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「ウィキッド 永遠の約束」を吹替版で見てきた

 映画「ウィキッド 永遠の約束」は、「ウィキッド ふたりの魔女」の続編です…ってか、ミュージカル「ウィキッド」の第一幕を映画化したのが「~ふたりの魔女」であり、今回の「~永遠の約束」は第二幕を映画化したもの…らしいです。「らしいです」と書いたのは、私が本編であるミュージカルを見ていないからです。

 それはさておき、つまり2本の映画で1つの作品なんですね。

 今回の映画の感想ですが、前作ほどは長くはない(前作は160分、今作は135分。約30分短い)ので、何とか途中退場せずに最後まで見られました。よしよし、映画はほどほどの長さが良いね。

 映画自体は面白いので、感覚的には、それほど長くは感じないのだけれど、それでもやっぱり物理的には長尺映画なんだよね。物理的に長時間だと、私の膀胱が残念なことに持ちません。なので、今度は字幕版(つまり原語)で見たいのですが、その時はやっぱり映画館ではなく、配信で見ることにします。

 それはともかく、中身の感想を書きます。

 昔のミュージカル映画の作り方とは、だいぶ違いますね。昔は舞台のミュージカルを映画化する時は、尺を短くするために、曲を減らしたものです。あまりパンチの効いていない楽曲は、歌ではなく、音楽を取っ払ってセリフ劇にしました。というのも、舞台のミュージカルって、だいたい3時間でしょ? ぞれを映画のために2時間に短縮するわけなので、時間がかかる音楽をいくつか削る事で、時間を短くすることと、劇の進行を早めてスピードアップしていくために、パンチの効いていない楽曲はボツにしてしまうわけです。

 それが近年では、映画の長尺化の影響か、曲を削るどころか、逆に新曲が加えられたり(今回も新曲が加えられているそうです)、新たなシーンが追加されて、よりストーリーが分かりやすくなったりと、色々な工夫があるのですが、それがついに、1本のミュージカルを2分割して映画化するようになったわけです。

 ミュージカルファンとしては、ミュージカルが濃くなったわけなので、歓迎すべきなのですが…実際、長尺映画は映画館で見るのが辛いです。舞台なら、2時間弱で必ず休憩が入るのに、映画館では休憩が入らないので、映画館で映画を見るのは避けてしまいたくなるわけです。

 「ウィキッド」の作曲は、スティーブン・シュワルツで、私はあまり注目していなかった作曲家なんだけれど、なかなかの作曲家さんのようです。ミュージカルとしては「ウィキッド」以外にも「ピピン」とか作曲しているし、ディズニーアニメだと「ポカホンタス」の音楽も作っています。まあ、今時のアメリカの大物作曲家さんのようです。だから…と言ってはアレですが、音楽にハズレがないのは、そういう事のようですね。

 ストーリー的には、前作は、エルファバとグリンカがいかに友情をつないでいくか、がメインに描かれていきましたが、今作では、この物語が「オズの魔法使い」と、どうつながっていくのか、が書かれていたと思います。

 映画を見ていて「ああ、そう来たか」と何度も思わされましたし「ああ、前作のあのシーンは、伏線だったのか!」と気付かされたりしました。

 結局「オズの魔法使い」という映画は(現代アメリカ人の)基礎教養であって、それを知らない人なんて、いるはずないよねー…という大前提がある映画なのでした。これって、日本人なら誰もが「織田信長・豊臣秀吉・徳川家康の三英傑の事は知ってるよねー」というノリと同じなんだと思います。

 まあ私は「オズの魔法使い」大好き人間ですから、問題ないのですが、多くの日本人にとっては、ここがこの映画のつまづきポイントになるのかな…って思いました。いやいやほんと「オズの魔法使い」を知っているか知らないかで、この映画の楽しみが全然違います。だから「オズの魔法使い」を知らない人は、まずそれを見てから「ウィキッド」を見たほうがいいと思うよ。

 とにかく映画「ウィキッド」は2作とも、実になかなかの名作になったと思います。

 また吹替版で歌っている人たちも、みな歌上手で素晴らしいです。映画版ミュージカルって、どの作品とは言わないけれど、字幕版でも吹替版でも、時々主役クラスに歌えない人をキャスティングする愚を犯しがちだけれど、この作品はそういうのが無いのが、良いですね。

 とにかく、お薦めです。ただし、映画「オズの魔法使い」は事前に見ておく必要がありますよ。

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