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歌いながら、溺れていた私

 声楽のレッスンに行ってきました。今回もたくさん習ってきました(ラブ!)。

 まずは呼吸。背中の使い方を点検。とにかく、例の二本の筋肉(腰骨のすぐ上あたりの背骨に沿った縦二本の太い筋肉ですね。今だに名称を知りません:汗)だけを使うように注意される。背中の上の方の余計な筋肉は使わないように心掛けるのである。使う筋肉と、使わない筋肉のメリハリを大切にって感じですね。

 あの二本の筋肉でグイグイと息を支えるのですが…他の胴体の筋肉がつりました(涙)。変な力が入ってしまったようです。ああ、難しい。

 次に姿勢。この二本の筋肉に気がいってしまい、姿勢をうんと壊してしまいました。しっかり息を支えながら、下半身はビッとしないとね。内腿をギュッと絞って、腹は裏側に、背中は下側に引っ張って立つ。二本の筋肉に集中していると、ついつい猫背になっちゃうのよ。でも、猫背はダメなんです。むしろ『声は下半身から出す』くらいの気持ちでいかないとね。

 それができたら、いよいよ発声。とにかく高音を少しずつ拡張している最中です。基本は中音域の声。この声の状態のまま、リラックスして上に登っていく。絶対に力まないで、そのまま上へ。上に登っていくにつれ、少しずつ頭の斜め後ろの方を開いていくだけ。
 声量&息量は必ず少なめにする事がポイント。しっかり声を出そうとしては、逆にいけない。とにかく音程が当たってさえいれば、弱くて小さい声の方が良い。くれぐれも、息の勢いでどうにかしようとしてはいけない。

 この「息の勢いでどうにかしよう」とするのは、私の悪い癖なので、まずはその悪い癖を取り除きましょうって事です。

 軽く、軽く、弱く、弱く。高い声の出るポイントを狙って、そこに軽く息を当てるだけの練習です。まるで、フルートの高音の練習と一緒ですね。人間の声も笛の一種なんだなあ…って思います。

 さて、歌の練習です。

 実は私“Tu lo sai”が、まともに歌えません。いやあ、ぶつ切りにすれば、部分部分はひとまずきちんと歌えるつもりですが、続けて頭から歌っていると、終盤に向かって、ドンドン歌えなくなり、最後の30秒ぐらいは、声がまともに出なくなっちゃいます。

 これは自宅で練習していても、いつもそうなので、困ってます。

 曲で使用している音が平均的に高いし、ゆっくりの曲なので、おそらくは疲れてしまって歌えなくなるのではないかと思っていました、だから、後半にいくに従い、根性入れて歌ってみたのですが、それでもやっぱり歌えない。実に悩み多い曲なんです。

 そんな私を見て、キング先生は、その原因をずばり指摘。それは…息がドンドン上がっているから歌えなくなる。その対策もズバリです…息をきちんと吐けば良い。それだけ。

 どういう事かと言うと、私、歌いながら溺れていたのですよ。それで苦しくなって、ドンドン呼吸が浅くなって歌えなくなっていた…とまあ、こんな感じです。

 歌いながら溺れる? はい、水で溺れるのではなく、空気で溺れていました。

 それは歌いだす前に「この曲は大変だー」と思うので、歌いだす前にしっかりと息を吸います。歌い始めます。で、歌っていてブレスマークをみると「この曲は大変なんだから…」と思い、またしっかりと息を吸うわけです。そうやって、ブレスマークの度毎にしっかり息を吸い続けて歌います。

 何の問題も無いみたいでしょ?

 しかし、曲そのものは、ゆっくりした曲ですし、丁寧に歌っている事もあり、息はやや余り気味になります。フレーズの終わりになっても、息が間に合っていると、うれしいですよね。そんなうれしい気分のまま、ブレスマークを見ると、しっかりと息を吸うわけです。

 そうなると、肺の中は、常に空気で一杯になるので、安心して歌える…はずなんですが、これがいけないのです。吸って吸って吸ってとやって増やした肺の中の空気は、実は、二酸化炭素ばかりの空気なんですよ。本当は、吸って吐いて、吸って吐いて…と常にガス交換(つまり本来的な意味での“呼吸”)をしなければいけないのに、息が足りなくなることを恐れるあまり、吸って吸って吸って、とやってしまうのです。

 肺の中にはたしかに空気がたっぷり入ってます。でもこの空気は、本来は吐かないといけない二酸化炭素だらけの空気なんです。それなのに、息を吐く事を惜しんだため、肺の中は、二酸化炭素だらけの空気なんです。そんな二酸化炭素だらけの空気が肺の中にたっぷり溜まっていると、段々苦しくなってきます。なにしろ酸素足りてませんから…。苦しくなるから、さらに息を吸います。でも、すでに空気でパンパンな肺の中にむりやり息を吸い込むものだから、ドンドン息が浅くなり、息が上がってきます。そして、ある時点を越えると破綻してしまい、声が出なくなります。

 それが私だったのです。だから、息を吸うのではなく、むしろ、積極的に息を吐いていかないといけないのです。

 いつもは、息を吸うことばかりに注意していた“Tu lo sai”ですが、今回は積極的に息を吐いてみました。

 息って、吸わなくても入るものなんですね。きちんと息を吐ききると、次の瞬間には無自覚に息が吸い終わっているのです。だから、この無自覚に吸った息を使って歌う。余った息は捨てる。息を捨てると、次の新鮮の空気が知らない内に吸えている。だから、その息を使って歌う。これの繰り返しなんですよ。

 いつもは破綻する箇所の直前で、しっかり息を吸い込むのではなく、逆にきちんと息を吐ききってみました。すると今までは、青色吐息で歌っていなかった箇所が、実にラクラクと歌えました。ただ、息を吐いただけなのに、ちゃんと歌えました。いやあ、不思議。

 ポイントは、きちんと息を吐ききること。できれば、肺の中が空っぽになるくらい息を吐ききる事。吐ききれば、最小限の息が体の中に入ってきます。その少ない息をしっかり支えてちょっとずつ息を使って歌っていく。残ったら息を捨てて、新しい息をほんの少しだけ吸う。それだけの話。

 そのためにしっかりと息を支える事が肝心。なにしろ、息を支えないと、あっと言う間に肺の中の空気が無くなってしまう。肺の中の空気が無くなってしまうのを恐れるから、今までたくさん息を吸っていたのだけれど、しっかり息を支えていれば、そんなに息を使う事はない。息を使わないなら、息をたくさん吸う必要はない。そういう事なんです。

 実際に、オペラ歌手が歌っている姿を見ていると、その声量の割には、呼吸は至って穏やかなものです。楽に、ほんの少しの息を吸ったら、その、ほんの少しの息をほんの少しずつ使って歌い続け、フレーズの終わり頃にちょうど息を使い切り、ブレスを楽にして、次のフレーズを歌う。実に穏やかなブレスをしています。息を吸う音がしないどころか、息をしている様子さえうかがわせない歌手もいるほど。ああいう姿を見ると、私の歌い方の息の使い方の乱雑な事…(涙)。

 とにかく、息をため込まない。吸ったら使い切る。余ったら捨てる。これをきちんとやれば、歌いながら溺れることはないのである。

 ああ、たかが呼吸なのに、ムズいよ(汗)。

コメント

  1. めいぷる より:

    呼吸の基本は「先ず息を吐く」です。
    生まれたての赤ちゃんの最初の仕事は「息を吐く」の原理ですね。

    支えをしっかりして吐ききった後リラックスすれば自然に深い早い無理の無い呼吸になります。…冷静な時は判ってるんですケド(笑)

    歌や吹奏楽器の時は、その「吐く息を使おう」とするから、「その前にしっかり吸う」事を意識しすぎてしまうのですね。

    フルートは支えが弱ければ、バンバン息を使ってしまいますから、すとんさんと同じ様に「この先使うぞぉー」と大きく呼吸し続けていると、入って来る酸素も増えてしまいます…よって過呼吸状態になります。

    最初の頃の発表会に過去急気味になって、演奏中に手が痺れて来てしまい、間奏中に呼吸を止めて難をしのぎました…今では笑い話です。

  2. すとん より:

    >めいぷるさん

     歌っていても、笛吹いていても、息が足りないという事はよくあります。本来は、息が足りなくならないように、しっかりと息を支えるべきなんでしょうが、ついつい「足りないなら、足らなくならないように、たっぷり在庫を用意しよう!」と考えてしまって、息をたくさん吸って準備しちゃうんですよね。悪い癖がなかなか抜けません。

     で、溺れる(笑)。

     めいぷるさんのおっしゃるとおり、支えが弱いと、フルートではドンドン息が出て行きますよね、そりゃあもう、びっくりするくらい。いくら吸っても、すぐに息がなくなってしまい、そのうちに軽い貧血になったりして、もうびっくりです。

     ちなみに歌だと、支えが弱いと、多量の息が勢いよく声帯を通過しますから、ノドが枯れます。よく、大声を出したり、長時間歌ったりして「ノドが痛いー!」とか言って、のど飴なめている人がいますが、あれは息の吐きすぎが原因なんですね。これを長い期間続けていると、やがて声帯が硬くなってしまって、いわゆるハスキーヴォイスになってしまいます。それも怖いですね。

     私も練習を重ねて、息を無駄に吐かない方向の息の支えは、少しずつ習得しつつあります。これはこれで良いのですが、これは息を吐かないだけで、肺の中に溜まった息を吐き出す練習はまだまだこれからです。だから、余計、空気で溺れやすい状況にあるんだと思います。

     以前なら、息はすぐに吐いてしまったので、たくさん吸って、たくさん吐いてをやっていたので、溺れなかったのですが、今は,息が多少、長持ちする上に、たくさん息を吸い込めるようにもなりました。しかし、息を吐く方は以前として進歩のない状態…なんですね。

     キング先生がよくおっしゃる…(フレーズを)歌い終わった時に息を吐ききった状態にする…事に意識を持っていかないとダメかなあ。

  3. たかさん より:

    オーボエという楽器は息の余る楽器なんだそうです。ですから吸った息を全部使うことは滅多にないそうです。

    ブレスの時は、肺にたまった古い空気を吐き出してから、新しい空気を吸わないと、二酸化炭素にやられてしまうそうです。

    ブレス一つとっても難しいものですね。

  4. YOSHIE より:

    最近、ヨガとか太極拳とか健康体操系で、よく呼吸法も指導されてますけど、基本は“長く吐く”みたいですね。呼吸法なら、“呼吸”だけに集中していればよいですけど、何かをしながら“呼吸”も“しっかり意識する”ってむつかしいですよね。チェロも「弾いてると無呼吸になりがちなので、歌いながらブレスのところはブレスを意識してください」と言われるんですけれど…汗…。昨日カラオケで歌って帰ってうがいをしたら、血が出ました。5曲くらいしか歌ってないですよ。どんだけ喉しか使ってないんじゃい?!って。

  5. すとん より:

    >たかさん

     オーボエは体験レッスンを受けたことがあって、ほんの少しだけ吹いた事があります。確かに“息が余り”ますね(笑)。

    >肺にたまった古い空気を吐き出してから、新しい空気を吸わないと、二酸化炭素にやられてしまうそうです。

     今回の私は、まさにそれです。肺にたまった古い空気を、ケチったために吐き出さず、その上で無理やり新しい空気を吸おうとして(でもできなくて)、二酸化炭素にやられてしまいました。

     レッスン後は「息をたくさん吸わない事(吸った息はしっかり支える事)」と「息を吐ききってから吸う」の二点に注意しながら歌ってます。すごくぎこちないですが、それでも以前よりは楽に歌える自分がいます。

     「息を吸いすぎる」癖を取り除き、「ブレスの前に古い空気を吐き出す」癖を身につけることが早急の課題だと思ってます。

    >ブレス一つとっても難しいものですね。

     はい、とっても難しいです(汗)。

  6. すとん より:

    >YOSHIEさん

     うがいをしたら…血ですか? うわー、恐ろしいー! 考えただけでも、身が凍る思いです。くわばらくわばら…。

     ノドも身のうちです。可愛がってやってください。

     それはともかく、ヨガなどの呼吸法は、声楽での呼吸法とテクニカルな部分はだいぶ違うそうなのです(ヨガの呼吸法をそのまま声楽に持ち込むのは危険なんだそうです…が、どう危険なのかは、私はよく知りません:汗)が、考え方は一緒だと思います。ヨガをやるとやせるかな? ちょっとだけ、興味あります(が、時間がありません)。

     弦楽器もそうですし、ピアノもそうですが、無呼吸で弾けるんだよなあ…。息が足りない、なんて事はないんだよねえ…。うらやましいなあ。歌にせよ笛にせよ、常に“息”という有限のエネルギーを使って音楽をしている(というほど立派じゃございませんが…)人にとって、呼吸をしないというのは、無尽蔵のエネルギーを持っているも同様です。

     ただ、演奏を聞いている観客は、呼吸をしながら音楽を聞いているので、演者もぜひ呼吸をしながら(演奏に呼吸を反映させながら)演奏してください。観客の立場で言うと、呼吸の事を考えない奏者の演奏は、聞いていて“息苦しい”のですよ。いや、マジで、本当のは話ね。

  7. 詩音 より:

    読ませていただくと、本当に歌と楽器って共通点がありますね。
    私は歌はやっておらずフルート一本ですが、筋肉の使い方はいつも意識しています。まだまだ無駄な力が入っているので、どうやったらもっと効率がよくなるか研究中ですが。

    >この「息の勢いでどうにかしよう」とするのは、私の悪い癖なので、まずはその悪い癖を取り除きましょうって事です。

    私は声を出す事はあまり研究した事が無いので目から鱗です。歌もそうなんですね。勉強になります。
    フルートも、初心者は息の勢いで音を出そうとするので、それを直すのに大変です。よく近くの中学校や高校に呼ばれてフルートパートを指導する事があるのですが、ちゃんとした指導者に習っていない子がほとんどでみんな音がシューシュー言っています。頭部管を1cm以上抜かないとピッチが合わないって子がほとんどで、驚きます。異常ですから。でも、その息圧を持続する体力は羨ましかったり(笑)。
    何とか、あの必要最小限の息で楽器が鳴ってくれるときの最高の心地よさを味わわせてあげたいとあれこれ工夫して伝えるのですが、言葉にするのは難しいですよね…。

  8. すとん より:

    >詩音さん

    >頭部管を1cm以上抜かないとピッチが合わないって子がほとんどで、

     ちょっと前の私がそうでした(笑)。音曲げ習って、やっと7mmまで縮めました。本当は5mm(この数値がメーカー推奨)にしたいのですが、それではまだピッチが高いのですね。

     声で「息の勢いでどうにかしよう」という奴の一番手軽なイメージは、叫び声とか怒鳴り声です(笑)。ま、ソプラノはだいたい叫び声で、テノールが怒鳴り声なんですがね(汗)。息の勢いでどうにかしようとすると、あんまり美しくない結果になりますし、ノドにも良くないんです。

    >何とか、あの必要最小限の息で楽器が鳴ってくれるときの最高の心地よさを味わわせてあげたいとあれこれ工夫して伝えるのですが、

     私自身がまだその段階に入っていませんが、それでも確実に言えることは「本人が自覚しない限り、何も変わらない」という事です。もっとも、自覚しても、昔の悪い癖って奴は、そう簡単に抜けてくれなくて、今はそれと格闘中なんですが…。

     私の笛先生も「フルートって、もっと楽に吹けるんだけど…」と私を見ながらおっしゃいます。きっと、端で見ていると、私の演奏姿は、熱く燃えるエネルギッシュな演奏姿なのでしょうね、別の言い方をすれば、無駄な力入りまくりのカチコチな演奏って奴ですが(汗)。

  9. みーむ より:

    吹奏楽器はやっぱり呼吸ですねぇ(しみじみ)

    ヨガの呼吸のことがありましたね。私はピラテスをやってることは何度かお話しさせていただきましたが、ピラテスの呼吸法が楽器の呼吸法に応用が利くということもあって続けています。

    ヨガは複式ですが、ピラテスは胸式です。楽器での呼吸は胸式に背中の下の方を膨らまし、吐く時は背中のふくらみを保ちながら吐き出し、息を支えるって習っています。左右の肋骨を横と後ろ方向に膨らます感じです。歌唱での呼吸法とは違うんでしょうか?

    息の入れ具合の話がありましたが、アメリカでフルートを習っていた時、タンギングとか口のアタックを全く使わず音を出すには結構な息の量が必要になる、っていうのを実践させられました。いかに沢山の息が楽器を鳴らすのに必要か、そして、その時の息の早さともポイントか、と。そして、ブレス時間があるものはゆっくりと息を吸うようにと。

    確かにピラテスでも「まずは息を吐きましょう」から始まりますからね。管楽器の場合も、息を吐ききって且つ音も出てる、ってことなんでしょうかねぇ。

  10. すとん より:

    >みーむさん

     ヨガもピラテスも私自身はやったことがないので、伝聞でしか言えません。ヨガに関しては、声楽とはテクニックが違うと聞いていますが、ピラテスについては、誰も何も言っていないので、私も何も言えません。

     胸式呼吸とは、私の理解では肩(および鎖骨)の上下運動で呼吸する方法ですが、肩を上にあげるとノドが絞まるので、声楽では絶対に胸式呼吸はありえません。みぞおちから上の部分は基本的に脱力です。胸郭を広げる運動(左右の肋骨を横と後方向に広げる運動)を意識的にするかどうかは、流派によって違うみたいですが、私のところはしません。

     声楽の呼吸のために意識して使う筋肉は、腰の背中側の筋肉と、お尻を締めつける筋肉と、内腿をしぼる筋肉の三つです。この三つの筋肉で、意識的にコントロールできない横隔膜を間接的にコントロールしようと試みます。

     流派によっては、その他に、腹部の筋肉を使うところもありますが、私のところでは発声のためには使うこと(ノドを下げるために腹筋を使います)はあっても、呼吸のためには使いません。

    >(ピラテスと)歌唱での呼吸法とは違うんでしょうか?

     以上のように、同じ部分もあれば、違うところもありそうです。声楽での呼吸は、ひと言で言ってしまえば、腹式呼吸と言うよりも、横隔膜呼吸と呼んだ方が適切な呼吸方法です。ピラテスの呼吸は横隔膜呼吸でしょうか? そこがポイントかと思います。

  11. みーむ より:

    『みぞおちから上の部分は基本的に脱力です。』

    ピラテスも完全に脱力です。
    力を入れているのはおへそ下の丹田と、そこをふくむ胴回り一帯(腹巻きを巻いたと想像してみてください)と、腿内側です。
    なので、イメージとしては腿内側から上に向かって下腹を覆おう腹巻きの一帯の筋肉です。これらを内側にキューッと搾る感じ。あとは脱力。肩も膝も肘も緩める。肩甲骨はズボンの後ろのポケットに入れるくらいのイメージで下げる。
    呼吸で意識するのは肋骨横方向。横隔膜には意識はいってないですね。前の左右の肋骨部分に両手をそれぞれ乗せて呼吸をすると、吸うと左右に開き、吐くと中央に向かって閉じるのがビジュアルで確認できます。この呼吸だけでもインナーマッスルは鍛えられ、汗をかきます。

    フルート吹く時は、背中に空気を入れるつもりで呼吸してます。このとき、横隔膜は必然と下がりますよね。ピラテスと同じではないのですが、応用は利くなぁ、と思っています。

  12. すとん より:

    >みーむさん

     どうやら、ピラテスの呼吸と、声楽の呼吸は、だいぶ似ているなあと思うようになりました。あとは、言葉で表せない部分を実地で比較検討しないと断言できませんが、そんなに遠く離れていないような気がします。

     横隔膜の意識の部分がちょっと違うかなって思いますが、横隔膜は直接意識できないので、そこは声楽ではイメージ的に意識して、間接的に操作するわけですが、意識できないものは意識せずに行こうというのピラテスの考え方は、潔いかもしれません。

     って言うか、ピラテスの開発者って、もしかしたら歌手ですか?(笑) なんか、歌によさそう…。

  13. セリーヌ より:

    すとんさん、こんにちは。
    いつも楽しくブログを読ませていただいております。
    ありがとうございます。

    私は、今年の5月に歌を習い始めました。
    そこで、先生のおっしゃっていることがよくわからなかったので、ネットで一所懸命しらべているうちに、すとんさんのブログをみつけました。
    発声のときの身体の使いかたや、習い事の集団の中での人間関係のことなど、いろんなことが勉強になりました。
    ありがとうございます。

    こちらの記事の
    >例の二本の筋肉(腰骨のすぐ上あたりの背骨に沿った縦二本の太い筋肉
    とありますのは、
    おそらく「脊柱起立筋」(せきちゅうきりつきん)のことと思われます。

    私はジムに行ってトレーニングをするのですが、数あるマシーンの中に、この脊柱起立筋だけを集中的に鍛えるマシーンがありまして、私のお気に入りです。
    ここの筋肉を鍛えると、身体に芯が入ったように姿勢がしゃんとして、体幹がぶれなくなります。
    歌うときにも大切な筋肉だとは初めて知りましたので、これからは意識して歌いたいと思います。

    それでは、また。o(*^▽^*)o

  14. すとん より:

    セリーヌさん、いらっしゃいませ。

     物事を学ぶ時、きちんとした先生から懇切丁寧に教わるのは大切ですが、それと同じくらい大切なのが、自分と同じ程度の学習者をよく観察する事、だと思います。

     人間、自分のことはよく分かりませんが、他人の事って、長所も欠点も、よく分かるんですよね(笑)。ですから、自分と同じレベルの学習者を見ていると、それだけで学ぶ事が多いです。ですから、私、アマチュアの発表会によく行きますが、理由の一つが自分の勉強のためだったりします。

     ですから、私のブログなんてつまらないブログですが、そこで悪戦苦闘する私の姿の中に、きっとそれなりに学ぶ事があると思いますよ。

    >おそらく「脊柱起立筋」(せきちゅうきりつきん)のことと思われます。

     なるほど。私はその脊柱起立筋が弱いんだろうなあ…、すぐに猫背になってクタっとしてしまうから(涙)。今、このコメントを書いている瞬間も…背中がクタってとしております。ああ、ダメだダメだ。

     頑張んなきゃ、頑張んなきゃ。

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