声楽であれフルートであれ、初心者の頃は、息が続かなくて、長いフレーズを演奏しきれずに悩むことがあります。そして思うことは「もっと肺活量があればいいのに…」ですね。
もしも本当に肺活量の問題ならば、女性は声楽や管楽器をやるべきではありません。なぜなら、男性と比べると、女性はどうしたって肺活量では勝負になりません。肺活量がなければ、歌もフルートもダメならば、女性には向かないわけで、女性はピアノと弦楽器をやっていればいいんです。
でも、女性のフルート奏者はたくさんいるし、ソプラノ歌手のほとんどは女性です。女性でも、きちんとフルートも吹ければ、歌だって歌えるのだから、息が続くか続かないかは、肺活量の問題ではない事が分かります。
つまり、問題は息の量ではなく、息の使い方って事になるわけです。息の使い方が、まだまだ未熟で、息のかなりの部分を無駄遣いしているために、息が足りなくなって、続かなくなる…というのが正解です。
つまり、練習を重ねて、技術の習得がある程度なされれば、それほど息が足りなくなるという事はなくなります…それにはある程度の時間が必要となります。もちろん、技術の習得に時間がかかるという事もありますが、それ以前に、歌うカラダ、笛吹くカラダが出来上がらないと、息を効率よく使うことが出来ないからです。これは単純に、筋肉と神経の問題です。
なので「息が続かない(涙)」と悩んでいる初心者の方々は、練習し続けていけば、やがて解決する問題なので、あまり深刻に考える必要はありません。焦りは禁物です。
具体的に言えば、腹式呼吸をマスターする事。息の支えに熟練する事。息量は少なくても、トルクの強い息を吐く事、などです。
ただし、病気を持っている人は、必ずしもその限りではありませんので、そこは差っ引いて考えてください。具体的に言えば、私は喘息持ちですので、調子が悪くなると、別に発作が起こらなくても、みるみる息が続かなくなります。逆に言うと、息が続かなくなったら、喘息状態に突入したんだなあと理解するほどです。
まあ、いくら努力を積み重ねても、さすがに病気にはなかなか勝てませんから(笑)、これは仕方がない。
もっとも、フルートだけならば、きちんと服薬をして喘息をコントロールをするのが良いと思います。問題は声楽ね。喘息をコントロールする薬は、長期にわたって服薬すると、声帯から弾力が失われて、声がしわがれるとか声域が狭まるなどの副作用があるようなんです。さすがに声がしわがれる(つまり、ハスキーヴォイス)になったり、今でも上が出なくて悩んでいるのに、これ以上声域が狭くなっては困るので、私は喘息薬を使用していません。なので、たまに死にかけます(笑)。声に影響の出ない薬があれば、利用してもいいんだけどな(大笑)。
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コメント
私も咳喘息【大人になり発症】でしたが、声楽を始めてから、副作用が恐ろしくて、吸入薬をやめ、声帯がどうにかなるくらいなら自力で治す!と思っていたら、声楽を始めて1年くらいして肺活量が増えたのか、全く喘息がなくなり、よく水泳がいいというけど、声楽も効果あり?と喜んで自己判断で治療を一切やめ、その後、また1年以上たってますが、全くおきてません。声帯が痩せるの、本当に耐えられないですよね~、声楽学習者にとっては【笑】
息も段々と増えていくように思います、声楽も筋肉運動ですもんね~
糸のように、ツーと静かーに出す練習を日に日に伸ばしていくの効果ありますよ!やっと、一分くらいはできるようになった~。水泳学習者はもっといくでしょうね~。
私は今まで、つよくて沢山の息で歌ってまして、そのせいか喉は嗄れやすいし、息は続かないし、と思って細い細い息を意識して今はやってます。吹き矢のように、沢山の息がなくともピユーと息を使えればいいのではないの?声楽って。
と、思ってますが、いかがでしょうか?
あと、美声とは共鳴がいかにできてるか、なのではないのかしら?
ソプラノはおろか、メゾでも素晴らしく透明感のある声の方が声楽家にはいらっしゃってびっくりすることがあります。
ソプラノレジェーロのような声が軽い人はどうしても重い声より声量はないのよね…。多分。というか私はそうだから。
オケで歌うと絶対に負ける自信あり。すとんさんの声量、羨ましいわ…
病気持ちには肺活量と音楽は切り離せないですね
私は腎不全やらかしてしまったので体調崩すと肺水腫と心臓に水溜まります(x_x)
楽器吹くどころか歩くのもしんどい始末(^^;)
皆さんお身体は大切に
ちょっとの体調不良でもあ侮らず病院行きましょう(o^^o)
またまた、すみません。息をすうと腰の後ろが膨らみますがこれって、本当は背中が膨らむほうがいいのかしら?胃の辺りの位置からグルッと浮き輪のように息が入りますが。いいのかしら、正しい場所はどこかしら?
アデーレさん
よく喘息などの呼吸器系の病気の人が歌を勉強すると病気がよくなるという話を聞きます。確か、李香蘭などもそんな理由で歌を始めたんじゃなかったかな? でも私の場合は、歌やフルートをやって呼吸器を鍛えているつもりだけれど、結構、喘息になってます。今も胸がひゅーひゅー言ってるし(笑)。でもまあ、服薬せずに、大発作が起こっていないのだから、やはり効果はあるのかな…などと思ってます。なんとなく、煮え切らない感じなんだけれどね。
>吹き矢のように、沢山の息がなくともピユーと息を使えればいいのではないの?声楽って。と、思ってますが、いかがでしょうか?
声種の違いなのか、テクニックの練度の違いなのか、私はその“糸のように、ツーと静かーに出す”ってのが出来ません。息を細く出すのが苦手みたいです。ファルセットを使えば、ある程度可能だけれど、胸声だと難しいです。でも頑張って胸声で試してみたら…やっと40秒でした。それも、息はまだあるのに、酸欠でブラックアウトしそうでした(涙)。たぶん、頑張って60秒目指したら、意識失いそう…。
>あと、美声とは共鳴がいかにできてるか、なのではないのかしら?
同意。ただし、生まれつきの骨格の違いなのか、素の声がかなり共鳴していて、最初の最初から努力なしで美声なヤツもいるのも事実。ああ、うらやましい。
それと息の入る場所だけれど、私は声楽教師ではないので、本当の正解は分かりませんが、少なくとも私が以前短期間だけお世話になったS先生(キング先生以前に面倒を見てもらったテノール歌手さん。某音大の先生です)がおっしゃっていた事と同じなので、たぶん正解だと思います。
腰に息がたくさん入ると、結果として背中が膨らむ…となるような気がします。
chakoさん
ある意味、肺活量って、健康のバロメーターの一つなんだろうと思います。体調崩すと息苦しくなって、肺活量が減るものね。
>ちょっとの体調不良でもあ侮らず病院行きましょう(o^^o)
本当はそうあるべきでしょうが、私の場合、ちょっとの体調不良だと、仕事の忙しさにかまけて、放置してしまいがちです。反省。まあ、たいていの体調不良の原因が過労ですから、病気に行く前に、睡眠を取っちゃえば、どうにかなるのも事実です。いくら寝ても、調子が良くならない時に始めて病院のドアを開けるって感じかな?
たいていの病気は、寝れば治る…と信じてます(<- 馬鹿)。
こんにちは
すとんさんも喘息持ちなんですね。実は私も35歳くらいの時発症し、それまで吸っていた煙草をきっぱりやめました。具合が悪い時、ステロイドの点滴もしていました。これってとても気持ちいいんですよね。癖になりそうでした。
今は、ほとんど症状がでないのですが、予防のためシムビコートを吸入しています。主治医に、私が歌をやっていることを話し副作用の少ない薬を希望しました。フルタイトなど声がかれる副作用があるものもあるようですが、歌を歌って声帯がが疲れている時、吸入することにより声帯の疲れの回復に役立つものもあるようです。先生がいろいろ調べてくれました。
調子の悪い時は、歌うと咳が出ます。音大出身の女声にプロポリスのスプレーが良いと聞き購入しました。これは効果のほどがまだ実感できていませんが。
私は、身長177㎝で体重96~7㎏くらいで大きく(・・・といってもすとんさんより一回り小さい?)運動もやっていて肺活量もあるはずなのですが、息が続きません。一息で歌いきらないといけないフレーズにはいつも苦労しています。
息の使い方には苦労しますね。大きく吸うな、自然に入ってくる息を感じろと言われるのですが、いまだによくわかりません。
genkinogenさん
はい、私も喘息持ちですよ。小児喘息だったのを、湘南に引っ越しして、一時は良くなったものの、横浜の大学に行ってしまったので、喘息復活してしまい、今に至るというテイタラクです。いやあ、都会の空気はカラダに悪い悪い。
genkinogenさんの主治医さんは勉強する人でいいですね。私の(元)主治医は勉強不足な方で、いつも同じ薬しか用意してくれなかったし、こちらの質問には答えてくれなかったし、発作が起これば「他所の病院へ行ってくれ」と言うから本当に行ったら「他所に行ったのか!」とか言って、ぶんむくれるし…。20年以上お世話になっていたのですが、そんな事が重なって、やってられないと思ったので、思い切って主治医を変えたら、具合が良くなってしまい、病院そのものに行かないようなっちゃいました。なので、現在の主治医のところにはめったに行かないので、喘息の相談もできやしないです(笑)。
人それぞれ、医者もそれぞれです。