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いよいよプッチーニにチャレンジです

 声楽のレッスンを受けてきました。

 いつも、レッスンの冒頭は発声練習なんだけれど、今回は発声練習は無し。その代わりに“初見大会”をしました。課題は「コールユーブンゲンの36番b)~e)」の課題。なぜ、これに? 理由は簡単、コールユーブンゲンを先生がペラペラとめくっているところに私が「ストップ!」と声をかけたら、たまたまそのページだったからです。ちなみに「六度の音程練習」なんだそうです。

 初見でサラっと歌ってみました。まあ、初見と言っても、ピアノの伴奏は付くし、隣で妻(音感持ってます)も歌っているので、それらを頼りに歌えたので、色々と手助けがある中での“初見大会”だったので、まあ何とかカタチにはなっていたと思います。もちろん、細かく見ると色々と怪しいところもあっただろうけれど……それにしても“初見大会”は面白かったよ。この手の課題は、少し前なら、全然歯がたたなかったろうけれど、今は怪しいながらもカタチになるんだから、一応それなりに、上達はしているのだと思います。

 さて、コンコーネは12番です。“初見大会”をしている時から、なんとなく発声に違和感があって気が散っていたので、最初はついつい複符点が甘いまま歌ってしまいました。

 しかし、なぜ“発声に違和感”を感じていたのかな? まあ、一つは『発声練習していないため』はあるだろうけれど、単純にそれだけではないような気がします。やっぱり、疲れていたのかな? それとも歌う場所がお教室(よく響くんですよ、ここ)だから、ついつい省エネで歌ってしまうのか? 毎日アクートの練習をして、ノドがワニャワニャになっていたのか……おそらく、それらすべてが少しずつ関係しての違和感なんだろうなあ。

 とにかく、発声がノリノリではないので、12番は、高い音のポジション取りとか発声に違和感があって、なんかうまく歌えませんでした。高い音がうまく出ないと、ついつい無理やりになってしまうのは私の悪い癖なんですが、特に高いGはガッツポーズで力付くで出そうとしましたが、それでもなんかうまく出せません。イマイチは、やっぱりイマイチなんです。先生からは「ガッツポーズではなく、ポジション取りをきちんとして、高めに音を取って歌うことが肝心です」と言われました。この曲は。もう1回となりました。

 コンコーネ13番は、ブレスに注意して、決められた場所以外ではブレスは取らないようにして歌いました。

 2ページ目2段目の最初の小節の八分休符に注意です。こんな感じの似たようなカタチのフレーズが何度か続くけれど(コンコーネは練習曲なのであっちこっちに罠があるので)それぞれのカタチが微妙に違うので、注意注意です。ま、それでも、この曲はとりあえずOKとなりました。なので、次回のコンコーネは12番と14番です。

 次回から歌う曲をいただきました。なんと、オペラアリアです。プッチーニの歌劇「マノン・レスコー」のテ・グリューのアリア「美しい人の中で/Tra voi, bello, brune e bionde」です。「マノン・レスコー」には、テノールのアリアが二曲ありますが、短くて地味な方(笑)を歌います。

 しかし、いきなりプッチーニのオペラアリアですか? てっきり、イタリア古典歌曲かトスティの歌曲から選択してもらえるとばかり思っていましたが…。

 「今のすとんさんなら、この曲がギリギリ歌えると思う…」と先生がおっしゃっていましたが、本当ですか? ギリギリで向こう側に落っこちてませんか? だって、譜面が真っ黒で、リズムがすごく難しいんですけれど…おまけに私の音域外の高音Aもありますし…。あ、表情記号もたくさんあるし、テンポもユレユレだよ、この曲。それにテ・グリューってスピント系テノールの持ち役じゃなかったっけ? 

 なので、歌えるか歌えないかで言ったら、ちょっと自信がないですよ。

 でもまあ、勉強の一環ですから、頑張って譜読みをしてみます。でも、一週間で譜が読みきれるかな?

 まだ時間があったので、「なにか他に曲は準備してないの?」と聞かれたので「『私は心に感じる/Sento nel core』を家で譜読みしてますが…」と答えたところ「じゃあ、それ行こう」って事になって、ひとまず歌ってみました。

 「私は心に感じる/Sento nel core」を(途中まで)歌ってみました。さっそく、一部、譜面の書き換えです。「他の人たちはよく分からないけれど、我々(キング門下)では、このように歌います」と言うわけで、1番の歌詞を一部変更しました。変更と言っても、いわゆる譜割りの変更です。

 「この曲は真剣に歌うと、とても難しい曲なので、すとんさんは難しい事は考えないで、単純に“発声練習の曲”として割り切って歌ってみてください」と言われました。なので、言葉どおりに、発声練習の曲として、この曲は次回もやります。

 ただし、あくまでメインは「マノン・レスコー」の方なので、そっちを重点的に練習して来ること。『私は心に感じる/Sento nel core』はあくまで、お・ま・け?…扱いです。

 前回のレッスンでは見事にアクートを決めた私でしたが、今回のレッスンではことごとく不発に終わりました。「あれが百発百中にならないとね」とは先生のお言葉です。道はまだまだ険しいです。

 Sento nel coreやマノン・レスコーの曲が歌えるようになると、音大受験可能レベルの歌唱力なんだそうです(ただし男子限定。女子はもっともっとレベルが高いそうです)。…とは言っても、ピアノも弾けなきゃ、聴音もソルフェもできない、人生五十年なオッチャンには関係ないですが(笑)。でも、それって、一つの区切り…って感じなのかな? 私が高校生なら「音大に行くか、一般大学に行くか」で悩むところに来たって事でしょ。

 ああ、感謝だな。

 …しかし、いいのか? この程度の実力で音大受験しても(笑)! あ、そうか“音大受験可能レベル”であって“音楽合格レベル”ではないわな(爆)。「受験してもいいですよ~」レベルであって「受験すると合格しますよ~」レベルではないわけで…。ちょっと安心しました。

 人生、初プッチーニだ。がんばろ。

コメント

  1. グレッチェン より:

    初プッチーニおめでとうございます。すとん様は声にエネルギーがあるからヴェリズモ良いと思います。コンコーネ13は美しい曲ですが私はブレスが短いのでどこかチョンボしないとキツイです。声楽は体調やちょっとの息の取り方の違いがすぐに声に跳ね返ってくるのが怖いですね。プロはその辺のコントロールが凄いなって思います。昨日ユーチューブで塩田さん出してみました。以前聴いたときはもっと生々しい感じがあったような気がしていたのですが どうしてとても美しかったです。すとん様の記事がなければ塩田さんを聴かなかったでしょうからとんでもなく損するところでした[E:sweat01]私は美しい曲を聴くとすぐに、ワッ[E:shine]私も歌いたいーとなって足元も考えずに飛び付くから 穴に落ちるんです[E:downwardright]今度も気を付けないと。プリロゼ様、有難うございます。本当に嬉しいです[E:happy02] 本番に向けてお稽古がんばりますわ[E:note]

  2. おぷー より:

    http://www.youtube.com/watch?v=jREUgYbeT3I
    プッチーニ聴いてみました。
    この曲、ストンさんの声質に合っていると思います。
    流石に先生は選択がよろしいです。
    頑張ってモノにして下さい。
    アップされるのを楽しみに待ってます。:D

  3. 椎茸 より:

    新しい曲のスタート、おめでとうございます。
    すとんさんの声は、以前の音源で聴かせていただいたことがあるのですが
    よく通って、ほんとうにソロ!っていう感じですね。
    自分は、なかなかそうもいかず、長いこと同じところをぐるぐる回っている…というところです。でも頑張ります!
    Sento nel core は、自分が大昔に練習したときも歌詞の一部を直されました。
    そういう流儀が多いのかもしれませんね。

  4. すとん より:

    グレッチェンさん

     プロのブレスコントロールはすごいですね。たぶん、アマチュアとの一番の違いは、ここにあるんじゃないかと思うほど、違います。日頃の鍛練の違いなんでしょうね。

    >すとん様は声にエネルギーがあるからヴェリズモ良いと思います。

     ありがとうございます。良いかどうかは別として、ヴェリズモは大好きです。ヴェリズモのテノールアリアは大好物です。全曲制覇したい気分ですが……声が合わない(涙)。ヴェリズモはスピント系のテノールの庭ですからね。私はリリコ系なので、ヴェリズモではなくベルカントオペラ[もちろん俗称]の方が声に合うらしい(声には合うが、テクニック的に合わない:涙)のです。

     私にモナコやクーラのような声があれば…ああ……。

  5. グレッチェン より:

    ごめんなさい 私の中ではプッチーニはヴェリズモなのです たぶん師匠の分類の影響かと思います[E:coldsweats02] 私がプッチーニ歌おうとすると アンタはまだヴェリズモ早い[E:impact]歌わないで[E:sign03]と怒られますorz

  6. すとん より:

    おぷーさん

     コレッリですか? それはまた、参考対象がデカ過ぎるって。キング先生のチョイスの見事さには同意しますが、声質に合っているかな~? でも、コレッリは好きな声です。こんな声に憧れます。でも彼はスピントを超えて、もはやドラマティコでしょ。

     テ・グリューは本来、スピントやドラマティコのためのアリアなんだそうですが、私は軽めのリリコな声で、私なりに歌ってみたいと思ってます。別にどこかの演奏会で聞かせるわけじゃないし、その辺は気楽に考えてます。

    >アップされるのを楽しみに待ってます。:D

     あはあは…、ちょっと歌ってみたら、やっぱり高音Aに難点を抱えておりますです。だいたい、私の声域外の音だからなあ…。アップできるほどに仕上がれば良いのですが…。

  7. すとん より:

    椎茸さん

    >よく通って、ほんとうにソロ!っていう感じですね。

     そうなんですよ。そういう意味では声には恵まれていると思いますし、いい楽器を神様からもらっているなあって思います。……でも、いいことばかりでもないんですよ(笑)。合唱やアンサンブルでは、一人でギンギンな声で歌っちゃいますから、声がハーモニーに溶けない溶けない(涙)。

     だからこそ、もっともっと発声テクニックを磨いて、ハーモニー系の音楽に対応できるようになれるといいなあと思いますし、逆もまた真なりってやつで、ハーモニー系の地声の人だって、発声テクニックを磨くことで、ソロの声を作っていく事はできると思います。

    >Sento nel core は、自分が大昔に練習したときも歌詞の一部を直されました。
    そういう流儀が多いのかもしれませんね。

     改めてCDを聞いてみると、キング先生に直されたように歌っている人も案外多い(って、私がもっている5~6人の歌手はみんな変えてた:笑)ようですね。もっとも、楽譜どおりの譜割りだと、歌いづらいですわ。

  8. プリロゼ より:

    プッチーニ、大好きよぉ!!
    ぜひモノにしてUPなさってねぇ[E:heart01]

    >「なにか他に曲は準備してないの?」って、課題以外になんかないの?ってこと?
    すごい・・・ワタクシ、フルートも課題以外はお遊びでしかやんないからぁ[E:crying]
    突然言われたら、さりげなく話題変えちゃう(笑)

    音大、いまから行っちゃえ~っ[E:dash]

  9. すとん より:

    もう一つ、グレッチェンさん

    >ごめんなさい 私の中ではプッチーニはヴェリズモなのです

     謝らなくてもいいですよ、私の中でも「プッチーニはヴェリズモ」です。なので、キング先生から、今回の曲をもらった時は「???」だったんですよ。うれしい反面「これ、歌っていいの?」みたいな迷いがありました。

    >私がプッチーニ歌おうとすると アンタはまだヴェリズモ早い歌わないでと怒られますorz

     プッチーニに限らず、ヴェルディやワーグナーは、往々にして、そういう扱いを受けますね。マリア・カラスが早々に声を失ったのは、キャリアの始めの頃から重い声の役ばかりを歌っていたためだって言われます。長く歌いたいなら、重い声の歌は後回し(そういう意味ではプッチーニは後回し)にした方が良いのかもしれません。…それに、ソプラノだったら、ヴェリズモ歌わなくても、歌う曲には困らないでしょ(笑)。

  10. すとん より:

    プリロゼさん

     「私は心に感じる/Sento nel core」は、たまたまですよ。前の課題曲の「私を死なせて/Lasciatemi morire!」が思いがけず早めに終了してしまい、その時点では、まだ次の曲を私がリストの中から選択していなかったので、じゃあ、次の曲は先生の方で何か考えておきましょうって事で、今回の「マノン・レスコー」になりました。もっとも、その間、私は私で、「私を死なせて/Lasciatemi morire!」の次に歌うイタリア古典歌曲として「私は心に感じる/Sento nel core」を選んで、予習していただけの話です。

     なので、今は「マノン・レスコー」と「私は心に感じる/Sento nel core」の練習がメインですが、次に歌うイタリア古典歌曲もぼちぼちと決めて、譜読みを始めておかないと「私は心に感じる/Sento nel core」が終わった時に「次はこの曲でお願いします!」って言えないので、またまた急いで選曲作業に入ってますよ(汗)。と言うのも、私は譜読みが遅い人なので、準備にある程度時間がかかるんですよ。

  11. グレッチェン より:

    それがー 歌う曲に困るんですよ だって真珠採りのナディールのロマンスとか ウェルテルの 春風よ、なぜに?とか(テ、テナー)が歌いたいんですもの。隣の家、芝生は緑[E:clover]、花は紅[E:tulip]

  12. すとん より:

    グレッチェンさん

     ? そうか~、テナーの曲が歌いたいわけね~。

     でも、それは無理だね~。だって、グレッチェンさん、女性でしょ。それもルチアを歌うほどの高くて軽いソプラノでしょ。せめて宝塚の男役程度の声があれば、ともかく、ルチアを歌っちゃう人なら、そりゃあ、ムリムリよ。

     ならば、テナーの曲を一オクターブ上に移調して、演奏会用のアリアとして、歌曲のノリで歌うというやり方がないわけではないけれど…、普通はやんないよね。

     それとも、ルチアは捨てて、頑張って音域を低音方向に拡張してみますか?

     合唱をやっていると、時折、テナーにドスのきいた声のオバチャンが混ざっていたりします(笑)が、そういう人なら(カタチだけですが)移調せずにテナーの曲が歌えると思いますが、女声と男声では声の響きが違うから、合唱ならともかく、ソロだと、全く違う曲と言っていいほど、聞いた感じが違ってくるから、ナシだね~。

     最後の手段として、男性ホルモンを注射すると、音域が下がるし、声の響きも男性のようになるらしいけれど、それをやってみる?(笑) もっとも、そうやって、仮に男声を獲得したとしても、それがテナーの声になるという保証はどこにもないけれどね。

     楽器なら、欲しい楽器を買ってくればいいんだけれど、声は自分の声しかないから、自分の声で精一杯頑張りましょう。

     実は私だって、ソプラノの声が欲しいよ。それこそ、ソプラノの声を手に入れたら、ルチアを歌いたいのになあ~。

  13. BEE より:

    プッチーニ!
    ストンさんにも来ていただいた2月の発表会で歌ったドレッタの悪夢がトラウマ化しとります(^_^;)

    元々、自分で選んだ曲ではなく、なかなか決めてこない私に業を煮やした先生から勧められた曲でした。
    私が自分で決めないのは珍しいんですけどね(^_^;)

    ドレッタは短いからと説得されたものの、私の課題オンパレードで大変でした。
    わたしゃ、正直、プッチーニの顔は暫く見たくありまっせん(^_^;)

    ストンさん、頑張ってくださいねぇ(^.^)
    是非是非、聴かせてください(^.^)

  14. すとん より:

    BEEさん

     プッチーニはトラウマですか? 聞いている限りでは、そうでもなかったですが、本人的には色々とまあ…思うところあるのかな? 私はBEEさんの『ドレッタ』は、あの時にも伝えたと思うけれど、キライじゃないよ。

     トラウマと言えば…私は、実はまだ、オペラアリアは歌いたくないんだ。でも、課題として与えられたら、仕方ないよね。とりあえず、頑張りますよ。

    >ドレッタは短いからと説得されたものの、私の課題オンパレードで大変でした。

     私のも短いんだ。でも、難しいんだ。実際、私の手に負えないんだけど…この事は、まだキング先生には内緒だよ(笑)。

    >是非是非、聴かせてください(^.^)

     なるべく、聴かせる方向で頑張るからね。だから、私の声域が拡大することをお祈りください(現状の声域では、絶対に歌えないんです:涙)。

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