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ご利用は計画的に

 フルートのレッスンに行ってきました。今回は私の前で受けている姐さまのレッスンが長引いていたので、久しぶりに先生と姐さまのデュエットを堪能させていただきました。至福至福。

 なので、ロングトーン練習も3人で始めたのですが、すぐに先生が「二人でやっていて!」と言って、教室を飛び出していってしまいました。仕方なし(笑)に二人でロングトーン練習をしていたら、練習が終わる頃に先生が戻ってきました。

 「どうしたんですか?」と尋ねると「いやあ、防虫剤を買ってきたんだよ。秋に向けて、衣装の交換をしていたら、あっちこっちに虫食いを見つけてね。衣装を虫に食われるなんて、なんか悔しいじゃない。だから防虫剤を買ってきたんだよ」との事です。ううむ、レッスン中に買い物に行っちゃうなんて、先生、フリーダム過ぎ(笑)。

 さて、エルステ・ユーブンゲンは12番と13番です。12番は、曲の両端部分は何とか暗譜を完了しましたが、中間部分がまだまだなので…不合格です。13番は暗譜そのものに着手していませんので、これまた当然不合格なのでした。それにしても、12番のスタッカートにせよ、13番のソフトスタッカートにせよ、毎度毎度吹き方を直されます。難しいです(汗)。

 プチ・エチュードの方は、新曲の12番です。いやあ、ほんと、この曲、難しい。この一週間、結構頑張って練習したんだけれど、ほぼ全くと言っていいくらいに吹けません。曲の難易度的には、この前の11番とほぼ同じぐらいなんだろうけれど、♯と♭の違いだけで、こんなに吹けなくなるって、やっぱり私は変だよなあ…。1小節ごとに怒鳴られていました。2分程度の短い曲なのに、通しで演奏するだけで、30分近くかかっちゃいました。いかに私がこの曲を苦手とするか分かるというものです(涙)。

 この12番では、BとHが混在しています。で、その混在箇所を親指をスライドさせて、ブリチャルディキーのon-offをして対応するという姑息な手段を使っていたら、先生にバレてしまって、烈火のごとく、叱られてしまいました。「ブリチャルディキーのon-offは、事前に計画を立てて、どこで押さえて、どこで外すかを決めておきなさい」って言われました。サラ金じゃないけれど「ご利用は計画的に」です。至極もっとも。以前にもそう教わっていたんですが…そこをいい加減に対応していたのがバレちゃったわけです。

 いい加減に対応していた…と言うと、中音Ebの左人差し指の処理をついつい、いい加減にしてしまう私ですが、こういうのは先生にはモロバレで、すぐさま怒鳴られます。「人差し指を開けるか開けないかで、音色も音程も変わるんだから、きちんとやりなさい!」っモンです。とにかく、12番は難しすぎです。

 さて、今回の雑談ですが「秋になりましたね。芸術の秋ですね」って事で、先生に「やっぱり、秋って、忙しいモンですか?」と単刀直入に尋ねてみました。

 「そりゃあ忙しいね。毎日毎日、地方に行って仕事だからね。特に、今度の連休は、仕事がビッシリ入っているんだよ」との事でした。忙しい事は良いことです。

 「やっぱり、音楽家って、春と秋が忙しくて、暑い夏や寒い冬は暇なんですか?」と尋ねたら「夏は避暑地で仕事をするから忙しいだよ」との答えでした。ああ、なるほど。

 「でも、最近は、どこの避暑地でも、音楽イベントに人が集まらなくてね~。こっちは客がいてもいなくてもギャラは同じだからいいんだけれど、あんまり人が来ないと、主催者が大変だよね。イベントって出演者が多いから、その分、普通のコンサートよりも支出も多いからね。だからたくさん集客しないとイケないのに、赤字のイベントもあるってチラホラ聞くしね…」 なるほど、呼び屋さんも大変なんだなあ。

 「冬は冬で、チラホラとコンサートをやるし…結局、毎日忙しいだよ」 なるほどなるほど。

 稼いだお金の使いみちに困っているH先生に「忙しいですか?」なんて尋ねるのは、野暮というものでした(ヘマったね:笑)。

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