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アドリブはその時の気分で歌いたい私なのです

 声楽のレッスンに行ってきました。
 レッスンを始める前に、次の課題曲である、ヘンデル作曲「セメレ」の「Where’er you walk/あなたがどこを歩くとも」の歌い方について話し合いました。
 まず、この曲はダ・カーポ・アリアなので、ダ・カーポ後は、基本的にアドリブ歌唱になるわけですが、その部分をどのように歌っていくかを事前に考えないといけないし、その内容も歌う前に先生に教えてほしいとの事です。
 ちょっと困りました。だってアドリブ歌唱だよ? 私はその都度、その時の気分で歌っていけばいいだろうと思ってましたが、先生は事前にその部分をきちんと決めておいて(できれば作曲して楽譜にでも書き起こしておいて、それを先生に渡して)それをそのとおりに歌って欲しいみたいなんですね。で、レッスンでは、その決められたモノをきちんと歌えているかを確認していきたい…ってわけです。
 まあ、先生はクラシックの人だから、そう言いたくなるのも分からないでもないです。クラシックの人は、楽譜に書かれている決められたフレーズを何度でも同じように再現するのが第一だものね。
 先生がおっしゃるには、ヘンデルを歌うのは実は難しく、今習っているオペラやリートの歌唱法ではなく、古楽声楽というジャンルの歌唱法で歌うべきなんだそうです。で、その古楽声楽ってのが難しいわけです。その業界のルールに沿った歌い方で、きちんと歌っていくのは難しいわけです。
 とは言え、私はプロではないし、所詮は旦那芸ですから、古楽声楽の基本から学んで、そのストラテジーに忠実にやる必要はない…とは言うものの、あまりにかけ離れた音楽は、さすがにダメなわけです。少なくとも“何となくヘンデルっぽい歌”に仕上げないといけないわけで、そのために事前に考えてヘンデルっぽいフレーズを作曲しておく必要があるらしいのです。
 じゃあ、どうやってヘンデルっぽくするべきなのかと言うと…先人たちの歌唱をたくさん聞いて、その中にあるヘンデルのスタイルを自分なりに解釈して歌い方を考える必要がある…との事で、まあそれには私も深く同意するわけです。
 たくさんレコ勉をしてヘンデルを浴びるように聞いて、その語法を体得するのは分かりますが、事前に作曲して楽譜に書くのは…なんか気がのりません。事前に歌うフレーズを決めておくのも…やっぱり気がのりません。
 まあ、楽譜を書くという作業そのものが、あまり得意でないためもありますが、アドリブそのものは、その場のノリで行うもの…と、笛先生にみっちり仕込まれているわけだし、H先生からも、ちょくちょくバッハっぽいアドリフの作り方とかは教わってきたわけだし、まあ無茶さえしなければ、ヘンデルだって何とかなるんじゃないかなって、軽く考えています(薄笑)。
 なので、Y先生とは、次の事項を確認しました。
 1)旋法は守る。
 2)和音の中で遊ぶ。
 3)小節数の変更はしない。
 つまり、歌っている時に勝手に転調をしたり、現代音楽っぽい音程は使わずに、音階を死守して歌ったり、和音から外れた音は使わずに、せいぜい和音を開いたり閉じたりする程度に留め、メロディーのリズムは自由に変えてもいいけれど、伴奏譜には一切の変更を加えずに歌う事…ってわけです。了解です。
 たぶん先生は、私の性格を考えて、とんでもないアドリブをブチかましてくるんじゃないかと心配しているんだろうと思います。でもまあ、今のところは、そんなに大きなアドリブをかますつもりはありません。何しろ、実績がありませんからね。今はおとなしくしているつもりです。ですからアドリブもおとなしめの軽微なモノにしておこうと思っているわけですが…そのあたりの信用が無いんだろうなあって思ってます。

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