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ねえ、君。フルートアンサンブルに入らないかい!?

 フルートのレッスンに行ってきました。

 私がお教室に入ったら、今回はいつものお姉様はお休みで、先生がお一人でアルトフルートの練習をしていました。

 私はフルートは、グランドフルート(いわゆる“普通”のフルート)とバスフルートぐらいにしか興味がなく、アルトフルートは常に“興味なし”でスルーしていたので、現物をじっくり見たのは始めてかもしれません。いやあ、大きいですね。

 先生は、あまり気乗りはしないそうですが、アルトフルートをやむなく吹かなければいけなくなったそうで、それで仕方なしに練習をしていたそうなんです。で、そろそろ私が来る頃だろうからと、片づけ始めていたわけなんです。

 アルトフルートはG管だそうです。つまり、全部穴をふさぐとソの音が出ます。

 「じゃあ、譜面は一番低い音はソで書かれているんですか?」

 「いや、アルトは移調譜を使うから、一番低い音はドで書かれているよ。(普通の)フルートと、指は一緒だよ」

 「なら、指で迷うことがないから、簡単に吹けていいですね」

 「指は簡単かもしれないけれど、アルトは吹いてて違和感があるから、イヤなんだよ」

 「違和感がある? そりゃあまた、なんでですか?」

 「だって、譜面はドと書いてあって、指もドなのに、出てくる音はソなんだよ。目も指もドなのに、耳はソなんだよ。これって…ちょっと…だろ? 耳が移動ドの人はいいだろうけれど、私の耳は固定ドだから、こういう楽器は…ちょっと困るんだよ」

 先生のおっしゃる“固定ドの耳”と言うのは、おそらく絶対音感の事でしょ。“移動ドの耳”は相対音感ね。つまり、アルトフルートは移調楽器で、移調譜で演奏するので、絶対音感を持っている先生には、すごく違和感があって、それで困ってしまうようなんです。

 文句ブーブー言いながら、アルトフルートを片づけてました。文句があっても、必要なら演奏するわけです、さすがプロですね。アマ奏者だったら、イヤなら断っちゃうでしょ。でも、プロはお仕事だから断れないわけで…プロは辛いですね。

 「君はアルタスだったよね。アルトフルートが欲しかったら、アルタスのアルトフルートが余っているから、安く譲って上げるよ」と言われましたが……お断りしました。いやあ、今はまだアルトに手を伸ばす余裕はないです。まだまだ普通のフルートの練習をしないと。でも、お値段は新品の1/4ぐらいで言われたので、ちょっと心がグラっと動きました(笑)。
 
 
 さて、そんなわけでレッスンに入りました。最初は、ロングトーン練習です。先生と二人で吹くロングトーンです。もう、私は『音程命!』で、とにかく、先生のフルートに音程をバッチリ合わせて吹くことばかりに集中して吹きましたよ。まあまあ、いい感じでいけたんじゃないかな?

 アルテ15課5章のE-durのロングトーンは…誉められましたね。吹き込む息の量は、多からず少なからずで、管体を美しく鳴り響かせながら、音階を吹ききりました。

 「いいですね。美しいですよ。そんな感じで、いつも自分の音を聞きながら、最高の音で演奏できるように、気をつけるんですよ」 ちょっと鼻高々な私でした。

 その流れで、15課5章1番の『音階準備練習』をやりました。…ちょっとミスブローはありましたが、概ね良しです。うっかり間違えて指が止まっても、前回の指摘どおり、間違えたその音から吹き直しました。本当は間違えないのがベストですが、間違えても戻ることなく、音楽を(なるべく)推進させてみました。

 「家でもう少し練習してきてくださいね」と言われましたが、合格をいただきました。次回までの宿題として、2番『アルペジオ基本練習』、3番、4番『E-durのスケールとアルベジオ』、5番『E-durのクロマティック』が出されました。頑張ろう。

 ミニヨン・エチュードの15番も合格。頑張ったよ、私。まあ“poco piu”と書かれた後半が、先生の希望するまで速度が上がらなかったのですが、そこはまあ勘弁してもらいました。ふふふ…、両方とも合格なんて、気分いいなあ。

 次の16番を先生が模範演奏してくださいました。いやあ、16番って、単純に、美しい曲じゃないです。私はこういう曲、好きかもしれない。

 「ブレスの位置が色々なとこに入っているから、そこに気をつけて練習してきてくださいね」 ラジャーです。
 
 
 で、今回のレッスンが終わったのですが、先生から「そろそろ、フルートアンサンブルは入らないかい?」と誘われました。

 聞けば、H門下で作っているフルートアンサンブルの団体があって、そこはもう創立20年の老舗さんらしいのだけれど、まあ、そこへの参加許可が出たわけです。ああ、うれしいなあ。門下のフルートアンサンブルに誘っていただけたと言う事は、ご自分の生徒の一人として認めてくださったわけだし、フルートアンサンブルに入っても、邪魔にならない腕前だと認めてくれたわけですよ。ううむ、自分の先生に認められる事って…何よりもうれしいよね。

 で、そんなフルートアンサンブルに誘われた私ですが、参加の意思表明は曖昧にしておきました。と言うもの、そのアンサンブルの活動場所が、先生の地元なんですよ。先生の地元と言うと、箱根の手前の温泉地なんです。まあ、箱根の隣で“ほぼ箱根?”なんですね。一方、私は湘南の人間です。湘南から“ほぼ箱根?”って、交通の便があまりよろしくないのですよ。車があれば、そうでもないのでしょうが、私は車を利用しない人なので、アンサンブルに加わるとしたら、在来線の乗り継ぎで行くことになるので、ちょっと気が重いのです。練習は月に一度なんだそうですが、片道2時間近くかけて移動して、練習は4時間ほどで、帰りも2時間かけて帰ってくるとなると…合わせて8時間でしょ。休日丸一日をアンサンブルのために捧げるわけで、これをずっと続けるとなると…体力的に大変だなあって思うわけです。

 それにアンサンブルの加われば、アンサンブルのための練習もしないといけません。毎日を忙しく生活している私に、アンサンブルのための練習時間をひねり出せるか…すごく心配です。

 ヴァイオリンのレッスンが、やはり片道2時間のレッスン2時間の合わせて6時間で、実は、かなり大変でした。あれよりも長いわけだし、あの時よりも老いているわけだし…。そんな大変な思いまでして、フルートを吹くのは、一体どうなの?って思ってしまったのでした。それに、あの当時だって、ヴァイオリンの練習時間をひねり出すのは、大変で、日常生活に結構支障があったわけで、あの日々の事を思うと、安易にアンサンブルに加わってはいけないなあと、用心してしまうわけです。

 それにやはり、休日は休息をメインに、体力の回復を図り、次の週に備えて、気力体力を充実させるための日であって、遊びや練習を入れてもいいけれど、あくまでも次週の仕事に差し支えない程度のものにしないと、自分がツライので…。などなどを考えて、お返事を曖昧にしてしまったわけです。

 「まあ、一度、見に来なさい」ってわけで、創立20周年記念コンサートの案内状をいただきました。ううむ、やりたくないわけじゃないけれど、続けられる自信が全く無いんでよす。でもまあ、記念コンサートは同門のよしみで見に行くことにするかな?

P.S. 先生に今年の夏の合宿の写真を見せびらかされました。うわー、すっげー、合宿、楽しそう! 発表会会場のホールは、めっちゃ立派。ああ、来年こそは、ぜひ、合宿に参加したいものです。でも、きっと、来年も吹奏楽部の夏合宿と重なるんだろうなあ…、ああ、お仕事優先だから仕方ないけれど、ちょっとガッカリです。

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コメント

  1. operazanokaijinnokaijin より:

    時々書き込みし、毎々、顔文字付きの、
    Operazaokaijinnokaijin、でございます。
    すとん様が、アルトフルートにご興味ない、
    とは意外でした。
    ( ̄~ ̄;)

    アルトフルート、ジャズで大活躍ですよね。
    中川昌三さんとか、ハービー・マンさんとか。
    私も楽器店でたびたび試奏していますが、
    でも、お金もないし、
    そもそも、買っても練習する時間がないし。
    ( ̄▽ ̄;)

    吹いていて楽しいのですが、
    当然のことながら、楽器としての完成度は、
    普通のフルートには及ばず。
    普通のフルートの方が吹いていて楽しい、です。
    ( ̄□ ̄;)!!

    お金と時間があれば、普通のフルートをもっと練習しつつ、
    あとは、ソプラノサックスに手を出したいかな、と。
    最近、毎晩、ポール・ウィンターさんの、
    ソプラノサックスを聞きながら就寝しております。
    ヽ( ̄▽ ̄)ノ

    おしまい(⌒∇⌒)ノ”

  2. すとん より:

    operazanokaijinnokaijinさん

     そうなんです、アルトフルートには興味が無いんです。たぶん、その最大の理由は“移調楽器”だから…じゃないかな? なんか、移調楽器って、理由は無いのですが、なんとなく避けたいんです。別に聞くのはOKなんですよ、でも自分で演奏するのはパスって思っているみたいです。だから、アルトフルートではなく、バスフルートに興味津々ってわけなんですよ。

     理由ですか? 特にないです、何となくです(笑)。

     フルート以外に、何か管楽器を習得するとしたら、どの楽器にしようか? ううむ、なんだろ? オーボエ?かな。でも、オーボエに手を出すくらいなら、ヴァイオリンをどうにかしないといけないだろうと、思ってます。

     ソプラノサックスは…実は大好きな楽器です。演奏してみたいと思いつつ、手を出さないでいます。練習時間が取れないと、結局、楽器が可哀相でしょ。

  3. ぼー より:

    アンサンブル、楽しそうですね。何より、すとんさんは順調・着実に上達しているようで羨ましい限りです。

    私は…フルートアンサンブルはあと5年くらいかかりますかねぇ(汗)
    ですが、毎年恒例の職場クリスマス会’(副社長?=フルートが主宰)に出ないか?とのお話がありました。内緒にしていたフルート…先日レッスン先で偶然会ってばれちゃいましたから…すとんさんと同じ?ように曖昧な返事をしておきました(汗)

    現実、フルートは無理なので、オーボエかサックスでの参加にしたいと思ってはいます。ソプラノサックスはいいですよね~吹き方でオーボエ風にもトランペット風にもできますし…もっぱら、クラシック系の吹き方しています。ジャズはセンスがないので’…(汗)

  4. すとん より:

    ぼーさん

     アンサンブルは参加すれば、きっとそれなりに楽しいとは、私も思います。でも、最初のうちは、楽しさよりも“他の方に迷惑ならないように付いていく”ことだけで精一杯になるんでしょうね。その最初のハードルを越えるためには、自宅での練習って奴が必須になりますが、その時間が作れそうもなくてねえ…。

     あと、アンサンブルに入っても、最初は当然、地味なサードパートあたりでしょうが、私は生憎のソリスト体質なので、ファーストが吹けないストレスに、身悶えすることになるでしょうね。厄介な体質です。

     職場のクリスマス会、楽しそうですね。楽器はなんであれ、参加されるといいですよ。なんであれ、本番のチャンスは生かさないと!

  5. 游鯉 より:

    すとんさん、こんにちは~

    そっかぁ。
    Gの音が実際に出ているのに、譜面がドっていうのは気持ち悪いんですね。
    だと、二胡などの中国民族楽器の譜面は、気持ち悪いですよね。
    1234567
    ドレミファソラシ
    なわけだけど、1=D とか1=Fって書いてあるわけで…
    ただ、管楽器ではなく弦楽器だと指使いが違うからまだ許せるのかなぁ。
    でも、数字譜でピアノ弾いてる中国人いるからなぁ(すごいと思う)

    もちろん、民族楽器オーケストラなんかだと五線譜なんだけど、日常的に数字譜を見ていて相対音感の人は、頭をどう切り替えているのかと思いきや、指使いの都合上、全部、ハ長調だと思いこんで、シャープやフラットがつく音にだけ気をつけているって人もいましたね。

    さて、日本の三味線の譜面は勘所(場所)が書いてあって、音の高さがすぐには分かりづらいので、聴こえた音の絶対音を下に書く人もいるみたいです。
    とはいうものの、実際には器楽独奏でもない限り、人の声に合わせて調弦そのものを変えるから、その時々で音は変わってしまうんだけど。

    私はぜ~んぜん絶対音感がない。
    そして、頭が、出来る限り、シャープやフラットがつかないような音階に切り替わりたがるようで、相対音で聴きとった譜面を三味線の譜面の下に書いておく。

    だって、開放弦がCであっても、曲によって私の耳にはラだったりミだったりに聴こえちゃんだから、しょうがないじゃん。

  6. すとん より:

    游鯉さん

     私は絶対音感なんてモノは持ってません。ですから、絶対音感を持っている人を見ると、うらやましいと思うのですが「移調楽器を演奏すると違和感がある」なんて、ちょっぴり可哀相に思います。私なんて、平気だもん。

     数字譜の世界は、ちょっとだけ知ってます。私、ほんの初歩の初歩程度ですが、お琴が弾けるもので(笑)、お琴の譜面が数字譜なんですね。邦楽関係だと、数字譜が多いんじゃないかな? 別に西洋の楽器と合奏するわけでもなかったら、数字譜で事足りちゃうしね。

    >でも、数字譜でピアノ弾いてる中国人いるからなぁ(すごいと思う)

     それはすごいけれど、五線譜にカタカナ振って、カタカナだけ見て演奏していたら、たぶん数字譜の楽譜で演奏しているのと、たぶん、大きな違いはないと思います。

    >実際には器楽独奏でもない限り、人の声に合わせて調弦そのものを変えるから、その時々で音は変わってしまうんだけど。

     そうか、三味線って、人に優しい楽器なんですね。ちょっと三味線を見直しました。

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