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一生懸命なのは、ちょっと青くて痛い

 声楽のレッスンに行ってきました。まずは発表会関係の話から。
 実は発表会の前日にY先生のコンサートが開催されることになりました。それも某自治体の公的補助金付きで(!)。なので、今回の発表会は、参加者もあまり見込まれず、教室的には赤字開催にもなりかねない、経済的にリスキーな発表会だったのですが、前日のコンサートは確実に大きく黒字になる予定なので、安心して発表会を開ける…ようです。が、発表会の赤字をY先生個人のコンサートの黒字で以て補填するのは、何か変な気もします。生徒の皆さんは、なるべく発表会に(参加者が多ければ黒字になりますので)参加しましょう。そのためにも、世の中のコロナ騒動がおさまりますように…。また私自自身もきちんと健康管理をしていけますように…。
 さて、レッスンはハミング練習からです。今回は、声をしっかり鼻に乗せるのはもちろん、鼻よりも上に持っていき、そこから前に出していく練習をしました。やる事はいつもと一緒。支えは常にしっかりとし、ノドは楽にする…結局はこれに尽きるわけです。それにしても、毎回注意されるほどに、やるべき事をやれていない自分がここにいるのが、ちょっと情けないです。発声練習も、ハミング練習と同様な事をやりました。
 さっそく曲に入ります。まずはドゥランテ作曲の「Danza, fanciulla gentile/踊れ、優しい娘よ」です。
 まず、スタッカートとスラーの対比をしっかりしましょうと注意されました(まるでフルートのレッスンで注意されているようでした)。fとpの対比も明確に歌い分けましょう。また、声を開けるところと被せるところも対比を明確にしてください。
 それから、今私が歌っているテンポを速めてみました。別に私がノロノロ歌っているわけではないのですが、もう少し速いテンポで歌った方が、フレーズの流れ的にも、ブレスの持ち的にも、良さそうだろうというわけで、試しに速いテンポで歌ったみたところ、結果オーライでした。発表会本番も速めのテンポで歌ってみましょうか。一小節を一拍に感じて歌えば、なんとかなりそうです。
 前回のレッスンでも言われましたが、歌は常にレガートで歌う事。白玉音符は、次の音符との音程差を感じさせるように歌っていく事。つまり、息の流れ(ブレスコントロール)を意識してくださいという事です。デジタルっぽい棒歌いではなく、アナログっぽく色々と雑味を含みながらの声や歌い方で行きましょうって事です。その雑味が、歌の色気につながっていくわけですからね。
 以前の私は、いつでも一生懸命でした。歌の歌い方も、一生懸命で、最初っから飛ばしまくるのがマイスタイルだったわけですが、それでは歌が一本調子になってしまいます。気持ちは常に一生懸命で良いのですが、歌は一生懸命よりも、余裕のある歌い方の方が良いわけで、余裕を持って、楽に歌っていく事が何よりも大切だし、そういう歌の方が聞いていて良い感じに聞こえるわけです。一生懸命に歌っている姿は、ちょっと青くて、痛い感じがします。人は、単純な歌よりも、色気のある歌の方を人は好むしね。
 歌の中に色気をきちんと織り交ぜて歌えるようになりたいものです。
 あと、余裕と手抜きは違います。余裕は必要ですが、手抜きはしちゃダメなんです。私の場合、息の支えとか腹筋を動かすとか、常に忘れちゃいけないのです。

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