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フルートは吹き手が変わると、音が変わる

 そうなんですよ、奥さん。フルートって、同じ楽器でも吹く人が変わると、全然違う音になるんですよ。ビックリでしょ?

 フルートって楽器は、基本的に個人に紐付けられているものです。だから、同じ楽器を別の人たちで共有するということは、ほぼ無いわけで、そこはピアノなどとは違うわけです。

 例外的にあるのが、学校の吹奏楽部で、先輩から後輩へ、楽器の引き継ぎをする程度ですが、学校の先輩と後輩って、そんなに実力差があるわけではないので、楽器の引き継ぎをしても、その楽器から出てくる音はあまり差がないので、フルートの音の変化って分かりづらいんですよね。

 レッスンなどでプロ奏者にフルートを習っていた人などは、自分と先生のフルートの音が違う事は分かると思いますが、それは人の違いもあるけれど、楽器の違いもあるわけで、音が違って当然って思いがちです。何しろ生徒である自分は、洋銀フルートからせいぜい総銀フルートぐらいですけれど、先生と呼ばれる人はたいていゴールドフルートを吹いてますからね。あんな素晴らしい音はゴールドフルートだから出るんだ…って自然に考えて納得してしまうわけです。

 そこでちょっとした実験です。あなたが今練習している曲を、先生にあなたの楽器で模範演奏してもらってください。おそらくビックリしますよ。

 あなたの楽器から、聞いたことの無いような美しい音が鳴り響きますって。まるで、先生が普段から吹いているゴールドフルートのような音色で鳴り始めますって。

 これね、私は初めて自分の楽器を当時の先生に吹いてもらった時に感じました。まるで楽器が違ったかのような、すごい美しい音で鳴るんですよ。つまり、当時の私の実力では、自分の楽器を全然鳴らせていないって事を思い知らされたわけです。

 もちろん、楽器による音色の違いってのはあります。フルートメーカーによる違い、モデルによる違い、楽器の個体差というのもあります。

 具体的に言えば、私が普段吹いているアルタスのフルートって、どれもこれも、他のフルートメーカーの楽器とは、ちょっぴり違った味わいの音色がします。少し音色が深い…と言うか、太い…というか。で、そんなアルタスのフルートも、モデルによって音色が違います。さらに同じメーカーの同じモデルでも、個体差、あります。実際に私、自分の楽器を持参して、楽器屋さんでフルートの試奏をさせてもらう事があるんですが、自分の楽器と同じモデルの楽器を吹いても、音が全然違うんですね。まあ、私のフルートよりも美しい音色で鳴る同じモデルのフルートとは、今まで出会ったことはないんですけれど(えっへん)。

 とまあ、フルートは楽器によって音色が違うんですが、そんな楽器間の音色の違いよりも、奏者による音色の違いの方が、私は大きいと思うんです。それくらい、奏者が異なると、ガラッと音が変わっちゃう楽器がフルートなんだと思います。

 なので、最近の私は、楽器の買い替え熱がすっかり冷めてしまいました。だってね、おそらく私、楽器を買い替えても、次の楽器も、今の楽器と同じような音色で鳴るんだろうなあって思うんです。だとしたら、楽器を買い換える意味ってあるかな…って思っちゃったわけです。

 まあ、ゴールドフルートなら、見た目のインパクトが変わりますから、購入する意味あると思いますが、今の総銀から、よりランクの高い総銀への買い替えは…たぶん意味ないかなって思っちゃったわけです。

 頭部管でも替えたら、音色変わるかな? でも、そんな事するよりも、もっと練習した方が、よっぽど音が美しく変わるかな…なんて考えちゃうわけです。

 ちなみに、ヴァイオリンとかギターとかの弦楽器は、奏者が違っても楽器の音色はほぼ変わりません。奏者の違いってのは、吹奏楽器特有の違いなんだろうと思います。

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