二回目のピアノ合わせに行ってきました。
電車に乗って、先生のお宅に向かう途中で先生からメールがありました。なんでも、欠席の人が出たので、できたら早めにピアノ合わせをしたいので、早く来てくださいとの事です。せっかく横浜に行くので、街をプラプラしてから伺おうと考えていましたが、プラプラするをプラする程度にして、ご自宅に伺うことにしました。
お教室に入ると、F先生が前の方のピアノ合わせにつきあってらっしゃいました。前の方…仮にMさんとしておきますと、このMさん、最近門下に入られたご年配で小柄な方なんですが、すごく声が出る方なんですね。無理なくスッと声が出ています。たぶん、声を響かせるのが上手な方なんだろうと思いますが…こういう方を見ていると、自分はまだまだだなあと思うわけです。
さて、今回のピアノ合わせは、Y先生とピアニストさんだけです。F先生とK先生は別室で宴をなさるようです。Y先生とピアニストさんも、私のピアノ合わせが終わり次第、そこに合流するようです。いやあ、音楽家って、ほんとお酒好きですねえ(笑)。
さて、ピアノ合わせは、モーツァルト作曲の「Un’aura amorosa/恋のそよ風」からです。ほんと、この曲は良い曲ですね。歌劇「コジ・ファン・トゥッテ」の中のテノールアリアですが、このまま独立したイタリア歌曲としても、通用してしまいそうなくらいの名曲です。
とりあえず、この曲に関しては、歌詞が飛ぶとか、メロディーが行方不明になるとかはありませんので、ひたすら「どう歌いあげるか」という点に絞って確認をしました。
で、とりあえず歌い出してみたものの、歌い出しのテンポを間違えて、音楽をかなりゆっくりしたテンポで始めてしまいました。前回、あれだけ「もう少しスピードアップしましょう」と言われ、自分でもそうやって準備してきたのに、ついついうっかり、遅めのテンポで始めてしまいました(ダメじゃん)。ですから、途中からテンポを早めにしようと努力しましたが…それは徒労に終わりました。やはりテンポは最初にビシっと決めないといけません。
先生からは、歌が全体的に無気力でフニャフニャに聞こえると言われました。原因は、しっかり腹筋で息を支えていないから。腹筋の力が足らず、しかしノドの脱力を目指しているので、声に芯がなく、フニャフニャに聞こえるんだそうです。そういうフニャフニャした歌い方をしていると、高音がうまく出ないので、フニャフニャ声を聞くと「ああ、こりゃあダメだ」と思うそうです。
それを回避するためにも、最初の一声から、しっかりと息を支えて歌うことが大切で、何となく歌い出すのが、一番いけないと言われました。
このように、私は歌う際に、いつも何となく歌い出して、それで失敗とか後悔とかをする事が多いです。ああ、ダメだな。
後は、リズムの甘さを指摘されました。私の歌い方は、モーツァルトの時代っぽくないので、もっとリズムは鋭く、装飾音符はゆったりと歌わないと、時代の様式に合わないのだそうです。モーツァルトの曲に関しては、モーツァルトの様式に合わせて歌えたらいいなあと思っているので、私(忘れなかったら)頑張りたいと思ってます。
とにかく、最初の部分のテンポと、曲の終盤のテンポの確認(曲の途中でテンポを変える事にしているんです)をピアニストさんとしましたので、私がうっかりして間違ったテンポで歌い出しても、ピアニストさんに修正をかけてもらえるようにしました。
さて、次は二重唱です。ドニゼッティ作曲の歌劇「愛の妙薬」の第一幕の二重唱「Caro Elisir! Sei Mio!/素晴らしい妙薬」です。
今回のピアノ合わせは、歌とピアノの合わせではなく、演技とピアノの合わせをしました。そのために、立ち位置とか基本的な動作をピアニストさんと共有して、本番に臨む準備をしたわけです。なので、今回は実際に動いて、演技を加えて歌ってみました。
いやあ、動いた途端に、歌詞が飛ぶ飛ぶ。実に見事に歌詞が飛びます(笑)。でも、歌詞が飛んだくらいで、うろたえていたのではいけないので、歌詞が飛んだら、作詞です(笑)。いやあ、ほんと、結構デタラメを歌ってしまいました。イタリア語がペラペラなY先生からすれば、もう、メチャメチャな歌を歌っていて、おかしかったでしょうね。
どのタイミングでどんな動きをするのか、どんな表情をするのか、妻との立ち位置はどのタイミングで入れ替えるのか。これらを歌いながら、一つ一つピアノと確認してみました。
とにかく、この曲のネモリーノは、大いにハジケないといけません。私もDVDを見て、自分なりに研究してきたつもりですが、それでもまだ足りないそうです。ですから、本番では、かなりハジケないといけないようです。今回のピアノ合わせでも、結構ハジけたつもりでしたが、まだまだハジけ方が足りないと言われましたが、これ以上ハジけるには場所の広さも必要なので、本番の舞台では、もっともっとハジける事にしましょう。とにかく、バカにならないと…ね。もっと極端にやらないと…ね。舞台では「やりすぎ」と言われるほどにやって、ちょうどいいみたいです。頑張りますよ。
そうやってハジける所はもっとハジけないといけないのですが、一方で「動きすぎ」とも言われました。動くところと動かないところのメリハリをつけないといけません。基本的には、自分が歌っている時はあまり動かず、相方が歌っている時に目一杯動いて演技をするのが、オペラの原則なので、歌っている時は自分の動きは抑えめにして、相方が歌っている時は(ついつい気がゆるんで休んでしまいがちですが)頑張って演技をしたいと思いました。
とにかく、演技に関しては、大枠が確認できたので、後は当日の舞台の状態を見て、さらに詰めていきましょう。
発表会まであとわずか。怪我や病気に注意して、全力を出し切った舞台となるように頑張りたいと思います。とりあえずは、今ひいている風邪を完治しないとなあ(涙)。
P.S. そんな発表会ですが、実は明日、2015年5月23日(土)行われます。場所は“かなっくホール(JR東神奈川・京急仲木戸、ともに徒歩1分)”で、13時開場、13時半開演となっています。頑張りますので、無事に歌えるように、お祈りください。また近場でお時間のある方は、ぜひ冷やかしに来てください。待ってます。
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コメント
お疲れ様です。
23日は、午前中横浜市に用事がありましたので、午後お邪魔させていただきました。横浜駅からアクセスはとても良いですね。
ホールに入るとき、係の人に入ってもよいですかと聞いたら関係者以外だめですと言われ、主催者(声楽家の先生?とても良い声の方)を呼ばれてしまいました。すみません。そのまま入ればよかった。
奥様との二重唱は素晴らしかったです。息もぴったりですね。音源では、演技されているのがわからないので、本格的で感動しました。暗譜もほとんどの方がされていて感心しました。学生時代と違って本当に暗譜には苦労しているので・・・
ピアニストも、歌い手と一体となろうと全力で取り組んでいるのが伝わってきました。
ソプラノとテノールのプロもなりきってましたね。
ああ、とてもうらやましいです。素晴らしいです。私も、浜松にいたとき、地元の先生の門下生の舞台に立ったことがありました。沼津ではなかなか難しく、東京・神奈川に通ったりしていましたが、今は中断しています。
genkinogenさん
>ホールに入るとき、係の人に入ってもよいですかと聞いたら関係者以外だめですと言われ、
ご迷惑をおかけましした。別に『関係者以外入場禁止』ではなく、発表会なので宣伝を打っていないだけなんです。なので、ホール側に対しては『関係者以外お断り』と伝えないと、ホール側が勝手に(と言っては失礼なんですが)宣伝をしてしまうので、それを防ぐための、仮の“関係者以外~”だったんですね。とりあえず入場は出来たようで、ほっとしてますが、ホールの人に断られて、そのままご帰宅…なんて事にならなくて、ほんと、よかったです。
いらっしゃって、お分かりになられたと思いますが、結構、プロの先生方が助演として舞台で歌うので、これを広く世の中に宣伝してしまうと、彼らのファンの方々がいらっしゃって、会場があふれてしまうんですよ。皆さん、お一人ずつでも、かなっくホールを満員にしちゃえるくらいの動員力を持っていますので、それをしちゃうと、我々生徒さんの友人知人が入れなくなってしまいますからね。ですから“関係者”と言っても、出演者の友人知人はOKなんですが、プロ歌手目当ての方はご遠慮ください…って事だったんです。
いやあ、ほんと、入場できて、よかったです。次の発表会からは、そのあたりの事も、注意事項として明記するようにこころがけます。
さて、二重唱は、ご覧のとおり(私の場合は常に)演技メインの舞台なので、会場に来られないと、真の姿は分からない(笑)のですが、さすがにあの演技を動画で全世界に配信する勇気はないので、当分の間は、ライブに来られた方の特権という事にしておきます。
ちなみに、今回はノーメイクだったんですが、来年は曲目的に…たぶん、メイクします(笑)。おそらく、ウィッグもカブリます(大笑)。
>東京・神奈川に通ったりしていましたが、今は中断しています。
ソプラノのF先生のところはいっぱいですが、バリトンのY先生(おひげの先生)のところは、生徒さんに若干の余裕がありますよ。横浜でもレッスンをしていますので、もしよろしかったらメールください。