声楽のレッスンに行ってきました。
まずは発表会の打ち合わせから。今回の発表会の参加人数は、とても少ないのだそうです。まあ、当門下の発表会は、自由参加制ですから、日々のレッスンだけで発表会に参加しない人もいれば、出たくても、日程的に都合が付かなくて参加を取りやめる人もいるので、いつもそんなに大勢の参加は見込まれないのですが、それでも今回は、かなりの少人数での開催となりました。ううむ、ちょっと残念。
まあ、参加人数が少ないと、一人あたりの持ち時間が増えるわけです。
今回は第二部で「ボエーム」のハイライト上演をやる予定で、そちらに出演する人たちは第一部の通常形式の発表会の持ち時間が少なめになる予定でしたが、全体の参加人数が少ないために、それぞれの持ち時間が多少、多めになりました。
私も第一部の通常形式での発表会で、オペラアリアを一曲歌うつもりで、色々と考えて、短めの曲を用意するつもりでいましたが、多少は時間に融通がきくことになり、改めて選曲に関しては練り直すことにしました。前回までは、先生から3分前後の曲と言われていて、そこに1分程度の曲(笑)を持っていくつもりでしたが、さらに時間があるとなると、さすがに1分程度の曲では短いかな…もう少し、普通サイズの曲を持って行った方がいいかなっと悩むようになりました。
まあ、次のレッスンまで半月ありますから、選曲については、じっくり悩む事にしました。
それと、当然、発表会への参加者の人数が少なくなると、発表会への参加費も多少はお高めになります。まあ、それは仕方のない事です。おまけに、今回は、ボエームの部分で、プロの方々に助演をお願いしていますので、その方々への謝礼も参加費とは別途用意しないといけません。
発表会(第一部の部分)のピアノ合わせは、発表会費用に組み込まれますが、ボエームの音楽稽古は、別会計になります。まあ、これはピアノ合わせと違って、長時間の稽古を゛複数回に渡って行うわけですから、これも仕方ないです。まあ、素人レベルとは言え、オペラをやるわけですから、あれこれ掛かるは、ほんと、しょうがない。オペラって、金食い虫だからね。そこは腹をくくらないと…ね。
さて、前回のレッスンで提出した「ボエーム」の台本にダメ出しがされました。ダメの内容は「長すぎる」です。まあ、それは私も承知していたわけで、そこからカットすればいいやと思っていたので、それは良しです。
で、それに対して、先生の要望がありました。一つはこの台本をカットして短くしてナレーションで使うこと。まあ、これは私の想定の範囲内です。もう一つは、ナレーション原稿化のために削除した内容を復活させて、歌劇「ボエーム」のあらすじ本として、プログラムに添付する事。つまり、私が最初に提出した台本を元に、それを短くして“実際に舞台で使用するナレーション原稿”を作ることと、元の台本を長くしたモノを、プログラムに添付して、休憩時間に読んでもらうための“ボエームのあらすじ本”を作る事。この2つを用意してもらえないだろうかという依頼です。
まあ、ナレーション原稿の方は、最初からの依頼だし、元々カット前提で書いた原稿だから、まあいいとして、あらすじ本の方は、ちょっと大変かなって思いました。だってね、カットするのは楽だけれど、付け足すのは、結構シンドいよ。まあ、付け足すとしても、第一幕のベノアのシーンと、第二幕前半の合唱のシーン、最後のコメディーシーン、第四幕の中頃にあるそれぞれのメンバーたちが退場していくシーンの4つと、全般的な見直しをすればいいかなって思ってます。
まあ、大変は大変だけれど、自分の勉強にもなるので、両方取り組む事にしました。頑張りますよ。
さて、肝心のレッスンですが、まずはハミング練習から行いました。今回、注意されたのは「後ろを開ける」という事です。ハミングの響きが、どうにか上に定着してきましたが、今度は後ろに開けましょうという事です。一難去ってまた一難…というべきか、学ぶべき事なら山のようにあるってわけです。
ハミングを終えて、実際に声を出しての発声練習になったところで、なるべく気張らずに発声することを注意されました。とにかく、緊張しない事。頑張らない事。大きな声で歌おうとしない事。あくまでも、何気なく、楽に、ふわっと声を出すことが大切です。もちろん、それは胸から上の話です。力む事で、ノドに力が入ることを避けるのです。なにしろ、ノドに力が入っては、出せる声も出なくなってしまうわけですからね。特に今回のボエームでは、高い音が普通にバンバン出てきますから、それに対して、一々力んでいたら、何もできない…ってわけです。
そして、そうは言いつつも、腹筋は必死になって支えなければいけません。「ノドは楽に、カラダは必死に」歌うわけです。
それに合わせて、今回は舌の練習もしました。ノドを脱力して柔らかくして歌うのは、もう何遍も練習してますが、今回はそれに加えて、舌も柔らかくして歌う練習をしました。ノドも舌も柔らかくしないと、良い声は出ないのです。
たかが発声、されど発声です。しかし、こうやってY先生に毎回のように発声を直してもらっているおかげで、最近、私は自分の声が、ようやく楽器になりつつあることを感じています。昔は、音域の広さとか音量の大きさばかりにこだわっていた私ですが、Y先生に師事するようになって以来、音色を整える事や音程を安定させる事などを学び、中音域での発声が安定してきた事と、声の楽器化は、つながっていると思います。いくら高い音を大きな声で歌えても、その声が怒鳴り声であっては、ちっとも音楽的ではありません。
私、実は以前は自分の声があまり好きではありませんでした。だって、いい声ではなかったからです。でも、今は、だんだん好きになれるようになってきました。これもY先生に発声を習ってからの変化です。ちなみに、話し声の方は、相変わらず、好きになれません(笑)。
自分が変わる、成長するというのは、いくつになっても嬉しいことです。
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コメント
ふむふむ。声の成長といえば、ここ何年かは劇的にかわりました。習い始めとはそういうもの?わらなかった事がわかってきた、という感じ?しかし、声の成熟はなかなか難儀です。最初の三年過ぎたくらいでかなりよくなり、その後一年で結構、理想の声の方向性に向かい、今はそう、伸び悩み、スランプです。ここからはなかなか進みまは鈍行でしょうな〜。あとは粛々と鍛錬するばかりなり。。。洗練というなの終着駅を目指します(笑)
当然ですよね~
普通は余程の事をしない限り後退はせず、上昇していきますもの。
然るに、私は、基礎からひっくり返りました(涙)
ここ迄自分が「バレリーナ」に生活からなっていたとは・・気付くの遅すぎました。
使い分けを頑張るしかないです。。。
>イタリア式レッスン
へえ、毎日ですか~? お財布に優しくないですよ~
イタリアではレッスン代安いのでしょうか、それとも、裕福で酔狂な人しか習わないんでしょうか?
過去イタリア在住7年の現先生は常日頃「家で練習するな」とやはり言います。
癖が強まるからと。
お喋りのタイムあまりないんで、すとんさんに聞いちゃいました (*^^*)
アデーレさん
なんでもそうですが、習い始めは画期的に変化します。やがて、その変化が落ち着くと、次の変化の時まで、横ばいの時機が続きますが、やがてまた変化していきます。
私、このような変化って、昆虫的だなって思ってます。昆虫が苦手なら、エビでもイカでも何でもいいです。外骨格の生物の成長の仕方と同じだなって思ってます。つまり、外から見える成長は、段階的で、変わってはとどまり、ととまっては変わるの繰り返しですが、体内の成長は常に続いていてるってわけです。
>声の成熟はなかなか難儀です。
これは簡単、単純に年を取ればいいんです。ですから、オトナになってから始めた人は、最初から声が成熟しているので、後はその成熟した声をうまく引き出せるようになればいいだけの話です。
むしろ、若々しい声を出せる時機が過ぎてしまった事の方が、うらめしいです。
wasabinさん
バレリーナとの腹筋の使い方の違いの件ですね。外出先で読んだので、元記事にコメントをつけられないまま、今に至ってしまいました。
私が思うに、声楽家とバレリーナの腹筋の使い方は、そんなに違ってないと思いますよ。お腹を常にペタンと凹ませておく事は、声楽家もバレリーナも同じです。違いは、吸った息を肩に逃がしていくのがバレリーナなら、腰や背中に逃がすのが声楽家です。だから、声楽家は息を吸うと背中がふくらむんです。また、息を吐く時だって、声楽家は、お腹を引っ込めたまま、さらに腹筋を上の方にひっぱって肺を上に押し上げていきますから、そこもバレリーナと同じだと思います。違うのは、肩の使い方だと思います。
>イタリアではレッスン代安いのでしょうか、
安くないですよ(笑)。ただ、イタリアでは、趣味で歌を習う人なんていないようですからね。歌を習う人はプロになるのが前提ですから、高くてもいいんです。レッスン代がなければ、将来のギャラから支払うというやり方もあるようです(先生からすれば、有望な生徒に投資する感覚です)。
>それとも、裕福で酔狂な人しか習わないんでしょうか?
グローバルな視点で考えるならば、いい年したオトナがプロになるわけでもないのに、わざわざ謝礼を支払ってまで、歌や踊りを習うなんて、それこそ“裕福で酔狂な人”である証だと思いますよ。21世紀の日本人だからできる事…だと思います。
“道楽者”という日本語を、的確に外国語(例えば英語でもイタリア語でも何でも可)には訳せないでしょ? これは日本人が昔から文化的な社会を作り、豊かな精神生活を送ってきた証拠であり、我々はその系譜に連なる人間なのです。
>過去イタリア在住7年の現先生は常日頃「家で練習するな」とやはり言います。
ここが悩ましいところで、イタリアのように、毎日レッスンに行くのなら、家で練習してはいけないと思います。
レッスンでは、技術を習う以外に、歌手としてのカラダを作るという目的もあります。ですから、毎日レッスンを受けるのが無理ならば、自分で歌に必要なトレーニングをして、歌手としてのカラダを作っていかないと、いつまでたっても上達しないと思います。たしかに、一人で練習していくと、変な癖も付きますね。それを防ぐために、レッスンでは、自宅練習のやり方を習い、きちんと定期的にレッスンに通って、変な癖がつかないように先生に管理されないといけないのだと思います。
おはようございます。
僭越ながら、再コメです m(__)m
バレエはお腹、つまり肋骨から下を思いっきり凹ませ(体幹部からで、理想は外側は強いテンションかかってません)、水戸黄門サマは真下に常に向けるのが基本ポジションです。
そのままで息をするのですから、忠実にやるとオペラ系は歌えません。
バレエは例えば、、お蕎麦を啜る、息をお思いっきり吸う、吸ったままのそのポジションでお腹はキープです。
すとんさん、ちょっとやってみて下さい。
それで身体、特に腹筋を使って喉声でなく歌えたら、違う種の人ですよ(笑)
腹筋がプルプル短時間でしちゃいますでしょ?
歌も体幹部の腹筋を使いますが、違うのはお腹の外側にも少しテンションかかります。
凹めません、肋骨を自由に動かし、お腹は伸ばすのはバレエも歌も同じでしょうが、 そこからバレエの様に更に内臓を持ち上げる程凹ませてキープしたままにはしません。
これまで何人かの先生のお腹を触らせてもらい説明も受けた経験から申し上げてます。
ボイストレーナの先生が20代に数年バレエをある程度のレベル(多分私より上かも)までやった方が、まるっきり違うと仰ってます。
そして、両方経験し、なおす過程にある私の実感です。
ところで、、。すとんさん、もしかして、多少お腹でてますかあ?
その場合はニュートラルにするため、凹ませる必要あると思いますね。
こちらでは失礼になるなら、ご異見私の方で頂戴しても結構ですよ (*^^*)
wasabinさん
>腹筋がプルプル短時間でしちゃいますでしょ?
…しますね、プルプルどころか、すぐに攣ってしまいました。歌いながら、腹筋や脇腹が攣ってしまい、本当に大変でした…か、そんなのは、鍛えていけば、克服できますし、今はひとまず、プルプルはしますが、攣らなくはなりましたよ。
>そこからバレエの様に更に内臓を持ち上げる程凹ませてキープしたままにはしません。
そこがwasabinさんとの違いですね。内臓を持ち上げるような動作(実際には、横隔膜で肺を下から上に押し上げていく動作)がマストです。ただし、キープではなく、常にグイグイ上へ上へと、攻めていきます。別にこれは呼吸のためではなく、腹直筋を最大限に引っ張っていくために必要な動作です。腹直筋U字型に引っ張る事と、背筋をJ字型に引っ張っていく事(肛門をカラダの前に持っていくような動作です)を同時に行う事で、高音発声が可能になると、複数の先生方から教えていただきましたが…これはなかなか難しく、習得にも時間がかかると言われましたので、焦らずに学んでいます。
そう言えば、このカラダの使い方はテノール特有の技術だとY先生に言われた事を、今思い出しました。おそらく、ソプラノはこのやり方ではなく、もっと違ったやり方をしているのかもしれません。
>ボイストレーナの先生が20代に数年バレエをある程度のレベル(多分私より上かも)までやった方が、まるっきり違うと仰ってます。
じゃあ、違うんでしょうね。wasabinさんが正解で、私が間違っているんだと思います。
>その場合はニュートラルにするため、凹ませる必要あると思いますね。
見かけ上の出っ腹は、全然問題にならないでしょう? むしろ、テノールには、出っ腹の人の方が多いくらいですって。大切な事は、見かけの出っ腹ではなく、腹筋を上に持ち上げる事と、背筋を下に引っ張り下ろす事です。それさえできれば、テノールは、デブでもチビでもハゲでもいいのです(笑)。なにしろ、テノールは存在そのものが希少なんですから。見かけにこだわる必要はないのです。