声楽のレッスンの続きの続きです。
曲の練習は、ドニゼッティ作曲の「愛の妙薬」のアリア「Quanto e bella/なんと彼女は美しい」です。短いアリアですが、私にはなかなか難しいです。
まず“Quanto e cara”の歌い方から。“Qu-a”を歌う時“Qu”より“a”の時に、明らかに響きが落ちてしまいます。その理由は“Qu”と“a”では“Qu”の方がクチの開きが狭く、“a”の時にクチが開いてアゴが下に落ちてしまうので、それに合わせて響きも落ちてしまうからです。
先生がおっしゃるには「アゴを上に開いて歌えばいいんだよ」というわけです。もちろん、この場合のアゴは上アゴの事です。つまり、下アゴは動かさずに、上アゴだけ動かして“a”を発音しましょうって事ですが…ムズい! とにかく、下アゴを開いたら負けのようなので、少なくとも下アゴを動かさないようにして“Qu-a”を歌わなければなりませぬ。
符点は符点らしく、はっきりと歌うこと(いつも言われています)が大切です。
“Soncapace”をついつい“Soncanpace”と歌ってしまう(途中に“n”が余計に入ってます)悪い癖は早く直してしまいましょう。ではなぜ、そんな悪い癖が付いているのか? この曲は歌うよりも前に、耳で聞き覚えているので、その聞き覚えの段階で間違えて聞こえてしまったものが定着してしまったのだろうと思われます。つまり「私の耳が悪い」って事ですね。なので、気をつけて正しく歌ってみると、なんか物足りなく感じるんだよねえ…。
“i”の母音が全般的に狭いのです。ほぼ日本語の“イ”になっているそうです。日本語はクチビルで構音するので、どうしても狭い音になりがちですが、イタリア語は本来舌で構音するので、そんなに音が狭くはなりません。つまり、きちんとイタリア語の“i”で歌いましょうって話です。
“Quanto e cara, quanto e bella, Ah!”の“Ah!”の歌い方について。“Ah!”の直前でブレスを入れて、しっかり休んでから叙情的に歌い上げる人が多く、私もそんな感じでやっていたのですが、この歌い方だと“Ah!”を歌うのが、ちょっと難しくなります。そこで“Ah!”をその前の“bella”から切らずにつなげたまま歌ってみたら、息は辛いけれど、発声はだいぶ楽になりました。しばらくはこのやり方で歌ってみようかな?
“Io”の歌い方も“Qua”同様、後に続く“o”で響きが落ちがちです。これも対策は同じで、“o”の時にアゴを落とさないように気をつけて歌う事が大切です。
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