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毎度の事だけれど、腹圧が弱いのが弱点なのです

 声楽のレッスンに行ってきました。私がお教室に入った時、実は我々の前の方がまだレッスンをしていました。その方は、プロのソプラノの方で、私、その方のリサイタルを聞きに行った事もある…という人なのですが、その方がY先生のレッスンを受けてらっしゃいました。

 歌っているのを聞いていると、十分に素晴らしいのですが、本人もY先生も「まだまだ…」「全然ダメ…」とか言っているのです。ええ? 十分に歌えているし、素晴らしいじゃないですか!

 どうやら、プロの合格基準は、我々アマチュアからは想像もつかないほど、高くて厳しいみたいです。まあ、お金を取って歌っているわけで、我々のような趣味で歌っているわけじゃないのだから、そりゃあ完成度が違って当たり前なんだけれど、それにしても、どこがダメなのか分からない箇所にダメ出しされているんです。

 Y先生がレッスンで言っている事の内容も、ほぼ私には分かりませんでした。唯一分かった(理解したわけじゃない)のは、アゴをロックしてしまうと高音が抜けなくなるって事です。でも、アゴをロックするって、どういう事?

 とにかく、丁々発止のレッスンを見学することができて、なんか感激しちゃいました。できれば、私だけでなく、ソプラノである妻が、このレッスンの様子を見ることができたらよかったのだけれど、妻はあいにく近所のコンビニにお茶を買いに行っていて、お教室にやってきた時にはレッスンが終了してしまっていたのでした。残念残念。

 さて、我々のレッスンの順番となりました。

 まずは、発表会の感想からです。まあ、我々的にはベストを尽くして全力を出し切ったわけで、あれが現在の実力と言えば実力で、その結果を冷静に受け入れるだけです。色々あったけれど、それは次への反省へとつなげていきたいです。まあ、大雑把に言っちゃえば「最近にしては、よく出来ていたんじゃないの?」と感じています。まあ、80点?

 先生的には…演技に集中しすぎていて、歌の方がおろそかになっていたのが残念…との事でした。もっとちゃんと歌えるはずなのに、あっちこっちほころびが見えて残念って感じのようです。まあ、実は演技の方は、今回、何も練習していなくて、直前にちょっと打ち合わせをした程度で、本番ぶっつけのアドリブだらけだったのです。なので、確かに演技の方に気が散っていて、歌に集中しきれなかったかもしれませんし、それが良くなかったなあ…と思ってます。

 とにかく、次、頑張ります。

 さて、レッスンです。まずはハミング練習です。今回は、今までとはハミングのやり方をちょっとだけ変えてみました。まず最初に、ノドの奥を一番高く引っ張って、そこから音が高くなるにつれて、高く引っ張ったノドを下へ下へと引っ張っていくというやり方で声を出しました。

 なんか、変な感じです。だって高い音なのに、ノドは下へ引っ張るんですよ。でも、このやり方でも、ちゃんとハミングは出来るんです。不思議ですね。

 発声練習の方は…腹圧を高めて、息をうんと送って、声を頭から突き抜けるように出す練習…と言うか、それができるための予備練習…と言うか、なんでそんなに腹圧が低いの?って話です。

 まあこれでも、Y門下に入門した直後は、お腹なんてピクリとも動かなかったわけで、それが弱々しいとは言え、とりあえず私の気持ちに合わせて動いてくれるようになったのだから、大進歩なんだけれど、問題は腹筋の動き方の程度の問題で、今の動きではまだまだ不足も不足、もっと力強く動いて欲しいってわけです。なにしろ、今の動きは、ほぼ“ゼロかイチか”の動きだし、フルで入った時も、まだまだ不十分なんですから。

 私が高音が苦手なのも、この腹筋の弱さが大きな原因の一つなんだそうです。とにかく、息が弱くて高音が出せない…って感じなんだそうです。

 あと、息が弱いので、声もレガートに出ていないのだそうです。どちらにせよ、もっと力強く長くて可変の効く息が出せないとダメなんだそうです。

 考えてみれば、フルートでも、スラーでつながったフレーズは、息を止めずに流しっぱなしで吹くわけで、歌もあんな感じで歌っていくのが良いのではないかと…最近思うようになりました。

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コメント

  1. tetsu より:

    こんばんは。

    > 腹圧を高めて、

    「腹圧」という言葉を初めて聞きました。圧力を高めてというのはよくありますが。
    お腹を「固くする」、または「昼寝している子猫のお腹のような」@元師匠、のどちらかとかに近いのでしょうか?

    以前も書いたかもしれませんが、 フルートでは「息の圧力を高める」と「息の速度(スピード)を上げる」という言い方があります。
    元師匠のレッスンでは「圧力はそのままで速度を上げる」と「圧力を上げて速度はそのまま」で吹かされてイメージが伝わって次のレッスンにつながりました。

    > 考えてみれば、フルートでも、スラーでつながったフレーズは、息を止めずに流しっぱなしで吹くわけで、

    こちらはロングトーンというか音を延ばすことに集中できないので、替りに同じ吹き方でT&G No.4をテキトーに通してから練習にはいります。タンギング面倒臭いのでこのまま続けていたのですが、ここ最近タンギングはヤバそうです。日曜笛吹きの限界かもしれません。

    失礼しました。

  2. すとん より:

    tetsuさん

    >お腹を「固くする」、または「昼寝している子猫のお腹のような」@元師匠、のどちらかとかに近いのでしょうか?

     どっちとも違います。お腹を固くするのは、ドイツ唱法のやり方で、かつては日本の標準だったそうですが、今では間違ったやり方とされています。また、子猫の昼寝のようにリラックスしてもいけません。緊張を保ったまま、一瞬たりとも立ち止まらずにグイグイと腹筋で内臓をえぐっていく感じ…と私は感じています。もっと良い表現ができればいいのですが…。

    >「圧力はそのままで速度を上げる」と「圧力を上げて速度はそのまま」

     ええと、これは高音発声のやり方そのものだと思います。高音を発声するためには、まず、目的の音の前の数音をかけて「圧力を上げて速度はそのまま」で歌っていき、高めた「圧力はそのままで速度を上げる」事で、高音を発声していきます。まあ、理屈では分かるのですが、なかなか実践は簡単ではありません(ま、これがちょちょとできれば、プロになって歌で飯が食えます:笑)。

     歌とフルートは似ている部分が多々あります。歌手の中には、案外「元は笛吹きでした」という人がいます(特にソプラノね)。そういう人たちに言わせると、呼吸に関するテクニックは共通する部分が多いようです。

     ちなみに元笛吹きな歌手さんは、高校生まではフルートを吹いていて、音大受験の際に歌に転向して声楽科に入るというパターンですね。ま、フルートで音大に入るのは難しいし、フルートで就職するのは、さらに難しいですからね。ピアノが一番ですが、歌も案外(学校の先生などを始めとして)つぶしが利くので、先を見越して転向するようです。

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