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人それぞれ求めるものが違う

 私は声楽の個人レッスンを受けています。なぜ、歌のレッスンを受けているのかと言うと…なぜなんでしょうね?

 元々、歌は好きなんです。歌うのは大好きです。若い時にはいくつかの合唱団に所属して、天真爛漫に歌っていました。やがて、ワープロ通信(今のインターネットの前身だね)にはまって、しばらく歌の世界から遠ざかっていました。

 中年になって、再び歌の世界に戻ろうと思い、合唱団の入団試験を受けたところ、落ちまくって、そこの指導者たちから「個人レッスンを受けてから来なさい」とアドヴァイス(?)されて、それで個人レッスンを受けるようになったのがきっかけでした。

 その後、独唱の楽しさにめざめてしまい、いつのまにか「合唱は嫌いじゃないけど、当分はいいや」と思うようになって、独唱一筋でここまでやってきたわけです。

 だから私が、当初、声楽レッスンに求めていたのは「合唱団の入団テストに合格できる歌唱力を身につけるため」なのでした。

 私の場合は、そんな感じでしたが、個人レッスンを受ける目的は、人それぞれで様々なのは知っています。

 例えば…

 個人レッスンを合唱団で歌っている曲の音取りのために使う人を知っています。コレペティさんとしてレッスンを使っているわけで、ある意味、正しい使い方なんだろうと思います。

 大きな声が出せるように頑張っている人も知っています。これは個人レッスンをヴォイトレとして活用しているわけです。呼吸筋の筋トレをしているわけですね。

 特定の歌さえ、うまく歌えるようになれれば良いと、そういう姿勢で学んでいる人もいます。おそらく、クラシック声楽教室とカラオケ教室を間違えているのかもしれません。
 歌は一通り歌えるが、声を美しく磨き上げたい…という、立派な志の方がいらっしゃると聞いたことがあります。

 無論、音高や音大を受験したい、という受験目的で個人レッスンを受けている人や、プロ歌手の方が定期的にやってきて、声のメンテをしているという話も聞きます。

 ほんと、声楽の個人レッスンを受ける目的なんて、ひとそれぞれですね。

 さて、当初は「合唱団の入団テストに合格できる歌唱力を身につけるため」に声楽を学んでいた私ですが、もはや合唱団は眼中にない今、何を目的にレッスンを受けているのか…というと、単純な話「歌が上手くなりたい」であり「歌える歌のレパートリーを増やしたい」だったりします。つまり、歌うことを心から楽しんでいるのが、今の私なのでした。

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