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パウエルフルートフェアで遊んできたよ

 最近は趣味の欄に「フルートの試奏」って書きたいくらい、フルートの試奏が大好きな私です。いやあ、フルートって、メーカーごとに製品ごとに、色々な個性があって、本当に吹いていて楽しいです。

 と言うわけで、今年の冬休みは妻をお供に連れて、東京でフルートの試奏三昧をして参りました。

 まずは西新宿に行って、パウエルフルートフェアで遊びました。

 会場に着いたら、人がそこそこいたのですが、みなさんフルートを前にして、遠巻き状態でした。『ややや』と思って、私も荷物を置いて、遠巻きにしておりましたら、店員さんが「試奏をどうぞ」と皆さんに薦めるではありませんか。どなたも顔を見合わせて、遠慮している様子。フルートフェアに来て試奏をしないとは何事ぞ! 「据え膳食わぬは男の恥」とか「毒を喰らわば皿まで」とか言葉が瞬時に思い浮かんだ私は、ツカツカと前に出て、店員さんに「それではフルートを吹かせてください」とお願いしました。

 店員さんは「どれをお試しになりますか?」と尋ねるので「まずは現実的な一番安いモデルを。次に、これぞパウエルというモデルを吹かせてください」とお願いしました。

 まず、店員さんに「安いと言えば、これが一番安いのですが…」と言いながら、消極的に渡されたのが、シグネチャーでした。持った感じはちょっとずっしり来る感じで、キーもやや固め。吹いてみたところ…申し訳ない、勘弁してください…そんな感じ。キンキンした音で、およそ音楽的ではない音を出してしまいました。私との相性は最悪。ここまで合わないフルートは始めて。私はシグネチャーに憎まれているかしらと思うほど、全然ソリが合いませんでした。

 シグネチャーの名誉のために書きますと、他の人がシグネチャーを吹くと、普通にフルートの音がしてましたので、これはあくまでも、私との相性問題です。しかし、ここまで合わない楽器もあるんですね。実は私、秘かにシグネチャーに憧れていました(次に買う?フルートはシグネチャーにしようかしらと思っていたくらい)のですが、これは試奏をしてみてよかったと思いました、私のためにも、シグネチャーのためにも。

 店員さんにも、相性の悪さは一度で分かったようで、すぐさま「シグネチャーだけがパウエルフルートではありません」とフォローが入りました。

 「実は一番良く出るフルートはシグネチャーではなく、こちらのフルートなんですよ。このフルートの音が、いわゆるパウエルフルートの音です」と言いながら手渡されたのは、ハンドメイド・ソルダードの総銀フルートでした。これが一番良く出るの? だって、これ、メッチャ高いフルートだよ。そうか…パウエルフルートを買おうとする人は、このクラスのフルートを買う人達なのか…私とはだいぶ棲む世界が違いそうだなあ。

 手にとってキーの感触を確かめてみました。実に柔らかいです。まるで抵抗感がありません。キーを押さえるという感覚は全くなく、フルートの穴を直に指で塞ぐような感じです。アゲハもキーの感触がかなり柔らかいのですが、アゲハ以上に柔らかい感じです。これが高級フルートの感触?

 持った感じも総銀だから、かなり重いはずですが、持っていても重くは感じません。ううむ、ありどれないぞ、このフルート。

 吹いてみました。なに、これ? いいじゃん。今まで吹いたフルートの中で、アゲハの次に好きなフルートかもしれない。同じパウエルでもシグネチャーとは全然違うじゃん(ちなみにお値段は、ハンドメイドの方が100万円もお高いので、違って当たり前です)。

 あんまり良い音がするので、うーんと唸ってしまいました。そうしたら店員さんが「今のはベンティという頭部管を差していますが、お客様ご自身の音はかなり柔らかめのようなので、こちらのフィルハーモニーという頭部管の方がよろしいかと存じます」と言って、頭部管をサクッと替えてくれました。

 当然、もう一度吹きました。心、奪われました。ピンと来ました。この音、アゲハの音と同じくらい好きかもしれない。いいね、実にいいね。音の方向性は、アゲハとは全く違う(アゲハが夏の青空なら、こちらは木蔭に吹き込む春風)けれど、この音はいいね。

 店員さんが言うには「やはりフィルハーモニーの方がお客様に合ってらっしゃいますね。実は今日は用意できないのですが、もう一つ、ソロイストという頭部管があります。おそらくそれだと、もっとお客様に合っていると思います」とニッコリ微笑みながら言われちゃいました。お客がちょっと試奏しただけで、頭部管との相性を判断している、この店員さん、何気にすごい人なんじゃないの。

 いやあ、パウエルフルートを二本も吹いちゃったよと、満足していたら、店員さんが次のフルート、ALL14Kを手渡してくれました。14金だよ、全部金だよ、すごくねえ。頼んでもいないのに14Kを吹かせてくれるの?

 「こちらのフルートもたくさん出ます。ある意味、このフルートの音でパウエルフルートを思い浮かべる方もいらっしゃいます」だって。14Kがたくさん出る? だってこれ、30代サラリーマンの平均年収よりも高いよ。コンサート用のグランドピアノが買えるよ。何か、私、場違いのところにいるんじゃないの?

 キーの感触を確認しました。羽のように軽いです。うっとりするようなキータッチ。この軽さが高級フルートの証なんだろうなあ…。

 吹いてみました。うん、普通に金のフルートの音がしたよ。店員さんが言うには「お客様は金よりも銀の方が合っているみたいですね」だって。私もそう思うよ。私は安上がりなフルーティストなのだよ、うんうん。

 「お客様がこれだけ銀がお似合いなら、きっと木管はいいと思います」と言って、予定外の木管フルートを手渡してくれました。ハンドメイド・木管フルート14KGoldというタイプです。ALL14Kほどではないにしても、かなり高価なフルートです。木でできた宝石だよな、これ。

 吹いてみました。…ごめん、アゲハ。私は君より、パウエルさんちの木管フルートの方か好きかもしれない。優しくて芯があって豊かな音色でした。深い森に暖かく差し込む一条の陽の光のような音です。見事にやられました。赤い糸は…つながってないの?

 店員さんは勝ち誇ったような笑顔で「そのフルートも頭部管はフィルハーモニーというカットなんですよ。お客様にはそのカットが良いみたいですね」とニッコリ。あんまりいい音がするので、しばらくこのフルートを吹いていました。

 この頃になると、下手ッピな私が堂々とフルートを吹いていて安心したのか、今まで遠巻きにしていた他のお客さんたちも、試奏を始めて…うるさいったらありゃしない。だいたい、そんなに難しい曲をサラサラ吹けるなら、さっさと試奏でも何でもすればいいのに。遠慮すんなよ、ブー。

 そうこうしているうちに、店員さんが(フェア用ではなく)お店の奥から、次のフルートを持ってきました。今度はキーがシルバーの木管フルートです。組み立てて、一生懸命温めています。「木管なので、いきなり暖かい息で吹くと管が割れるので、しばらくお待ちください」だって。はいはい、時間ならたっぷりあるので、金の木管で遊んで待ってますよ。

 準備ができたようで「お客様は銀がお似合いなので、同じ木管でも、こちらの方がより良いと思います」という言葉と一緒にシルバーキーの木管フルートを手渡されました。

 吹いてみました。かなり良いですが、木管ゴルードキーほどじゃないね。ハンドメイド・ソルダード総銀と同じくらいの良さかな? だからかなり良いのだけれど、木管ゴールドキーの後だと、なんだから色あせて感じるから不思議。

 店員さんもありゃありゃって顔をしてました。しかし、この店員さん、かなり耳がいいね。私が反応する前に、音を聞いて、ドンドン判断してます。さすがは、一流の楽器店の店員さんですね。お見立てが上手です。

 結論、私には、ハンドメイド・木管フルート14KGoldにフィルハーモニーというカットの頭部管が一番お似合いだそうです。パウエルフルートは、購入後、一度だけ頭部管の交換が可能なので、ひとまずフィルハーモニーで購入して、それからソロイストに交換することも可能ですよって、セールストークが始まりました。ここまで1000万円以上のフルート(家が建っちゃうよ)を吹かせていただいたのだから、じっくり腰を据えて、セールストークを聴きました。試奏だけして、セールスはお断りじゃあ、かわいそうだしね。

 でも、よかったなあ、ハンドメイド・木管フルート14KGold。絶対買えない値段のフルートだけど、次のフルート候補として、夢を見るならこれだね。夢…そう、まるでダウンタウンの少年が、一目見たアップタウンのお嬢様に憧れるような…まさに夢ですよ。

 そして分かったことは、パウエルってなかなかいい感じのフルートメーカーだね。日本のフルートとはかなり性格の違う音を出します。総じて“芯があるけれど柔らかい”音です。まさに癒しの音色。品のある音です。微塵もアメリカを感じさせない不思議なフルートメーカー。、アメリカ産なのに幻想のヨーロッパを感じるフルートです。まさに、高級フルートの鏡だね。ヨーロッパの貴族青年に似合いそうなフルートです。

 さらに分かった事は、そんなに良いパウエルフルートだけれど、総銀フルートに限って言うなら、私にとって、アゲハがやはり一番ピッタリだということ。パウエルさんは僅差で二番目です。なんかうれしいね。

 でも、木管フルートという選択肢が生まれました。木管いいね。他のメーカーの木管フルートも腰を据えて試奏してみたいと思いました。三本目のフルートは、木管もありだなあ…。

 一通りのセールストーク終了後、遊びでピッコロ(三本全部)も吹かせてもらいました。ピッコロって、難しいというイメージを持っていたので、おそるおそる吹いてみたら、いやあ、実に簡単。フルートよりも楽に音が出るね。軽いし、反応もいいし、吹いていて楽しいけれど…私が吹くピッコロの音は、全然ピッコロっぽくない。キラキラしてないのよ、しっとりしているのよ。しっとりしたピッコロの音って想像できる? 私は自分で吹いてみるまで、ピッコロからそんな音が出るなんて思わなかったよ。

 妻も「全然ピッコロっぽくないね。まるでフルートみたい」と言ってました。店員さんは「なかなかいいですね」だって。ほんと? だって音がキラキラしてないよ。ピッコロなんて、キラキラサウンドが身上でしょうが。

 ちなみに、別の人がピッコロを試奏したら、キラキラした音が出ていたので、これも楽器のせいではなく、私とピッコロという楽器の相性問題でしょうね。きっと私はピッコロには不向きな人間なんだと思います。

 色々な話をして、最後に店員さんとソナーレの話をしました。ソナーレフルートはシグネチャーと同じ頭部管というのは事実だそうですが、だからと言って、パウエルの音はしないと言ってました。フルートの音は頭部管だけで決まるわけではなく、頭部管と管体と合わせて、パウエルの音が作られるのだと言ってました。そりゃあ、そうだよね。

 それにシグネチャーの頭部管は、パウエルの刻印はあるけれど、シグネチャー以外のパウエルフルートの頭部管とは全く違うとも力説してました。それは確かに試奏をしてみて、よく分かりました。シグネチャーは確かに他のパウエルフルートとは別物ですね。でも、値段が極端に違うのだから、それはある意味仕方のないことです。

 しかし、パウエルフルートフェアにソナーレフルートが並んでいるわけもなく、でもでもソナーレフルートに興味シンシンな私は、その日の午後に、お茶の水の庶民的な楽器店に行って、ソナーレフルートを吹いてきました。実行力あるでしょ。

番外編 お茶の水に行って、ソナーレフルートを吹いてきたよ

 というわけで、お茶の水の楽器店街に行って、ソナーレフルートを吹いてきました。

 お茶の水の楽器店だと、フルート売場の景色も、銀座や西新宿とは大違いです。だいたい取り扱っているフルートのメーカーさんが違います。ジュピター、ケルントナー、ジェーマイケル…他にもよく知らないメーカーさんのフルートが並んでいます。ムラマツとかアルタスとか本家本元のパウエルとかは…当然ありません。そんなラインナップの中に、ソナーレフルートが並んでいました。

 「ソナーレフルートを吹いてみたいです」とお願いして出てきたのが、管体銀のC管のモデルでした。ソナーレは結構売れるので、これとあと2~3本しか在庫がないって言ってました。ふーん、ソナーレって売れているんだ。

 ソナーレには全然期待してませんでした。だって、頭部管を共用しているシグネチャーとは相性の悪い私だし、管体銀だよ。総銀やゴールドばっかり吹いている私の耳だもん。洋銀の音は…ねえ、本当に全然期待していなかったのです。でもね、ものは試しだし、実際にこの耳で聞いた上で判断しなければ、嘘だと思いましたので、わざわざお茶の水まで行って吹いてきました。

 まずは手に持ってみました。か、軽い。まるで紙筒みたい(ちょっとオーバー)。総銀フルートを持ち慣れた手には、管体銀ってまるで紙筒みたいに感じます。それだけ、フルートのメカ部分って、重量があるってことだね。キーのタッチは、ちょっと固め。全体の雰囲気は“軽量級のシグネチャー”って感じです。

 吹いてみたところ、やや、これは案外いける。期待に反して、なかなか面白いフルートでした。これはアリだと思いました。ただし、クラシック向きではないね。音は軽いし、深みに欠けるし、音量はありません。でも、ボサノヴァにはピッタリの音色です。渡辺貞夫さんの「モーニング・アイランド」のフルートの音をもう少し軽くしたみたいっていうと、イメージしやすいかな。

 ニコニコしていたら、店員さんが電卓を持ってきました。驚きの襲撃プライスでした。こんな値段で管体銀のフルートを売っていいの? バウエルフルートと比べたら、タダみたいお値段じゃない。思わず、衝動買いをしてしまおうと思いました。でもね、今度買うフルートは、H管リングキーと決めていますが、ちょうどそのタイプは品切れで、いつ入荷するか分からないそうです。ああ、フルートを衝動買いせずにすみました。

 パウエル木管は夢で終わりそうですが、ソナーレ管体銀は本当に私のボサノヴァ用フルートとして購入してしまうかもしれません。同じ頭部管なのに、シグネチャーとの相性は良くなかったけれど、ソナーレとはOKというのは、つくづく、安いフルート(失礼)と相性のいい私なんでしょうね。うれしいことです。

 蛇足。そう言えば、このパウエル系のフルートは、ソナーレフルートも含めて、すべてリング式だったよ。試奏を趣味にするなら、リング式OKというのは、もしかすると、最低条件かもしれないね。もしくは自分で、プラグを持ち歩くとか?

 パウエルフルートフェアの次は、同じ西新宿の、あのお店に行ったよ。乞ご期待。

コメント

  1. smilekumi より:

    私もこういう遊びをしたいです。
    でも私もきっと遠巻き組に属するんだろうなあ(^^;)
    そして結局リング式だしーとか言い訳しながら吹かずに帰る人なのです。ああもったいない。
    パウエル、ソナール、初めて聞きました。知らないことだらけです。

  2. こしひかり より:

    パウエルフルート…私も以前試奏する機会があったのですが、全く歯が立たない感じでした。お値段もお高いですし。なので私の中では憧れの存在というか、いつか上達したら吹いてみたいと思っています。それにしてもすとんさんはチャレンジャーですね!私にその勇気をわけてほしいくらいです(笑)

  3. 橘深雪 より:

    パウエル&ソナーレの試奏に行ってこられたのですね。すとんさんの楽しそうな雰囲気が伝わってきました。
    一口に「フルート」と言っても、吹く人によって全く違うことがわかって頂けなによりです。自分に合う一番のフルートを探す楽しみがありますからね。(探す時の自分のレベルもありますが)
    ソナーレは、今のモデルはリングになっているのでしょうか?私のソナーレはカヴァードのオフセットです。インラインに変わるというのは聞いていたんですけど・・・。
    私も時間を作って試奏しに行きたいのですが、仕事が山積みで当分無理っぽいです。

  4. すとん より:

    >smilekumiさん

     この手の遊びは、確かに敷居が高いというか、最初は勇気が要ります。私もそうでした。しかし、一度、この遊びを知ったら、やみつきになること、間違いなし。それくらい、楽しい楽しい遊びです。

     リング式…これは確かにネックになるかもしれない。私が試奏するのが、基本的に“総銀”以上と言う事もありますが(せっかく試奏するなら、憧れのフルートがいいよね)、ほとんどのフルートがリング式でした。と言うか、カバードのフルートを出してももらった覚えがありません。リング式にプラグをはめてもらった事はありましたが…。

     ただし「リング式でいいですか?」と聞かれて「はい」と即答しちゃうので、カバードが出てこないだけかもしれませんが。

     ちなみに…
     パウエル…アメリカの超高級フルートメーカー。プロ奏者の使用率、極めて高し。
     ソナーレ…パウエルフルートの下位ブランド? パウエルフルートの普及タイプである「シグネチャー」の頭部管を採用していることで有名。

     ソナーレ自身は台湾のメーカーで、当然フルートも台湾製。ただし、台湾製だからと言ってマイナスイメージを持つ理由は特にないと思います。日本のパールフルートだって台湾製だそうですから、生産国どうこうではなしに、真っ直ぐに、そのフルートを見て吹いて判断すればいいと思います。

  5. すとん より:

    >こしひかりさん

     はい、パウエルフルートは高価でした。でも、高価な理由も、吹いてみて、よく分かりました。いいですよ、パウエル。たとえローンであれ、この会社のフルートが買える身分になりたいものです。

     特に、木管14Kゴールドメカは最高でした…。円高還元フェア中でも、簡単に300万円を超えるお値段ですから…。これ一本で一財産です。ああ、欲しい。でも買えない。そんなわけで、私にとっても“憧れ”です。

     勇気は…最初の一歩だけです(笑)。一歩踏み出せば、あとは成り行きです(大笑)。

  6. すとん より:

    >橘さん

     私が試奏したフルートは、インライン・リング式・C管・管体銀でした。で、店員さんに「インライン・リング式・H管が吹きたいのだけれど…」と言いましたら、困った顔をしていました。

     どうやら、ソナーレはかなり人気商品らしいのですが、売れ線は「オフセット・カバード・C管・頭部管銀」なのだそうです。私の希望とは真逆ですね(笑)。なので、その手のタイプが入荷するとすぐに売れてしまうそうで、私が試奏したフルートは、長いことショーケースに入っていたものらしいです。

     この傾向は日本だけでなく、ソナーレの最大顧客のアメリカでも同様らしく、インライン・リング式・H管は、注文されても、(生産量も少ないので)いつ入荷できるか約束できないと言われました。もちろん、オンラインで他店の在庫まで調べてくださいましたが、国内には一本もなかったそうです。

     と言うわけで、リングもインラインも、ソナーレにはありました。

  7. 野鳥 より:

    パウエルあなどれないでしょう。パウエルにはパウエルの良さがあるのですよね。
    K10は試奏なさらなかったのですか。K10も手強いですよ。次のフルートはパウエルのK10と決めています。・・・10年後かな?

  8. すとん より:

    >野鳥さん

     パウエルはありどれないどころか、感服しました。いやあ、良いフルートです。

     今回は、記事のとおり、私が「これ吹きたい」と言って選んだのではなく、店員さんのコーディネートの元で試奏しました。おそらく10Kもそこにあったとは思いますが、店員さんが10Kではなく14Kをチョイスして手渡してくれたので、今回は10Kを吹きませんでした。

     たぶん、(今の)私は、ゴールドを吹くなら、金の成分が少ない(ってことは銀の比率の高い)方が良い結果が出そうなので、14Kよりも10Kの方がいいのだろうと思います。というか、きっと私は次はゴールドよりも木管だな…そう思いました。

     いやあ、木管、いいっすよ。

  9. めいぷる より:

    パウエル良いでしょう?!
    吹き込むとね、奏者の意図がとても伝わりやすい楽器で、表情が豊かに鳴るんだそーです。
    先生がここの木管メカ金と、同じ西新宿の24Kで同じ風に吹いてくれたけど、木管なのに凄い表情が豊かでビックリした事があります。勿論、相性もあるので一概には言えませんがね。

    19.5Kは試されなかったのですね?
    これ、ドルチェな音色でメロメロです。
    「凄い良いねぇ、お値段も凄いけど」←私と師匠の率直な感想(笑)

  10. すとん より:

    >めいぷるさん

     パウエルは良いです。楽器としても、お値段も(笑)。

     やっぱりパウエルの木管メカ金って、すごいフルートなんですね。私でもその良さは分かりました。

     どうもゴールドを吹くには、その人が持っている元来の資質が物を言うそうです。私がお正月休みに読んだ本の中で、ランパルさんが「もし生まれつき輝くような音を持っていれば、金のフルートはそれをひき立て、音をますます豊かにする。(中略)生まれつき輝く音を持っていなければ、おそらく銀のフルートを吹くのが最善だ」と述べてます。

     きっとドルチェな音色の19.5Kも、私が吹くと、普通のゴールドフルートの音しかしないんだと思います(涙)。悲しいけれど、コストパフォーマンスが高い私ですから。

  11. くろねこ より:

    パウエル試奏してきたのですね~。
    お世話になっている楽器屋さんで「オールドパウエル」(モチロン中古)を吹かせてもらったことがあります。
    その時試したどのフルートよりも「良いねぇ!あなたにピッタリ。一番良いね」という楽器屋さんの感想でした。
    指にフィットするキィも気持ちよかったし、暖かくて優しい音が気持ちよかったです。
    ま。貧乏主婦の私に手が届くお値段であろうハズが無く、その場で「バイバイ」でしたけど(^^;
    今度是非、パウエルフルートの試奏も行ってみたいです。

  12. すとん より:

    >くろねこさん

     おお、オールドパウエルですか? 確か、私の拙い知識では、オールドパウエルとかオールドヘインズとか言う「オールド+(現存の高級フルートブランド)」は、単なる中古品ではなく、現在の現代楽器にはない+αの魅力を持つ、特別な楽器(ヴィンテージ品?)という扱いではなかったかな? だから、お値段も新品同様とか、モノによっては新品よりも高かったりするんじゃなかったな?

     海外メーカーもパウエルが始めて。ましてや、オールド系など、吹いたことも触ったこともない私。オールドパウエルについて、想像すらできません。たぶん、いいんだろうなあ。きっといいんだろうな。

    >暖かくて優しい音が気持ちよかったです。

     あ、そうそう。現代パウエルの音もまさにそんな感じ。暖かくて優しいのが、パウエル系の音の特徴なのかもしれない。ああいう音の楽器って、ありそうで案外無いような気がします。

  13. より:

    総銀ハンドメイド・ソルダード!
     一度は吹いてみたい楽器!でも、吹いたらとりこになりそう!!!ってウワサだけ聞いています。なんとなく、私は好きになりそうです。
     初パウエルの印象といえば、私はコンセルバトリーしか試したことがなかったために、いいけれど、コスパを考えると今のムラマツセンセイとそう違わないなあ、と思って食指が動かされなかったのですが・・・
     パウエルはとても吹きやすい上に、音色もすばらしいですね。色気もあります。私の大先生は総金製をお使いで、本当にウットリ・・・・

     でも、国産フルートとの値段の差を考えると、やっぱり考えちゃいます。国産のフルートはいろいろいいもの、いいメーカーがあるので、わざわざ高いお金で輸入物を買うという気がしなくなってしまうのです。私は愛好家ですし。
     また、日本人は物づくりで国を富ませてきましたから、なんとなく日本の物作りや職人たちを応援してやりたいっていう理由もあって、やっぱり私は国産を選んでしまいます。
     

  14. すとん より:

    >かさん

     パウエルのコンセルバトリーと言えば、オーラマイトのフルートがありますね。ああ、それに気づけば、試してくるんだった! オーラマイトって、すごくおもしろそうな素材じゃないですか? 内側がスターリングシルバーで、外側が9Kというサンドイッチな素材って、どんな響きが出るんだろ? コンセルバトリーも侮れませんな。

     総銀ハンドメイド・ソルダード。確かに吹いたら、とりこになります。私も危うく、魂を持って行かれるところでした。ちょっと吹いても、その素晴らしいはよく分かります。きっと、たっぷり吹いたら、もっとよく分かるかもしれません。危険なフルートですよ。

     と、パウエルはいいフルートメーカーなのですが、そこは私もかさんと同じで、国産フルートメーカーさんにも頑張ってほしいなあと思ってます。特にこの不況な時代。日本の職人さんたちを励ましてあげたいです。本当にネ。

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