スポンサーリンク

ラ・フォル・ジュルネに行ってきたよ 2009 その2

 さて、一週間遅れで、ラ・フォル・ジュルネです。5月3日の午後の話から始めましょう。

【山野楽器銀座本店 アルタスフルートフェア】

 実はアウラのコンサート終了後、東京国際フォーラムを出て、銀座山野楽器で行なわれていた「アルタスフルートフェア」に行っちゃいました。だって、東京国際フォーラムと山野楽器って、徒歩で10分程度の距離なんで、移動も楽だし…ってな感じです。

 ここでの出来事は…とても書くことがたくさんあるので、後日、別記事にしてアップしますので、今回はパスさせてください。

 アルタスフルートフェアで、たっぷり時間を使った私たちは、途中、有楽町駅の吉野屋で牛丼を食べて、東京国際フォーラムに戻りました。吉牛なんて、普段食べないので、こういうチャンスに食べると…美味しいなあ…。ちなみに、私は特盛牛丼に、紅生姜を敷き詰めて、さらにその上に、とき生卵をぶっかけて食べました。これが美味しくて美味しくて…。
 
 
【マスタークラス ヒューゴ・レーヌ(リコーダー? フラウト・トラヴェルソ?)】

 アルタスフルートフェアの後は、ムコ殿さんのマルガツこと「丸の内合唱団」のコンサートがリューベック広場で行なわれるので、それを聴こうと思っていたのですが、その次の、ある意味、本日の私にとってのメインイベントである、マスタークラスの出足(先着順で入場なんです)が思ったりよりも早くて「マルガツを聞いたら、マスタークラスに入れない」と判断して、泣く泣くマルガツを来年まわしにしてしまいました。ムコ殿さん、ごめんね。

 しかし、日本人って行列が好きだねえ…。なんで、ラ・フォル・ジュルネみたいな音楽祭で、一時間も前なのに長蛇の列って奴になっているのさあ(涙)。去年なんて、開始時刻にノコノコ行っても、十分間に合ったのに…。ああ、せっかくの音楽祭なのに、行動が制約されてイヤだなあ。あっちこっちで演奏が行われているのに、こんなところで、1時間もただ立って待っているなんて、イヤだなあ。しかし、たまたま本を持っていて良かったよ。並んでいる時に読み終えたよ。iPODも持って行って正解でした。ふん。

 マスタークラスの会場は、ツェレと呼ばれるセミナー室でした。昨年は、キッズプログラムで、楽器体験をやった場所で、息子君がヴァイオリンを習った部屋です。あの後、息子君はひと言もヴァイオリンと言いませんので、ヴァイオリンに感じるところは無かったのでしょうね。親としては、よかったと思ってます。ヴァイオリンを習わせるのは経済的にもサポート的にも大変だもんね。

 さて、私の座席は良いところでした。舞台から5メートルほどの中央の席で、音もちゃんと聞こえて、演奏者もきちんと見えました。あ、アゲハはこの時点でコインロッカーに入れました。フルート持ちながら歩いていると、なんかアーチスト気分になれて、ちょっとだけ、うれしいのですが、やっぱり邪魔です(笑)。

 このマスタークラス、なかなか変則的で、生徒さんはフラウト・トラヴェルソを使い、先生はリコーダー(たぶんテナーリコーダー)を使うという、マスタークラスでした。始まる前は「?」と思いましたが、始まってみると、何となく納得しました。というのも、フラウト・トラヴェルソとリコーダーって、吹き口や演奏スタイルそのものは違うけれど、あれは、基本的には同じ楽器だと思いました。亜流? まさに、縦笛と横笛程度の違いしかないので、どっちで吹いても音楽的に同じだと思いました。

 生徒さんはお二人。最初の方は、オジサン(失礼)で「ヘンデル作曲:フルートソナタ第1楽章」を演奏されました。いい曲だったなあ…ヘンデルのフルートソナタ、でも何番だったんだろ?

 生徒さん、一生懸命、音を曲げて演奏してました。トラヴェルソでも、音曲げって基本テクニックみたいです。

 先生がおっしゃった事で、私の心に残ったことを箇条書きで書いておきます。

 ・音を遠くまで届かせるために、きちんと音を膨らませる事。
 ・ハーモニーを感じさせる音色を選択して演奏する事。
 ・音は最初から最後まで維持しながら吹く事。
 ・ブレスの回数はできるだけ少なくし、一つ一つのフレーズを長めに演奏する事。
 ・自分が伴奏にまわった時には装飾音は付けない事。
 ・演奏中は、常に伴奏者とアイコンタクトを取る事。
 ・その音程にふさわしい音色を選択する事。
 ・せっかく、トラヴェルソを吹いているのだから、現代フルートが失ってしまったもの(多彩な音色)を大切にして演奏して欲しい。
 ・速い速度で演奏する事と、アクティブに演奏する事は違う。多くの演奏家は速く演奏しすぎるが、大切な事はアクティブに演奏する事だ。
 ・カンタービレとそうでない部分を明確に分けて演奏する事。

 二人めの生徒さんは、若い女性でした。まだ学生さんかな? この人の音色が、ホイップしたてのクリームみたいに柔らかくてフワフワした音で、その音でバッハの「フルートソナタ第1番第1楽章」を演奏しました。この生徒さんは、あまり音曲げをしていませんでした。軽めにまっすぐに吹いてましたね。ううむ、なぜなぜ??

 こちらも先生がおっしゃった事で、私の心に残ったことを箇条書きで書いておきます。

 ・長い曲でも、疲れをお客さんに見せてはいけない。
 ・装飾音はセンシティブに吹く事。装飾音は、時間的には短い音符だけれど、気持ちをしっかり込めて、ゆっくりと表情を入れながら演奏する事。
 ・上昇する半音階と下降する半音階(バッハはこっち)は違う。そのニュアンスの違いをしっかり音色で表現すること。
 ・この曲は、バッハがクラブサンを弾きながら、フルート奏者である王様を楽しませながら演奏した曲だから、そのあたりの作曲意図も踏まえて演奏する(つまり、接待のための曲って事?)

 予定の一時間をちょっとオーバーするくらい、熱心なマスタークラスでした。やっぱり長い時間、行列で並んだけれど、その価値は十分あるマスタークラスでした。至福至福。 
 
【丸ビルホール のだめカンタービレ・ワールド】

 マスタークラスの終了後、またまた東京国際フォーラムを離れ、東京駅そばの丸ビル七階の丸ビルホールで開催されている「のだめカンタービレ・ワールド」を見に行きました。ちなみに、東京国際フォーラムと丸ビルは徒歩で5分程度の距離でした。

 入場無料でしたので、文句を言っては罰当たりというものです。展示物のほとんどは、カラー原稿を拡大コピーしたものをパネルにしたものです。拡大コピーをしたので、線の荒さが強調されたりして残念なパネルも結構ありました。

 でも、なかなかの展示物もありましたよ。一番おもしろかったのは、生の手書きのネームが展示され、そのネームと完成原稿のコピーが比較検討できるというモノ。これはおもしろいです。漫画家のネームなんて、なかなか見れないものですが、これはおもしろい。先生とアシスタントの仕事分担とか、仕事の指示の仕方とかが見え隠れして、すごく興味深いものでした。マンガって、分業作業で成り立っているんですねえ…。

 あと、私は興味ありませんが、テレビドラマで使用された小道具もちょっとだけ展示されていました。興味ある人にはおもしろいでしょうね。あと、各国語版の単行本の展示もありました。そんなものかな? 意外に、のだめって多くの国に輸出されていたんですね。ビバ! ジャパニーズ・マンガ!

 無料の展覧会にしては、サービスがよかったと思います。あ、のだめの部屋を再現したというコーナーもあったよ。でも、なんか違うなあと私は思いました。本当の汚部屋って、ああいうオーラじゃないと思うもの。のだめって、基本的に汚女でしょ。腐敗という意味での腐女子なんだから、ああはならないと思うんだけれどなあ。違うかな? とにかく“ホコリ”と“異臭”のない汚部屋って、ありえないと思うんだけれどなあ…。

 丸ビルホールの帰り道に、同じビルにあるマルキューブ(1階エントランス)でヴァイオリンの演奏がありました。あんな、うるさい雑音だらけの場所で演奏するというのも、仕事だから仕方ないにせよ、ちょっとかわいそうな感じがしました。演奏者は気が散らないのかしらね? 周囲の雑音をかき消すためか、PAの音も大きめで、ちょっと不自然な感じがしないでもないけれど、仕方ないね。でも、周辺の雑音をどうにかすると、日頃ムコ殿さんがブログで書いているとおり、天井も高いし、コンクリート作り(つまり石造りと一緒だね)な空間なので、クラシック音楽には良い場所だと思いました。PA抜きで楽しみたい会場でした。
 
 
【リーベック広場コンサート The Pink BAcCHus】

 のだめの後は、また東京国際フォーラムに戻りました。それにしても、人が大勢集まるラ・フォル・ジュルネだから仕方ないのだろうけれど、会場周辺の警備は物々しかったですよ。機動隊がいくつも待機し、あっちこっちの道が封鎖されていました。右翼の宣伝車(右翼と言っても、反日だよね、彼らは)がいくつも出ていて、騒いでました。そういう光景をみると、私はわけもなく悲しくなります。

 東京国際フォーラムに戻って聞いたのが、The Pink BAcCHus(ザ・ピンク・バッカス?)というオーケストラ&歌手のグループ。愛想というものが、全然ない団体でした。自分たちの紹介もなければ、曲目の案内も無し、無愛想な顔つきで舞台にあがって、淡々と演奏してました。子どものピアノの発表会じゃないんだから、お客さんの事を無視しないで欲しいなあ…。通常の演奏会なら、入り口でプログラムを配るだろうから、それでもアリだろうけれど、ここはプログラムも何もないイベント会場なんだから、少なくとも、自分たちは何者で、これからなんて曲を演奏するから程度の説明はしないとね。少なくとも、他の団体はみんな、それをやったんだから。ま、つい、うっかり忘れちゃっただけなんだろうけれどね。来年またやるなら、今度はお客さんがいることを念頭に入れてくださいな。

 ちなみに、ここの舞台にあがってきただけあって、演奏は上手でしたが…、私は時間の都合もあったので、途中で退場しました。

 あ、曲目は「マタイ受難曲」を抜粋でやってました…が、マタイ受難曲って、大曲だけれど、一般的な知名度はかなり低い曲だよね。クラオタとか合唱フェチとか宗教曲マニアならともかく、一般人は案外知らないよ。会場にいた人たちも「何だか知らないけれど、いい曲だなあ…」みたいな感じでした。せっかくの大曲の演奏なのに、もったいないなあと思いました。

 このあたりが、5月3日の午後5時ぐらいまでの話です。ようやく夕方になってきたところです。続きはまた、明日。

コメント

  1. inti-sol より:

    私も、5月2日に山野楽器のアルタス・フェアに行きました。始めてアルタスのフルートを吹いてみました。

  2. すとん より:

    >inti-solさん

     初アルタスでしたか。普段お使いのムラマツとは、音色も音程も何もかも(と言うと言い過ぎかな?)違って、びっくりしたでしょう。なんでも、ムラマツからはドイツの音が、アルタスからはフランスの音がするんだと、どっかのHPに書いてあったような気がします。何がドイツでフランスだかは私には分かりませんが、たしかにちょっと違うものを感じます。

     今週はなんだかんだ言って、ラ・フォル・ジュルネの記事になってしまいますので、アルタスフルートフェアについては、来週早々にアップできたらなあ…と思ってます。

  3. Cecilia より:

    ヘンデルのフルートソナタ・・・先日のBoureeですが、本当はオーボエソナタでフルートソナタにもなっている(調が違うけれど)・・・という話はしましたよね。
    先日の記事にフルート版も載せました。
    (ブーレとメヌエットしかないけれど)
    オーボエのほうが全曲ですがこれとは違いますか?

    http://santa-cecilia.blog.so-net.ne.jp/2009-05-10-1

    それにしても・・・あのBoureeをピアノの人は鍵盤曲だと思って弾いているし、ヴァイオリンの人はヴァイオリン曲として弾いているのでしょうけれど(私も今回知ったことなので・・・)、やっぱり本来オーボエとかフルートの曲だと思って弾くと、演奏が変わってくるような気がします。

  4. smilekumi より:

    吉野家未体験者です。いつか紅生姜をしきつめて卵をかけて食べてみたいです。久しぶりのコメントなのに、食いつくとこがこんなとこでお恥ずかしい。
    G線上のアリア、先程聴かせていただきました。ステキですね。音曲げ、難しいことに取り組んでいらっしゃるんですね。私なんかその言葉さえ初めて知りました、ははは。重ね重ねお恥ずかしい・・(^^;)

  5. すとん より:

    >Ceciliaさん

    >オーボエのほうが全曲ですがこれとは違いますか?

     だいぶ違うのですが、ではどの曲だろうと自分で色々とヘンデルのフルートソナタを漁ってみたら、逆に分からなくなりました(笑)。何しろ、ヘンデルのフルート曲もそれなりの数あるし、あれだけたくさん音楽を聞いた日にたった一回だけ聞いた曲なので、だいぶ印象も薄くなってしまいました。だらしのない話です。

    >あのBoureeをピアノの人は鍵盤曲だと思って弾いているし、ヴァイオリンの人はヴァイオリン曲として弾いているのでしょうけれど

     それは仕方のないことです。ただ、アレンジものと知って演奏すると、知らずに演奏するでは、かなり違うので、アレンジものはアレンジものと知った上で演奏するべきだろうとは思います。

     フルートなどは、オリジナルがほとんどないので、アレンジものでもオリジナルのような顔をして、楽譜に載ったり、演奏されたりします。私もうっかり「G線上のアリア」やサンサーンスの「白鳥」がフルート・オリジナルの作品じゃないかと、錯覚する時がありますからね。人のことは言えません。

  6. すとん より:

    >smilekumiさん

     吉野屋の牛丼は確かに美味しいですが、知らなくても、人生何も困ることはないし、はっきり言っちゃうと、私のような“下々の者”が口にするモノなので「私は吉野屋未体験者です」と言うと、逆になんかセレブっぽくてっ、かっこいいです。うらやましいです。「吉野屋の牛丼? なんですか、それ?」とか、うそぶいてみたいものです。

     音曲げはせずに済むなら、その方がたぶんいいです。ありゃ、慣れるまで結構大変です。昨日は曲げすぎて、思わずアゲハと接吻を交わしてしまいました。演奏中だったので、ビブバブビ~と変な音たててビックリしました。

  7. たかさん より:

    ラ・フォル・ジュルネ、楽しそうでいいですね。来年は行こうかな。すとんさんもアルタスフルートフェアにいかれたのですね。どうでしたか?来週のアップが楽しみだなあ。いつもムラマツを吹いていらっしゃるinti-solさんのアルタス評も聞いてみたいですね。

  8. すとん より:

    >たかさん

     ラ・フォル・ジュルネはいいですよ。ある種の割り切りと楽しむコツさえ押さえておけば、サイコーです。安近短なレジャーの一つです(首都圏在住者にとってだけど)。

     アルタスフルートフェアは得るモノがたくさんありました。…ので、別記事です。来週アップする予定ですので、お楽しみに。きっとたかさんも納得の内容だと思いますよ(って、今から宣伝してどうする!)。

    >いつもムラマツを吹いていらっしゃるinti-solさんのアルタス評も聞いてみたいですね。

     私も知りたいですが…きっと、私の記事に合わせてコメントくださるおつもりなんじゃないかな?

  9. inti-sol より:

    確かに、音色は全然違いました。音程はよく分からなかったですが。
    インラインリングキーの楽器を適当に手に取り(TSだったと思います)、吹いてみたら最初のうち全然音が出なかったので焦りました。「あれ、あれ、あれれれれ」って思っていたら急に音が出て、あとは問題なかったですけど。
    あとは、別記事を待つことにします。

  10. すとん より:

    >inti-solさん

    >吹いてみたら最初のうち全然音が出なかったので焦りました。「

     アルタスは、ムラマツよりも、ちょっとだけ、音を出すのが難しいという評判ですから、そこにハマったんでしょうね。でも、難しかったのは、ちょっとだけだったでしょ。

     同じフルートという楽器でも、メーカーが違うと、あれこれと色々なところが違っていて、楽しいものですよ。だから、別に新しいフルートを買うつもりもないのに、ついつい、店に行くと、試奏しまくっちゃうんですよ、私。

タイトルとURLをコピーしました