フルートのレッスンに行ってきました。
実は今回、レッスンを休んじゃおうかと悩みました。いやあ、とても疲れていたんですよ。疲れていたけれど、仕事も詰まっているので、その日は午前中に半休取って、ずっと寝て、午後から出勤して、それでもヘトヘトになって帰宅して「もう一歩も外に行きたくな~い」と駄々をこねながらも『忙しくてレッスンを欠席せざるを得ない事だってあるんだから、疲れたくらいでレッスンを休んではいけない』と思い直し、疲れたカラダにムチ打って、レッスンに行きました。
当然、遅刻です。また、先生を待たせてしまいました。
最初はいつものロングトーンの練習を先生と一緒にしました。私もそれなりに上達したので「ロングトーンの練習をしていても、スリルも何もないなあ…」と生意気な事を思いながら、フルートを吹いていました。実際、高音のH以外の音は、実にいい感じなんですもの。つまり、残す課題は高音のHって事ですね。
「それにしても、ロングトーン練習を先生とやっているだけなのに、確かに音色って良くなるものだなあ」と感慨深く思っていたら、段々とノドが痛くなってきました。なんか、バリバリするんですよ。どうも、ノドの奥の方が乾燥してきたようで、途中でむせてしまいました。とりあえず、ロングトーン練習の最中は、乾いたノドをごまかしながら吹きました。
先生に「この部屋、乾燥してませんか?」と尋ねたら「もう、すごく乾燥しているね。私なんか、クチビルがバリバリだよ」との事でした。ううむ、冬は乾燥が大敵だな。
実はノドの乾燥は、前回のレッスンでも感じました。昨年までは、そんな事を感じたことはなかったので、去年と今年で、私に何か変化があったのかな?
さて、エルステ・ユーブンゲンです。5番は、やっと暗譜できたので、合格となりました。いやあ、大変大変。とにかく、エルステ・ユーブンゲンは暗譜できたら合格なんです(技術的には何の問題もないですからね)。次回は6番を暗譜して、7番を譜読みしてくる事になってます。頑張りますよ。
プチ・エチュードは7番です。こちらもようやく合格をいただきました。合格はいただきましたが、先生からはテンポに注意するように言われました。
と言うのも、先生と一緒に吹いていた時に、後半部のテンポがやたらと速くなったので、さすがに「先生、それは速すぎます」と言ったところ「だって、君が中間部でテンポを上げるから、こうなるんだよ」と言われちゃいました。
「(前半部で)難しいから、ゆっくり吹くのは別に構わないです。でも、簡単だからと言って(中間部で無意識に速度を上げて)速く吹くと、後半部は速くなるんですよ。自業自得です」と言われました。さらに「練習の時に、メトロノームを使わないから、こうなるんです」と見透かされちゃいました。とほほ。
次は8番です。「最初はゆっくりと、四分音符を一拍でカウントして練習してきてください。やがて、慣れてきたら、一小節を一拍にしてカウントするんですよ」との事です。あの~、速度記号はAllegrettoで、ただでさえ速いのに、一小節を一拍にしてカウントですか? この曲って、本来は3/4なので、八分音符(この曲は、ほとんど八分音符で出来てます)が1/6拍の勘定になりますよ~。それ、むっちゃ、速くないですか?
さて、お正月過ぎに、東京で行われる来年のフルートフェスティヴァルのゲストが、フィリップ・ベルナルドさんという、コンセルヴぁトワールの先生なんだそうです。
先生、私に「彼のコンサートに行くよりも、フェスティヴェルの方が安いよ」という、変な薦め方をしてきました(笑)。まあ、毎年毎年、誘われておきながら、スケジュール調整がうまくいかなくて、行けないんですよね。
「有名なフルート奏者の場合、コンサート行くよりも、講演とかマスタークラスで聴く方が、たいてい安いんですよね」と返したら「コンサートと、その手のモノじゃあ、ギャラが違うからね」との事でした。なるほど、それで、ゴールウェイも、コンサートよりも、マスタークラスの方が安いんだ。
そう言ったら「ゴールウェイは、パヴァロッティみたいなもんだから、あまり勉強にはならないよ。マスタークラスだったら、ニコレの方が勉強になる」とおっしゃってました。
ゴールウェイがパバロッティ? なんか、深く納得してしまいました。
「ゴールウェイは゛世界一の練習好きとか言っているけれど、彼は天才だからね。彼から学べるものは、あまり無いよ」との事。確かに、天才から学べる事って、少ないかも。
「でもね、ニコレのマスタークラスだって、相当吹ける人でなければ、やっぱり学べないと思うよ。彼のクラスは、とにかく技術的にレベルが高いし、なぜそうなるかの説明も詳しいから、それらを聞いて、すぐに理解して、表現できるレベルの人でないと、時間の無駄だね。そういう意味では、ニコレのマスタークラスって、難しいんだよ」との事でした。
ま、確かに、どの先生であれ、マスタークラスの生徒さんって、相当の演奏力がないと務まらないのは、毎年、ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポンでマスタークラスを見ているので、何となく分かります。
ベテランの師匠クラスのプロが、デビュー前後の若いプロに教えるのが、マスタークラスって理解しています。生徒さんが学生さんだったりすると、レッスンが未消化になったりするんだよね。やはり、腕っこきの先生には、鉄腕な生徒さんじゃないと、きちんと学べない…って事なんだと思います。
マスタークラスってのは、通常のレッスンと違って、積み重ねってモンがないからね。となると、生徒にもそれなりの力量が必要って事だね。
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コメント
ニコレはパバァロッティではないのですか?
ん〰?!教えるのが上手なのかな。
実技ができて、教えることが上手な人もいるけれど。。。
実技ができて、教える時間が無いほうが天才!と言われたりして。。。
うさぎさん
ニコレはパヴァロッティじゃないんでしょうね。少なくとも、H先生はそう考えてらっしゃるようです。
私は…ニコレに関してはあまり詳しいわけじゃないですが、やはりパヴァロッティではないと思います…ってか、フルーティストでパヴァロッティなのは、もしかするとゴールウェイだけかもしれませんよ(笑)。
ニコレは、テノール歌手で例えると、ペーター・シュライアーかな? なんか、そんな気がします。
「じゃあ、パヴァロッティって何よ」と問われれば「そりゃあ、野球で言えば、イチローに長島茂雄を足して、2で割らない…みたいなモンじゃないの?」と答えておきます。本人的には、努力はもちろんしているのだろうけれど、そんな努力よりも、圧倒的な才能ってヤツを魅せつけてくれる人ね。
こんばんは。喉、乾燥しますよね、冬って。気を付けてくださいね~。
年々、乾燥、ひどくなってませんか?やっぱり、加齢に関係あるかしら~。昨日の話題に被りますが…。やっぱり、加湿器かしら!あと、対策法ありますかね!フルートの練習は声楽の呼吸法にも役立ちそうですね
アデーレさん
まあ、加齢は…関係あるでしょうね。なにしろ、若い奴らときたら、どこもかしこも、みずみずしいですからね(憧)。
「年を取るとは、乾いていく事なり」…なんてね。
加湿器は必需ですね。あと、濡れタオルとか、洗濯物を干すとかもよさそうです。とにかく、自分の体内に水分が不足するなら、空気中にたくさん湿気をまかないとね。
あと、冬の口呼吸は厳禁ですよ。
>フルートの練習は声楽の呼吸法にも役立ちそうですね
逆ですよ、逆。声楽の練習がフルートの役に立ちます。
少なくとも呼吸法に関しては、声楽の方がレベルが上というか、声楽の呼吸ができれば、フルートではまず困りませんが、フルートの呼吸では歌は歌えません。それくらい、どうやら違うみたいです。
声楽のレッスンでは、ちっとも腹筋が動いていないと叱られてばかりの私ですが、フルートのレッスンでは、むしろ呼吸が上手だと誉められちゃうくらいですから(大笑)。
降水確率30%とTVで聞くと「イチローなみ・・・傘を持っていこう」と思います。
パヴァロッティはイチローに長島茂雄を足して、2で割らない…
ん〰分かりやすです!
うさぎさん
天才の欠点は、何でも感覚で理解してしまう事…なんだろうと思います。もちろん、高度な技術を身に付けるためには、並々ならない努力があったとしても、その努力の根底にあるのが“感覚”ですから、自分では分かっていても、他人へ伝えるのが難しい。なので、同じ感覚を共有できる他人にしか教えることができない。つまり、天才は天才しか教えることができないわけです。
そういう点では、天才は教師向きではないのかもしれません。
教師に向くのは、何事も知的に整理して理解できるタイプの人です。つまり、感覚を言語化できる人、言語化しないと身につけられなかった人です。あえて言えば秀才タイプ?
でも、結局、天才も秀才も同じ山頂には届くんだと思います。ただ、天才は山頂まで軽々と登ってしまうのに対して、秀才ははいつくばって登っていくんだと思います。
ちなみに凡才は、途中で遭難して、遭難先でキャンプを張って、遠くの山頂を眺めるんですね(笑)。