もっとも、横浜のヤマハでは、今週末もフルートフェアだそうで、おそらくこの時のフルートが店内にズラっと並んでいることでしょうし、アルタスの技術者の方による無料調整会があるそうです。でも、アゲハの調子もいいので、今回はパスして、家で大人しくフルート吹いていることにします。

     それにしても、橘さんがおっしゃるとおり、プロが同じように吹いてくれると、各フルートの違いははっきりと分かっておもしろいです。メルヴェイユは、高いだけあって、さすがにすごいフルートだと思いました。ヤマハの威信がかかっているモデルなんでしょうね。私が吹いたのでは、そこまでメルヴェイユの良さを引き出せず、結局、そのモデルの本当の素晴らしさが分からないままになってしまいますね。

     自費出版の件は、自分用に作って、どんな具合かを確認したら、一応、みなさんに告知でもしますかね。ココログはオンデマンド印刷なんで、かなり自由がきくんですよ。お値段的には、実費+郵送費ぐらいにしますが、でも、本当に欲しがる人がいるのかなあ…? だって、とりあえず、ブログで全部読めるしサ(笑)。お金は大切にしないとね。

  6. sakura より:

    材質比べ・・・なんて魅力的なイベントでしょう!
    プロの方が同じ吹き方で吹き比べてくださると違いもよくわかるでしょうね。
    娘が使っているのは311なので211の1つ上ですね。
    先生はいつも洋銀と総銀とでは「響き」がまったく違うんですとおっしゃいます。
    私にはあまり吹いてみても違いがはっきりとわからなかったのですが、先日さくらこ姫(マエスタです)を調整に出した時2週間ほど娘の311を借りて吹いていたんです。
    そして調整から帰ってきたさくらこを吹いてみてわかりました。
    ほんとに違っていました。
    音色の柔らかさ、響き、遠鳴り感・・・でしょうか。
    楽器って成長するんですよね。
    これからどんどん吹き込んでいって・・・どんな音色になっていくか楽しみです。

  7. すとん より:

    >sakuraさん

     そうそう、フルートは材質によって音がかなり変わります。私は、これは良い悪いではなく、個性の一つだと思ってますので、総銀の音も好きだし、洋銀の音も好きです。ただ、ジャンルによって、用いられる音色が違いますので、クラシック系の方は、総銀または、部分的に出会っても銀を用いてるフルートがいいと思います。もちろん財力のある方は、ゴールドも良ろしいかと…。

     フルートの成長については、多くの方がそうおっしゃいますね。私は、この点に関しては、確たる自信がないのですが、何となく、そんなものかなあ…と思ってます。そろそろアゲハを吹いて一年近くなりますが、やはり音色が変わってきているような気がしてます。ドンドン、太くて華やかな音に変わってきているような気がします。金属って無機質なもので、静的なものですから、成長なんてするはずなし、もし音が変わってきたのなら、それは“金属疲労”によるものと、理性では考えますが、そうも思えないんですよね。

     やっぱり、フルートは成長するものなのかしらね?

  8. めいぷる より:

    素材による音色の違いって、理屈的に納得出来ます。ウィーンフィルのホルンは「あの音色」を出すために現存の高級器と違って、ワザと不純物を配合するんだそーですよ。

    でも、金属楽器が成長してその奏者の音になり、ある時期は誰が吹いても「持ち主の音色」になる…というのは、体感して判っていても理屈が理解出来ません…^^;;。分子整列配合が変わる(歪んだりまっすぐになったり)ってのは聞いたことあるけど、、、自分の専門から、納得出来る答えは見つかってませんね(笑)。勿論、そんな下世話な事は考えずに、楽しく…ってのも「あり」ですから気にしてませんが。

    誰かが言ってました、、、所謂「オールド」「ビンテージ」と言われる楽器が好き…って事は「金属疲労した金属の楽器の音色が好き」って事。。。うぅーん、そこまで言い切られてしまうと、悲しいかも。

    木の楽器…特に弦楽器…は、木の乾き具合、保存状態、どれだけ「木の箱」を振動させているか…に敏感なのだそーです。
    今は億単位の価格の付いているものでも、年月と共に二束三文になっていくそうです。こっちは、それだけの名器を作れるマイスターが出るか、、、が問題視されてるようです。

    なんだか、とっても不思議な、、、それでいて魅了される世界ですねぇ~♪

  9. すとん より:

    >めいぷるさん

     私も結構、屁理屈の多い人間なんで、無機物である楽器が“成長する”なんて事は無いと思ってます。ただ、音が変わっていくのは本当の話なんだろうと思うし、その変化のベクトルが好ましいものなら“成長”という言葉を使いたくなる気持ちも分かります。

     成長の本質がたとえ、金属疲労や、酸化や硫化の化学変化や、人間の息に含まれている様々な不純物による複合汚染であったとしても、結果が良ければ、オーライです。

    >分子整列配合が変わる(歪んだりまっすぐになったり)ってのは聞いたことあるけど、、、
     たかが人が吐く息の運動エネルギー程度で、銀や金などの金属原子の配列が変えられるとは、私には思いません。「ウーヤーター!」と叫び声だけで敵を倒せる少年ジェットなら別でしょうが(笑)。

    >勿論、そんな下世話な事は考えずに、楽しく…ってのも「あり」ですから気にしてませんが。

     Me too です。

     ある意味、音楽って、その美を可視化できないものなので、ファンタジーとか信仰とかの類も入り込んでしまいやすいとは思いますが…幸せなら、それでいいじゃんって思います。

  10. はむはむ より:

    続き~~~!! 早く続きが読みたいです。

    やはりそちらはいいですね、そのように丁寧な試奏会など
    こちらでは一度もお目にかかった事がありません;;

    フェアに行くと、そこそこの数のフルートが並べられていて
    好きに試奏は出来ますが…それだけです。
    それぞれのメーカーのセールスマンが、自社のフルートを
    ここぞとばかりに売り込みますが
    材質による音色の違いなどは自分で吹いてみるだけですので、
    当然自己のレベル以上の物は吹きこなせませんし、
    そうすると各フルートの違いも良く分からなかったりです;;

    すとんさん、出版なさるんですか?
    私にも1部確保して下さいね♪
    それと…各記事につけられた皆さんのコメントと、
    それに対するすとんさんのレスが大変興味深いものが多いので…
    抜粋でもいいですから一緒に収録して頂けたらなぁ~
    なんちゃって[E:shine]

    記事の続きと本、楽しみにしています[E:heart04]

  11. たかさん より:

     興味深いレポートをありがとうございます。すとんさんもよくご存知の通り、私のヤマハ281にサンキョウの銀の頭部管をつけて吹いています。

     サンキョウの頭部管に慣れてきたせいもあるのか、音色や表現力がほぼ銀の笛と同じになっているなと感じます。サンキョウは歌口が大きく、リッププレートの形状からしても、十分な音量の出る頭部管です。

     311の頭部管は銀の音色を出してくれる頭部管なのですが、サンキョウよりは、鳴りやすいけど音量はちょっと足りないという感じです。

     で、281の元の頭部管(洋銀)に変えて吹いてみました。確かに音は貧弱な印象になりました。なるほどねと思いました。

     解せないのは、キーメカが洋銀の笛と銀の笛で音が違うことですよね。理論的には、キーメカの材質は音にそんなに影響しないはずなのですが、現実は違うところが不思議です。

     フルートは成長するって話は、科学的にはきっと金属疲労なんでしょうね。ま、成長するという方が夢があっていいかな、なんて勝手に思ってます。

     

  12. すとん より:

    >はむはむさん

     なんか、話が次第におおげさになっている…。一応、言っておくか。私のフルートのローンは秋口まで続くので、自費出版は冬くらいの予定だよ。一冊の値段は、その厚さにもよるけれど、ソフトカバーで5000円くらい、ハードカバーだと1万円近くになっちゃうはずだよ。

     ほら、ひいたでしょ(笑)。主婦感覚じゃ、とても買えないでしょ。でも、オンデマンド印刷なんて、そんなもんだよ。おまけに、ログの分量から、おそらく一冊じゃなく収まらなくて、数冊になるはずだし(笑)。正確には、きちんと見積もりをとってみないとわからないけれどね。

     ま、私はいくら高くなっても、老後の楽しみだから、いいんだけれどね。

     詳しくはこちらをご参考に(笑:http://cpub.cocolog-nifty.com/)。なんてね。

     さて、本来のコメントです(爆)。

     はむはむさんのおっしゃるようなフェアも当然ありますよ。それはそれで、セールスマン捕まえて、楽しいおしゃべりができるから、いいじゃないですか。

     でもそうか…確かに、プロの方が代わりに演奏してくれる試奏会なんて、あんまりないな。私は、この手の試奏会、フルートクライスに続いて、今年二度目だし。やっぱり恵まれているんだろうなあ。申し訳ございませぬ。

     せめてものお詫びに、心を込めて、レポートさせていただきますので、ご勘弁を。

  13. すとん より:

    >たかさん

     私も解せません。キーなんて、音の響きとは関係ないじゃない。むしろ管体の方が影響ありそうじゃないですか。でも、実際に聞いてみると、総洋銀から頭部管銀に変わった時の変化をA、頭部管銀から管体銀に変わった時の変化をB、管体銀から総銀に変わった時の変化をCとすると、A >= C > B って感じに聞こえます。

     理屈で考えると、キーの材質なんて、音には関係しないはずなんだけれど、実際は大きな影響力を持っているわけなんです。少なくとも、私の耳で聞くと!

     でも、まあ、実際問題としては、人はフルートを持った時に、その人なりに、そのフルートなりに吹いていきますから、実用面では、それぞれの差って、そんなに大きくならないのではないかと思います。つまりどんな材質の組み合わせのフルートであれ、奏者はそのフルートから最善の音を引き出そうするわけですから、それを考慮に入れると、管体銀と総銀の差は案外、小さいものかもしれません。

  14. inti-sol より:

    すごいイベントに行ってきたんですね。私もそういう吹き比べを聞いてみたいです。自分で吹いて感じる音と、人が吹いているのを聞くのでは、結構違うことがあるようです。

    ムラマツEXとヤマハ31(311の1代前のモデル)を吹き比べると、吹いている自分ではものすごく違うように感じるのに、録音してみると、吹いているときほどには違いを感じなかったりします。

  15. sakura より:

    >金属疲労

    そうですか~。
    たしかに新品の状態から考えればだんだん古くなって疲労していくんですものね。
    私の場合「もっともっと思い切って音量を出して響かせていくことによって(特に高音で)、どんどん楽器が鳴る楽器になっていくけれど、そうでないとあまり響かない楽器になります」と言われるのですけど、これは今はまだまだこの楽器本来の音を出していないよってことですよね。

    洋銀や総銀をジャンルによって吹きわけられると素敵ですね。
    娘が吹く311の音はとても元気で明るくてはつらつとしたいい音色で鳴っています。
    スタジオジブリの曲なんて聴いてていいな~と思います。
    私もさくらこを素敵な音色で鳴らせるようになったら、吹きわけられるようになりたいです^^

  16. すとん より:

    >inti-solさん

    >自分で吹いて感じる音と、人が吹いているのを聞くのでは、結構違うことがあるようです。

     これは自分の体から伝わってくる音を聞くのと、周囲の壁などからの反射音を聞くのとでは、だいぶ違うという事です。さらに“周囲の壁”と言っても、ホールで吹くのと、カラオケ屋ではだいぶ違うし、乗用車の中ではもっと違うでしょう。つまりは、どこで音楽を作るかを念頭に置く必要あるということで、だから、アコースティックな楽器は、そういう周囲の状況で簡単に音が変わってしまうところが大変なところだし、難しいところであり、楽しいところなんだと思います。

     私は声楽もやりますので、常に小ホールでの演奏を念頭において、音楽を作っているつもりですが、どうしても日頃練習をしている、狭い書斎サイズの音になってしまうのが悩みです。

     こういうイベントに参加すると、色々なフルートが欲しくなってしまいますが、口は一つ、体は一つ、そして人生には限りがある事を考え合わせると、今の相棒であるアゲハを丁寧に吹いてやることが、一番なのかなって気がしています。

     ムラマツEXとヤマハ31はたぶん、inti-solさんが感じるように、実はすごく違うのだと思います。ただ、楽器の音色の差まで再現できる録音機(&再生装置)って、コンシューマー用ではなかなか無いので、その違いが再現できないだけでしょう。私が持っているPCM録音機でも、フルートの音色の違いを再現するのは難しいと思ってます。

  17. すとん より:

    >sakuraさん

     ま、確かに現象的には“金属疲労”でしょうが、ここは一つ“楽器が成長する”でいいと思いますし、とりあえず、そういう事にしておきましょう。その方が夢々しいし(笑)。少なくとも、私の左脳は「金属疲労だろ!」と言ってますが、右脳は「楽器って、成長するようね~、すごいよねー。楽しみだねー」と言ってます(笑)。

    >もっともっと思い切って音量を出して響かせていくことによって(特に高音で)、どんどん楽器が鳴る楽器になっていくけれど、そうでないとあまり響かない楽器になります

     これはたぶん本当の事。別に楽器が金属疲労を起こそうが、成長しようが、どちらでも現象的には同じ事で、つまり「どのように経年変化をさせていくか」で楽器の性質が定まってしまうという事なんだろうと思います。そして、優れた職人さんは、その経年変化の分も見越して、モノ作りを行なうそうです。フルートも(こういう書き方は好きではありませんが)高級ハンドメイドフルートは、職人さんの手の技で作られたモノです。当然、理想的な経年変化を経て、本来の性能を発揮するように作られているモノです。だから、フルートは、半分は職人さんが、半分はその奏者が作っていくものなのだそうです。

     お互い、自分のフルートをよく吹き込んで、本来の性能をしっかり出せるフルートに育てていきましょう。

  18. はむはむ より:

    すとんさ~ん!!
    是非是非、ソフトカバーにてのご出版を(笑)
    冬までにへそくり、積み立てておきます[E:happy01]

    複数冊となると、どれにするか悩み所ですね。
    お部屋の記事と本の内容とをしらみつぶしに比較検討して、
    紙媒体として一番手元に残しておきたい記事が入っている
    巻をゲットしたいです[E:book]

    比較対象は、やっぱり「フルート記事」優先かな~。
    でも「金魚記事」も好きなんですよ、実は[E:pisces]
    う~ん、悩めるところです。
    専業主婦じゃなかったら、ぱっと全巻揃えられるのに(涙)

    商業ベースに載せられるように、いっちょ売り込み
    かましませんか[E:happy02]

    ところで、こちらでは今月末に市内の楽器屋さんで
    フルート・フェアが開催されますので、遊びに行って来ます。
    すとんさんのとは違って、普通の
    「どうぞお好きに試奏して下さ~い」の試奏会ですが、
    メーカーのセールスマンとの ちょっとオタクな
    フルート会話を楽しめるように、
    すとんさんの過去記事でしっかり勉強し直してから
    行って来ます[E:shine]

    ちなみに無料調整会に持参するのは、まだまだ私の
    サブ・フルートとして現役大活躍中の
    ヤマハの211sⅡです[E:heart04]

  19. すとん より:

    >はむはむさん

     自費出版と言っても、オンデマンド出版なので、出版というよりも印刷&製本サービスと言った方がイメージ近いと思います。私自身、そういう経験が無いので、まずは自分用に一通り発注して、どんな具合かを確認した上で、欲しい方がいれば、実費でお分けというか、私が代わりに発注して差し上げますよ、程度のノリです。だから、製本の種類は選べますから安心してください。記事とかカテゴリーとか選べるのかな?とか、一冊でどれくらいの期間の記事が載るかな?とか、まあ、その手の細々した事は、実際に発注して確認しての話です。

     自費出版と言えば、昔はかなりおおげさな話だったと思うのですが、だいぶお手軽になったと思います。

    >商業ベースに載せられるように、いっちょ売り込みかましませんか

     私も今まで何冊か本を出したことがありますが、このブログを商業ベースにって、この出版不況の折に厳しくねえ? だって、かなりニッチな内容だよ。ま「やりたいです」と出版社側からオファーがあれば、前向きに検討しますが、内容が内容なだけに自分から売り込む勇気はありません(汗)。

     フルートフェアの無料調整会に、サブフルートを持ち込むってのは、妙案かもしれませんね。だって、メインならともかくサブに有料の調整をお願いするのって、お財布的にちょっと…という部分がありますよね。そこでサブは無料調整会で、メインはチャンスがなければ有料でも仕方がないかという割り切りは大切ですね。

     でもサブフルートがチャイナ娘な私は、サブを無料調整会に持っていくわけにもいかず、そこはちょっとなあ…と思ってます。はむはむさんのマネできない。

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