実はフルートデュエットの前日、ステージマネージャー氏がやってきた話は書きましたが、これは私たちの練習風景を彼が見て、本番当日のマイクやライトの設定をどうするかなどの相談するための来訪だったわけです。まあ、その件は横に置いといて…。
我々の後に、ステージマネージャー氏が見に行ったのが、パンク系?バンドでして、ここでも練習を見ながら、我々フルートデュエット同様に、マイクやらライトやらの設定の相談をしようとしたわけなんです。
でも、そのバンド、本番前日だと言うのに、メンバーが揃っていなくて、練習というか、打ち合わせが出来なかったのです。
そのバンドは、ギターとドラムスとベースとヴォーカルという編成だったのですが、ギター氏がいない。なんでも、フラっと飲みに行ってしまって(おい!)、前日練習欠席なんだそうです。で、さすがに、この編成でギターがいないのでは、練習にならない。だけれど、前日なので、やらないわけにもいかないし、やらなきゃマイクやらライトやらのセッティングも出来ない。困ってました。
そこに何気に…と言うか、他の演奏者のリハーサルを見るのが大好きな私が、そのバンドの練習を見にやってきた…というわけです。
すかさず「すとんさん、ギター弾いてくれませんか?」とあっちのバンマス(ドラム氏)に頼まれました。
ええと…いきなりですか? 私、たぶん、ここ数年、ギターにも触っていないんですけれど…。
でもね、困っている人を見て、助けないのは漢じゃないですからね。頭も下げられたら、やるしかないじゃないですか? やりましたよ、私。
曲は数曲あり、楽譜が渡されました。まあ、パンク系の音楽ですから、コード進行的には全然難しくないです。ギターの音は、思い切り歪ませてますから、多少のミスタッチも気になりません。まあ、なんとかなるかなって思いました。
実際の演奏は…彼らは楽譜どおりに演奏しない(笑)んですね。まあ、分かっちゃいましたが、楽譜は単なる目安であって、基本的には耳で聞きながら、アドリブかましながらの演奏となりました。ま、はっきり言っちゃえば、試行錯誤しながらの演奏って…あんまり格好良くないですね。
いくら楽譜どおりには演奏しないとは言え、1~2回も通せば、だいたい何をやりたいのかは分かりますので、3回目くらいには、息もバッチリに演奏できました。
いやあ、楽しい。久しぶりだったので、左手が痛い…と言うか、弦が明らかに指に食い込んでますが、その痛みを忘れるほどに楽しかったです。バッキングはもちろん、要所要所では、チョロッとリフなんかも入れてみて、ううむ、充実のバンド演奏となりました。
バンドの皆には感謝されました。バンマス氏には、本来のギタリストを追い出すから、私にバンドに入ってくれないとも言われました。ま、今回の私はフルートデュエットでいっぱいいっぱいだし、若者たちの集団に混ざるほどの場をわきまえないオジサンではないし、パンク系の音楽はガラではないので、断りました。
しかし、こんな錆び付いた腕前ですが、まだまだ需要があるみたいです。必要とされているって感じることは、とてもうれしいことです。
ギターを演奏して思いました。私、ギターなら、そこそこ弾けるんだな。アマチュアバンドなら、なんとかやれる程度の腕前があるんだな…ってね。さすがは“昔取った杵柄”って奴だな。
実は私、ギターなんて、きちんと習った事ないんですよ。中学2~3年(すっげ~昔の話で申し訳ない)の時かな? 実質約1年ほど、当時のクラスメートたちとバンドを組んだので、そこでちょっと真剣にギターを弾いたくらいで、それ以来、まともにギターなんてやっていない程度の経歴なのに、ここ6年間、真面目に毎日のように練習しているフルートよりも上手って、どういうこと?
いや、書き方を間違えましたね。ここ6年ほど真面目にやっているのに、どうしてフルートは、若い時、ちょっとだけ遊び半分でやったギターほど、上達しないのでしょうか?
若い時の1年は、年取ってからの6年よりも、密度が高くて、時間としての価値がある…って事なんだろうと思いました。今の年齢の6年間の価値なんて、若い時に1年にも満たないって事で、若さって、それだけで才能なんだなって思いました。
若者はみな天才である…って思いますよ。でも、若者自身にはその自覚がなく、若さを浪費してしまい、年をとって、その才能を失って始めて、若さの価値を知るんだと思います。
人生、そんなモンだよな。
遊び半分のギターの腕前に追いつき追い越すためには、私はフルートを何年真剣に学ばなければならないのでしょうか…なんて考えると、ちょっぴり焦りますし、無為に過ぎ去った若き日々って奴を恨みますよ。
まあ、恨んだからと言って、何も解決なんてしないんですけれどね。
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