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スピントな、あまりにもスピントな

 声楽のレッスンの続きです。

 歌のレッスンに入りました。曲はいつもの『Non t’amo piu!/君なんかもう』です。先生的には、今回のレッスンから『愛の妙薬』の二重唱である『Caro Elisir! Sei Mio!/素晴らしい妙薬』のレッスンに入りたかったようですが、私、忙しくて、全然譜読みができていないので、しかたなく、トスティの練習です。

 「一度に全部の譜読みをしてこなくてもいいから。読めるところまでいいから、とにかく譜読みをしてきてください」と先生に懇願されちゃいました。なんとか、頑張っておきたいと思います。

 発表会は8月でしょ。もう三カ月ぐらいしかないし、レッスンの回数的には、あと5~6回しかないんだから、そんなにのんびりしていちゃいけないんですね。

 『Non t’amo piu!/君なんかもう』は、だいたい良さそうです。ほぼ、仕上がりました。後は、私が暗譜をすれば良しです。それでも、細かいところを見ていけば、色々と残念なんです。

 とりわけ残念なのは、発声練習をしている時は、発声に気をつけているので、なんとかなっていても、歌となると、発声にまで気が回らなくなって、発声がダメになっている箇所が数ヶ所ある事です。特に、声が硬く直線的になる箇所があって、そこが残念なんだそうです。

 で、結果、歌を歌っている声が、ものすごくスピントになって聞こえるんだそうです。それも本来のスピント系の歌手よりもずっとスピントに聞こえるんだそうです。もちろん、私の場合は、偽スピント、ダメスピントなんですけれどね。

 ちなみにスピントと言うのは、声の種類の事で、テノールの場合、通常は、レッジェーロ、リリコ、スピント、ドラマティコの四種類に分かれます。それぞれの特徴は、レッジェーロは軽い声、リリコは甘い声、スピントは力強い声、ドラマティコは重い声ってところでしょうか? もちろん、私の本来の声はレッジェーロとリリコの中間ぐらいなわけでして、どう考えても、スピントにはなりようもない声なんです。

 それなのに、私の声がスピントに聞こえる理由は…軟口蓋が上がっていないから。単純にそれだけ。軟口蓋が上がっていないので、声に響きが足りずに声が直線的になって、偽スピントに聞こえるのだそうです。ダメだね。
 
 
 そうそう、Y先生のレッスンには休憩というものがほとんどありません。最初の頃は、それがつらかったのですが、今では私もそれに慣れ、平気になってしまいました。キング先生に教わっていた時には、すぐにへばったのにね。

 妻にも「以前は、1番を歌うと声を使い切って、2番が歌えなかったのに、今は2番もちゃんと歌えるようになったね」と言われました。歌っている本人的には、2番はおろか、10番までも歌える気分です。

 つまり、それくらい楽に発声しているって事なんです。余計な力が抜けて、歌えているので、疲れづらいんですよ。あれほど、脱力に苦労していた私ですが、それがこの一年足らずのレッスンで、ここまで変わるとは…Y先生のご指導ってスゴイなあ。

 でも、妻の耳には、まだまだ私の声は、楽な発声には聞こえないんだそうです。なんか以前と変わらず、パワフルな歌い方をしていて、聞いていて疲れてしまうのだそうです。まあ、妻の感想はおそらく正解なんでしょう。自分的にはだいぶ楽な発声になったと思っていても、第三者的には「まだまだ脱力が足りません」という状態なんでしょうね。

 つまり、あくまでも、以前と比べて“楽”な発声になっただけで、世間相場からすれば、まだまだ私の声は、ノド声なんだと思います。

 ああ、ノド声は簡単に直りません。でも、少しずつ、ノド声の呪縛から離れている事は事実ですから、そのうちに、楽に聞こえる発声になっている…事を期待します。
 
 
 「イタリア語をイタリア語として意識して歌いましょう」と言われました。ancoraとかd’amoreとかsangueとか、単語の切れ目とフレーズの切れ目が素直じゃない箇所がところどころありますが、そういうところでも、きちんとイタリア語を意識して歌いましょう。それに、意識して歌えば、意識したとおりにそう聞こえるはずなんだそうです。
 
 
 曲の集結部は、猪突猛進で、小細工抜きで、歌いきった方が結果が良いので、突き進むべし。
 
 
 音程が低くなって、響きは低くしない事。低い音が歌いづらいのは、息を使い過ぎるから。ただし、少ない息で歌うためには、支えが必要。支えをしっかりして、息を使いすぎないように、クチの開口部を狭くするのも、一つの手です。

 それとクチの中は縦に広げるもので、決して横には広げない事。横に広げてしまうと、声の響きが散漫になるので、注意しましょう。
 
 
 次回のレッスンからは『Non t’amo piu!/君なんかもう』ではなく『ホシピカ』こと『トスカ』の『E lucevan le stelle/星は光りぬ』と『愛の妙薬』の『Caro Elisir! Sei Mio!/素晴らしい妙薬』をやるので、譜読みをしてきて欲しいと言われました。あれ?『E lucevan le stelle/星は光りぬ』は勝手に練習してはいけないんじゃなかったの?…と言ったところ「せめて、歌詞と音だけは確認しておいてください」との事でした。まあ、この曲は有名な曲ですから、私、すでに歌詞も音も頭に入っているんです。あとは実地のレッスンだけって状態なのですが…

 あと、次回のレッスンまでに、発表会での出番の希望や歌う曲の順番などを考えておいてほしいと言われました。一度の出番で全曲歌ってもいいし、一曲ずつ三回出てもいいし、ソロとデュエットの二回に分けてもいいのだそうです。アリアと歌曲をまとめる場合は、どっちを先にするかも考えておくわけで…そんなに生徒の希望ばかり聞いていると、プログラムを考えるの、大変じゃないですか? 先生??

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