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声はなるべく楽に発声する

 声楽のレッスンに行ってきました。
 まずは発表会の件ですが、発表会の出演人数は、ひとまず10人に達したのですが、なんか最近の情勢もあって辞退する人が出そうなのです。一度「出ます!」と言っても、状況が変われば欠席もやむなしです。(特に東京在住の人たちが、東京から出てはいけなくなるのではないかと恐れているわけです)そこでY先生、欠席者を見越して、発表会の出演者を8人として、その人数で必要経費を割ることにしたそうですが…辞退者が増えて、出演者が8名以下になってしまったら、発表会が赤字になってしまうので、なんとか出演者が減らない事を期待しています。ほんと、そうならない事を祈ってます。
 さて、ハミング練習からです。声をしっかり鼻にのせて歌うことが大切です。思えば、そんな事をしたらキング先生にはきつく叱られたのに、今は叱られたことをやると褒められるので、なんか複雑な気分です。声をしっかり鼻にのせたら、そこから声を、一回後ろにまわしてから、最終的に前に出していきます。これ大切です。
 支えは(常に)しっかりとし、ノドは楽にします。これはハミング練習も発声練習も共通です。
 発声練習はそこそこに、今回はさっそく曲の練習に入りました。ドゥランテ作曲「Danza, fanciulla gentile/踊れ、優しい娘よ」です。
 歌は常にレガートに、メロディーの行方を常に予感させるように歌っていきます。そのためには、息のコントロールが大切です。息の流れで、次の音程を予感させる…ってわけなのです。ですから、デジタル的な歌い方はダメで、アナログ的と言いますか、一つの音程の中で、息の速度を変えていくわけです。つまり、声に色気を加えて、楽に歌うって事です。
 歌って、あまり一生懸命に歌ってしまうと、歌が単調になるわけで、もちろんある程度の一生懸命さは必要なんだけれど、それだけではダメなんです。楽に歌う事は絶対に必要です。なにしろ、オペラの舞台なら、3~4時間歌うことは当たり前ですから、そのためにも普段から楽に歌う癖を付けておく必要があります。(ま、私にオペラの舞台で歌うチャンスが巡ってくるかどうかは…はなはだ疑問ですが、備えよ常に…です)ただ「楽に歌う」と「(力/気を)抜いて歌う」は違うわけで、ノドは楽にしつつも、お腹はいつもしっかりと動かしていないといけないのです。
 つまり、体幹が弱いと歌は歌えないのかもしれません。逆に言えば、体幹がしっかりしていれば、楽に歌が歌えるのかもしれません。
 何事も一生懸命にやる事は大切だ…というのは、普通の日本人の感覚ですが、歌に関しては違うようです。
 一生懸命に歌うことで、カラダは疲れてしまい、精神的な達成感は得られるかもしれませんが、ノドへの負担は増え、声が減ってしまいます。理想は、いくら歌っても減らない声で歌い続ける事です。そんな事はもちろん無理なわけで、ならば楽に楽に歌って、なるべく声を減らさないようにして歌い、歌える時間を少しでも伸ばす事が大切で、それもあって、一生懸命に歌うのは、むしろ良くない事だったりするわけです。
 なので「最初から最後までクライマックス」な歌い方をしていたキング先生時代の私は、全然ダメなわけなのです。あんな歌い方をしてちゃ、自殺行為だよね。声が壊れちゃいます。それでも声が壊れなかったのは、単純に私のノドが強かっただけで、普通の人なら、とっくの昔に声を壊されていたと思います。くわばらくわばら。
 とにかく楽に歌わないといけません。そのためには、声ではなく、響きで歌わないといけません。そのために、声は鳴らしてはいけません。しっかり鼻にのせないといけないのです。

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