実は先日、フルートを衝動買いしました、吹けもしないのに!
たまたま所用で楽器屋に行った時に、フルートが目に留まりました。「フルートだ、いいねえ。吹いてみたいねえ」とつぶやいたところ、妻が「買っちゃえば…」とこれまたボソっとつぶやきました。
数分後、フルートと教則本と教則DVD、この三点セットが入った紙袋を私は持っていました。
ううむ、なぜ、吹けもしないのにフルートを買ってしまったのだろう、私。時々、自分の行動を理解できなくなる瞬間があるんだなあ…。ストレスが溜まっているんだろうか?
もちろん、衝動買いしたフルートはムラマツではありませんし、ヤマハ製品でもありません。Jマイケルというブランド名の中国製のフルートです。マックコーポレーション(iPODのアップル社とはおそらく無関係な会社)が輸入販売している楽器です。ホームページはこちらです。
ここの会社のFL-280という、とびっきりの安さが爆発しているフルートを、さらに4割引で買いました(How Much?)。もう、楽器としては、タダ同然の値段だね(笑)。それだけ中国人の労賃と入手できる材料の価格はタダ同然というわけだ。
まあ、いわゆる安物。でも私はフルートの目利きはできないので、安物買っても全然平気。人前で吹く事はまずないだろうから、音色がどうとかは全く考えてません。
ニッケル製なので、おそらくすぐ錆びるでしょう。でも値段が値段だから、文句は言わない。錆びるのがイヤなら、プラチナとか金とかの貴金属製のフルートを購入すればいいだけ、高いけど(笑)。
とりあえず、すべてのキイは滑らかにアクションするし、音程の方も(私の耳的には)ちゃんとしている。そういう意味でのコストパフォーマンスはかなり高め。ひとまずの練習用としては基準をクリアしていると思う。もしも万が一壊れてしまった場合は、修理に出さずに廃棄だな。だって修理する費用で、新品の安物フルートが何本も買えるじゃん。
それにしても、なぜ私はフルートを買ってしまったのだろうか? おそらくフルートという楽器に対する無意識の憧れがあったのだろう。
昔からフルートの音色は好きでした。カーペンターズというポピュラー系のグループがありましたが、私はこのカーペンターズが大好きでした。カーペンターズというバンドには、メンバーの中に管楽器奏者がいて(この人はクラリネットとサックスとフルートを曲によって持ち替えます)、巧みにフルートを吹いたものです。「ミスター・グーダー」とか「マスカレード」とか「ジャンバラヤ」などの曲のフルートのソロがフィーチャーされた曲がとりわけ好きでした。それの影響があるかな?
昨年のラフォル・ジュルネでは、工藤重典氏という一流のフルーティストのマスタークラスを拝見しました。なんか、目の前で神業のようなプレイを見せつけられて、フルートって、すっげえ楽器だなあと思ったものです。それも影響あるかな?
でも、自分でフルートを吹いてみようとか、ましてや購入してみようとは、全然思いませんでした。と言うのも、私の中では、フルートは女性の楽器に分類されているからです。
でも、買っちゃったんだなあ、これが…。
きっと、練習しないだろうなあ。だって時間があったら歌うもん、私。フルートに時間を割くくらいなら歌います。歌えない時間にはフルートも吹けないよね。だってフルートって、けっこう大きな音出すからなあ。だから、休日の昼間、時間が余って余って仕方のない時に、楽器を取り出して、ちょっと吹いてみる程度かな? それとも、ギターを弾くか、ハーモニカを吹くか…。なかなかフルートには触らないだろうなあ。
そのくせ、妄想だけはたくましくて、どっかのアマオケでフルート吹いている自分をチラッと想像してみたりして…。
衝動買いの後、ウチに帰って、さっそく取り出してフルートを吹いてみました。低音域が時々裏返るけれど、まあ練習すれば、すぐに安定的に楽器を鳴らせるようになるでしょう。指遣いもC管だから、基本的な部分はソプラノリコーダーに似てる。譜面も実音表記だから、気持ち悪くないし、いい感じ。そういう意味ではフルートって、案外、とっつきやすい楽器なのかもしれない。
ちなみに妻は、まったく音が出ません、鳴らせません。何をどうやっても気息音。どうやれば音が出るのかと聞かれたけれど、私の場合、何も考えずに唇を歌口に当てて息を送り込むだけで音が出るんだから、教えようがない。むしろ、どうして音が出ないのか、私が知りたいくらい。
フルートを衝動買いしたことに後悔はしてないし、結果として死蔵しても、惜しくない値段の楽器だし、息をコントロールする楽器だから、声楽の練習にもきっと役立つだろうし、まあ、そんな感じ? アマオケは夢のまた夢としても、いつか息子君のピアノ伴奏で、ちょっとした歌のメロディをフルートで演奏できたら、おもしろいだろうし、その程度に上達できたらうれしいなっと。
ちなみに、フルートを買った楽器屋さんには、同じくタダ同然の値段のサクソフォーンとトランペットとクラリネットにトロンボーンがあった。来週あたり、クラリネットを買ってるかも(それはさすがに無いな)。
コメント
楽器を衝動買い!
わかりますー。私も時々やっちゃいます。
しかも、ちょっと高額なものをローンくんでまで。
なぜか楽器ってそういう魅力が有るんですよね〜。
頑張って続けてくださいね。
私も中国製で弓・ケース付きで2万円で買ったヴァイオリンを20年以上使っていますが、安い楽器も良い演奏ならそれなりによく鳴ってくれます。
もっとよいものもほしいですが、そのお金があれば声楽にかけたいですね。
もっとも今は予備校の学費が~!
はじめまして、
どこから、どうやってたどり着いたのか、失念してしまいましたが、
少し前から。拝読してます。
楽器の衝動買いってわかります〜
大人買いの一種かもしれませんね。
私は、歌を少々やりますが、昔はクラリネットをやっていました。
管楽器は身体を鳴らす感覚や息を保つ感覚を理解するのにすごく良いと思います。
それと、唇と吹き口のところが、声帯と気道の関係とちょっとにているので・・・
息の処理のしかたは、かなりちがいますが・・・
それに楽器には歌にない楽しみがありますものね。(逆も真ですが・・)
あっ、それと、フルートって、不思議とすぐ音が出る人と、そうじゃない人がいるみたいですね。私も、すぐ音がでて、天才じゃないかと思いました(笑)。
でも、当然ですが、その後の上達とは比例しないみたいですが。。。あまり上手になりませんでした・・・
それでも、私が昔一生懸命練習したクラリネットとは違う意味で、フルートが好きなのは、この最初の出会いが影響しているような気がします。
大丈夫、よっぽどじゃない限り、フルートはそんなに簡単にさびたりしません。それより、キーの裏側についてるタンポンが劣化する方がはやいと思います。
今回ので練習していると、次のがほしくなりますよ、きっと。
それでは〜
フルート衝動買いですか。大人ですねー。
管楽器が歌の練習になるんですか?俄然、練習してみたくなりました(←単純です)。私は昔からクラリネットの音色にあこがれてました。
ところで、フルートの楽譜は実音表記とありますが、実音表記でない楽器にはどんなものがあるのですか?
子供の頃にピアノを習っていたことがありますが、ピアノも実音表記、ですよね??
>たこきちさん
うわあ、ローンを組んじゃうんですか? まあ、ちゃんとした楽器なら、無論そうですよね。だって、楽器って高価だもん。
衝動買いと言っちゃあ衝動買いなんですが、私は「この楽器との一期一会」だと自分に言い聞かせている最中です。
大人になると、一期一会が増えて増えて(笑)…。
なるべく時間を見つけて、フルートもがんばってゆきたいと思ってます。
>Ceciliaさん
買った楽器がたとえ安価だったとして、自分には、その楽器すら十分に鳴らせない程度の技量しかないのだから、まだ自分にとって、十分高価なんだろうと思ってます。
「昔は、こんな安物から始めたんだよなあ…」といつの日か、言える自分になりたいです。
おっと、その前に、歌の練習しないと(笑)。
>いのうえさん
すぐに音が出せるというのは、試合で言えば、とりあえずシードされているぞ、みたいな感覚で考えてます。
一回戦はやらずに済んだけれど、だからと言って、ベスト8に入れるわけでもなし…。
管楽器は、歌とはもちろん違うけれど、でもかなり共通する部分も多く、だから、歌と平行してやってもいいかな…なんて思ってます。
実は私、フルートに負けず劣らず、クラリネットもラブなんです。
あ、早く次のフルートが欲しくなる、それだけ上達したいものです。
>もりさん
ご安心ください。ピアノは実音表記です。
楽譜の表記と楽器から出てくる音が違うものを移調楽器と言いまして、管楽器のいくつかがそれです。
と言うより、フルートとオーボエ、ファゴット、トロンボーン、チューバ以外の管楽器は、移調楽器と考えて良いと思います。ちなみにピッコロは移高楽器ですからは、楽譜の音より1オクターブ高い音が出ます。
楽譜に書かれた音と出てくる音が違うなんて、慣れればどってことないのだろうけれど、なんか不思議に思います。管楽器って、そういう意味では、独特の世界を持っているのでしょうね。
実音表記とか、移調楽器とか懐かしいなあ。
ブラスバンドをしているときは、なーんも考えてなくて、それぞれの譜面をそれぞれの楽器で演奏していたのですが。
つまり、クラリネットはそのまま演奏すればBフラットなので、実音表記の楽器とあわせるときは一音高くする。たとえば、フルートがCの楽譜の時は、クラリネットはDということになるんですよね。
あのころの仲間に会いたくなりました。
>chikoさん
そうか、ブラバンなどでは、総譜ではなく、パート譜で演奏しているわけだから、隣の楽器が何調で表記されているかは、関係ないわけだ。
自分がニ長調、隣がハ長調、その隣がト長調でも、出てきた音がきれいにハモっていれば、関係ないもんね。ふーん、そうなんだ。おもしろいなあ…、器楽の世界って。
フルートの衝動買いなんて凄い!
衝動買い王の私でも、楽器を衝動買いの経験はありません。
でも器楽組(なにそれ?笑)の仲間入りですね。
ぜひぜひアマオケで吹く日が来ると良いですね♪
応援しています!
私は何だかモヤモヤした気分のときは、楽器屋さんに行き、衝動的にピアノやヴァイオリンの試演をしています。
これがエスカレートすると、衝動買いをしてしまうのかしら。。。考えただけで怖いわぁ。
いつの間にか、楽器購入のローンを組んでいそうです。(苦笑)
でも買わないので、すごく嫌なお客様かも!
>なつめさん
器楽組(笑)の隅っこに時々座ることになった、すとんです(大笑)。
楽器の衝動買いとは言え、本文を読んでいただけるとお分かりのように、実に安価な楽器ですので、衝動買いも十分ありうる話なんですよ。何しろ、たまたま見たあるブログでは「使い捨てフルート」と呼称されていました(そう言いたくなる気持ち、十分分かります。その方も「使い捨てフルート」のオーナーさんで、すぐにステップアップしたそうです)ですから。
使い捨て楽器とは言え、本人は十分に満喫しており、教則本(この話は来週あたり書くつもりです)の第1曲目(なんと)「メリーさんのひつじ」は、ほぼOKです。
フルートの練習も歌と同様の姿勢で取り組んでいます。ですので、音符通り音を出せばいいや、ではなく、音符通りの音を自分好み(「自分好み」がポイント)の美しい響きで奏でることができるように心がけて練習してます。