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軟口蓋を上げて歌いましょう

 声楽のレッスンに行ってきました。それも今回も、タクシーでレッスン通い(うふふ)。まるでお大尽にでもなったような気分です。

 私はタクシーに乗る時は、流しのタクシーを捕まえるのではなく、電話して、職場までタクシーに来てもらって、そこから乗り込むようにしています。

 さて、移動中の車中で運転手さんと、こんな会話をしました。

 「電話で呼び出されて、指定場所でお客さんを待っているのに、いつまでたっても客が来ない事ってありますか?」

 「週に2~3回程度(驚)あります」

 「いつまで待っていても、お客さんが来ない時はどうしますか?」

 「ひとまずセンター(タクシーの運行を統括している部署)に連絡を入れてみます。キャンセルになっている事があるし『遅くなります』という連絡が入っている事もあります。また、キャンセルではないし、連絡も無いまま、お客さんがお見えにならない時は、センターからお客さんに確認の電話を入れてもらう事にしています(タクシーを電話で頼めば、センターに依頼主の電話番号が表示されるので、それを記録しているわけですね)。けれど(センターへの)電話を非通知でかけて来るような人だと連絡が取れないです」

 「連絡が取れない場合はどうしますか?」

 「私の場合は、十分ほど待って、それでもお見えにならなければ、キャンセルとみなして、次の現場に向かいます」 まあ、タクシーも時間で働いているようなものですから、それも仕方のない話ですね。

「迎車の際に、間違えて違うお客さんを乗せてしまった事はありますか」

「一応、乗せる前に、予約されたお客様のお名前を確認をしますが、お客様の方で嘘をつかれてしまうと、こちらはお客様の顔を知っているわけでないので、簡単に騙されてしまい、そのまま乗せてしまう事もあります」 実際、そうやって、他人が呼んだタクシーにずうずうしく乗り込んでしまう客って、少なからずいるんだそうです。

 「それをされると、トラブルになる事もあるので、本当に困っているんですよ」 そりゃあ、そうだね。だって、本来乗せるはずの客をおいてけぼりにしてしまうわけだから、そりゃあトラブルになるよね。客の立場になって考えれば、自分の頼んだタクシーがいつまで経っても来ない時は、別のずうずうしい客に自分のタクシーを取られちゃったって事も、考え合わせないといけないわけだ。

 ちなみに、どのタクシー会社も、予約のための電話を入れると、その番号のお客が、一見の客さんなのか、お得意さんなのか、以前トラブルをおこした客なのかが、瞬時に分かるんだそうです(ある意味、当たり前)。で、それらの条件に応じて、優先的に車を回してもらえたり、慎重な扱いを受けたりなど、それなりの対応がなされるんだそうです。ま、客商売なら、当たり前ですね。
 
 
 さて、本日の声楽のレッスンは、タクシーを使った事もあって、定刻通りに始まりました。

 まずは発声練習からです。「日本語は、クチの中で発音し、英語はクチビルで発音し、イタリア語はクチの前で発音します」だそうです。なので、声楽では(イタリア語で歌うので)、とにかく声を息に乗せて、クチの前で発音します。しかし、声の響きはしっかりと後にキープしながら歌うのです。難しいね。

 声の響きを後にキープする…具体的には、軟口蓋を上にガッと持ち上げるのだそうです。軟口蓋を上に持ち上げる事で、クチの中に新しい空間を作り、その空間に声を響かせて、声を和らげるのだそうです。つまり『声の響きを後にキープする』と言うのは『クチの奥を開ける』という行動と、ほぼ同義です。

 私は軟口蓋をほとんど上げず(上げられずに?)に歌っているので、しっかり軟口蓋をあげて歌えるように癖をつけましょうって事です。そのための練習をアレコレと指導していただきました。

 まあ、ほんの少し前まで、私はお腹を使わずに歌っていたくらいですから、軟口蓋を使わずに歌っていても、そりゃあそうだよねと納得しております。でも、Y先生のご指導のおかげで、まだまだ不十分とは言え、腹筋を使って声を支えることが、少しずつ無意識にできるように癖が付いてきましたから、軟口蓋だって、やがてはきちんと使えるようになるでしょう。素直に指導に従って、頑張っていきましょう。

 軟口蓋をより顕著に上げるのは、高い音の時ですが、実際には、高い音にいく前に(まだ前の音を発声している最中に)軟口蓋を上げておくのが大切なポイントです。でも、これが私には難しい。実はお腹の支えだって、必要な音になってからするのではなく、その前の音の時にやらないといけません。お腹の支えも、声を後に持っていく事も、結局は、同じことなんだと思います。

 私は常に準備不足、その場その場の行き当たりばったりで歌っているわけです。でも、それはダメなんです。初見で歌っているならともかく、きちんと練習をして歌っているんですから、練習の段階で、早め早めにカラダを準備するようにならないといけないんです。

 いや、たとえ初見であっても、楽譜の先読みをしながら歌っていれば、カラダの準備だって出来るはずなんです。それなのに、いつもカラダの準備が遅い私は…要するに、歌に対する気構えが足りないって事になる…んでしょうね。

 私はすぐに声の響きを、顔の前の方で歌おうとするらしいです。これはもちろんダメなんですが、実は下手なテノールって、たいてい顔の前に響きを作って歌うものらしいです。その方が、当人にとっては『高音を歌った~』って感じがするからなんだそうですが、響きを前にしていると、音程が甘くなりがちだし、声のコントロールそのものが難しくなるし、音域も広がっていかないのだそうです。何より、声が硬くなって聞きづらいんだそうです。だから、ポニーテールを引っ張られるように感覚で、軟口蓋を上に上げて、響きを後に持ってこないとダメなんです。

 とにかく柔らかい声で歌うように、気をつけていきましょう。

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コメント

  1. だりあ より:

    おはようございます。いいお天気の連休になりそうですね。

    >無意識にできるように・・・
    これって超難しいことですよね。知り合いに、無意識にきれいな言葉遣いでちょっとした振る舞いもサラサラしていて、去り際にフワンとしたやさしい印象を残される方がいます。そういう振る舞いを意識的に作っている人の場合は、なんとなく作ってるのがわかるんですけど、その方の品の良い美しさは別格なんですよね・・・。あこがれてますけど無意識にガサツでお調子ものな私には一生かかってもムリっぽいです。

    音楽でもスポーツでも、「よいこと」が無意識にできるようになるまでが長い長い練習とか修行っていうことなのでしょうか。この世で間に合わなくても続きはあの世で、くらいの心づもりが必要な修行ですね。

  2. すとん より:

    だりあさん

     今、外は雨降りですが、まあ、平日ですから勘弁してあげます。この機会に降りきってしまって、連休はカラッと晴れてくれるとうれしいです。

     芸事は自然体になればホンモノ…なんだと思います。そのためには、何度も何度も繰り返しの練習が必要なわけです。そういう点では『あきらめない心』が必要なんだと思います。

     まあ、私は、結構、執念深いし、なかなか諦めない人なので、そういう点では資質に恵まれていると思いますが、肝心の実力が決定的に不足しているのが、残念なところです。

     ああ、フルートも声楽も、練習した分だけでも、上達したいものです。

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