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リズム読みが難しい

 声楽のレッスンの続きです。実はこの日、私はむやみに腰が痛かったのです。軽いぎっくり腰をやってしまったのかもしれません。強力な湿布薬を貼って痛みはごまかしていたのですが、筋肉が重くて、普段から動かない筋肉が、この日は壊滅的に動かないと言った、あまりに良くないコンディションでした。

 でも、声楽って、その日、その時の体調に合わせて、それなりに歌っていくものなのですよね。ですから、感染症でもない限りレッスンを休むという選択肢はないので、腰がイタイタだったのですが、レッスンには行ったわけです。

 普段は発声練習からレッスンを始めるのですが、この日は、レッスン前の、お教室に来るまでに体力を使い果たしてしまって、一度イスに座ってしまったため、なかなか立つ事ができず、発声練習の前にドイツ語の読みをやる事にしました。

 幸いな事に、この日は「Im Abendrot/夕映えの中で」の最初のレッスンだったので、まずは歌詞のリズム読みから始めました。

 でも、それが案外に難しかったのです。もちろん、私がドイツ語が苦手で難しかった…というのも、もちろんあるのですが、それ以上に、この曲のテンポの遅さに足を引っ張られて難しかったのです。

 どれくらい遅いのかと言うと、この曲の速度記号は“Langsam”で、イタリア語の“Lento”とほぼ同じなはずですが、体感的にはもっとゆっくりな感じです。

 「Im Abendrot/夕映えの中で」って、たった36小節しかないのですが、標準的な演奏時間は4分10秒程度です。つまり250秒ほどです。これだと、1小節演奏するのに約7秒かかる計算になります。これ、かなり遅いですよ。

 通常の曲(メトロノーム記号で言うと、四分音符で120と表記される曲)は、1小節演奏するのに約2秒かかります。つまり、「Im Abendrot/夕映えの中で」は、通常の曲の約1/4の速度で演奏される曲なのです。これはかなり遅いです。

 ですから、リズム読みをしていても、そのテンポの遅さに引っ張られるわけです。四分音符を1拍として数えていたら、全然歌えません。八分音符でもまだ遅いくらいですが…さすがに十六分音符を一拍として歌っては…だめですよね。自宅で練習した時は、八分音符を一拍として数えて練習して、大雑把に歌の形を掴んできたつもりですが、レッスンでは正しく四分音符を一拍として拍子を数えていたので…もう、間が持たない! いやあ、ほんと、これだけゆっくりだと、歌えない歌えない。

 テンポが早い曲だと、クチが回らないとか、細かいフレーズがいい加減になるとか、あれこれ準備が間に合わないとかありますが、テンポが遅い曲だと、心理的に耐えきれずにテンポキープができません。分かっちゃいるのに、ついつい倍速のテンポで歌いたくなります。ついつい前のめりに歌ってしまいます。ついつい休符を待ちきれません。

 ダメだな、遅い曲って、難しい…。楽譜を見るだけなら、全然難しく感じられないのに、実際に歌っては見ると、やっぱり難しい。まだリズム読みの段階なのに、もう挫折を感じている(涙)ていたらくなのです。

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