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フルートの調整と、輸入盤購入と、ジャッキー・エヴァンコについて

 ええと先日…と言っても、お盆休みの最中、フルートの調整に行って参りました。本当は、8月に入るやいなや、調整をしてもらおうと思って、7月の下旬頃、おもむろに電話予約を入れたら、なんか調整が激混みで、お店の人に「今からだと、一番早くて○○日です」って言われちゃったので、仕方なしにその日にしました。約三週間待ちで、それも夜の部です。

 昨年までは、調整の予約なんて、希望の日時が一発で通っていたのに…飛んだ計算違いでした。三週間待ちと知っていたら、7月の始めにでも予約入れたのにな。

 さて、そんなこんなで、こちらの都合とは関係なく、その予約日はお盆休みの真っ最中でございました。私も大変だけれど、職人さんもお盆休み返上で調整作業とは…こりゃ、つらいね。

 ま、私は、せっかく銀座に出かけたので、ついでにエヴェンゲリオン展を冷やかして参りました。いやあ、アニメって、すごく人の手間をかけて作られているンだねえ。コンピューターを使っていると言っても、基本となる絵はすべて手書きじゃん。それを何万枚も書いて、コンピューターに読み込んで、着色したり、効果を加えたりして、アニメにするんだけれど、改めて、元の元の手書きの原画とか動画とかから見せてもらうと「うわ…、すげ……」って思います。ほんと、かかっている手間隙は半端ないね。

 アニメも立派な職人技だし、アニメーターって人たちは現代の職人だね。

 ってなわけで、夜までの時間をつぶしたら、フルート調整のために楽器店に行って、フルートを預けてきたわけです。この前、オーバーホールをしたので、アゲハは新品扱いなので、今年度はフルート調整無料なのが、うれしいです。

 調整にかかる時間は約2時間。調整が済むまで、暇で暇で仕方ないので、銀座の町を探検です。路地とか探検して、美味しそうな飲食店をたくさん見つけたよ(笑)。

 で、ひととおり探検も済んだら、早めに楽器店に戻って、楽譜のフロアで楽譜を漁ると…おお、以前から探していた曲の楽譜を発見。一期一会だから、即購入。

 ちなみに、何を見つけたのかと言うと、モリコーネ作曲の『ネッラ・ファンタジア』の独唱版の楽譜。イル・ディーヴォによる重唱版の譜面は持っていたのだけれど、私が歌うなら、やっぱり独唱版でしょ? この曲を吹き込んでいる歌手は大勢いるけれど、楽譜を販売している奴がなかなか無くてね。色々と探していたのですよ。

 今回見つけた奴は、ジャッキー・エヴァンコのデビューアルバム『ドリーム・ウィズ・ミー』の楽譜集で、そこに収録されていました。もちろん、輸入楽譜ですね…ってか、この手の楽譜(クラシカル・クロスオーヴァーってジャンルね)の日本版って、滅多に無いんですよ。やっと見つけました!って感じで、ああ、うれしい。

 さて、購入した楽譜をチラっと見ると、私がよく知っているメロディ(イル・ディーヴォやラッセル・ワトソンのバージョン)とは、ちょっぴりメロディが違う(たぶん、歌まわしが微妙に違うんだろうけれど、その微妙な違いを記譜すると、結構見た目が違うんですよ)ので、「こりゃあ、音源も買わないとダメだな」と思い、そのままCDコーナーに行けば…エヴァンコの輸入盤が販売されていました。「ふふふ、ゲットだせ」と思い、CDを持ってレジに向かう途中、ふと思いつきました。「どうせ輸入盤を買うなら、個人輸入ってか、アマゾンに行って、あっちの業者さんから購入すれば、バカ安なんじゃない? だったら、これを定価で買ったつもりで、日本人歌手のCDを買ってあげると、誰もがうれしい状況になるんじゃないの?」というわけで、ジャッキー・エヴァンコは棚に戻して、藤牧正充氏の「いとしい人よ、あなたに愛を」というCDを買いました。曲目見て、チマーラの「郷愁」を歌っていたので買ってみました。まあ、当たりかな? テノールの歌うチマーラはいいね。この歌をレコーディングしている歌手は少ないので、ほんと貴重な録音だと思います。

 で、帰宅してアマゾンを見れば、ジャッキー・エヴァンコのCDが、マーケットプレイスを利用すると、新品で約600円で売ってました。送料が外国からなので、350円かかりますが、それでも1000円しないわけで、東京のお店の約1/3のお値段で変えるわけです。やっぱ、輸入盤はアマゾンのマーケットプレイスを利用して、向こうの業者から購入するのが良さそうだな。欠点は…手元に届くまで2~3週間かかるくらいだな(笑)。

 しかし、店に輸入盤しかなかったので、てっきり、このCDの日本盤は販売されていないのかと思ったら、ちゃっかり発売されてました…ので、アマゾンリンクの方は日本盤を貼っておきます。私同様、輸入盤が欲しい人は、日本盤のページの中に輸入盤のリンクが貼ってあるから、まず、そこに行き、そこから“マーケットプレイス”をチョイスすると、海外の業者さんからCDを買う事ができます。まあ、お手軽にお安いお値段で買えるのはいいけれど、到着まで時間がかかるのが難点ですね。急ぎで欲しければ、アマゾンから輸入盤を購入すれば、すぐに来ます。向こうの業者さんから直接買うよりは、お高いけれど、便利はお金に変えられないという人向けだね。

 ちなみに、もっとお金を節約したいなら…音盤は諦めて、素直にYouTubeで探す事ね、例えば、こんな感じ(笑)。

 しかし、このジャッキー・エヴァンコって、写真を見ると、なんかずいぶん若そうだなって思う程度だけれど、動画を見ると、一発で分かりますね。この子、まだ子どもじゃん。ググってみたところ、どうやら、この当時、まだ11歳だったそうです。11歳って…小学生じゃん! いやあ、びっくりだね。で、そんな11歳の女の子がクチを開くと…成熟された女性の声で歌い始めるわけです。うわ~、違和感、バリバリ。こりゃあ、失礼だけれど、歌手と言うよりも色物んじゃね? だって、私も含め、世間一般の人の思う11歳の女の子の歌声じゃないでしょ? たしかに歌は上手だけれど、やっぱり…色物だよ、珍獣だよ。これ。なんか、気持ち悪い…。幼い時の美空ひばりに通じる、違和感と言うか、気味の悪さを私は感じますよ。まあ、あと5年もすれば、いや、7年か? とにかくそれくらいすれば、違和感も無くなるのかもしれないけれど、これはちょっと不気味です。

 どう聞いても、変声期前の子の声じゃないでしょ(女の子も一応変声するんだよ)。

 …とは言っても、何度も聞いていれば、そのうち慣れるんだけどね(笑)。

 閑話休題。とりあえず、探していた楽譜を手に入れたので、ホクホクの気分で、フルートを取りにいました。調整の終わったフルートは……うふふ、実にピカピカに磨き上げられていました。なんか、うれしい。

 肝心の調整ですが…全部のキーの調子がガタガタだったみたいで、フルートを分解して、全部のキーを丁寧に調整してくれたようです。試し吹きをしたところ、確かに驚くほど音が出しやすくなっていました、ってか、調整前が、私が今まで経験した事の無いくらいにヒドイ状態だったから、余計に調整での変化を感じられたのでしょう…ってか、よく我慢して、あんなヒドイ状態のアゲハを吹いていたよなあ…と自分を褒めてあげたいです。

 「タンポを変えたら、最初の一年はマメに調整にいかないと駄目だよ」と、H先生に言われていましたが、ほんと、その通りですね。三カ月かそこらしか吹いていないのに、もうガタガタだもの。タンポが楽器になじむまでに、約1年かかるんだそうです。ですから、それまではマメな調整が必要なんですってね。…なら、次は秋になって涼しくなったら、また調整しようっと。無料だと思うと、気楽に調整に出せるのがうれしいです。

蛇足 なんか、うまくアマゾンリンクが貼れません。今までと同じように貼っているんだけれど…64bitマシンというか、64bitのIEからだと、うまく貼れないとか? そんな事はないよね。とにかく、色々と試みましたが、うまくいかないので、今回はちょっと勘弁してください。ごめんね。

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コメント

  1. operazanokaijinnokaijin より:

    すとん様、毎々ご指導(?)いただいております、
    Operazanokaijinnokaijin(オペラ座の怪人の怪人)です。
    先週は、国費留学に関するご回答、ありがとうございます。
    お礼を申し上げるのが遅くなり、申し訳ございません。

    私にも考えがあって、すとん様のご意見に100%賛同、
    というわけにはいきませんが、大変勉強になりました。
    すとん様の、熱い思いを、冷静沈着な筆致でお書きいただき、
    大昔の経済学者マーシャルの、冷静な頭脳と暖かい心、を
    思い起こした次第です。
    今後とも、よろしくお願いします。

    今日のお話に対して、私がちょっと、ぐっと来たのは、
    アニメ職人さんのお仕事について。
    日本を代表する文化、さらには産業であるアニメが、
    多くの職人さんに支えられていること、
    報道で知るのみならず、
    親戚の若人が、アニメ業界で働いていたので、
    よく知っておりまして、頭が下がる思いです。

    ただ、まあ、アニメ業界に対して、
    私、非常に複雑な思いがありまして、
    前述の、親戚の若人。
    アニメ業界を志し、高校卒業後3年間、
    アニメの専門学校に通い、しっかり勉強し、
    その後、専門学校の紹介で、アニメ下請の現場に、
    完全無給、交通費もなし、という条件で弟子入りし、
    一生懸命働いていたのですが。
    誠に残念ながら、ある日、
    明日から、もう、来なくていいよ、と言われてしまい。

    本人の才能が乏しかったのか、他の理由があるのか、
    まだ詳しく聞いていませんが、残念無念。

    アニメも一種の芸術にして、職人の世界でもあり、
    競争も駆け引きもありましょう。
    芸術と言う意味では、
    音大生と就職との関係に通ずる部分もありましょうが、
    この辺は、まあ、また、いつか。

    会社も役所も(悪の秘密結社も←これは冗談です。)、
    仕事はなんでも大変ですが、
    アニメ業界も本当に、色々と大変みたいです。

    と、まあ、また、長文、かつ、とりとめがなく、
    申し訳ございません。

    おしまい

  2. すとん より:

    operazanokaijinnokaijinさん

     舞台裏…とまではいかないにせよ、原画や動画をたくさん見せてもらうと『絵を動かす』って事がいかに大変な事なのかが分かりました。フィルムの1コマ1コマを手書きしていくわけですからね。で、その1コマが一枚の絵ではなく、何枚もの絵を重ねて作ってあって…、1秒間に24枚の絵を使うのがフルアニメーションなんだそうだけれど、1秒間に24枚なら、1分で1440枚。30分番組なら、中身は約20分だから、2万8800枚、約3万枚って計算になります。いや、その1コマの絵には、背景と人物と効果の最低でも三枚の絵が必要なんだから、30分番組のアニメなら、単純計算で10万枚近い絵が必要になるわけで…それらの絵が基本的にアニメ職人さんたちの手書きなんだから、膨大な量の手仕事の上に成り立っているのがアニメで、私はそこに心を打たれて感動したわけです。

     ご親戚のお若い方は残念でしたね。アニメ業界は、色々と厳しいようですし、縁がなかったのも一種の縁です。新しい道で新しい生き方を見つけられる事をお祈りいたします。

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