声楽のレッスンの続きです。曲の練習に入りました。今回からは新曲で、シューベルト作曲「美しき水車小屋の娘」の 7番「Ungeduld/苛立ち」です。
この曲は、伴奏は三連符系で、歌は付点系のリズムなのです。伴奏と歌が噛み合いそうで噛み合わないタイプの歌なのです。
歌は付点系のリズムですから、リズムは鋭く歌わないといけません。しかし、リズム鋭くと言っても、モーツァルトっぽくリズムを強調するのは、ちょっと違うようです。リズムは鋭さがあっても、フレーズそのものは、あくまでレガートになめらかに歌わないといけません。
まあ、それは気をつければ出来ないわけではありません。やはり難しいのは、三連符系のリズムで演奏しているピアノとの合わせでしょうね。
三連符系の伴奏と、付点系の歌の場合、拍頭は一致しますが、それ以外は全く合いません。
さてここで問題です。“(八分休符)+(八分音符)”というリズムでは、八分音符は三連符の伴奏のどの部分で歌い始めるのが正解でしょうか? 三連符の音符は、3つまとめてある音符を最初から順番にA、B、Cと呼びます。
私は最初、こう考えました。“(八分休符)と(八分音符)”なのだから、(八分音符)は0.5拍で歌い始めるわけでしょ? 一拍のちょうど真ん中で歌い始めればよいのだから、三連符の音符の真ん中のBと一緒に歌い始めればOKだ!…とね。
ブッブー! これは間違いなのです。正解は「BとCの間。Bの次で、Cの前で、歌い始めるのが正しい」となります。
三連符は1拍を三等分していくリズムなのです。で、三連符の3つの音符、A、B、Cですが、これを直感的に「Aは1つめ、Bが2つめ、Cが3つめ」と数えてしまうと、1,2,3の真ん中だから『答えは2』って感じで間違えてしまうのです。
三連符の3つの音符の数え方は「Aはゼロ(つまりスタート)、Bが1で、Cが2.次の音符の塊のAが3(つまりゴール)になる」事が理解できれば、その真中は「2と3の間。つまりBの音符とCの音符の間」になります。
なので、Bの音を聞いたら、すぐに、Cが鳴り始める前に、八分音符を歌い出せば良いのです。
理屈は確かにそうなんだけれど、実際にきちんと行うのは難しいです。どうしても、歌はBやCに寄ってしまいます。ダメじゃん。
そんな感じでリズム的に難しいのですよ。この曲は…。
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