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声はファ~っと出しましょう

 声楽のレッスンに行ってきました。まずはハミング練習からです。今回、私が感じた事は、声になる前の息の大切さです。
 私の小学3年生の時の音楽の授業で、先生(音楽専科ではなく担任の先生が音楽を担当していました)が、次のような趣旨の事を言いました(昔の話なので細かな言い回しは忘れました)。
 「歌う時は、声をファ~っと出すのでなく、バンっと出しなさい」
 その練習を何度も何度も、何回も何回も、毎回毎回しました。先生は、授業で斉唱をさせる際に、子どもたちの声が(特に歌い出しの部分が)フワッと出て、何とも出だしが揃わない感じがして、それがイヤで最初っからビシッと声を鳴らして歌えという指導をしていたのだと思います。小学校の先生とは言え、音楽には素人なわけですから、まあそんな指導をしたとしても仕方ないでしょう。で、音楽好きで真面目な児童だった私は、それが原初体験となり『声は最初っからバンっと出すもの』という刷り込みがされて、今に至っているわけです。
 合唱業界では、今でもこんな感じの指導をしているのかしら? それともこれはもはや間違った指導法って事になっているのかしら?
 こういう最初っからバンっと声を出すのは、間違った発声方法です。声って、そんなにいきなりバンって出すと、ノドへの負担もかかるし、声がつぶれるし開かないし、実はよくありません。声を出す前に息を流す。有声音ではなく無声音で歌い始める。という事が出来ないといけないのです。
 でも子どもの頃からいつもバンっと歌っていた私は、最近までずっとバンっと歌っていたわけで、ファ~っと歌うのが難しかったんですね。ようやくこれが意識できるようになってきたので、今はなるべくファ~っと歌うようにしているわけです。
 “ファ~っと出す”が分かりづらければ“クレッシェンドで出す”でもいいし“声ではなく息から発声する”でもいいです。とにかく、ファ~っと声が出ればいいのです。
 それにしても、子どもの頃に身に付けた悪癖を治すのって、ほんと手間と時間がかかるものです。
 さらに、そうやって息先行で歌っていった時に、息を吐き出すタイミングは、常にジャストなタイミングよりも早めにしていきます。“気分はアウフタクト”です。弱起で息から歌い始めて強拍になったら声を出していく…感じです。その息で歌い始める時に、息のポジションを良い場所に入れていきます。息が良いボジションに入ってから声を出すのです。そうすると、声が最初から良いボジションにいるのです。
 それくらいに、最初に息から歌い出すのって大切なんですね。それを感じながら歌った次第です。

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