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フルート合宿 その7「ソロ曲の発表会でした」

 さて、三日目でございます。朝のロングトーン練習の終わりに先生がやってきて「さあ、今晩は発表会だよ」と宣言をしました。

 へ? 発表会は最終日じゃないの? …とAさんに確認すると、ソロの発表は今日(三日目)の夜、最終日はアンサンブルの発表をするんだよ…と教えてくれました。

 ありゃありゃ、発表会が(私の)予定よりも半日早まりました。ん? 発表会、今日じゃん、大丈夫かな?

 と心配しても仕方ないので、ロングトーン練習後は、ちょっとだけ気合を入れて個人練習をした私です。

 自室にいると、まもなく、マネージャーさんから声が掛かったので、H先生のレッスンに行きました。

 ひとまず、テンポ良し、指も良し、後は吹きすぎないようにと、注意されました。まあ、私の場合、ある程度曲もできているので、私のレッスンは他の人と比べると、いつも短めで、部屋に戻ると「もう帰ってきたのかい?」と、同室の二人にビックリされるくらいですが…最後のレッスンも、またまた短めのレッスンでした。

 で、レッスンの最後に「アンサンブルのレッスンはしないから、誰かにしてもらっておいてくださいよ」と言われました。つまり最終日のアンサンブルの発表会に向けてのレッスンについて、H先生は特にレッスンはしないから、アシスタントの先生方にお願いして、レッスンしてもらって、完成形で発表に臨みなさいよ…って事なわけです。

 で、そのことを、部屋に戻ってAさんに伝えたところ「じゃあ、C先生とD先生と、どっちにする?」と私に尋ねてきました。C先生のレッスンは、前回受けたので、今回はD先生のレッスンにしましょう…と答えたところ、すぐにAさんが動いてくれて、さっそくD先生のレッスンを受ける事になりました。

 D先生のレッスンは、なかなか的確で良いです。間違いを正すレッスンではなく、より良く演奏をするためのレッスンとなりました。まあ、間違いは各自で勝手に直しておいてくださいよ…というスタンスだったんだと思いますが。いくつか演奏の指針をいただいたので、後は本番に向けて、音楽的なアンサンブルができるように心がけるだけです。

 で、昼食を食べました。この日の昼食は…タイ式のグリーンカレーでした。いやあ、野尻湖に来てタイ料理を食べるなんて…ちょっとビックリでした。タイのカレーは、普段我々が思うカレーとは、だいぶ違ってました。ココナッツミルクの風味がちょっと苦手だけれど、この料理はこんなモノと思って食べると、なかなか美味しくいただけるものです。ただ、量が少なかったのが残念でした。前日の(日本の)カレーライスはおかわり自由だったので、たらふく食べられましたが、この日のタイ式グリーンカレーは、お一人さま1皿限定だったんです。

 なので、午後の休憩では、外で“お昼ごはんパート2”を食べるつもりで出かけたのですが、なんとも気軽に入れる感じの店もなく、例によって、ポケストップをグルグル回って、雑貨店でバナナを買って、湖畔で湖を見ながらバナナを食べて帰ってきました。しかし、地方は輸送に時間がかかるせいか、バナナに関しては、どれもこれもスイートスポットがたくさん出ていて、実に美味しそう…ってか、美味しかったですよん。

 宿に戻って、夕方の練習をしていると、マネージャーさんから声が掛かって、手が足りないので、発表会の会場設営をしてきました。で、それが終わると、夕食。夕食後は、少しの休憩を入れたら、別館に集合して、いよいよソロ曲の発表会となります。

 発表会のプログラムは、発表会の直前に配られたわけですが…私の出番は…トップバッターでございます。いやあ、最初にミッションを終えることができるとは、ラッキーですね。だって他の人の演奏が、楽な気分で聞けるんだもの(喜)。

 で、私がどんな演奏をしたのかと言うと…こんな感じです。

 ううむ、それにしても、やっぱり装飾音符の処理が下手くそだなあと…痛感しました。装飾音符が装飾音符に聴こえず、メロディに余計な音が入っているように聴こえたり、ミスっているように聴こえたり、あるいは逆に装飾音符として吹いたつもりなのに、全然音になっていなかったり。スカったり…。いやあ、装飾音符難しい(涙)。

 でもまあ、これが私の実力なんだから、仕方がない。

 で、早々に自分の出番を終えたところで、他の方々の発表を聞きました。まあ、上手い人は上手いし、そうでない人はそれなりでした。まあ、そんなもんだよね。オトナの趣味だもの。ただ、普段あまりフルートの演奏を聞かない身としては、それはそれで勉強になりました。

 本当は、日頃から、声楽の素人発表会を聞くように、フルートの素人発表会も聞ければいいのだけれど、フルートの発表会って、なかなか第三者の他人が聞けるような感じのモノって少ないような気がします。飲食店とか会議室とか喫茶店などやるケースも多いし、私のところだって、合宿の最中にやるものだから、第三者の他人が聞くことはできないしね。そういう点では、よい“耳の勉強”になりました。

 発表会が終わっての宴会は、最後の宴会という事もあって、みんな盛り上がりました。楽しい話から、世知辛い話まで、色々うかがいました。H先生が本当にお弟子さん達の生活や仕事まで心配して、色々と面倒を見ている事がよく分かりました。プロって厳しいなあ…。そして、結局のところは、生きるも死ぬも、人脈の深さとコミニケーション能力なんだなって思いました。

 最後に発表会の記念に…というわけで、先生からお土産として、フルート音楽のCDを、みなさんもらいました。それぞれ違うCDをいただいたわけですが、私がいただいたのは、ハイジ・ピントナーのフルートによる、マイケル・カールストロムのフルート音楽全集。ま、現代音楽ですね。いただいただけで、まだ聴いてませんが(笑)。

 だって収録曲が…

“It had to be for Flute, Oboe, and Piano”とか…

“4 dreams and the Shore for Flute, Bass voice, and Mixed Percussion”とか…

“Bright names, Burning lights for Flute and Piano”や…

“Souls and Sounds for Flute, Bass voice, and Piano”だったりするんだよ。

 題名読むだけで、なんか内容が想像できちゃって、聴く気分になれません。

 食わず嫌いはいけないよねえ…。でも、現代音楽、苦手っ!

 さあ、明日はアンサンブルの発表会だ。

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コメント

  1. mee より:

    合宿の様子、音源付きで更に楽しく読ませていただいています(*’▽’)
    発表会や公開レッスン、リハーサルなどを聴きに行くと、勉強になるなぁ~と、いつも思います。
    参加して演奏するのも、もちろん得るモノは多いのですが、自分の出番ではなく冷静に見る聞くというのは、頭の整理ができて納得できる事が多いと感じます。

    すとんさんの演奏。好感が持てる演奏ですね[E:note]
    プロでも、そうでなくても、好みや上手下手関係なく「好感が持てる演奏」って大事な事だと思っていますが、これが意外に難しい…自分の事ですから、自然と出ちゃう(汗)
    人前で演奏をすると、普段隠している自分の本性を見られた感じがして、他人の評価が気になります(笑)

    そう言えば私、先生に「吹き過ぎ」ってよく言われていました…
    まぁ、それが自分っちゃ自分ですけどね[E:bleah]
    客観的に自分の演奏を修正できたらいいのになぁ~

  2. すとん より:

    meeさん

    >好感が持てる演奏ですね

     うれしい誉め言葉、感謝です。

     おっしゃるとおり、人前での演奏では、大なり小なり、演奏者の人柄と言うのが出てくると思います。だから、レッスンで演奏を直される(?)という事は、人としての根本を治されているような気がする時…あります。いや実際、私はH先生のレッスンでは、音楽はもちろん、音楽以外の事も多く学んでいます、本当にね。それは感謝な事だと思います。

  3. うさぎ より:

    わあ!落ち着ついている!堂々とした演奏ですね。高い音、キレイです。私もセレナーデを発表会でしましたが、何度も同じ旋律が出てきて、途中で集中が切れてしまいそうになりました。私はセレナーデで軽く、旋律ごとに表情を変えて演奏するようにって言われたのを思い出しました。また、吹いてみたくなりました。

  4. すとん より:

    うさぎさん

     私は繰り返しの多さではなく、単純に曲の長さに我慢ならず、たびたび集中力が切れてました。もっとも、私の場合、集中力が切れている状態がデフォルトですから、そんな事ではびくともしません。問題は、集中力が切れて、妄想を開始して、その妄想がなかなか面白かったりすると、指が止まって演奏を止めちゃう事かな(笑)。これが恐ろしい事に、私的には、案外“あるある”だったりするんですね。

     なので、演奏中は、ツマラナイ事ばかり考えています。たぶん、この演奏中は「アチいな~。汗がとまんねーなー」とか思ってたと思います。汗が後頭部から背中に回って、流れていくのが気持ち悪かったのを覚えてます。ほんと、集中力がないのですよ、私。

  5. うさぎ より:

    あっつ!演奏中に妄想してしまうのは私だけじゃなんだ。
    曲想にあった妄想なら、まだ曲に乗って行けそうなものなのですが・・・。ツマラナイ事考えちゃいますよね。先生方って長い曲の時は、心は何処にあるのでしょうかね?

  6. すとん より:

    うさぎさん

     私、妄想するのはフルートの時だけですよ。演奏するのに忙しいはずなのに、必ず妄想します。でも、歌の時は、妄想無しですね。かと言って、歌にのめり込んでいる事もなく、結構冷静にあれこれ気を配っています。次の歌詞はなんだっけとか、この場の演技はどうだっけとか、○○さんの歌とハモんなきゃいけないなあとか、決めはなんだっけとか、少しテンポが速そうだから、ゆっくり歌わなきゃとか、ここは悲しいシーンだから悲しみを歌や演技で表現しなきゃとか…まあ、そんな感じのあれこれです。

     なんで、フルートの時だけ、アラぬことを妄想するのか、自分でも分かりません。

  7. やこ より:

    アゲハちゃん、ステキな音ですね^^
    久し振りにすとんさんのフルート演奏が聴けて嬉しいです。
    そういえば、一度すとんさんが私の発表会に来て下さった時に吹いたのがこの曲だったな~と、懐かしく思いながら聴いておりました。
    憶えてますか?もう忘れちゃったかな(笑)

    なんだか、私も発表会にチャレンジしたくなりました。
    来年あたり、出てみるかなぁ~。

  8. すとん より:

    やこさん

     発表会におじゃました事は良く覚えてますが…何を吹かれたのかは…ずばりです。忘れちゃいました。ごめんね。ずっと昔の事は昨日の事のように覚えていますが、最近の事はすぐに忘却の方なに行っちゃいます。でも、同じ曲だったんだあ。なんか、うれしいです。

    >なんだか、私も発表会にチャレンジしたくなりました。

     私も数年ぶりのフルートの発表会でしたが、やはり人前で演奏する事って大切だなって思いました。一皮むけると言うか、やはり一段上に登れると思いますよ。

  9. すとんさん、いいなあ。伸びやかですね。小細工のないまっすぐな音、音楽で、堂々として。
    発表会というか、人前で吹くとなると 半強制的に練習しますからね。私なんかだと その後 戻っちゃったりなんかしますけど(汗。 そんなこんなを繰り返しながら進歩してくのでしょう。
    すとんさんの演奏に おお!と感じて 7年ぶりに自分のブログに記事入れてみました(いろいろ忘れてて1週間くらい手間取ってしまいました)。 すとんさんのフルートの まっとうな進化に負けないよう、自分も頑張ろうっと!

  10. すとん より:

    お散歩さんぽさん、お久しぶり

     それにしても7年もブログを放置? 道理で、さんぽさんのブログのコメント欄、懐かしすぎる人たちの名前ばかりが並んでいました(笑)。あの頃は、ブログを続けるのがとても精神的に大変でした。いやあ、私ってタフだなって、今だから言えます。それと比べると、今の方が精神的には全然楽ですが…逆に肉体的に困難を感じるようになりました。年を取ったって事なんでしょうね。

     私に言わせると、さんぽさんの演奏の方が、私の演奏よりも味があって、良いと思うよ。私のは、はっきり言っちゃえば、棒吹きの範疇だものね。もっと感情を込めて吹いたはずなのに、それが表に現れていないのが、残念無念です。まあ、テクニックが不足していて、自分の感情を表現できなかっただけなんだけれどね…。

     でもまあ、あれも将来の自分から見れば、ただの通過点です。これからますます上達してやるぞ…と思っている私でした。

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