声楽のレッスンに行ってきました。
まずは、ハミング練習からです。いつもの注意を受けました。響きを高く、クチの中は縦に広げて、クチの上部を上に引っ張り上げて、息をしっかりと通す。それだけの事です。それだけの事が、いつもいつもうまく出来なくて注意を受けちゃうわけです。
発声練習です。音程をテクニカルに取っていきましょう、ってか、テクニカルに歌えば、自然と音程は気持ち良いところに収まっていきます。詰まるところ、1)息の通り道がしっかり確保されている。2)ノドが楽に発声できている。これらが十分に成されていれば、音程は気持ち良いところに収まるし、テクニック的にうまく行っていなければ、音程はフラットしてしまうわけです。
発声をする際に気をつけるのは、きちんとテクニカルに歌えているかどうかです。テクニカルに歌えば、音程は気にしなくても良いのです。(音程が正しくても、必ずしもテクニカルに歌えているわけではないので、音程の正しさではなくテクニカルに歌えているかどうかに気をつけるべきなのです。必ずしも“逆は真成らず”なのです。)
で、テクニック的にOKで、音程がちゃんとしているようになってから、次の段階を考えるべきなのです。次の段階とは、声の音色であったり、表現であったりと言った事柄です。テクニック的に不足したままで、表現に走ってしまうと、間違いなく音程に破綻が来るそうなのです。だから、まずはテクニック。そして音程がしっかりしてから、声の音色の幅を広げ、その後に表現が来ます。
コペルニクスだね、こりゃ。
私はキング先生に習っていた時から、まずは“表現を”一番にするように心がけてきました。それはこのブログの古い読者さんなら分かってくださると思います。多少、音程が甘くても、表現がちゃんとしていたら、お客さんは聞いてくれると言われ続けてきましたし、私自身もその言葉を信じてやってきました。実際、音程は正しくても表現力に乏しい歌唱よりも、多少音程に難が有っても、鬼気迫る表現力を伴って歌われた歌の方が、私自身、好きだったしね。
とにかく、表現力だったんですよ。で、更に歌に“テクニックは要らない”とも言われていました。私が自宅練習であれこれ工夫してくると、即座に否定され「小賢しい事はするな。歌にはテクニックなど必要ない。必要なのは反復練習だ!」と言われたものです。10回歌ってできなければ100回歌え、100回歌ってできなければ1000回歌え、1000回歌ってできなければ…というノリなのです。ここもキング先生とY先生の違いで、Y先生はむしろ反復練習を嫌うんですよね。
と言うのも、上手に歌えているなら、反復練習は声を減らすだけなので必要ないし、上手に歌えていないなら、反復練習をする事で、失敗経験ばかりを増やして、下手くそが固定化されてしまうので、反復練習を嫌っているのです。
先生によって、良しとする方法論が違うわけです。まいったね、こりゃ。
とにかく、表現は横に置いて、まずはテクニック、それも息や声のテクニックに気をつけて、音程正しい歌が歌えるようにがんばります。
Y先生曰く「出ない音は、何をどうやっても出ないのだから、出ない音を出そうなんて苦労をしてはいけない。それよりも、今、出せる音を、もっときちんと、もっと美しく出せるように努力しないといけない」ってわけです。今まで、出ない音をどうやって出そうかと必死こいていた私からすれば、これもコペルニクスなわけです。
ああ、目からウロコがポロポロ落ちる落ちる…。
そして、テクニカルに歌うためには、自分のカラダを自由にコントロールできなきゃいけないのだから、まずはフィジカルを鍛えないといけません。必要な筋肉や神経を鍛えていかなければいけません。だから、テクニカルに歌うためにも、筋トレが必要なのです。動かない部位を意識的に動かせるようにする必要があるのです。
腹筋は、まだまだ不十分ですが、以前と較べると、だいぶ動くようになりました。次は軟口蓋&口蓋垂です。私の口蓋垂は、ほんと、動きが悪いです。もっと意識的に、もっと俊敏に動かせないといけません。腹筋も難しいけれど、軟口蓋&口蓋垂は、自分じゃ見えない場所だから、これを意識的に動かすのは、なかなか容易なことではありません。頑張らないと…ね。
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