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しばらく、イタリアオペラは歌わなくてもいいや

 さて、声楽のレッスンの続きです。シューベルトの「美しき水車小屋の娘」の 8番「Morgengruss/朝の挨拶」です。
 大きな音程の跳躍があるフレーズは、しっかりとポルタメントをかけて、上がっていく事が大切です。音程が悪い箇所…つまり音が上がりきらない箇所は、だいたい腹圧が弱くて、声がしっかりと支えられていない事が多いのです。腹圧大切、腹圧大切。
 毎度注意されていますが、子音を略さずにしっかりと歌うこと。子音の音程も母音の音程と同じ音程で歌うように心がける事。
 たとえ、八分音符であっても、素の八分音符と三連符の中の八分音符は長さが違います。その違いを意識して、しっかりと区別して歌わないといけません。そこをいいかげんにしたり、付点のリズムを甘くして歌うのはいけません。
 VとかFとかの子音は、しっかりと息を吐いて発声するので、その吐いた息に声を乗せて、声を前に前に飛ばしていくつもりで行くこと。
 伴奏ピアノが無い(つまり休符が置かれている)箇所は、正確に休符分だけ休むのではなく、そこはフリーテンポで歌ってよしと心がける事が大切です。つまり「しっかり休め。ちゃんと立て直せ」という事です。もちろん、曲によっては“声をひけらかす”のも当然アリです(笑)。もっとも、中声版を使って歌っていますので、声をひけらかす箇所なんて、ひとつも無いんですけれど(涙)。
 最近は、ドイツ歌曲とかヘンデルとか宗教曲とか、そういう系統の曲ばかりを歌っていますが、これはこれでアリだなって思うようになってます。
 これらの曲の(私にとっての)最大の特徴は“声をひけらかす”箇所がまず無い事です。高音が無いわけではありませんが、それが長い音符で書かれている事はまず無いですし、あったとしても、声を張るのは厳禁でしょ? つまり、声を張って(歌手である)自分を主張するのではなく、その曲の趣旨を尊重し、それにふさわしいスタイルで歌っていくわけで、あんまり自分を前に出しちゃいけないのです。
 ちょっと前までの私では考えられなかったし、そんなの嫌でしたが、最近の私は、本格的な老人に入った事もあるんでしょうが、そういう我欲的な部分が薄くなりました。もう、いいんです、そんなに目立たなくても…って感じかな? いやむしろ、しんどい事はなるべく避けたい…という気持ちの方が強いかも? とにかく、歌に限らず、全般的に穏やかになってきた…というか、何事も省エネスタイルで行きたくなってきた…というか、SDGsを心がけるようになってきた…というか、いや、最後のは違うかな?
 そんなわけで、正直、イタリアオペラのアリアは、当分歌わなくてもいいかなって思うほどにはなっています。

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