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LFJ2019 その4 オペラ系四重唱と喫茶店

 KITTE、遠かったなあ。私はパソナから地上を歩いて、KITTEに入って、1階から地下に降りて、KITTEから出ました。実は演奏会場は、KITTEではなく、その前の地下広場で行われるからです。地下を通っていくと、かなり遠回りをしないといけないんですよ。

 私が会場に着いた時には、まだ誰もいませんでした。一番乗りです。他所なら「やったー」と思う私ですが、ここは違います。なぜなら、この会場には椅子席がないのです。すべて立ち見。立ち見なら、別に早く来る必要はありません。必要はないどころが、むしろ暇です。

 やがて人が集まってきます。分かっている人は、自分で椅子を用意して座っています。私は…周囲の無言の圧力に負けて、座る事にしました。ほら、私のような縦にも横にも広い人間が前にいると、邪魔でしかないからね。仕方ないので座りましたが、ここ、下は石畳なんですね。すごくお尻が冷えます。健康には良くないです(涙)。

旅するオペラ(オペラ系四重唱コンサート)
 JR東日本東京駅 KITTE前 地下広場
 森川史(S)、本多都(Ms)、宮脇臣(T)、塙翔平(Br)、青木ゆり(p)

 1)プッチーニ「誰も寝てはならない」~「トゥーランドッド」より
 2)グノー「私は夢に生きたい」~「ロミオとジュリエット」より
 3)コルンゴルド「憧れと空想は蘇る」~「死の都」より
 4)ビゼー「ハバネラ」~「カルメン」より
 5)プッチーニ「それでは本当に終わりなんだね」~「ボエーム」より
 6)ディ・カプア「オー・ソレ・ミオ」(アンコール)

 尻は冷えたけれど、なかなか熱のこもったコンサートでした。やっぱりオペラはいいね。

 1)はテノール、2)はソプラノ、3)はバリトン、4)はメゾの、顔見世的な歌唱となりました。

 1)のテノールさんは、実に輝かしい男性的な声で「これ、これ、テノールはこうでないと!」と思わず、相槌打っちゃいました。2)のソプラノさんも声に合った選曲でした。それにしても装飾音符の多くて技巧的な曲だなあ…。3)はマイナーオペラのアリアで、もちろん私的には初めて聞くアリアでした。LFJのような初心者対象音楽祭向けの選曲じゃあないなあ…と思いました。歌手本人が歌いたいアリアではなく、観客が聞きたがるようなアリアを選曲しないといけないでしょ…って思いましたよ。曲自体は、なんとも幻想的なアリアで、おそらくかなり深い声のバリトン向けのアリアではないかなって思いました。たぶん、声と曲が合っていないんじゃないかな…とも思いました。とにかく、若いバリトンが歌うような曲ではないというのが、私の個人的な感想です。4)はメゾなら誰もが歌う名曲で、LFJなら、こういう選曲が喜ばれます。

 ここまで一人ひとりソロを取ったところで、5)で四重唱となります。ボエームの第三幕の後半部です。ここは私もぜひ歌ってみたい(テノール的には)しっとりした良いシーンです。

 6)はアンコール曲でした。これは本来、テノールの曲なので、テノールが一人で歌えばいい曲なんだけれど、バリトンとメゾがテノールの邪魔をして、歌を取ってしまい、テノールは最後の部分をみんなと一緒に歌う程度…という演出でした。ちなみに、ソプラノは終始苦笑しているという、不思議な立ち位置の役でした。こういう芝居がかった演出も面白いですね。

 で、この公演が終わるや否や、次の公演会場である、マルキューブに整理券をもらいにいきました。少し並んで、整理券をもらうと、公演まで1時間以上の空き時間ができたので、下の階でお茶でも飲んで時間を潰しましょうという事になりました。

 店名は…店名を伏せたところで、ちゃんと読めば分かってしまうので、この際だから、はっきり書いてしまいましょう。スターバックスの丸の内ビル店での話です。

 スターバックスという喫茶店は、基本的にどこも大人気で混雑しています。混雑していても、いや混雑しているからこそ、客さばきは上手で、大勢やってくる客を上手にさばいて、客を歓迎してくれるのがスターバックスという喫茶店に共通した特徴とも言えます。私のお気に入りの喫茶店の1つです。

 そんなスターバックスにあって、ここの店は、例外的に、客さばきが下手くそだったんです。

 まずは入り口に看板が出ていました。それにはこういう趣旨の事が書かれていました。

『お店は大変混雑しています。お客様はまず最初に席をご自分で確保した上で、ご注文ください』 

 …なるほど、そういうシステムなんだね…。

 なので、私は店内に入って、空いている席(実は看板には混んでいると書いてありますが、席はそこそこ空いているんです)を確保したところ、妻に注意されました。並んでいる人がいるよ…と。

 これは私の失敗です。店頭の看板に、自分で席を確保しろって書いてあったので、まさか並んでいる人がいるとは思わなかったのです。それに自分で席を確保するのがルールなら、店内に空席がある以上、並んで待っている人なんていないはずだし…ねえ?

 とにかく並んでいる先客がいるのは確かなので、バツの悪い思いをしながら、列の後ろに付きました。並ぶと言っても、私の前にはほんの4~5人の客がいただけです。一応、そばにいた店員に、看板の指示だと並ばないで自分で勝手に席を取れって読めるけれど、それでも並ばないとダメなの?と尋ねたところ、並んでくれというので、じゃあ看板の指示が違うんだから、看板を引っ込めたら?と提案したけれど、それは無視されて看板は出たままでした。

 座席は並んでいる客の数よりも多く空いていますから、すぐに座れると思ったのですが、全然列は縮まりません。と言うのも、案内をする店員の動きが緩慢なんですよ。なので、座席は空いていても、全然列は短くなりません。それどころがだんだん列は長くなっていきます。

 列は店の外にまで出てしまうくらいになりました。やがて私たちが列の先頭になったところで、緩慢な動きをしていた店員たちが、いつのまにかいなくなってしまいました。

 それでも客は増えてきます。入り口に席を自分で確保しろって書いてあるわけで、当然後からやってきた客たちは、空いている座席(まだ結構空いているんですよ)に座っていきます。数人には、妻が「並んでいるんですけれど…」と言うと、ごめんなさいという顔をして私達のうしろに並んでくれる人もいますが、そんな事を全然気にせず、座席をとって、堂々と注文している客もいます。フロアには店員がいないので、好き勝手な事をする客もいるわけです。

 フロアに店員がいないため、誰も列に並んだ客の面倒を見る事はせず、空いた席は空いたまま放置され、カウンターの店員は、次々にやってくる客の注文をさばくのに一生懸命です。

 やがて列は長蛇となり、店の外にも延々と列が続く状態になりました。それでもそんな客をさばく店員はいません。でも、人手が足りないわけじゃないんです。バックヤードから店員たちの楽しげな私語がドアを締めているにも関わらず、聞こえるもの。休憩時間なのかもしれないけれど、お客をほっといて休憩は無いんじゃないの? それに私も30分近く並ばされていて、ちょっと腹も立っていたので、カウンターの店員に「席は空いているんだから、勝手に座ってもいいよね」と宣言したところ、あわてた店員がバックヤードの中に飛び込んできました。中から3~4名の店員があわてて出てきたものの、なんとも動きが緩慢で…わざといやがらせをしているんじゃないかと思ってしまうほどでした(決してそんな事はないんだろうけれど)。

 長々と待たされた挙げ句、ようやく席に座り、注文したところ、出てきた飲み物…フラペチーノですが、とてもブサイクでした(こういう言い方で分かる人は分かるでしょ?)。

 どうにもうまく店が機能していないようでした。店員の大半はバイトだろうけれど、彼らをコントロールする人がいないようで、実に無秩序な状態で、仕事に対する誠実さの見えない、とてもスターバックスに来たとは思えないような有様でした。

 ちなみに、我々が座った後も、列はまだあって、店員さんたちは、我々数人を案内したら、やっぱりまたバックヤードに入ってしまい、列の客は放置されていました。空席がまだあるのに…ねえ。ここは立地条件がよくて、黙っていても客がやってくるし、真面目に客の相手をすると、疲れるだけだし、バイトは時間給で働いているわけだから、客なんて少ない方が楽だし、真面目に働いていても疲れるだけでバイト代が増えるわけでもないし、サボっていたってバイト代がもらえるならサボっていたいのかもしれないし…って、考えているのかな?

 とにかく、こんなスターバックスは初めてでした。私、スターバックスという喫茶店、割と好きなんだけれど、この店に来たおかげで、イメージがすっかり変わってしまいました。丸の内ビル店以外のスターバックスは、これからも贔屓にしていこうと思っているけれど、この店だけは、もう来ない事にしました。別に喫茶店なら、他にもたくさんあるしね。隣の新丸ビルにだって、スターバックスはあるしね。だから、もう、ここには来ない事にしました。それにお店の方だって、あんまり客が来ない方がいいみたいだしね。ならば、これはwin-winの関係でしょ?(笑)。

 明日はLFJの連載はお休みにして、声楽のレッスンの記事をアップするつもりです。

 

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