声楽のレッスンの続きです。シューベルトの「美しき水車小屋の娘」の 8番「Morgengruss/朝の挨拶」です。とにかく、練習不足が一番の原因ですが、ドイツ語のさばきが全然まだまだです。ドイツ語を読むのに忙しくて、なかなか歌になりません。
歌にするには、もっと母音を長めにレガートに発声しないといけませんし、子音は躊躇なくズバッと短くしっかりと発声しないといけません。子音が立て込んでいると、ついつい丸めてしまう私ですが、絶対に丸めずに一つ一つの子音をクリアにパッパッと発声しなければいけません。ああ、難しい。
つまり、クチが全然ドイツ語になっていないってわけだ(涙)。練習不足で、クチがドイツ語を言い慣れていないのです。だから、練習をしっかりすれば、この問題は解決…するんだが、その練習をあんまりしないから、なかなか解決できないわけよ。とほほ。
長い音符を無感情で歌ってはいけない。長い音符には感情を入れること。具体的には「音を膨らませて歌う」のが良いのです。音を膨らませるには、ノドに力を入れてはいけません。クチの中を大きく広げ、腹圧を高める事で、音を膨らませましょう。
さて、次はドニゼッティの「Quanto e bella/なんと彼女は美しい」です。
この曲で大切な事は、息をうまく流して歌うことであり、ブレスをいかに巧みに取るかという事でもあります。
ブレスをする時の息は、必ず上向きにする事。そうする事で、次のフレーズの出だしがうまく歌えるようになりまず。そのためには、クチを閉じる事なく、腹圧も緩めずにブレスをすると良いみたいです。
ブレスって…鼻でしますか? クチでしますか? 通常の呼吸ならば鼻で息を吸うのが正解です。クチ呼吸って万病の元なので、なるべくやっちゃいけないのです。でも、声楽のブレスは…鼻呼吸をしようと思って、クチを閉じてはいけないので、どうしても、クチ呼吸も併用しないといけません。まあ、クチからも鼻からも息を吸う事になるわけです。とは言え、やはりメインは鼻呼吸だろうなあとは思います。
大切な事は、鼻から吸うか、クチから吸うかではなく、クチを閉じずにお腹も緩めずにブレスをするって事です。それも、焦らずにいそいでたっぷりと息を吸うわけですね。
とにかく、ブレスの時に焦ってはいけません。ブレスは息を吸うだけでなく、声を立て直すチャンスでもあります。ブレスをすれば、一度声は途切れるわけだけれど、きちんと手順を踏んで(クチを開けて、腹圧を高めて、息を流してから、声を出す)発声をするための、立て直しの時でもあるわけです。
最高音Aに関して言えば、焦って発声しようとすれば、失敗します。きちんと手順を踏んで出せば、ちゃんと出ます。今の私にとって大切な事は“きちんと脱力をしてから声を出す”という事なのです。
先生がおっしゃるには、私は高音を前にすると、かなり強めの覚悟を決めて発声してしまうのだそうです。つまり、緊張するわけだし、力むわけです。でも、それは逆効果で、覚悟を決めずに、流れの中で、楽な気分で、楽な発声で、ピャーと出すのが、どうやら正しいやり方のようなのです。
そうは言われても、なかなかそんなふうにはできない私なのです。
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