フルートのレッスンに行ってきました。
ええと、いつもの土曜日なら、金魚の記事をアップするはずですが、今週は何かと忙しくて、書くべきことが沢山あって、平日の分からはみ出してしまったので、金魚の記事は一回お休みして、今回はフルートのレッスン記事をアップします。ご了解ください。
ええと、フルートのレッスンに遅刻して行きました。お教室に近づいたら、何やら力強いフルートの音が聞こえてきました。先生が自分の練習をしながら私を待っていてくれました。それにしても、先生が本気でフルートを吹くと、全然音の勢いが違います。「こんな音、聞いたことない!」って感じです。ここまでのパワーがあるから、ステージでも演奏が出来るんだなって思いました。プロはやっぱり全然違うのです。
さて、ロングトーン練習です。今回は先生と二人きりでしたので…色々と厳しかったです。まず、ほんのちょっとでも音程が乱れると、先生が演奏の手を止めて、黙って私を睨みつけます。…これ、結構怖いですよ。そんな感じでのロングトーン練習は…生きた心地がしませんでした。
今回から始まる、アルテ15課9章のFis-durは『Fis-durのロングトーン』からですが、これは割とすんなり行きました。やはりbよりも#の方が感覚的に、私には受け入れやすいみたいです。とは言え、ミの時にファの運指をしたり、レの時にミbだとか、ラの時にシbとかは、慣れません。やはり私は頭が硬いのかもしれません。
で、その手の変化音が受け入れられないまま、1番の「音階準備練習」をしても、スラスラとはできるはずもなく、今回は不合格です。まあ、想定の範囲内の出来事だね。
ミニオン・エチュードの20番は…難しいね。それでも、自分でも、リズムが正確になって、色々とメロディーが揺れても、音楽そのものは、要所要所がうまくツボにハマるのが分かるようになりました。
「ますます良くなってきてますね。あともう少しで合格かな? だから、もっと練習してきてください」と先生に言われました。毎回、毎回、少しずつ前に進んでいるような感じなんです。
さて、今回の雑談は「ゴールドフルートやプラチナフルートにすると、オーバーブローをしづらくなると聞きましたが、それは本当ですか?」と先生にダイレクトに説明してみました。
「ああ、そういう事を言う人がいるけれど、それは素人さんだね」とバッサリでした。そして、おもむろにご自分のゴールドフルート(14K厚管ゴールド)を取り出して、オーバーブローの音と、ちゃんとした音の二種類の音を出してくれました。つまり、ゴールドフルートでも、ヘタクソに吹けば、きちんとオーバーブローするって事です。
「フルートには鳴らすポイントと言うのがあって、そこにだけ、適切な量の息を、程良い速さで当てると、きちんと鳴るのです。ポイントをはみ出して息を当てたり、多すぎる息とか、強すぎる息とかを当ててしまうのが、オーバーブローの正体なんです。つまり、場所的、量的、パワー的に、過剰な息だと、オーバーブローになってしまうのです」との事です。
オーバーブローしたくなければ、まずは息のコントロールがうまく出来る様に、自分を鍛える事なんだそうです。常に適切な量の息を適切な速度で出し続ける事が出来る事。また、息の大きさ(断面積)をフルートのポイントよりも大きくも小さくもない(息の)サイズで出せる事。このように、息の量と速度、拡散しない息でポイントだけを過不足なく命中させて上手に当てる事が大切なんです。
ちなみに、パワー的な問題は、息の支えが問題であって、往々にして、腹筋が弱いと、息のコントロールがうまくできずに、吹きすぎるのだそうです(私はこのパターン?)。
オーバーブローと言うのは、文字通り「吹きすぎ」なわけで、過剰な息でフルートを吹いているために、ポイントから外れた息がムリヤリな汚い音になってしまい、それがオーバーブロー特有の音色となるのだそうです。
大切な事は、その楽器に合わせた息で吹ける事のようです。
私が思うに、先生は否定されましたが、ゴールドフルートやプラチナフルートでオーバーブローをしづらくなるのは、アマチュアに限っては、本当の話だと思います。
その原因は、主にフルートの材質の比重の重さの違いから来るモノで、私のように、ブレスコントロールが下手で、ついつい息を吐き過ぎてしまうアマチュアにとっては、吐き過ぎた息を受け止める度量のあるゴールドやプラチナの方が、オーバーブローしづらくなると感じるのです。つまり「演奏者の技術不足を、楽器の性能で補う」ってパターンです。
そういう意味で『ゴールドやプラチナだとオーバーブローしづらくなる』と感じる方がいらっしゃるわけです。で、H先生のようなブレスコントロールが完璧な人だと、演奏者の技術と楽器の性能が釣り合っていたりするので、そのあたりは問題ではなくなるので、材質によって、オーバーブローしづらくなるとかならなくなるとは、無いのだと思います。
ま、私の場合、息をポイントには当てているけれど、息の大きさが無頓着で、ポイントよりも広い息で、それも強めに吹いているので、オーバーフローを起こしております。
自分で分かっているのだけれど、それをどうしようもできないのが、歯がゆいですね。
そうそう、フルートの材質の違いは、オーバーブローうんぬんと言うよりも、単純に受け入れられるパワーの違いなんだそうです。
ちなみに先生が分かりやすく、フルートを車にたとえて説明してくれました。
先生がおっしゃるには、洋銀のフルートは「大衆車のフルート」なんだそうです。いわばブルーバード(例えが古い:汗)のような感じなんだそうです。実用車としては十分なわけで、手軽に町中をスイスイ走れるための車なんです。だから普通のアマチュアなら、洋銀のフルートで十分なんだそうです。
総銀フルートは「高級乗用車」でクラウンのようなものだそうです。あくまでも乗用車なんだけれど、大衆車などとは作りが違うので、乗り心地が良かったりするモノ、といった感じ。プロアマ問わずに、普通に気持ちよく使える楽器が総銀フルートなんだそうです。
9kあたりのゴールドフルートは『スポーツ車』で、いわばポルシェのようなもの。クラウンなどよりも、楽に走れるし加速なども良いけれど、快適さでは、クラウンには劣るって感じだそうです。そして、ここまでは、一般道で走っても良い車で、楽器としても、アマチュアが使用しても大丈夫なモノだそうです。
一方、14k以上のゴールドフルートは、サーキットで走るレーシングカーのようなもので、とてもとてもアマチュアでは使いこなせない楽器なんだそうです。14Kあたりは、本当に楽器を鳴らすのが大変で、音大生や若手プロあたりだと、吹きこなせていない人も大勢いるとか。
また、ゴールドフルートになると、メーカーごとの差もかなり大きくて、ムラマツは比較的吹いていても楽なんだけれど、アメリカ系のフルートは、とてつもなく体力を必要とするんだそうです。先生でも「パウエルなんかは、一時間も吹いていると、イヤになるくらい、重いフルート」なんだそうです。
楽器は、見栄を張っても仕方ないので、自分に合った楽器を使うのが一番なんだそうです。
ふーんって感じですね。って事は、先生は私にしきりに9Kを薦めるけれど、これって「お前には総銀は荷が重いんだよねえ」って事なのかしら? うううむ、怖くて、尋ねられないです。
↓拍手の代わりにクリックしていただけたら感謝です。
にほんブログ村
コメント
車で言うとハンドリングが軽いか重いか、反応が鋭敏か緩いか・・てな感じもありますね。
軽くてやや緩い反応だと片手で軽く流すのによく、重めで鋭敏な反応だと高速でコーナーを攻める向き?
ゴールドは吹くのに力が必要だからオーバーブローしにくく、反応は良いのでそこそこ鳴る。
河童さん
>ゴールドは吹くのに力が必要だからオーバーブローしにくく、反応は良いのでそこそこ鳴る。
…のかもしれません。ゴールドやプラチナをオーバーブローさせるには、かなりの腹圧が必要だと思います。プロなら、それも可能ですが、ブレスコントロールに苦労している程度のアマチュアだと、ゴールドやプラチナをオーバーブローさせるほどの腹圧を、元々持っていなかったりするんだと思います。
奏者の未熟さを楽器の性能でカバー…は、大アリだと思うのものの、私個人は、そこで楽器の性能でカバーしてもらうんじゃなくて、自分を高めて、克服していきたいと思うんですよ、まあ、まだ生意気盛りなもんで(笑)。
そうですね♪
先生のおっしゃる通りだと思います。
自分でも試してみました…金でもヘタに吹けばオーバーブローするし、銀でも当てる角度・息束の太さに気をくばれば、思いっきり吹いても大丈夫でした。洋銀はダメでしたが(汗)
クルマのたとえ…ナルホドです♪
スポーツカー好きな自分ですが9Kはあり得ないです。扱いが楽すぎで、色も銀がいいですね。経験として洋物のゴールドを吹いてみたくなりました♪
にしても、すとんさんがカローラでもサニーでもなく「ブルーバード」にたとえているのか…アニチ主流で、カテゴリー中でもちょっと良いmのを好むからですかぁ? アルタスのアゲハを選んでいるのに通じている気がしました…勝手に推測しみません…。
夏はやっぱ木でっせ
・・と、すとんさんをそそのかしに来ました。
利点
1)汗で滑らないので構えが安定する
2)吹き方にシビアに反応するので、アンブシュアのトレーニングになる。
ちょっと気を抜くとかすった音になるけど、注意して吹くとよく響く
3)リッププレートに時々アーモンドオイルを塗るのがメカニックで楽しい
メカ好きの人ならわかる?
2)の効果はありますよ。今は息の支え、高音・低音での唇の形やあごの微調整に取り組んでいます。金属の頭部管では性能任せで吹いていました。
> お教室に近づいたら、何やら力強いフルートの音が聞こえてきました。
レッスン行ってるとこういう機会があっていいですね。昔、元師匠の師匠(元プロオケ首席)の合宿に行ったことがあります。朝から朗々とスケールをさらっていました。「朝、調子がいいとその日はずっと調子がいい」とかおっしゃっていました。そのあとの元師匠のレッスンでは「師匠に音が似ている」と言われたのはビックリでした。
> 腹筋が弱いと、息のコントロールがうまくできずに、吹きすぎるのだそうです
ご存知とはおもいますが、このときの腹筋はよくある腹筋運動で使う筋肉ではありません。腹式呼吸も大昔はおなかを固くして吹く、ような教育がホントにありましたが、今はだいぶ変わってきました。こういう話題は言葉だけでは難しく誤解を招きやすいかもしれませんが。
失礼しました。
ぼーさん
オーバーブローは、今現在の私にとっての大問題なので、色々と考えてしまうのです。だって、せっかく上手に吹いていても、オーバーブローになっては、元も子もないでしょ。それに、私もそうですが、顕著なのが(私の身近にいる)吹奏楽関係の子たちの音色。彼女らの音は、基本的にオーバーブロー系の音なので、あれをどうにかしてやりたいと思いつつ、そのためにも、まずは自分のオーバーブロー癖を直しながら、その対策を学んでいきたいと思っているのです。
>にしても、すとんさんがカローラでもサニーでもなく「ブルーバード」にたとえているのか…アニチ主流で、カテゴリー中でもちょっと良いmのを好むからですかぁ?
あ、誤解してる。ブルーバードに例えたのは、私じゃなくて、H先生だよ。クラウンとかポルシェとかもそうね。私自身は、車には何の興味もなくて、本当にかわいい程度の知識しかありません。たぶん、世間一般の免許を持っていない女性と、どっこいどっこいの知識しか持ってません。それくらい、車に関する知識はないので、実は車に例えられながらも「???」と思いながら聞いていたのが、本当の話です。
なにしろ私は、免許も持っていなければ、自分の車も持っていない人ですから。車が必要な時は、迷わずにタクシーを利用する人なんです。なので、私の中での車の分類は、タクシー・乗用車・バス・トラック程度の分類なんです(笑)。
河童さん
たぶん、1)と2)は、プラ管でも同じ事だと思う(笑)。プラ管だと、ノーメンテなので、アーモンドオイルを塗る事はないので、そこらへんは違うかな?
とは言え、プラ管は安物の大量生産品なので、きちんと作られた木管には、色々な点で敵わないとは思ってます(そりゃそうだ)。
私、最近、河童さんのお薦めもあって、頭部管を買替えてもいいかな…なんて思う事も、正直、増えてきました。でも、今は忙しくて頭部管を買替えても吹いている時間がないなあ…とも思ってます。とにかく今は、時間を見つけて、練習練習なんて思っているくらいです。この河童さんのコメントを書いている最中にも、実は途中で手を止めて、プラ管で一曲吹いていたくらいですから。
>金属の頭部管では性能任せで吹いていました。
金属製の頭部管は確かに良い性能のモノがたくさんありますから。
tetsuさん
合宿か…そう言えば、H先生の門下の合宿が今年もあるんだけれど、私は今年も仕事の都合で行けそうもないのです、ああ、悲しい。
>このときの腹筋はよくある腹筋運動で使う筋肉ではありません。
そうね、さらに言うと、門下によって、微妙に違ったりしているのも厄介なところです。
フルートのH先生と、前の先生である笛先生、現在の声楽のY先生の三者の腹筋の使い方は、たぶん同じ系統の使い方で、細かいところが微妙に違う感じですが、前の声楽の先生であるキング先生のところは、やり方が根本的に違っています。私は、キング流をベースにしていたのですが、それを今、H先生やY先生が薦めるやり方に変更している最中なので、特に腹筋の使い方がヘタクソでグダグダな最中なんだろうと思ってます。
たかが腹筋ですが、されど腹筋なわけです。
私はまだゴールドやプラチナを吹いたことがないのですが、私の総銀はオーバーブローしませんよ。トーンホールがソルダードだからかもしれませんが、いくら吹き込んでも音になります。ある点を超えると、上品さが少なくなってしまいますが。
サブの管体銀の初心者仕様のフルートはその『ある点』が低かった感じがします。管体がぶるぶるして、カバードキーにも関わらず、すごい振動になってしまいました。それをさらに超えると、オーバーブローになりますね。[E:coldsweats01]
すとんさんのアゲハはどうですか?
YKさん
>すとんさんのアゲハはどうですか?
んー、割と早い段階で管体の振動を感じるようになりました。オーバーブローに関しては、そこを越えると…と言うよりも、雑に息を入れると(結局、越えているんでしょうね)なるんだろうなあって思ってます。
管体の振動を感じる程度が、その楽器に対して、ちょうど適切な量の息なんだろうと思います。だから、そこに至らないのは良くないし、そこを越えるのも良くないと思います。
難しいのは、オーバーブローを恐れるあまり、いくらでも吹き込める楽器に変える事が果たして良い事なのかどうかって事です。
常に管体を振動させながら演奏するのが吉ならば、簡単にオーバーブローをしない楽器で管体を振動させながら演奏しつづけられるのかって事ですね。H先生が、アメリカ系のゴールドは体力が必要、と言うのと通じる話なんだろうと思います。
私の場合は、体力が余ってオーバーブローしているのではなく、コントロールがヘタクソでオーバーブローをしているので、楽器を変えるより先に、まずは己のテクニックを磨くのが先決だと思ってます。
どうもです。
> 先生は私にしきりに9Kを薦めるけれど
そういえば、師匠は何人の方にもお世話になりましたが、楽器を薦められた、ということはありませんでした。エチュードは今までやったものの続き、とか難しすぎるから別のもの、とかはありましたが。
最近の銀の楽器は重い楽器がほとんどですが、特注であれば管厚の薄い銀は国産でもあるようです。あとはオールドになってしまうので、スケールとか楽器の状態など問題になるかもしれません。軽い銀の楽器は別世界ですが(C管で370g前後)、個人的には大好きですし、ハマリました。C管よりH管のほうが音色もふくめて好みであれば難しいですが。
銀は9Kよりは音色とかはコントロールしやすいとおもいます。
tetsuさん
私自身は、ゴールドよりもシルバーが好きなんです。H管よりもC管の方が好きだし。そういう意味では、フルートを買替える気にはなかなかなれない私です。薄管の銀管は…いいでしょうね。
まあ、私もいずれは、フルートを買替えるのかもしれませんが、その時は、今とはガラっと笛のキャラを変えてみたいとは思ってます。18kの厚管のH足部管付きとかね。でも、それも、ずいぶん先の話です。今はとにかく、アゲハをきちんと吹けるようになる事が先決ですから。