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声をノドから外して歌う感覚

 声楽のY先生から「歌は声ではなく、響きで歌いなさい」と何度も何度も指導されている私です。響きで歌えと言われても、何が何やら、何とも分からずに苦労していましたが、先日、ふと「ああ、先生が響きで歌いなさい」と言ったのは、この事なのかもしれない…と、自分でつかめたような気がするので、記録のために記事を書いてみました。これが正解かどうかは、まだ今の私では分かりません。もしかすると、間違っているのかもしれない…という前提でお読みください。

 正直、「響きで歌いなさい」と言われても、響きで歌うにはどうすればいいのか? 響きで歌った声って、具体的にどんな感じになるのか、つい先日までの私には分かりませんでした。せいぜい私が分かっているのは「声のポジションが低いとノド声になるから、ポジションを高め…具体的には鼻腔あたりに持っていくんだろうなあ」とか「たまに正解と言われる声…響きで歌うと、声が鳴っている感じがしなくて、楽だけれど物足りない感じがする」とか「私の通常の発声方法だと、どうやら響きとは無縁らしい」とか…ね。

 で、最近、忙しく、全然カラオケに行けていない私がいまして、あんまりカラオケに行けてないので、ついつい書斎でエア伴奏でエアカラオケをしていたと思ってください。その時に歌った歌、プリンスの“Around the World in a day”という曲の、サビの部分を歌っていた時に、ふと感じたのです。

 「あれ? ノドを鳴らさずに歌えてる…」

 この曲は、面白い曲で、サビの部分(曲のタイトルをコールしているだけなんです)って、実はヴォーカルのプリンスは歌っていないのです。サビはバックコーラスのバンドメンバーたちが歌っているのですが、彼らが歌うように歌ってみたら、声が実に楽に出ている事に気づきました。それも楽なだけでなく、ノドを鳴らすという感覚無しで歌えているのです。

 メインヴォーカルのパートを歌う時は、やはり主役として、かっこよい声で歌おうして、ノドが鳴ってしまうのですが、さらっとバックコーラスのメロディを歌う時の気分で歌うと、ノドを鳴らさずに歌えちゃうのです。

 ただ、この歌い方だと、ノドが閉まらない分、歌声が迫力不足になる事と、ノドが閉まらないために、息がダダ漏れでなってしまいます。その分、しっかりと腹筋で息をコントロールしないとダメだなとも思いました。

 しかし、ロックを聞いて、クラシック声楽のヒントを得るとは…世の中、いつでもどこでも学べるものですね。

P.S. YouTubeには本家のプリンスが歌っている“Around the World in a day”は…無いみたいですね。全部削除されてしまっているみたいです。他の曲は無いわけではないので、この曲だけ無いというのも、なんか変な感じがします。

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コメント

  1. アデーレ より:

    響きで歌う!そう、私も今、課題です。どうしても比重的に、声:響き=7:3くらいになっていまして、、なんとか4:6位にしたいのですが。
    そのくらいの方が軽い声で、聞く方は爽やかに聞こえるような。。しかし、意外と音大卒でも全くそんな感覚もわからない?考えないで歌う方、結構いますね。響きが多く、あまり共鳴がなく散らばった声はまさに合唱声ですが結構、音大卒でもそんな方いますから、びっくりします。かえって、アマチュアで真面目に師匠の通りやっていた方が上手い方もいますしね。素質もかなり関係しますからね。声楽は。響きを得る為に、フンガフンガ?暇な時は鼻腔を共鳴する訓練を所構わずしていまして(笑)ちょっと不気味なワタシでした(笑)

  2. すとん より:

    アデーレさん

     声とか響きとか共鳴とか…もう自分でも分けわかんない事あります。要は結果オーライなんだろうけれど、その結果が出ないから、ちょっともオーライではないのであります。ちょっと、ヒントをつかんだような気もしますが、これが定着できるかどうか…ううむ、難しいなあ。今は色々と難しさを感じています。

     「昔は苦労していたなあ」と言えるようになりたいものです。

  3. ショウ より:

    お久しぶりです!

    今回の記事で書かれていることなんとなくわかるような気がします(笑)

    自分も先生に響きで歌ってと言われます。
    この響きで歌うというのがわからずあれこれ考えて寝る前にこれかなと思うのがこの記事で書いてある感じです!
    ただカラオケで試してみようかなと思うのですが、声を出す前から明らかにスカスカな声だろうなというのが分かってしまいます(笑)

    僕の先生が忙しいようで、まだ4回しかレッスンして頂いていないのでハミングについても習っていません。
    ただ、すとんさんはレッスンの初めに毎回ハミングをされるということでやはり大事なのかなと個人的に思っています。
    勝手に自己流でハミングをしてみるとハミングで強弱を付けることが出来るような気がします。
    この時に喉の力は入ってないような気がします。
    ということは喉の力を抜いて声量を出すためには強くハミングすることが必要なのではないかなと最近考えました。
    喉の力を抜き強いハミングで歌う、これが響きで歌うということなのかなと考えました(笑)

    自分の考えはそうとしてすとんさんに聞きたいことが何個かあるので教えてください!

    ・鳴りと響きの両方で歌うという記事で先生から教えてもらったことをすとんさんは自分で解釈してカバーリングだったり声帯を伸ばすだったりとおっしゃっていましたが、そういった知識はどこで身につけているのですか?

    ・鳴りと響きの両方・・での記事で先生が見本を聞かせてくれたとのことですが、その時の鳴りだけの音は完全に喉で出しているような音でしたか?響きだけで歌った時はどんな音でしたか?よろしければ詳しく教えてください!

    ・以前どの記事だったか分かりませんが、ハミングの時に目より更に上に響きを持っていくことを意識したとすとんさんが書かれていましたが、それを意識した結果先生から何か指摘されましたか?

    P.Sちなみに自分は23歳です!

  4. すとん より:

    ショウさん、お久しぶりです。

     ハミングの練習は、声を出すとか出さないとかではなく、息の通り道を確認し、それを意識付けるために行う練習です。ですから、ハミングをして、息の通り道を確認し、響く場所を確認したら、今度は同じように息ではなく、声を通して発声練習をする…という段取りになっています。

     ハミングと言うのはハミングであって、ハミングの延長に声があるわけではありません。

    >喉の力を抜いて声量を出すためには強くハミングすることが必要なのではないかなと最近考えました。

     ノドの力を抜いて声量を出すために必要なのは、響きとか共鳴(共振?)であって、強くハミングすることでありません。強くハミングするというのは、呼気圧を高くしているわけで、この延長で発声をすると、息が声帯に当たり過ぎ、ノドが鳴り過ぎて、ノド声になりかねないので注意してください。

    >・鳴りと響きの両方で歌うという記事で先生から教えてもらったことをすとんさんは自分で解釈してカバーリングだったり声帯を伸ばすだったりとおっしゃっていましたが、そういった知識はどこで身につけているのですか?

     何だかんだと断続的だけれど、もう30年近く歌っているからね。いろいろな指導者や歌仲間からの耳学問です。

    >鳴りと響きの両方・・での記事で先生が見本を聞かせてくれたとのことですが、その時の鳴りだけの音は完全に喉で出しているような音でしたか?響きだけで歌った時はどんな音でしたか?

     それが説明できたら記事に書いてます。そのあたりを記事でスルーしているのは、うまく書き表せないからです。鳴りの声はしっかり鳴っている感じだったし、響きの声は、ふわっとした声でした。まあ、記事にも書いているけれど、基音とフォルマント、あるいは基音と倍音のようなイメージです。

    >・以前どの記事だったか分かりませんが、ハミングの時に目より更に上に響きを持っていくことを意識したとすとんさんが書かれていましたが、それを意識した結果先生から何か指摘されましたか?

     「いいですね~」ですか?

     別にケチっているわけではなく、声楽の事とか発声の事って、個人の身体感覚と強くつながっていて、それらを第三者的に客観的に説明し、きちんと表現するのは難しいと思ってますし、このブログでは、そのあたりのところは、結構ザックリ切って捨ててます。だって、このブログは、私の覚書であって、声楽の教科書ではないからね。その箇所を読んで、私がその感覚を思い出せれば良し…というスタンスで書いてます。他人にきちんと伝えようとは、実はしてません。自分が分かればいいやって感じね。

     手間暇とエネルギーをかけて、他人が理解できるような表現として、文章を磨くほどの時間や余力は、今の私には無いのです。

     たまにY先生と話しますが、声楽テクニックやなんやらをブログで他人に分かりやすく書くくらいなら、共著で本を出しませんか…なんて事をするしかないかなって思っているわけです。別にお金が欲しいわけではないのだけれど、きちんとした文章を書くって事は、手間暇とエネルギーが膨大にかかりますからね。それだけのモノを投入するなら、書籍にしたいと思うわけです。これでも私、文筆家のはしくれのすみっこの人ですからね。きちんとした事をするなら、仕事にするべきだと思ってます。ならば、無料のブログではなく、書籍化ですよ(笑)。そこをあえてブログで書いているのですから、好き勝手に書き散らしちゃえーって感じになるわけです。

    >P.Sちなみに自分は23歳です!

     その年令なら、まだプロにもなれる年齢です。良い先生について、きちんと声と歌の勉強をしてください。プロにならないまでも、歌を奥深くまで学べる年齢です。がんばってください。私もそのくらいの時に、先生について個人レッスンを受けてました。でもまあ、紆余曲折あって、その後しばらく歌をお休みしてしまったのです。ちょっともったいなかったなあと思う反面、そのために今趣味として楽しめているんだなあとも思っています。

  5. ショウ より:

    ありがとうございました!

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