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フルート合宿 その8「アンサンブルの発表会でした」

 思えば、アンサンブルの練習って、ほとんどしていない事に気づきました。

 まず、自室の個人練習では…個人それぞれの練習ですから、アンサンブルの練習はしませんでした。それは私だけの話ではなく、他の二人も同様です。まあ、私に関して言うならば、個人練習をしなきゃいけないほど、アンサンブルの譜面って難しくないんですよ。ほぼ、初見でも吹けますよ…と言ったレベルの譜面です。だから、自分のパートに関して、個人練習の必要を感じないのです。おそらく、ファーストを吹くAさんも同様なのでしょう。セカンドを吹くBさんは…必要を感じているのかどうか分かりませんが、彼は彼で自分の別の個人曲の練習をするのに忙しいのです。

 だから、アンサンブルの練習は、誰か先生のレッスンを受けましょう!…って声が上がった時だけやりました。

 でも、さすがにそのままで本番を迎えるのはマズイよね…って事になり、最終4日目の今朝、朝食終了から別館集合(当然、アンサンブル発表のためだね)の間の、ほんの短い時間に、集中して三人で合わせをしました。

 これを世間では“付け刃”と言います。

 朝一番で気分がノリノリなのか、ファーストのAさんは、あっちこっちでテンポ・ルバートをかけて演奏します。もちろん、私はそれに付いていけますが(声楽じゃあ、テンポはルパートなんです、常に)、セカンドのBさんはテンポの変化や休符のタイミングについてこれません。一応、Bさんの演奏力(Bさんは現在アルテの12課を学んでいる最中です)を踏まえて、テンポは遅めで一定で…と決めましたが、それじゃあ音楽にはならないわけで、やっているうちに、テンポは速くなっちゃうし、テンポも揺れちゃうわけです。まあ、ファーストとサードがガチッと固めて演奏しているので、音楽が崩壊することはないのだけれど、やっぱり音楽そのものは、縦の線が揃わず、あまり美しくないです。

 合わせを繰り返しながら、どこまでテンポを落とせるか、どこまでテンポを揺らして良いのかを、Aさんは探っていたようです。

 そんなこんなを繰り返しているうちに、本番となりました。

 アンサンブルの発表では我々はトップバッターではなく、セカンドバッターでした。

 最初のグループが演奏している時に、気が付きました。いやあ、うっかりして、録音機を部屋に置いてきちゃったよぉ(涙)。今から取りに戻ったら、自分たちの演奏に間に合わない…仕方ないので、iPhoneで録音する事にしました。なので、アンサンブルの録音の音質は…かなり悪いです。特にサードフルートは聞き苦しいかもしれませんが…ごめんね。

 演奏は…まあ、破綻なく最後まで通りました。これもAさんが、Bさんが吹けるギリギリのところまで、テンポを落としてくれたからだと思います。まあ、ところどころフルート三重奏が二重奏になっている部分はありますが…それも愛嬌という奴だね。ファーストとサードさえしっかりしていれば、フルート三重奏というものは、音楽的に成り立つわけだしね。

 あとは…音程だなあ。事前にチューニングをして、きちんと確かめたつもりだけれど、そんなにきれいにハモれていない。私自身は、耳を開いて演奏していたつもりだけれど、全体的には、ちょっと違っているもんなあ…。そういうところは即席ユニットの悲しさ…かな。もっと、合わせの練習を重ねておけば、それぞれの癖もつかんで、もう少しハモる音で吹けたんじゃないかなって思います。

 そこがピアノと合わせるのとは違った難しさ…かもね。なにしろ、ピアノは音程に関しては融通が効かないけれど、その融通の効かない音に合わせていけばいいんだけれど、フルートは融通が効きっぱなしだし、毎回違うし、相手も人間だし、こちらも人間だから、ばっちり音を合わせていくためには、駆け引きが必要だしね。三泊四日寝食をともにした程度じゃ、足りない足りない。

 まあ、とりあえず、これでフルート合宿はお終い。ごくろうさまでした。

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コメント

  1. うさぎ より:

    キレイですよ!
    生徒同士のアンサンブルって難しいですよね。間違いにテンポが乱れたり、音程が、緊張も手伝って微妙に合っていない気持ち悪さ。それに、自分も人に合わしていける実力がないので、アレ?お稽古と違う・・・と思いながら曲が終わってしまうのです。でも、楽しければOKかな。

  2. すとん より:

    うさぎさん

     アンサンブルは難しいですね。自分が出来ていないとダメなのはもちろん、自分だけ出来ていてもダメだし、じゃあ周りに合わせればいいのかと言えば、それだけじゃダメだし、三人以上なら、周りの誰に合わせればいいのかも難しいし、何より、こちらがあれこれ考えるように、他の人たちだってアレコレ考えるわけだから、その先々まで読んだ上で動かないといけないし…。ほんと、難しいです。

     それを乗り越えるためには、ある程度以上の稽古量が必要になってくるんだと思います。そこへいくと、今回の即席アンサンブルは、稽古量が絶対的に不足しているわけです。

     まあ、でも、楽しかったから良しとしておきます。でも、来年参加できるなら、もうちょっと練習した方が良いと思うので、頑張りますよ。

  3. Hiro.MTB より:

    拝聴しました。

    良いですねぇ。上手・下手関係なしに聴いていて楽しくなってくる演奏です。

    「合わせ」の練習をほとんどせずに、ここまで合わせられるのは、それはそれですごい事です。メロディと似た動きがセカンドで、ベースのような動きをしているのがサードでしょうか?このサード、なかなか音が太いですね。これがアゲハなのか…!

    ワタシもアンサンブルやってみたいです。いや、一人アンサンブルならやってますけど
    https://youtu.be/d6T7s-6-_CE

    こんなのじゃなくて、気心の知れた他人と合わせてみたいです。

    いいなー、いいなー(笑)。

  4. すとん より:

    Hiro.MTBさん

     おっしゃる通り、ベースのような動きをしているのがサードです。サードの音、太いですか! フルートの低音なんて、こんなもんじゃないですか? もっとも、私の音は、C先生に言わせると「苦しげな音」なんだそうです。もっと楽に吹かないといけないような気がしているんです。だって、苦しげに聞こえる音なんて、残念極まりないでしょ(笑)。

     防人の夢、聞きました。私も一人多重録音ってやりますが、これほど見事じゃないです。すごいなあと思うし、その演奏力には感服しております。

  5. Hiro.MTB より:

    >フルートの低音なんて、こんなもんじゃないですか? 

    いえいえ、アゲハの低音、なかなか太いと思いますよ。リッチな音だと思います。上の2つのパートと堂々と渡り合ってるじゃないですか。でも、先生の判定は「苦しげな音」ですか。私は存在感があって良いと思うんですけど…うーむ(苦笑)

    自作曲をお褒めいただき、恐縮です。これは本筋からはずれるので、おまけ程度に考えて下さい。

  6. すとん より:

    Hiro.MTBさん

     まあ、録音の音と生の音は違いますからね。おそらく、私の音は生で聞くと、苦しげなんだろうと思います。まあ、自分のことですから、あまりよく分かりませんが…。まあ、どっちにせよ、誉め言葉ではないと思います。

     まあ、アンサンブルは個性のぶつかり合いですから、これはこれで良しだと思ってます。

    >自作曲をお褒めいただき、恐縮です。

     いやいや、良い物は良いのです。まあ、もちろん好き嫌いもある(私は好きです)とは思いますが。

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