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低音を発声するのは難しいぞ

 声楽のレッスンに行ってきました。

 まずはハミング練習からです。息をたくさん流して、息をいっぱい吐く。そしてそれを支える。これだけに集中して、丁寧に行いました。ただ、それだけ。でもそれが大切な事なのです。

 発声練習です。どの母音でも、同じ場所で歌う(つまり、同じ音色で歌う)練習をしました。これは意図的に行わないと難しいです。無意識に発音しやすいところで歌っていると、各母音はそれぞれ自分にとって楽な場所で発声しがちで、その結果、母音の音色に統一性が失われてしまいます。でも、それじゃあダメで、どの母音で歌っても、同じ音色で歌えないと歌がガチャガチャになってしまいます。クワバラクワバラ。それを防ぐ目的の練習なのです。

 しかし、すべての母音を同じ場所で歌うには、かなり腹筋を使わないと無理ですね。なので、腹筋が割れたような気がします(あくまでも“気のせい”です:笑)。

 さて、シューベルト作曲「美しき水車小屋の娘」の2曲目の「Wohin?/どこへ?」です。レッスンでは初めて歌います。今回はお経のように、歌詞だけを取り出して歌ってみました。

 ついうっかり、スペルに書いてあるままに読んでしまいがちです。でもそうなると、ほぼ文語になってしまいます。私は口語で歌いたいので、それではダメです。

 ちなみに私が考えるドイツ語の口語の特徴を書きますと…

 1)発音が英語っぽい(笑)。特に母音が英語っぽいので、発音しやすい。
 2)“r”を巻き舌にせず、曖昧母音(ほぼア)にするので発音しやすい。

 まあ、確かに書いたまま読める文語はとっつきやすいのですが、単語の発音を電子辞書等で調べると、そこに書かれていたり、発音されていたりするのは、たいてい口語です(そりゃそうだ)。勉强するなら、圧倒的に口語の方が楽だし、正しく学べます。

 なので、歌詞をドイツ語の口語にして、読み直します。ドイツ語は口語にしても、子音を飲み込んだりはしないので、読んでいて忙しいです。結局、クチが間に合わないと、ついついいくつかの子音を省略して発音してしまいますが、本当はそれではダメなんです。どんなに忙しくてもきちんと子音を発音しないといけないのです。子音の発音で頑張れないと、ドイツ語じゃあ歌えないってわけです。大変だあ。単独で使われている“t”とか“d”とかなんて、ついつい飲み込んでしまいますが、それは厳禁なのです。ああ、大変だあ。

 低音の練習をしました。低音と言っても、絶対的な低音ではなく、私にとっての低音です。具体的に言えば、五線譜の下から真ん中へ向かってのド~ファあたりです。バリトンさんなら、立派に中音ですが、私には低音です。このあたりの音程は、普通の人には歌いやすい音程なのですが、私にはかなり歌いづらい音程なのです。

 歌いづらい音程なので、ついつい頑張って発声してしまうのだけれど、その頑張りが良くないのです。そんな押した声で歌ってはいけないのです。もっと軽く歌わないといけません。音程が低いからと言って、響きまで低くしてはいけません。たとえ音程は低くても、響きは高めに歌わないといけません。つまり「この音、低いなあ…」という意識を捨て「低くない、低くない」と自分に言い聞かせながら、まるで高い音であるかのような気持ちで歌っていかないといけないのです。

 音色の統一ですよ。低い音程も高い音程も、同じような高めのキラキラした響きで歌う事が大切なのです。

 ううむ、低音を発声するのは、難しいぞ。

 

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