声楽のレッスンに行ってきました。今回のレッスンも、仕事で忙しくて余裕のない中、行きました。ああ、時間に間に合って、よかった。
まずは、発声からです。
今回は、前回のレッスンで、何となくつかめた“脱力”って奴に気をつけて歌ってみました。なんか、いい感じです。少しずつ脱力歌唱が癖になってきたみたいでうれしいです。
脱力して歌っていると、まるで自分の声がどこに無い感じがしておもしろいです。自分の中に声はなく、自分の外に出た声も、ピアノの音や隣で歌う妻の声と混じり合って、自分の声としては聞こえません。だから、どこにも自分の声が無いんです。でも歌っていないわけじゃないんです。この感覚が、とってもおもしろいです。
息の強さは、ノドに圧力を感じない程度に押さえてみました。ちょっとでもノドに圧力を感じたら、すぐさま息の圧力を下げてみました。たぶん、この方向でいいんだと思います。これが無自覚にできるようになったら、だいぶ、歌うのが楽になるだろうなあ。
さて、コンコーネは15番です。
この15番も長いですね~。鬼門です。とにかく、この曲は以前の発声方法だと、ヘトヘトになってしまい、一曲最後まで持ちませんでした。発声方法を変え、脱力気味に歌っているので、疲れにくくなったり、歌いやすくなった部分もありますが、すでに間違いが癖になってしまって、どうにもならない部分があります。練習は、うまくいったところを固定化してくれますが、同時にうまくいってない部分も固定化するわけです。練習って、やればいいってもんじゃあないですね、反省。
それが顕著なのは…五線の上のGですね。この音がこの曲の最高音なんだけれど、私の声が、Gに届いていない箇所がいくつかあります。Gは、私にとって、出せない高さの音ではないのですが、以前の発声方法では、そこに至るまでに疲れ切ってしまって歌えなかった箇所です。発声方法を変えて、疲労度も大きく変わったのですが、いまだにその箇所に来ると、何となく歌えません。「音が届かない」のが癖になってしまったようです。
それを打開するには、「思い切り」って奴が必要なんだと思います。今までの感覚で普通に歌えば、届かないのですが、それよりも高みをめざして、思い切って歌わないとダメみたいです。しかし、「思い切り」が足りないからと言って、気合いを入れてはいけないので、そこんところが難しいです。
とにかく、この曲は、まだまだです。次回もう一回です。
さて、コンコーネは16番もやりました。
先生から「16番大丈夫?」と聞かれたので「ええ、まあ、譜読みはしてます…」と答えたものの、最近は15番に掛かりきりで、きちんと譜読みをしてなかったので、細かいところが、ちょっとうろ覚えだったりします。で、結局、かなりいい加減なまま、勢いで歌ってしまいました。おかげさまで、途中でリズムを間違えて、二拍ほど走ってしまいました。
16番は15番ほど、ひねくれていないので、歌うのは楽です。音階の上り下りのフレーズが数カ所あるので、そういうところを、気をつけるように言われました。うんとテンポを落として丁寧に練習してくると良いですと、アドヴァイスをいただきました。がんばるぞ。
さてさて、二重唱です。
我が妻に負けないように、私も暗譜をほぼ完了させました。ご苦労さん。もっとも、暗譜ができたからと言って、まだ歌えるようになったわけではないのが、つらいところです。
二重唱は、レチタティーヴォで始まって、それぞれが交互に二回ずつ小さな歌を歌って、最後は一緒に声を合わせて歌う…という構造になっています。
で、今回、真っ先に注意が入ったのは、テノールの最初の歌唱部分について。とにかくポジションを下げないで歌うこと。何度か、Gが出てくるのですが、その音を歌うたびに無意識に安心してしまうのでしょうね、Gを歌った直後、ポジションが下がるのだそうです。ダメですね。下がっては上げて、下がっては上げての繰り返しをやっているうちに、やっぱり疲れちゃうんですよね。で、やがてはGに届かなくなる…Gでポジションが下がってしまうと、それより高いAsは、当然うまく行きませんから、本当に注意が必要なんです。
特に、e nel mar の部分のフレーズは、音階どおりにきれいに上行しているので、ここで一度高めのポジションを作り、それ以降はその高いポジションを死守したまま、残り8小節を歌いきる事が大切だと言われました。そうは言われても、私はGが終わるたびに安心してしまい、安心するとポジションが下がってしまっての繰り返しで、…次々と失敗してしまうのです。ポジション、本当に大切です。
二重唱の最後のuscir dal corの部分も音階になっています。しっかりと音階という名前の階段を登って、Asを伸ばすのは、とても大切ですが、Asを歌っても、そこで気を抜かずに、次のDもしっかり歌うように言われました。私がAsからDに下がっても、まだソプラノは上に登ってBを歌っているので、私は気を抜かずに、しっかりDを歌って、ソプラノの下支えをしないといけないのだそうです。気を抜かずにがんばります。
さあ、そろそろ、アリアの方も見てもらわないといけませんね、次回のレッスンでは、アリアを見てもらうつもりで頑張りますよ~(アリアは、二重唱よりも難しいです:涙)。
コメント
はじめまして。こちらの記事が面白くて参考になったのでコメントしました。ブログ、お気に入りに入れて読ませていただきます♪またお邪魔させて下さい^^P
>浅草美容院さん、いらっしゃいませ。
おもしろいハンドルネームですね。
ところで、喜んでいただけて感謝ですが、この記事のどのあたりが面白くて参考になったのでしょうか? 該当個所について、ほんのちょっとでも書いていただけると、話が膨らみ、有意義なコメントのやりとりができるのではないかと思われます。次からは、もうひと言添えてコメントいただけますと、感謝です。
昨日の雪は影響ありませんでしたか?
私は幸い、電車が止まる前に帰り付きました。
ところで高音ですが、私の場合、HI-CやBを出す前に、軟口蓋を上げたままポイントを下げるな!と。
そうやって必死こいていると最高音の一つ前で開いちゃって鳴らしちゃったりするんですね。
そうなるともうHI-Cは出ません。
出ないのが当たり前だそうです。
ポイントを上げた状態で開かずに、最高音で思い切って開く!
ということができずに壁にぶつかっています。
Aで開いちゃいけない!と思うと力が入ってグエッてなってCなんて余計出ません。(;;)
発表会まで2週間。
このままだと壁が突破できずに、ヤマ場の2か所でこけそうです。(;;)
Cの出る確率が非常に下がってきています。
ああぁ、何でこんな歌選んじゃったんだろう。
そうそう、この前のスーパーオペラでテノールの方が失敗してましたが、
あれ、よーく分かります。
彼にはとっても親近感を覚えました。
私も同じことやってますから。(^^;)
>BEEさん
実は昨日は、溜まった有休を消化してました(笑)。休日出勤の嵐だったので、たくさんお休みが溜まっているんですよぉ。いやあ、お疲れさんだったんで、たまには休まないとねえ…って事で、一日ユルユルして、夜は映画を見に行ってました、申し訳ない(謝)。
スーパーオペラレッスンは、録画に失敗して見ていないのですよ、テノールの回だったのに(涙)。再放送で見ます!
HI-CやB…憧れですね。私はまだ、G~Aあたりを安定して出すことが目標ですからね。バクチで出せても歌では使い物にならないわけで、きちんと安定して出せないと、モノにならないのです。焦らずに、少しずつ、音域を広げ、安定して歌える音を増やしていくつもりです。
二年前はF#に苦労していたのに、今はもう目をつぶっていても大丈夫なくらいになりました。だから、今、G~Aで苦労してますが、きっとしばらくすると、目をつぶっていても大丈夫なくらいになるはずだと、自分を信じています。
>Cの出る確率が非常に下がってきています。
生意気言うと、たぶん、メンタルの問題だと思いますよ。BEEさんはすでにCが出せるはずです。でも「Cが出なかったら、どうしよう」「うわあ、本番だあ~」とか思っているので、カラダに力は入り、当該箇所に来ると、なんか余計な事をして、Cを出す確率を下げちゃうんだと思います。
出せない人は、何度やっても出せません。何度かやれば出るなら、それは出せるんですよ。ただ、緊張して、Cを出せるようなにカラダを持って行かれないだけなんだと思いますよ。
それこそ、危ないところは、キーを下げて練習して、少しずつキーを上げてみたらいかが? そうやって、カラダの使い方を確認していけば、良いかもよ。
おはようございます。
ストンさん、ありがとうございます。
仰る通り、メンタル面も大きい気がします。
要するにメンタルは神経系統や筋肉に直結するってことですね。
私、人前で歌うときは直前まで舞台袖でジタバタしています。(^^;)
やれやれ。
休日出勤が多いのは大変ですね。
うちの会社&事務所、休日出勤をする社員は滅多にいません。
その分、平日の夜が多いですね。私もですが。。。
最も今の時期は年度末を控えているので土曜出勤は結構います。
私の場合、一応仕事があって、歌は趣味だから歌っていられる感じです。
贅沢は言えないですね。(^^;)
>BEEさん
舞台袖でアガるのは仕方のないことです。問題はその“アガった”状態を味方にできるかどうかって事なんだろうと思います。そういう意味でも、舞台経験というのは必要だろうし、リハーサルも必要なんだと思います。
舞台で無駄にアガらないためには、普段の練習をなるべく舞台と同じ状態にするのがいいって聞きます、つまり、逆に言えば、普段の練習と同じ事を、舞台袖でもできると良いのでしょうね。
私は、BEEが来て下さった、昨年の秋の演奏では、舞台裏で、ずっと音叉を鳴らして聞いてました。ちょうどあの頃の私は、音叉にはまっていました、毎日毎日音叉を聞いていたので、舞台にも音叉を持って行ったのですが、それのおかげもあって、ありと平常心で舞台に臨めました。
仕事は…趣味よりも大切なので、これは忙しいのは仕方がないと言うか、むしろ感謝なくらいです。後は、カラダを壊さないように、ほどほどにセーブしていく事ですね(笑)。