この話、よく聞きますが…ほんとかな?
昔、マリオ・デル・モナコというテノール歌手がいて、彼はドラマティコ・テノールとして活躍したのだけれど、実際のところは、テノール音域が出る、バリトンの音色を持つ歌手…だったんだと思います。
そんな彼が、発声練習などでは、高音の練習はしても、低音の練習はあまりしなかったそうで、それを不思議に思った周囲の人が尋ねたところ、上記のセリフが返ってきた…という話を聞いた事があります。
本当に低音ばかりを出していると、高音が出づらくなるかは、私は分かりませんが、低音ばかりを出していて、高音をしばらく出していないと、高音発声の筋肉は、あっという間に衰えるのは、事実だろうと思います。
生まれつきのノドがテノールの人とか、天才で悩まずにテノール音域が歌える人はともかく、普通のテノールにとって、高音域は鍛えられた筋肉と卓越した発声技術によって可能になるわけだから、筋肉が衰えると、高音が出しづらくなるのは理屈で分かります。まして、そもそものノドがバリトン寄りのテノールなら、そこは死活問題なのかもしれません。
おそらく、その手の理由でモナコは低音発声を避けていたのかもしれないけれど、そもそもが平凡な才能と技術しか持ち合わせていない私など、そこをモナコ以上に気にするべきなのか、それとも逆に気にしても仕方ないのか、一体どちらなのか、それすら迷っています。
まあ、そんなに迷わなくても、高音発声なんて、できていないんだけれどね。
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