フルートのレッスンに行ってきました。
この日は色々とあたふたとする事があった日で、気もそぞろのまま、レッスンに行ってしまいました。ダメですね、忘れ物をしちゃいました。チューナーとそのマイクです。お教室に向かう途中で気付いたのですが、引き返すのも時間の無駄となってしまうので、そのままレッスンに行ってしまいました。ま、iPhoneは持っていますので、iPhone内臓のチューナーを使うことにしましょう…マイク無いけれど。
お教室に行って、姉様と二人でロングトーン練習をしました。先生からは「もっと音程に注意をしましょうね」とやんわり注意されました。やっぱり、マイクの有無は、チューニングの精度に関係するかな…するんだろうな。
さて、レッスンに入る前に三人でちょっとした雑談をしました。フルートの持ち方に関する話なんですが、その中で、先生の怪我をされた指の話になりました。指はだいぶ回復されたのですが、後遺症がどうやら残ってしまい、指が元の深さまで曲がる事はないようなのです。もちろん、手術をすれば、元通りの深さまで曲がるようになるのでしょうが、手術をしたら確実に治るという保証もないし、かえって悪くなる事だってあるので、とりあえず指の曲がり具合と言うか、回復に関しては、ここまでという事で、ある意味、諦めることにしたそうです。
指の曲がりが悪いため、ゴールドフルートをうまく持つことができず、速いフレーズなどではミスをしてしまう事もあるようなのです。どうやら、フルートの太さが問題になっているようです。
「木管フルートにしようかな…」と先生がおっしゃってました。木管フルートなら、フルートそのものが太いので、うまく持てるんじゃないかって事なんです。「木管なら…」とこの後、木管フルート談義になりましたが、具体的な生臭い話になりましたので、ここでは割愛しておきます(笑)。
で、肝心の私のレッスンですが、ミニヨン・エチュードの11番ですが、不合格でした。ま、練習が十分とは言えず、まだまだ指が廻っていない箇所があったので、それは仕方のない事です。もっと練習しないと。
で、練習不足もそうですが、今回は大きく二つの事を注意されました。
一つは、吹き始めについて。「何の考えも無しに、ただ息を吸ったら吹く、ではダメ。しっかり、どんなふうに曲を吹きたいのか考えて、具体的にイメージをしてから吹くこと。息を吸ったら、いきなり吐かないで、少しためて、それから吹き始めること」だそうです。つまりは「色々と準備不足のまま吹き始めない事」です。
以前にも同じことを注意されましたが…一向に直っていないって事ですね。ちょっと情けないです。
二つ目は「タンギングが下手すぎ」だそうです。特にタンギングの時に、息を止めてしまうのがダメだって言われました。タンギングの時は、息は流したまま、舌で息を区切っていくだけで、息をイチイチ止めてしまっては、タンギングが強すぎるのだそうです。
「息をイチイチ止めるのは、タンギングが下手で、息を止めないと音が切れないから止めてしまう」と言われました。確かにそうかも。これは、スタッカートが付いていても同じで、息は絶対に止めてしまってはいけないのだそうです。「音は区切っても、息は止めない」のがフルートの基本なんだそうです。
今回の雑談は…実は私、今回のレッスンでは、お教室に入る前にトイレに立ち寄ったのですが、そのトイレにいても、先生のフルートの音が聞こえたので、その話をしました。
ちなみに、トイレと教室はだいぶ離れています。教室は簡単な防音がされていますし、その部屋の隣には、ちょっとした道場があって太極拳のお教室が行われていて、その隣が倉庫で、女子トイレがあって男子トイレがあります。私がいたのは、もちろん男子トイレです。その男子トイレのすぐそばには、ピアノ教室があって、そこではピアノレッスンをしていました。で、そのピアノの音よりも、先生のフルートの方がよく聞こえたので、私はビックリしてしまいました。だって、どう考えても、ありえないわけで、不思議な事じゃないですか? で、その話を先生にしたわけです。
「そりゃあ、そうでしょう。オーケストラ曲では、あのオーケストラに対して、たった一本のフルートで立ち向かわないといけないのです。フルートの音が遠くまで届くのは、当たり前です」と言って、私の目の前でフルートをブラームスのシンフォニーの一節(フルートソロの部分です)を吹き始めました。
先生はバカでかい音を出したと思われるでしょ? そうじゃないんです。音量的には、さほど大きくはないのです。ただ、先生のフルートの音は、近くでも聞いてもうるさくないけれど、その印象のまま、遠くでも同じように聞こえるんです。それこそ、壁を何枚も突き抜けて聞こえるんです。
どうやら音量が大きければ、音が遠くまで聞こえる…ってものではないそうです。
「息のスピードをどこまで上げて吹けるかが、ポイントなんですよ」と先生がおっしゃっていました。もちろん、スピードばかりを上げてしまうと、遠くまでよく聞こえる代わりに、近くでは息の音ばかりがしてしまい、決して美しい音色にはならないのだそうです。だから、息の力も加えつつ、フルーティストたちは、その兼ね合いを計りながら演奏するわけです。それは名手と呼ばれたフルーティストたちも同様なんだそうで、オケの中では素晴らしい演奏をしていても、ソロで聞くとガッカリってパターンの奏者って(そうはならないように気をつけていても)少なからずいるそうなんです。
つまり、オーケストラプレイヤーたちは、あくまでもホールなりに演奏をするので、オーケストラのそばでフルートを聞くと、あまり美しく聞こえないのも道理なのだそうですし、だから、オーケストラ音楽を聞くなら、ある程度、距離を置いて、離れて聞く方が良いと言われました。
「そこへいくと、ゴールウェイがすごいのは、彼は近くでも美しく聞こえる音で、遠くまで聞かせる事ができる事です。あれは本当に素晴らしい」と先生が手放しで誉めてました。プロのフルーティストである先生が誉めるのだから、ゴールウェイって本当にすごいんでしょうね。私もゴールウェイの演奏は生で聞いたことありますが、そんなにすごいとは分かりませんでした。聞く側のレベルによっては、そのすごさが違って感じられるなんて事はよくある話で、ゴールウェイのすごさって、本当にすごいんでしょうね(日本語が変でごめんなさい)。
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コメント
また、お邪魔します。
木管フルートと聞いて、思い出しました、大昔、
N響をテレビで見ていたら、宮本さんが木管フルートで、
かっこいいーーー。楽器って、見た目の美しさも大事ですよね。
今のN響、神田さんが木管ですね。
有名フルーティストでは、ガロワさんも木管だったかしら?
( ̄。 ̄)
ヤマハの木管、私も試奏しました、いいなあ、欲しいなあ、お金ないなあ、
というわけで、ムラマツの銀、2本、長年使っています。
( ̄▽ ̄;)
すとん様はゴールウェイの生音をお聞きですか。羨ましい。
私は聞いていないのです。私が聞いた、クラシックの有名奏者は、
シュルツさん。
信じられないことに、12年前(2000年)、
シュルツさん、シェレンベルガーさん、吉野直子さんが、
学生オーケストラ(芸大ではなく、一般大学の)と共演するという、
コンサートがありまして、最初は、うそか、しゃれか、冗談か、と思いましたが、
本当にありまして、シュルツさんに聴き惚れました。
ヽ( ̄▽ ̄)ノ
シェレンベルガーさんは、弾き振りならぬ、吹き振り。
で、そのコンサートは、さらに信じられないことに立食パーティーつき。
最初は、うそか、しゃれか、冗談か、と思いましたが、
本当にありまして、シュルツさん、シェレンベルガーさんとおしゃべりできました。
って、シュルツさんは英語をお話しにならないので、会話になりませんでしたが、
シェレンベルガーさんは英語ペラペラなので、私(英語ヨレヨレ)と会話していただき、
ああ、人生至福の時でした。
ヽ(´▽`)/
もう1つ、おませ。
先月(2012年4月)初旬、笑ってコラえて4時間スペシャルに、
なんと、千住真理子さんがご出演され、最初は、うそか、しゃれか、冗談か、
いや、ほんと。で、ストラディバリウスと、日本人製作の新作バイオリンの、
弾きくらべ。いやあ、恐るべし「笑ってコラえて」
( ̄□ ̄;)!!
おしまい
operazanokaijinnokaijinさん
>有名フルーティストでは、ガロワさんも木管だったかしら?
ですね、それもかなり早い段階で木管に引越ししたフルーティストさんです。で、彼の木管フルートがこれまた変わっていて、キーの部分が円ではなく四角なんですよね。まもなく日本にやってきますので、その変わったフルートも、直接この目で見て確かめてみようと思ってます。
木管フルートもいいですね。私は、パウエルのメカ金の奴に憧れてます。あのフルート欲しいです…半端なく高価ですが(笑)。あと、木管は管理が面倒なのが、ちょっとイヤかな? いい加減な扱いをしていると、すぐに割れちゃうって聞きます。私は結構、楽器を粗雑に扱うので、やっぱり金属製のフルートの方が良いなあとも思ってます。
>シュルツさん、シェレンベルガーさん、吉野直子さんが、学生オーケストラ(芸大ではなく、一般大学の)と共演する
それ、かなりうらやましいです。おまけに立食パーティー付きですか? でも、私はこう見えてもチキンハートなので、きっとフルート奏者の方々とは、口もきけずに終わってしまうのだろうなあ…。それでも、うらやましいです。
あと…「笑ってコラえて」はスタッフに音楽好きな方でもいらっしゃるのでしょうか? なんか、話を聞いていると、ちゃんとチェックしないといけないような気がしてきました(笑)。
>で、ストラディバリウスと、日本人製作の新作バイオリンの、弾きくらべ。
生で聞けば、おそらく分かるでしょうが、テレビ越しだと、私には分からないかもしれない。良い楽器の音色って、電波に載らない部分に美味しいところがあるんだと思います。
はじめまして
いつも楽しそうなブログ見させてもらってます。
たしかにフルートの音って響いちゃいますよね。私は、マンションだしおかげで練習場所がなく困っています。笑
ところで、以前吹奏楽のことについてお話されていたのですが、私も大学で吹奏楽団の一員なのです。しかしふと思ったのですが、ヤマハは一人しかいません。
私は、パウエルのコンサバトリーシルバーをフィジョーネで吹いてます。というか先日アルタス907から新調したばかりです。
アルタス1507、ちょっと違うがコスパのよいムラマツDSでとても悩んでいました。
楽器はフェアで20万くらい安く買え、自分で買いました。
村松のダークな音色より、アルタスの軽やかな甘い音色より、パウエルの明るいけど深い音色に惚れ、予算オーバーながら一生ものにすると誓い購入しました。
が、やはり吹奏楽では浮いてしまうのでしょうか?
また、パウエルのコンサバトリーについてどう思いますか? アメリカだと評価はもちろん良いのですが、日本での評価は高いだけの楽器なのでしょうか?
コスパが悪いのは重々承知です。輸入品だし仕方ないと思ってます。しかし、あの信者の多いDSにも、対抗できるいい楽器(作りではダメだが)なのではと個人的に思ってます。
買ってから、今更ですが、ただのお金があった子になっちゃうのかなっと他人の評価が気になり、思い聞いてみました。
あやこさん、いらっしゃいませ。
さすがは大学の吹奏楽団ですね。所持している楽器が、中学や高校の吹奏楽部とは違います。
>また、パウエルのコンサバトリーについてどう思いますか?
私は好きですし、9Kフルートに買い換えるなら、表ゴールド内シルバーのコンセルバトリーも候補に上げちゃうくらいです。メッキではなく、ゴールドとシルバーの貼り合わせというところが憎いです。現実的なゴールドフルートじゃないですか?
表シルバー内ゴールドのコンセルバトリーは“能ある鷹は爪隠す”パターンでおもしろいかもしれません。今の総銀フルートの、反射板とリップ&ライザーをゴールドに取り替えて…なんて考えた事があります。だったら、頭部管をゴールドにしちゃえばいいのでしょうが、そうすると、頭部管とボディのバランスが悪くなります。だったら、管体ゴールドにしたら…いやいや、そうなると、銀の音色のいいところが失われてしまうし…なんて思ったら、コンサルバトリーが候補に上がるわけで、色々と美味しいところをついてきますね、パウエルも。
>が、やはり吹奏楽では浮いてしまうのでしょうか?
合奏だと、個々の楽器の個性よりも、集団としての調和が重要視されると思います。その際、楽器のメーカーやモデルを揃えちゃうのが、一番簡単な調和の取り方だと思います。学校吹奏楽で、ヤマハが重んじられるのは、決して、予算の問題だけじゃないと思います。
ただ、メーカーやモデルが違うと調和が保てないと言うのは、違っていると思います。要は、自分の個性を引っ込めて、その団の音色で演奏できる技量があるかどうかって事だろうと思います。それは、吹奏楽に限らず、合唱なども同じことを感じます。その団特有の音色が出せるかどうかが、その団にいられるかどうかの境目なんだろうと思います。頑張ってください。
>他人の評価が気になり、思い聞いてみました。
音楽をやり続けるための秘訣は『他人の評価を気にしない』事です。もちろん、音楽を上達するための秘訣は『他人の評価を素直に受け入れる』わけですし、高みの登るためには『他人の評価を聞きつつ、あえて無視をする』という態度も必要です。難しいですね、要は、他人の評価に振り回されないって事だろうと思います。