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切なく歌う

 声楽のレッスンの続きの続きです。

 「Lorita/ロリータ」を歌…というか、発声練習の教材として歌っています。で、教材として、ゆっくりしたテンポで歌って、テクニックを確認しているわけですが、それを通常テンポに戻して歌うと、今度はテクニックが間に合いません。せっかくテクニカルに歌えるようになっても、本番でそれらのテクニックが使えないのでは全然ダメなのです。

 どうにも私ってノロマなんだよね。これは歌唱テクニックだけでなく、腹圧や発声の準備やらでもそうだけれど、すべからく筋肉の動きがマジで遅いのです。俊敏性に欠けると言うか、愚鈍性に富んでいると言うか…、とにかく筋肉の動きが遅いのです。

 筋肉の動きが遅いのは、単純に遅いだけではなく、筋力そのものが足りていない事もそうだし、後、筋肉やそれらに付帯しているモノ(具体的には脂肪だね)が重い可能性もあります。要するに「トレーニング不足」だし「筋トレが足りない」状態なんだろうなあ…。実際私は「気づけば筋トレしている…」ようなタイプじゃないし、どっちかと言うと、ゴロゴロしている方が日常茶飯な人だから、筋肉が育たないんだよなあ…と、愚痴るくらいなら筋トレやれって話だよね>自分。

 さて次はシューベルトの「Der Lindenbaum/菩提樹」です。この曲の肝であるドイツ語発音(笑)に関しては、ちょっと自宅練習で根を詰めてきたおかげもあって、今までになくスムーズに歌えた…ような気がします。やればできるじゃん>私。

 まあ、音域が狭くて低いので、発声的にあまり気を使わないので、その分、歌詞に集中できるのも、この曲の良い点なのだと思います。

 この曲の最高音はミ(E4)です。正直、私にとっては楽な音程で、感覚的には中音に近い感じで、発声そのものは無意識でできます。でも、そんな楽な発声ではダメというのです。ミは曲の山場の音なので、もっと声の薄いところを通して発声しましょう…つまり「今、高い音を歌っていますよ」という感じでアピールして歌うと良いらしいのです。

 実際、バリトンやバスなどの低音歌手の歌唱では、そんなニュアンスで歌われていたりもしますが…あまり高くない音で高い音アピールをするのはどうも…って感じでいたら、そうでは無いと先生に言われました。

 つまり、最高音なのに楽に中音っぽい声で歌ってしまうのがマズいらしいのです。イタリア系の曲ならそれで良いのですが、ドイツリートならではの“切なさ”みたいなものを表現してほしいそうなのです。まあ、最高音だし…。それなら、あまり楽に無意識にさりげなく歌いすぎるのもアレだよねえ、うむ、了解です。

 切なさの表現には納得しましたが、それなら、どうしてシューベルトはテノール相手に、こんな低い音程で曲を書いたのかな?って、ちょっと深読みしたくなりました。

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