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クリスマス・イブだけど、フルートはひとまず標準的に組み立てましょう

 ええと、クリスマス・イブですね。本来なら、今日~明日とクリスマスネタの記事をアップすべきでしょう、昨年はそうしました。しかし…! 今年はびっくりするほど、ネタの山。声楽レッスンが月2回、フルートレッスン月3回。毎回毎回、レッスンでは多くのことを学んでいます。それらを忘れないうちに書かないと忘れてしまう(日本語変だけど勘弁)。というわけで、全く季節感なく、レッスン記録をアップします。

 さて、先日のセッションの時に先生が感じたことの一つに、私のフルートの音色はどうやらアンサンブルには不向きだということ。音が硬めでバンドの音とうまく溶けない。一体なぜだろうと悩まれたそうです。

 そして先生が思い当たったのは、私のフルートの組み立て方。

 私は実は、頭部管をかなり内向きにフルートを組み立てています。その理由は、前にも書いたとおりなのです。この件については、以前にも先生からやんわりと注意を受けていますが、その時は「あくまでその人の好みもあるけど…」ということだったので、我を通させてもらったのですが、さすがに実害があると考え直さないといけませんね。

 先生がおっしゃるには「少なくとも標準の位置にしてください。そこからどれだけ(内側じゃなくて)外側に向けるかは、好みです」「以前は内向きにしないと、音も出づらかったでしょうが、もう今ではそんな事はないはずですから、内向きはダメです」

 ダメ押しのセリフはこれ。「昔のクラシックの人たちは、フルートを内向きにするのが流行っていました。それはゴールウェイが極端な内向きだからです。しかし今は若手を中心に、外向きに組み立てる人が多いです。特にアンサンブルをする人はたいてい外向きです。パユは極端に外に向けてフルートを組み立てます」

 ううむ、金の斧、銀の斧じゃないけれど「あなたはゴールウェイとパユとどちらを選びますか」と言われりゃあ、そりゃあ考える事もなく、パユだよな。クラシックしかやらないゴールウェイよりも、ジャズもやっちゃうパユなら、目指すはパユだよね。

 演奏のノウハウ的な言い方をすると、頭部管の向きで出てくる音の音程の幅が変わるそうです。頭部管を外側に向けると、太めの音程(音質じゃないよ、音程ね)の音が出ますが、内側に向けると、細めの音程の音が出るそうです。

 細めの音程の音は、かなり音感のいい奏者(ゴールウェイのことかな)なら、パシッと決まってかっこいいそうですが、フルートのコントロールが難しく、なおかつバッキングには溶けないので、アンサンブル向きではないそうです。その点、太めの音程なら、音もやさしくまろやかで、バッキングにもよく溶けるし、フルート自体のコントロールも容易になるそうです。さらに今の世界のフルート界の流行りは、外向きの柔らかめの太い音程の音なんだそうです。

 先生は“音程の幅”と言いましたが、おそらくは、これは、同じ音程の音であっても、その音に含まれる倍音成分の分布の違いを、そのように表現したのだろうと推測します。

 とにかく、簡単に言うと「あなたの技術で、頭部管を内向きにしたまま吹いていると、下手くそに聞こえるからやめましょう」と言うことです。同じように吹いて、それで「まあまあ」と「下手くそ」に分かれるなら「まあまあ」の方向で行きたいです。

 と、そんなわけで、フルートの組み立て方を、とりあえず標準にすることにしました。標準だと、フルートがグラグラして、かなり持ちづらいんだけどなあ…。慣れないせいか、音もスカスカだし…。おまけに右手の小指がマムシ指になっちゃうし…。フルート自体のピッチも高くなって、音痴フルートになってまうし…。本音で言うと、標準的な組み立て方はイヤなんだけれど…これも、乗り越えるべき試練という奴かな?

 先生としては、頭部管を外向きに組み立てることをご推奨しているようですが、それこそ、それは「個人の好き好きですから」だそうです。ううむ、とにかく今は標準でいきたいと思います。どの程度外向きにするかは…また、次の機会ということで…。

コメント

  1. 銀猫 より:

    すとんさん、大変ご無沙汰しています;;
    (かれこれ1ヶ月くらいになりますね)

    実は、先月末の演奏会の後、色々と考えるところがあり
    楽団を辞めようとしたのですが、何だかんだで辞められず…(涙)

    私自身も「合奏」することには未練があったので、
    まだゴタゴタしつつも来月末~3月の演奏会あたりまで、
    様子見で残る事になりました。
    う~ん…複雑な心境です。

    そんなわけで、楽団はミクシで繋がっていますので
    あっちでのやり取りにほとんどの時間を取られ、
    ブログの方は又してもお留守になりました;;

    さて、フルートの組み立ての記事、興味深く拝見しました。

    うちの先生も「フルートはなるべく外向きに吹く」
    ことを推奨しています。

    組み立て方はやや内向き(メーカーのマークよりも
    少し内側、フルートの足部管から真っ直ぐに歌口方向を眺めて、
    ちょうど歌口の外側の端近くがキーと一直線に
    なるかどうか、というくらいで微調整)なのですが、
    吹くときは「思い切り外側に管体を回して」。
    この先生の組み立て方だと、管を外に回した時に
    指がきちんとキーの上に真っ直ぐにくるのです。
    なので、三点支持もしやすいです。

    これは先生が実演して見せたのですが
    内向きだと奏者自身には音が大きく聴こえるのですが、
    聴いている人には非常に「篭った小さな音」として聴こえます。

    反対に外向けにして吹いた音は、奏者には
    「スカスカ、ガサガサした掠れ気味の音」に聴こえますが、
    聴いている人には豊かな、タップリと遠くまで響く
    フルートならではの音に聴こえます。

    私もまだまだその辺が会得できなくて、つい
    「自分が聴いて響きのいい音」にして終い勝ちですけれど
    「もっと外に向けましょう!」と注意されまくっています。
    トホホ。

  2. すとん より:

    >銀猫さん

     ミクシィとブログの両立が難しいなら、別に無理に二つをやらなくても、いいんですよ。所詮“趣味”なんですから、自分が楽で楽しい方法でやらないと、疲れちゃいますよ。

     それにミクシィも近々招待制を辞めるそうだし、そうなると、ミクシィも全世界に開放されること(言葉はおおげさですが、でも真実)になり、エロ系の業者とか、中高生の子どもたちが真っ先に乱入してくるでしょうから、他のブログとの違いも無くなってしまうと思います。せいぜい、アメブロみたいな感じになるんじゃないでしょうか? だから、気にしない気にしない。

     ブログであれ、楽団であれ、楽しくやらないと。仕事じゃないんだし、給料もらっているわけじゃないんだから、つらかったり、面倒だったら、サッサと手を引いちゃうのが、良いことですよ(笑)。

     それはともかく。

     銀猫さんがおっしゃる、内向きにフルートを組み立てて、演奏する時はおもいっきり外向きにする…は実は私が今までやっていた方法です。おっしゃるとおり、このやり方だと三点支持が楽にできますが…今回は、これを注意されました。とほほ。

     私の場合、このように音よりも持ち方の都合で内向きにしていたので、標準的な組立て方にして以来、フルートがうまく持てなくなってしまい困ってます。どうも標準的な組み立て方だと、管体を思いっきり外側に向けることでできなくなり、その結果、三点支持がしづらくて、フルートがバタバタになってしまいます。特に困るのが、右手の親指の位置で、一番いい位置にに横棒(芯金)が来てしまい、その結果、かなり下から上向きに指を置くことになります。

     本来右手親指の対抗馬となるはずの左手人指し指も、左手の運動性確保のため、これも下から押さえる形になり、結果、右手の小指でその両方の力を受け止めることになり、三点支持どころか、四点支持になってます。

     右手の小指を楽器の保持のために使っては、足部管を使った演奏ができないし、何よりも、右手小指が痛い。おまけにその右手小指も無理な姿勢のため、マムシ指になっているし、時折指が釣ります。

     だから、標準的組み立て方では、絶対マズイと思ってます。この局面をどう打開していくべきか、日々悩んでいます。

     標準的な組み立て方で管体を思いっきり外側に廻すと…息が歌口に入らなくなりますね(笑)。息が入らなければ、音が出るはずもない。困ったものです。

     おまけに標準的な組み立て方のままだと、ピッチも極端にうわづるようになったため、ピッチを適切なところまで下げようとすると、私、足元がバッチリ見えるくらい、下を向くはめになり「これって、絶対変だよなあ…」状態です。

     ま、フルートに限らず、なんであれ、フォームを変えるというのは、色々と大変なことが起こるわけで、そんな過渡期の私です。なんか、いい方法があるはずでしょう(だから、標準的な組み立て方なんだろうと思います)。あせらずに、その方法を見つけたいと思ってます。

     最近は、一日一パユです。(つまり、ようつべで毎日一曲ずつ、パユのビデオを見て、何かつかめないかとヒント探しをしています)

     でも、フルートを吹いていて、安定した持ち方ができずに、フルートを落としそうになった時は、マジでビビったよ。フルートって、落としたら、壊れるからねえ…。壊れたら万札が数枚飛ぶからねえ…。おお、怖い怖い。

     音色の関しては、偶然でしょうが、昨日読んだ、トレバー・ワイの本に同じようなことが書いてありました。音色もいいに越したことはないので、いまさら頭部管を内向きにするつもりはありませんが…ううむ、難問山積でございます。

  3. smilekumi より:

    当時はすんごい格好良かったのに、今見るとえらい古臭い^^
    時代の流れとともにスタイルが変わるのは、音楽のみならず
    ファッションもスポーツもなんでも一緒なんですよね。
    でもリバイバルということもありますからねぇ(笑)頭部管の向きもまた内向きが流行るかもですよ。そういう問題じゃない?
    私もすぐ外側に捻られます。我慢の時でございます。さらに右手親指を反らせて持つのが癖みたいで、いつも直されます。
    持ち方が未だ安定していません。課題が山積みで大掃除どころではありません。

  4. 橘深雪 より:

    歌口の位置ですが、私は真ん中辺りをポストに合わせるようにしています。
    内側を合わせていると高音吹くときに出しにくくないですか?音程の微調整もしずらいと思うのは私だけでしょうか?
    三点支持ですが、右手小指はバランスをとるためだけの飾りなので、基本的に力はいりませんよ。初心者の多くが力入りすぎていますよね。フルートはキーを押さえるのは最低限の力で十分です。力入りすぎてたまにキーを曲げちゃう方がいます。直せますが楽器には負担ですので、ご注意ください。

  5. ダリア より:

    同じアルタス使いですので以下ご参考になりましたら・・。
    頭管と中管に「アルタス」の横文字がほってありますよね。管末から見てAの字が同じ位置に並ぶのが標準とするなら、私の組み立ては頭管のAと中管のAがほんのちょっとだけ、・・・一ミリくらいかな、管末から見て頭管のAが右側にあります。ということは外向きに組立ててるってことでしょうか。
    私にはこの位置で三点支持が安定して右手の小指はほとんどフリーでラクチンです。毎回同じ位置に組み立てるのは神経使いますよね。私は頭管と中管の最適位置に細い黒マジックペンで通し線をつけていますよ。見えないところにスッと引いてあります。ここの位置関係に決まるまで何年もかかりました。すとんさんも、これから何度でもいろいろ参考意見を先生にいただきながら試行錯誤されてご自身の最適位置をお決めになられたらよいのでは、と思います。

  6. すとん より:

    >smilekumiさん

     大掃除は一応、した方がいいと思うよ(笑)。

     ま、悪いところはこまめに見つけて、すぐに直すのが良いと思います。なまじ、ある程度できるようになってからでは、修正なんて利かなくなるからね。悪い癖は身につく前に矯正矯正。

  7. すとん より:

    >橘さん

     内向きはもう止めましたが、内向きの時に高音が出しづらいということはありませんでしたが、音程の微調整は確かにしづらかったです。

     フルートの構えについては、三点支持死守でして、私は先生から、右手親指と左手(とクチビル)だけでしっかり持つように言われてます。右手の小指なんか使ってはいけないというのが鉄則なんですよ。なので、今の私の持ち方は、あきらかにいけないわけで、自分なりのベストポジションを探している最中なのです。

    >力入りすぎてたまにキーを曲げちゃう方がいます。直せますが楽器には負担ですので、ご注意ください。

     銀(とか金とか)は柔らかいからねえ…。私は曲げるどころか、潰してしまいそうで、怖いですよ。

  8. すとん より:

    >ダリアさん

     “アルタス使い”…なんか、かっこいいなあ、この言葉。魔法使いとか、猛獣使いとか、精霊使いとか、なんかファンタジー系の言葉みたいだなあ…。私も使おう。アルタス・ユーザーというよりもなんかかっこいいし。

     それはともかく。標準よりも、ほんの少し外向きに組み立てた方が三点支持しやすいということでしょうか。持ちやすいなら試す価値があります。さっそくトライしてみます。ただ、私の息の吹き込み方が悪いのだと思いますが、歌口が外向きになると息が入らなくなるので、息の吹き込み方に工夫(というか、正しいやり方)が必要になると思います。

     とにかく、がんばります。こればかりは、トライ&エラーで最適な場所を見つけていくしかないですからね。

     アゲハには、位置決めのために、緑色のマニキュアを用意してありますので、いずれ頭部管の差し込む向きが安定したら、マニキュアを目印にぬってあげるつもりです。

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